P・KIDSメソッド 国立国会図書館 保存文献集

P-KIDS学園における野外教育活動について

About the Outdoors Education Activity in the P-KIDS Education Institution

キ−ワ−ド;野外活動 体験学習 共に学ぶ
【要約】

教育基本法が改正されて学校教育法に幼児教育の重要さが明記されている。幼児期の教育
は義務教育ではないが人格形成の上において心情・意欲・態度・基本的生活習慣など生涯の
わたる大きな影響を及ぼす重要な時期であり、質の高い教育が大切であり、私たちは未来の
子ども達を考え、礼儀作法・躾は厳しく指導している。甘やかしたり・優しくしたりするのは簡単
である。しかし、私たちにとってダメなことはダメとしっかり教えたいので、「三つ子の魂百まで」
を学んで欲しいと願っている。とは言っても厳しさと優しさの調和は大事にしているのも事実で
ある。

【問題】

本学園ではどんな立場の子ども達にも平等に学ぶ権利を提供し、「見せる教育」ではなく「身に
つく教育」を学びの柱にして21世紀の社会において負けない、流されない心づくり、嗜みとして
の徳育、小学校へ架け橋としての学力・知力・体力づくりを行うと共に地域における新しい教育
施設づくり「乳・幼・小・中が一体として活動できる施設」を探求している。決して受験のための
塾や保育所・託児所ではない。当然子ども達は私たちの指導で伸びるのではなく、私たちが指
導したことを如何に家庭で実践できるか、私たちと保護者の連携を大事にしていることは言うま
でもない。その中で自立心を高める年少児から小学生までの触れ合い体験教育や宿泊体験
教育などを通しての自然体験活動・伝統の知恵を守る里山活動をカリキュラムに取り入れてい
る。自然に囲まれた空間を利用して、それぞれの企画(物作り・農作業・自然探索・自炊活動)
を中心にして集団生活の大切さ、自分の存在意識の向上と規律の中の自由を最大のテ−マと
して活動している。更に子ども達の成長を他人任せではなく、私たちと共に実践活動が伴ってこ
そ時代は変わろうとも日常生活・社会的道徳・一般知識など親子の信頼関係も変わらないも
のと願っている。

【目的】

本学園の小学生を対象に行っている実践活動「教える教育から学ばせる体験教育」は、次の
3つの活動目標からなっている。
自然の中で体験し、発見そして学び、新しい自分を見つけよう。
・自然の中で協力し、共に考え、喜び、優しい自分を見つけよう。
・自然の中で鍛え、磨き、強い自分を見つけよう。

今回は小学生を活動対象にした。教えるから、学ばせ知恵を伝え、繋ぐ意識をまず第一の課題
とし、全て方法を教えるのではなく、まず自ら考え、試し、意見を聞く、課題の中の何が大切であ
り、何が必要なのかに興味を持たせ、方法を伝え実践に繋げる。ここでは「自炊活動」の一端と
して「お米の洗い方、包丁の使い方」「釜炊きご飯を食べよう」を報告したい。

【実践結果と考察】

本学園では野外活動を教育の一貫として持ち運びのできる「かまど」(2基)があるので、週末
や長期休みを利用して幼稚園児・小学生に対して宿泊を伴う活動を行っている。小学生がお
米を洗い、かまどを使い、初めてご飯を炊く体験を試みた。まずはお米の量であり、1人分どれく
らいの量かを考えさせる。カップ一杯分ではどのくらいの量なのか、「家ではお母さんがボタン
を押したらお米が勝手に出てくんねん」と言う子どもがいる。そこで私たちが一合は180gであ
ると話し、普通にお米を炊くとお茶碗2杯分くらいなると伝える。今日では無洗米もあるが、子
ども達はお米を洗うことを知っていたので洗うことはできる。意外なことにお米を研ぐと水が透
明になることも知っている。次に水加減であるが、子ども達は考え始め、「お米と同じ量と違う
の、お米が2cmか3cmくらい隠れるくらいやで」と意見が交わされる。又、ここで私たちが普通に
炊く場合はお米の1.5倍の水が必要であることを教え、高学年の子どもが直ぐに180g×1.5
=270gと答え、さすがにここからは水の量を計算して計ることになってくる。薪の準備では「ナ
タ」を使い薪割りの見本と注意事項を教え、慎重に取り扱わねば危険である場合は一緒に活
動する。子どもは「かまど」に薪を入れるが一杯に敷き詰めてマッチと新聞紙で火をつける。マ
ッチを上手に使えず何本も使うので箱の中のマッチ棒は減っていくと共に子どもの顔もあきら
めの表情になってくる。私たちが「かまど」の中に薪が多く入りすぎを指摘して「火も呼吸する」
こと、「かまど」に空気が入りやすいように薪を組み入れ、薪を燃やすには酸素が必要であり、
燃えることで二酸化炭素が出て行くことも伝える。やっと子ども達はマッチで点火「かまど」に火
が燃えることに成功した。始めチョロチョロなかパッパで炊き上げたご飯を満面の笑みで喜ん
だ。副食は子ども達に食材の買出しから献立まで考えさせる。献立「カレ−ちゃんこ」の場合は
食材(えのき、椎茸、白菜、大根、人参、たまねぎ、じゃが芋、豆腐、豚肉、鶏肉、カレ−粉、調味
料など)を決め責任もって買出しをする。調理場ではそれぞれの食材を包丁で調理するので、
危険が伴うので注意事項を説明すると共に包丁の使い方の手本を示し一緒に活動する。煮炊
きの準備が完了すると火加減の様子を見ながら大鍋へ入れる。味付けは子ども達が母親の
真似で自分達の好みにあわせ上手に調整できた。子ども達は「かまたきご飯」と「ちゃんこカレ
−」を歓声上げながら食したのである。今さら薪で炊き上げるご飯でも子ども達が自ら進んで
計算や仕組みを学んだことは「これからの生きる力」を育てるヒントになると考える。「古きを学
び新しきを知る」私たちが時代遅れと今日の子どもに無駄と思われ様が、良き日本の知恵を
後世にまで繋げるよう残していく努力が必要ではないかと思わずにいられない。

                                   
聞いて聞いて
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PK2
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小学校(低学年)基礎計算の指導について(2008
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