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2007/04/14 リンクに「Mike Oldfield Review」を追加、「『チューブラー・ベルズIII』について思ったこと」の文章を追加
1999/10/05 「マイク・オールドフィールドについて」の項目を設置
Mike Oldfield 今すぐ試聴してダウンロード Mora
『チューブラー・ベルズ』でヴァージン・レコードからの初めてのアーチストとしてセンセーショナルなデビュー、以後現在までロング・アンド・ワインディングな道ながらも常に活動を続けてきた、イギリスの創造的な音楽家にしてギタリスト。ジャンルでいうと、プログレッシヴ・ロックの人ということになる。
1953/5/15 イギリス、レディングに生まれる
1998 アルバム“TUBULAR BELLS III”発表
1999/6 アルバム“GUITARS”発表
(2006年の始めに書いた文章です。)
『チューブラー・ベルズ』について、というよりも、どうしても『チューブラー・ベルズ』の陰に隠れがちな、『チューブラー・ベルズII』(1992)、『チューブラー・ベルズIII』(1998)について書いてみたい。この 2枚のアルバムに着目することで、『チューブラー・ベルズ』自体がよく分かるのだということに、改めて思い至ったのだ。
『チューブラー・ベルズII』(1992)が登場する前、1989年頃というと、ヴァージン航空が日本に就航して、リチャード・ブランソンがマイクを連れて来日、ヴァージンの名前がすっかり一般に浸透した頃だけど、その頃から雑誌(“キーボード・マガジン”とか“サウンド&レコーディング・マガジン”とか、あのあたりですね)で今度のマイクのアルバムは「チューブラー・ベルズII」になるという話題は目にしていた。何にしろ、私は「2」とか「続」とか「新」とかつけられて発表される作品の内容には危惧を覚えないではいられない。1989年に発表されたアルバム『アース・ムーヴィング』のタイトル曲など、キャッチーなポップ・ロックでヴォーカルのニッキー・ベントレーはソウルフルでいいなあと好んで聴いていた。そしてついに 1990年『アマロック』、CD 60分 1曲の大作が発表された。発表されてみると、これは『オマドーン2』だと言われるようになった(そして、そう言われるのは、実際に聴いていると納得出来るのだが)。その次に発表されたのが、マイクと『チューブラー・ベルズ』のエンジニア、トム・ニューマン、そして意外な名前、私にとってはアート・オブ・ノイズで一番親しんでいたトレヴァー・ホーンのプロデュースによる『チューブラー・ベルズII』だった。
『チューブラー・ベルズII』については、まず「……2」とか「新……」と題されるようなものについては内容を危惧するものだが、トレヴァー・ホーン参加だけあって、サンプリングなどデジタル機器を多用した、いかにも今様なアプローチ、オリジナル『チューブラー・ベルズ』PART 2にあたる部分のシャウトが子どもと一緒という、おちゃめぶりなど、“EXPOSED”以降のマイク・オールドフィールドらしく面白いという感想にとどまった。『チューブラー・ベルズIII』は、冒頭のフレーズも、あらかじめ予備知識がないと『チューブラー・ベルズ』だとは分からないようなもので、やはり思いっきり今風デジタルでポップでダンサブルにしてしまうという展開が気に入った。もちろん、ヒット曲を表面的に今風アレンジするというのは、よくあるが、マイクの場合、そういう通俗なものでなく、古典的名作とされているような作品に対する自己批評があると思うからだ。そして、今回思ったのは、『チューブラー・ベルズII』というのはマイク自身による「解説 チューブラー・ベルズ」なのだということだ。
『チューブラー・ベルズII』は、または「よくわかるチューブラー・ベルズ」だ。そして『チューブラー・ベルズIII』は、『チューブラー・ベルズII』に増して今風に、冒頭部分も、これが『チューブラー・ベルズIII』だと知っていないと、黙って聞かされたのでは分からないほど。笹川孝司の日本盤の解説で指摘されているように、過去のいろいろな作品を彷彿とさせる部分が随所にあるということは、最初に聴いたときに分かっていたのだが、このほど聴いて、ラスト部分の素晴しい盛り上がりの後に感じたことは、マイク・オールドフィールドの過去の作品の 1つとして、ロックの名盤の一つにあげられる『チューブラー・ベルズ』があるのではない。この『チューブラー・ベルズIII』で、マイクの全作品=『チューブラー・ベルズ』になるのだという、そういう境地にマイクが達し、そのメッセージを聴く者に送っているのだとということだ。(2007/04/14)