写真はデジタルを除いては化学反応の塊である。
その際にキモとなるのが、その反応時の液温である。この液温管理が写真の仕上りに大きく影響するのは言うまでもない…。
写真で液温が関係する要素は、現像とプリントである。
写真用フィルム現像液と写真用印画紙現像液の理想的液温はモノクロに関してはほぼ同じ20℃のようだ。
写真用モノクロフィルム現像の液温管理は現像タンクの温度変化をどれだけ押さえられるかにあるが、現像中の液温を測定するにはタンクによる温度の偏りを考慮に入れる必要がある。
プラスチックのものは、温度を変化させにくい。最初で液温が決まればよいが、そうでないときは外側から温度を変化させにくいので理想温度を外すと悲惨なことになる(笑)
拘る人はステンのタンクを使う。慣れれば温度管理が比較的自在にコントロールできるが、攪拌時の現像ムラが出やすいのが欠点である。まあ、拘る方は熟練した方であるだろうから問題は少ないが…。
写真用モノクロ印画紙現像液の液温は手焼きで現像バットを使用する場合、多分に室温に左右される。理想は液温と同じ室温であるが、冬はともかく、夏場は実現できるか疑問だ…。狭い部屋に業務用エアコンを設置すれば別だが、そうは行かないであろうから私はよくビニールに氷を入れたものを現像液バットに一緒に入れる。もちろん液温計もだ。
現像時の液温はフィルム現像やプリント時の仕上りに思いのほか大きな影響をもたらす。高温になるほど軟調になり、低温になるほど硬調となる。
写真用薬品の保管温度にも実は制限がある。定着液は特に高温に弱く、30℃で定着液としての能力を失う。だから真夏の室内常温で保管した定着液は、もう用は成さない。知らずに定着液として使用したら、後日、約一ヶ月ぐらいで写真フィルムや写真プリントが変色を始める事となり、画像が薄くなったり、最悪消えることとなる…。