06/10/14 モノクロプリントと湿度

かつては頻繁にモノクロ写真プリントを自家プリントしていた。無論、作品用写真プリントな訳で、コントラストなどを始めとしたファインプリントの要素には拘っていた。
まだ自室でのプリントをする前、お風呂場を臨時暗室としていた時期がある。ある夏の日に焼きをやろうとセッティングし、いざテストピースを一発焼いた時である。画面全体が白く被ってしまったのだ。さて原因は何だろうと探るが判らない。しまいには、引き伸ばし機をバラしてあけてみると、なんとコンデンサーレンズが曇っていたのだった。これではメルヘンチックな写真プリントしか出来ないわな…。

さて、自室でのプリントを行う際には、夏場はつらいものがある。実際冬と夏では写真プリントのコントラストに差が出てくる。どんなに条件を合わせても、号数フィルターや、現像液の温度を合わせてもである。
では何が違うのか…。空気中の水分量、つまり湿度が違ったのである。
どんなに冷房を効かせても業務用でなければ室温は20℃には落ちては来ない。そして湿度は50%を切るのはとても難しい。
一方、冬は空気が乾燥していて、湿度は高くない。どんなに上がっても50%は越えないだろう。
このことは、写真プリントのサイズが全紙を越えてくると、仕上りに重大な要因となって現れることとなる。
プリントする際には大きなサイズになればなるほど写真用印画紙と引き伸ばしレンズの距離が長くなる。ただでさえ光が拡散する要素がある上に空気中の水蒸気量、つまり湿度が多くなればそれだけ光は拡散し、印画紙に到達する頃にはすっかりコントラストは低下するわけである。

こだわる人は、最終的な写真のプリントサイズを見越して写真撮影時の露出やフィルム現像時間を調節する。コントラストを高くするために露光量を多くする、または現像時間を長くするのだ。


  0(ゼロ)からのフォトテクニックマニュアル  by  RAY paint SSS - 写真の空気感表現