この言葉を聞いてピンと来る方は、かなりの写真における暗室ワークの経験がある方であろう。
どう言う事かと言うと、セーフライトによって照らし出される暗室光による、写真用印画紙が光カブリするまでの制限時間の事である。
この時間を越えると、写真用プリントやフィルムにカブりが生じ、コントラストが低下して眠たいトーンの写真が出来あがる。それは何とも情けない未熟な技術が露呈した成果物となる…。
安全時間を簡単に計測する方法がある。
写真用プリントの場合だが、暗室光、つまりセーフライト光のもとで一枚の印画紙を出して、放置する。そして1分ごとに端からある一定の幅で黒ケント紙などで覆っていく。そして現像する。
同時に未露光の印画紙を一枚現像し、定着が終わった時点で二枚の印画紙を比べてみる。
未露光の印画紙と比較して、少しでも白くなかったら、その時点で安全時間を越えている事になる。
つまり、そこまでの時間で覆っていたところがその安全時間の限界となる。
写真向け暗室を即席で作る方には漏光チェックも欠かせない。
全てのライトを消して。1分間目をつぶり、その後目を開けて隅々まで視線を飛ばす。その時、少しでも光の漏れを見つけたら、まず完璧な写真プリントは焼けなくなる。
そして先ほどの印画紙によるチェックを行えば完璧だ。
印画紙が少しでも光を被って黒くなっていたら、即席暗室の露光安全性自体が、確保されていない事になる…。そうなったら、後はひたすら黒パーマセルで、徹底的に光漏れを潰して行く作業が待っている。
完璧な写真プリントを追及するのも、結構大変なものだ。
しかし、これをクリアーすれば、自由自在に望んだ写真プリントをコントロール出来る土台となるのだ。完璧な写真プリントに拘る方には是非とも追求して頂きたい…。