いまではすっかり昔の遺物と化した巻き上げレバーであるが、なければならない時代が長く続いたのも確かだ。
さて、このレバーのスタイルになってからと言うとこれが以外と短いものである。アンティークカメラを所有している方はご存知であろうが、かつてはレバーではなくダイヤルだったのだ。
ライカの古いタイプを始めとした昔の写真用カメラはレバーが存在しない。写真を撮るときにそんなに速写性が要求される用途も少なく、まだのんびりと写真を撮っていた頃の名残だろうか。ただし、一部のユーザーの為にゼンマイ仕掛けのワインダーは存在していたようで、ライカーピストルなるワインダーもあった。これは昔、馴染みだった喫茶店のマスターに見せてもらったことがある。
レバー付きの巻上げ機構が普及し始めたのは戦後になってからのようで、ワンストロークで巻上げを完了させる機構の開発に大分時間がかかったとの事だ。高級機の写真用カメラでは分割巻き上げが出来るモノが多く、静粛性が要求されるシーンや、カメラをなるべく動かしたくないときに便利だ。
この巻上げの機構は当たり前のようにシャッターチャージも兼ねているが、写真用カメラの創世記の頃はシャッターチャージとフィルム送りは分離独立しているのが当たり前であった。この手のカメラを扱うときは、4×5(しのご)カメラの感覚が一部必要となる。
ちなみにレバーのない写真用カメラの場合、漫画[盗撮影手パパラッチ]でライカの巻き上げダイヤルを指の腹などを使った強引な速巻きを行うシーンが出てくるが、この方法を行うと巻上げ機構にダメージを与えるそうだ。友人のバルナックライカでそれをやって怒られたが、友人が速巻きで実際にカメラを壊していたんだそうな…。
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