昔から様々な写真の構図技法が存在するが、大元は絵画の構図論に通ずるものがあるようだ。ただ写真が絵画と違うところは、レンズと言うガラス玉がもたらす歪みも構図構成のうちに入っているということだろうか。
写真は以外と水平垂直にうるさい。とくにスタンダードな撮り方をするとなおさらで、仕事の写真となれば用途によっては絶対のものとなる。だから水準器が欠かせない。
たしかにきっちりと水平垂直が出ていれば写真に緊張感をもたらし、引き締まった印象を与える。ただしこれに拘りすぎると、場合によっては写真のもう1つの側面である、瞬間の記録がおろそかになりかねない。
ところて、もうひとつ問題になるのが、写真独自の問題でもある、レンズのもたらす歪みだ。
広角レンズでは特に気をつけないと、とにかく歪む。
それを逆手に取る方法もあるが、基本が出来ていないと少々難しい…。
私は写真の構図に一時とても拘っていたが、あるときを境に、二の次にするようになった。
とっても撮るときに窮屈になってしまったからだ。
以来、私の構図は斜めの写真が多くなった。
斜めの写真構図は何処かに水平または垂直を残しておかないと、見る人にとってはかなりつらい事になる。
特に写真自体を斜めにしない場合はそうである。
ある時、親父の昔撮った写真を見る機会があった。
砂浜で海と太陽と人を入れて撮ったその写真は、1950年代なのに、今の私と同じ大胆な斜めの構図だったのだ。
その時、私は自分の写真のルーツを否定できなかった…。
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