06/03/20 フォトジェニック

私の通っていた写真専門学校は、写真(作)家を育てる所として有名であった。
そのため、とにかく写真作家として生き残るための写真教育が行われ、どちらかと言うと、実践を基本としたカリキュラムとなっていた。

新入生に課される最初のテーマはストリートスナップ写真である。
これはほぼ一年続き、その間、写真作品を強調するためのフォトジェニックな技法は一切禁止された。
フォトジェニックな匂いが写真作品から少しでもすると、たちまちやり直しを命じられ、このやり方についていけない人が夏までの短い期間にふるい落とされる。

脊髄反射的なスナップショットでは、小手先の撮影テクニックやギミックを使っている暇は無い。
その事で、撮影者の素の感性をダイレクトに撮る術を体に染み込ませいていく事にこの写真カリキュラムの最大の目的があるように今は思っている。

さてこの教育法、端から見るとむちゃくちゃで、理に適っていないと言う事になるのだが、このプロセスを潜り抜けていくと、追い詰められていく事で自分自身のカラーが炙り出される。
ただし、それは本人の才能と写真に対する考え方次第のようであるが…。

ちなみに私はこの時のプロセスで、抽象写真の入り口を見つけ出した。
今でもそれは続いている。
しかし困った事に、私の場合、このフォトジェニックなの封印がきつすぎて、それを解くのに四苦八苦していたりして…(笑)


  0(ゼロ)からのフォトテクニックマニュアル  by  RAY paint SSS - 写真の空気感表現