かつて修行していた写真撮影用スタジオでは、ブローニー版の写真用フィルムを使う撮影も多かった。
当然、当時なれないフィルムを扱うに当たって、それなりの訓練も受けた。
物撮りならまだのんびりとフィルム換装を行えばいいが、ファッション撮影などではそんな事は言っていられない。
カメラマンの傍らでフィルム管理をしながら、怒涛の勢いでフィルムの換装作業を繰り返さなければならないからだ。しかもブローニーフィルムは10カット前後で終わってしまう…。
それこそ撮影のリズムを途切らせてしまったら、カメラマンの叱責を受ける事となる。
まずはマミヤRZ67から練習をはじめた。
これはまだ構造に癖が無いのでやりやすい。
当時の主流派でもあったため、これを押さえておけばなんとかなった。
厄介だったのがハッセルのホルダーだった。
構造にとても癖の有るホルダーで、守らなければいけない手順が多いため焦れば焦るほど失敗しやすい。
要領よく装填するためにはコツがある。
フィルムロールを袋から出したら、装填直前にテープを切って右手の小指と薬指に挟む。
それから装填作業に入る。
私はどんなに訓練しても装填開始からカウンターを1にセットするまで、20秒を切るのがやっとだったが、先輩はたった12秒でやってのけた。しかもそれがハッセルのホルダーだったりする。
実際に現場では、大体3つから5つのホルダーを使いまわしていた。
そのうち1つはテスト(現像用)ロールとして取られてしまうのでその分少ない数で本番撮影を行う。
フィルムは使用する本数分、袋からだし、並べておく。
撮影が始まると1ロール10から12カットが早いと1分少々で終わってしまう。
撮り終わったホルダーを受け取ったら、未撮のホルダーを渡し、撮影済みのホルダーを、巻き取ってからフィルムを取り出し番記。同時に新しいフィルムを装填して、カウンター1までセットする。
ここまでが終わったらもう次が来ている感じである。その間、ジェネの発光も音だけで確認していなければならない…。
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