前回このテーマでかなり難しく書いてしまったが、マニュアル発光でも実は現代のデジタル制御技術でそれなりに簡単に対処する方法はある。
写真用一眼レフに装着する別体式のカメラメーカー純正フラッシュは、高級モデルでは背面に液晶パネルを装備しているものがほとんどで、様々なデータを表示すると共に機能設定の項目を使って発光量の調整も出来る。
当然、カメラの絞りと連動して、調光可能距離も表示すると共にマニュアル発光モードでの到達距離も表示する。だから背景やその他の調光に対するかく乱要因を排除するには、被写体までの距離をピントリングから読みとってそれに合わせて出力調節を行うことで、簡単に手動での発光コントロールができる。
ただし、暗いところでのフラッシュ撮影と違い、そのまま距離を合わせてしまうと被写体が露光オーバーとなる。だから少し光量が足りないぐらいがちょうど良く、フラッシュ光の到達距離はすこし手前にする事がコツである。
もっと簡単にある程度あてずっぽうで良ければ、調光補正を使う手もある。あらかじめ撮影時のシチュエーションから当たりをつけて、フラッシュ調光の増減を行うのである。しかし、ある少々経験を必要とするのが壁になるが、いちいち合わせていられないような状況では使える手ではある。
ブラケットが必要なグリップオンタイプの場合、少し古いタイプでは、オート調光が貧弱な変わりに、手動での出力調整がこまやかに出来るものがある。そのダイヤルには、絞りと感度に応じた光の届く範囲が書込まれていて、一目で判るようになっている。
しかし、日中での使用はその目安よりも一段暗く調整するのは言うまでもない事である。
一番簡単な目安を書いておこう。
晴天日中で逆光状態で背景露出に合わせた場合、その値がISO100でシャッタースピード1/125秒・絞りf16であった場合、3m先の被写体にフラッシュ光を届かせるためには、f16より一段暗い(つまり発光量が一段分弱い)f11×3mでGN(ガイドナンバー)33の出力が必要である。