08/08/20 逆光補正

この話に入る前に、逆光と順光の違いから述べておこう。
写真を撮る自分を中心として考えるのだが、自分の背中側から太陽(光源)が照らしていれば順光。自分の前から太陽(光源)が照らしていれば逆光である。今回はこの逆光状態の撮影を考えてみる。

数多い写真の失敗の中で、よく出てくるのが逆光時の失敗だ。カメラがフルオート化され、デジタル化されたところで、一瞬のシャッターチャンスを逃せば撮り直しが出来ないのはフィルム時代と同じ事だ。変化しないものに限ってその場で撮り直しが出来るようになったに過ぎない…。
ただしデジタルであれば後処理で修正することは出来るかもしれないが、高級機でない限りは、完全な補正露出値で撮ってくれるカメラはかなり少ない。

重要なのはどこを適正露出にしたいのか、である。例えば背景が逆光で明るく中心の人物が陰になっていて暗い場合、つまり背景を適正にしたいのか、人物を適正にしたいのかで全く違う。
普通に撮るとき大体の場合は人を明るく撮りたいのが普通であろうから、スポット測光が付いているカメラではそのモードで人物を露出測定する。そうでなければ補正モードが無い場合は1〜2段明るく(補正値プラス1〜2)撮るのが無難だ。
この撮り方では背景が露出オーバーで白く飛んでくるので、これを避けたいのなら、シルエット化する人物に対して露出を補う必要がある。このときに使うテクニックが何度か取り上げた日中シンクロである。
つまり簡単に言うと、背景と逆光で暗くなった被写体との露出を同一にすることを目指してあらゆるテクニックを駆使することになる。日中シンクロはそのテクニックのひとつであり、背景と同一になるようにスピードライトの光量を調節することにこのテクニックの真髄がある。

かつてなぜ困難なテクニックとされてきたのか、それは露出計にある。
スピードライト対応のフラッシュメーターが登場するまで、ストロボの光量を測定するすべは無かった。光量の決定はガイドナンバーと被写体までの距離から逆算し、微妙な誤差は撮影者の経験と勘で補うしかない。
フラッシュメーターが登場してからはセッティングして撮る状況での撮影者の負担は軽減された。しかし瞬間での撮影にはTTLダイレクト測光の発展を待たなければならなかった。
カメラ単体での完全な自動日中シンクロ(オートフィルインフラッシュ)はだいぶ後になって実現されている。それでもいまだに完全なコントロールは結構難しいようだ。


  0(ゼロ)からのフォトテクニックマニュアル  by  RAY paint SSS - 写真の空気感表現