抽象表現の作品を鑑賞する人が決まって、
「何が描いてあるのか判らない」
と言います。
しかし、何が描いてあるか判る必要は無いのです。
ここが難しいところですが。
人間の視覚は目に入った景色に自分の記憶している他人の顔やモノの映像を当てはめて認識するという特徴があって、抽象画などがわからない人はこのスタイルに大きく依存しています。
そして抽象画がわかる人というのは、描いてあるもの自体を理解しようとしません。何が描かれているか、そのカタチを探し出そうとはしません。
どちらかと言うとダイレクトでエモーショナルな感覚をもとにスピリチュアルな側面に着目して見ていくようです。
ちなみに私の抽象画の鑑賞方法を記しますと、
・具象的なイメージとストーリーを探し出さない。
・作品のストーリーは作者の経歴や時代背景などから推察する。
・作品を解釈する手掛かりとして心理学的な解釈を補助的に用いる。
・頭の中を一旦からっぽにして、まず最初に見たときの感覚を手掛かりにするが、あえてその時の感覚を言葉にしない。
・一通り見たその次に感覚から呼び起こされる感情に耳を澄ます。
ただ最も肝心なことは、具象イメージが無いので、感じ方は具象画よりも、もっと自由で構わないと言う事ですね。
そのことを意識して鑑賞し、あなたの奥底にある感覚とシンクロした瞬間、新しい自由な感動の地平を、感じる事になるかもしれませんよ。