c
RAY paint SSS column____[写真と美術の狭間]
RAY paint SSS / column____写真と美術の狭間
写真だけを続けている人にとって、
写真は美術の子供で連綿たる芸術の歴史のひとかけらでしかない事はあまりに信じられないことかもしれない…。
しかし、カメラオブスキュラという道具を通してみると、それは事実であることを認めざるを得ないのではないだろうか。
「写実記録」と言う問題は、かつては美術の課題であった。
そしてその長い歴史の宿題はやがてカメラオブスキュラに辿り着く。
薄暗いカメラオブスキュラと言うピンホールカメラの原型が照らし出す幻影は、やがてキャンバスから鶏卵紙、
そしてガラス乾板を経てフィルムへと進化を遂げる過程で写実記録性を写真と言う新たなメディアへ転移させ、
美術はその意識を自由になったキャンバスと言うフォーマットでさらなるダイレクトな感情表現へと進化させた。
美術の人間たちはきっと知っている。
写真がいずれ美術表現への回帰を求められることを…。
写真がカメラの操作技術に守られていた時代が終わったことも。
カメラが絵筆と同じモノでしかない事も…。
写真はいまどこへ行こうとしているのか?
写真する人間たちはそのことをこれから考えなければならないだろう。
Photographic Artist Shizuma,Sakakibara 写真家 榊原静磨(靜磨)