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カネシロ不動産は、第一勧業銀行、三菱銀行などとの提携をことさら強調、前宣伝し、「手持ち資金なしで、確実な資産形成ができる」「節税対策にもたり安定した収入が得られる」などの謳い文句でペアライフシステムを一般の人々に勧誘、販売していた。
この金融商品は、顧客の自宅や所有している物件を担保に、金融機関から購入資金と、それとは別に預託金(リゾートマンションの利用権、購入物件のリフォーム代金に置き換えられている場合が多い)、として高額の融資を受けさせ、カネシロ所有の不動産を購入させ、預託金は、カネシロあるいは、その子会社である東京ファクタリングで、株、ゴルフ会員権売買などで運用したり、一部は関係者に株式投資資金などとして融資された。 |
その中には、銀行員、弁護士、税理士、司法書士なども含まれていた。預託金の存在やその運用方法を認識していた人は一部の人達でこの人達は一般の人にペアライフ、システムを紹介し、紹介料も受け取っていた。
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また、対象となる不動産賃貸価格は実勢価格を大幅に上回る様に設定されており、その価格を基に、カネシロは不動産を一括借り上げして高額の賃料支払いを保証し「預託金」については、10年または6年間にわたり毎月元本を償還するとともに運用益として元本の減少とは無関係に一定額の支払いを保証し、更に10年または、6年後には買い受けた時の5割り増し以上の金額で買い戻し契約がされていた。 |
購入者のなかには、自宅の建て替えのために銀行に融資の相談に行き、そこで自己資金がなくても、自宅の建て替えがでくると、銀行員に紹介された人、地元の弁護士の所に別の件で相談に行って、ペアライフ、システムを紹介された人などもいます。自宅の建て替えの人達は買い戻された後に残った残債を支払えばよいと説明されていた。
カネシロは融資の申込書を代行して銀行に出しておりまた、融資が受けられなかったら、ペアライフ、システムの契約は白紙に戻すので心配ありません、と言っていた。
不動産取引は通常手付け金を入れて初めて契約が締結された事になる。しかしペアライフ、システムに融資をした旧第一勧銀、旧三菱銀行は一度も融資を受ける人に会わずに手続きはカネシロの社員に代行させただけで、融資をした場合もあった。
旧第一勧銀、旧三菱銀行以外の都市銀行や信用金庫もペアライフ、システムのために個人に融資をしていたようですが、融資手続きには特に問題なく、被害を訴えた人はいない。
この悪徳商法はあさひ銀行と五輪建設が組んで客を騙した
ホテルオーナーズシステム(←クリック)と全く同じです。五輪建設がカネシロ、あさひ銀行が第一勧銀&三菱銀行にあたります。
ペアライフ被害客はカネシロが倒産寸前の会社だと分かっておれば、契約していません。契約と取引の全体で第一勧銀と三菱銀行が主導したので、客は、銀行を信用して契約したのです。ところが、銀行は、カネシロの倒産を奇貨として、全てのツケを客に回したのです。これは、明らかに、銀行の貸し手責任の放棄です。大銀行の社会的責任の放棄です。両銀行は、共同して預託金被害者を救済すべきではないでしょうか。
◆だましの商法「ペアライフシステム」◆
私達の怒りの訴えの内容は、私達の代理人である椎名麻紗枝弁護士が書いた『100万人を破滅させた大銀行の犯罪』(講談社)の中でも、以下のように紹介されています。
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三菱銀行府中支店、同多摩支店、第一勧業銀行多摩桜ケ丘支店が、個人に融資をして購入させたペアライフシステムは、社会問題になった「和牛商法」におとらない詐欺的商法で、これも大きな被害を出した。この商品を開発したのは、バブル期に東京都多摩地域を中心に不動産関連事業を行っていたカネシロという会社である。
ペアライフシステムは、埼玉銀行と五輪建設によるホテルオーナーズシステムや、三和銀行が開発したフォーチュンワンといった不動産小口化商品同様、被害者が元々所有していた家屋や不動産を担保に銀行から多額の融資をうけさせて、借入金の一部で買い戻し特約付きで不動産を購入させ、これをカネシロに賃貸してカネシロから賃料の支払いをうけるとともに、借入金の残金はカネシロに預け、カネシロがこの預託金を運用して購入者にその運用益を配当するという商品であった。 |
ペアライフシステムがホテルオーナーズシステムと違うところは、不動産購入資金のほかに預託金商法を組み合わせたところである。なお、この預託金名目で金を預かることは出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)に反するので、後にカネシロは、カネシロが所有するリゾート施設の区分所有を小口化して共有持分権とし、それを収益物件として顧客に売却するとともに、預託金の代わりにリゾート施設を利用できるための保証金を預けさせ、これをカネシロの子会社が運用し、10年間で顧客に元本を償還するという方法に切り替えている。
カネシロの不動産の保証賃料は、通常の家賃のほぽ1・5五倍であった。実際に顧客が購入した不動産の第三者への賃料は、保証賃料の半額である人も多く、保証賃料と実家賃との差額はカネシロが負担しなければひらないのだから、そもそもこのような商法が長続きするわけはない。
加えて、預託金については、十年間にわたり、毎月元本のこ120分の1を償還するとともに、その運用利益として別に預託金元本額の年四パーセント以上の支払いを保証している。
元本は毎月償還されるので、運用する原資は毎月減少していくのに、運用利益の配当は定額で変わらないので、五年後には運用利益配当は、年に三〇パーセント近くなる。このような配当保証は、経済法則に反する。
当然のこととして、カネシロは1991年12月に事実上倒産した。このような問題だらけのペアライフシステムに融資したのは三菱銀行や第一勧銀である。
しかし、三菱銀行も第一勧銀も、事件が表面化するや否や「そもそも、カネシロが出資法違反をしていたこと自体まったく知らなかった」と主張する。カネシロが作成した顧客の決済報告書や提案プランには、融資金が預託金に使われることが明記されている。とうてい知らなかったと言うことはできないものであるにもかかわらず。
しかも、驚いたことに、第一勧銀多摩桜ケ丘支店の融資担当者であった融資課長らは、カネシロの子会社からこの預託金の一部を借りて株式投資をしていたのである。この事実は、カネシロが倒産した後、私たちが、管理人の了解を得てカネシロの倉庫に眠っていた資料を調べ、その中から見つけ出した文書で明らかになった。この融資課長らは、株で損をした後、その借金を返していない。
さらに、三菱銀行も第一勧銀も、ペアライフシステムが、買い戻し特約付きであることも知らなかったと言うが、カネシロの売買契約書には文書の表題が、「買戻権付区分建物売買契約書」とある。
この問題が法廷で争われることになった時、第一勧銀の当時融資課長をしていた証人は、この契約書の表題を読まなかったと証言している。
「申し訳ないのですが、私は売買価額のところだけ見ていましたので、下の欄は気にしませんでした」
「完全な私のうっかりした不注意ですね。中身をよく見なかったということに対しての」
銀行の融資課長が、契約書は読まない、表題も見ないというのはどう考えても嘘である。この証人は、カネシロのペアライフシステムヘの多数の融資にかかわっていた人物であった。しかも、この融資課長自身、ペアライフシステムを三菱銀行から融資をうけて購入しているのだ。のみならず、この融資課長は、カネシロの関連会社で預託金を資金として借り入れて、株取引を行っていた一人だ。
第一勧銀がカネシロの商品に50件以上の総額約81億円にものぼる融資を行い、一方カネシロも、第一勧銀に一五億円もの協力預金をしている。
◆はなからおかしかったカネシロの計画◆

契約とカネの流れ |
カネシロの被害者の一人である岸田啓子さん(一九四五年生まれ)は、八九年六月にカネシロに勤めていた実兄から勧誘され、三菱銀行多摩支店から融資をうけてペアライフシステム(多摩市のマンションと沖縄のリゾートマンション)を購入した。カネシロからもらったパンフレットには、「ローン負担の軽減」「安定収入の確保」「安全確実な資産の形成」「リゾートライフの充実」「節税の妙味」といううたい文句が記載されていた。
カネシロ側が岸田さんに約束したことは、「購入価格は六〇〇〇万円だが、不動産の保証賃料で毎月八〇万円をもらえるほか、施設利用保証金の償還金が毎月四〇万円支払われる」ということであった。しかも、一〇年後には、元金がまるまる返還されるという。 |
岸田さんは、この言葉を信じて契約を交わしたわけだが、しかし、これでは、収益率が年二四パーセントにもなる。不動産の賃貸で、そのような高額な収益が保証されるということは通常あり得ない。ましてやバブルの時は、不動産を取得するのはキャピタルゲイン狙いであって、賃料収益が目的ではない。不動産の価格が高騰したからといって、賃料もそれに比例して高騰するわけではなく、むしろバブルの時には、不動産の取得価格に比して不動産の収益率は低下していた。
もちろん、岸田さんたちに融資した三菱銀行は、このペアライフシステムでは、金利を支払えるだけの収益がないことも、またI〇年後に多摩市のマンションと沖縄のリゾートマンションの共有待分権を売却して元金を返済することも不可能であると承知していた。当時の地価相場と比較してもきわめて割高な物件であったし、共有待分権は処分しにくいものだからだ。しかし、融資拡大に血眼になっていた三菱銀行は、それをわかっていながら、岸田さんらには伝えなかった。
さらにひどいことに、岸田さんだけではなく、岸田さんの夫も三菱銀行から融資をうけたことにされていた。契約書には岸田さんの夫の印鑑が押されていたが、岸田さんの夫は、遠方に長らく単身赴任をしていて、銀行から融資をうけてペアライフシステムを購入することを承知したことはなかった。岸田さんの夫の署名は、カネシロの社員が署名したものだ。
これだけの問題を含んだケースであったが、後に三菱銀行から起こされた裁判において、裁判所は、ただ「三菱銀行とのローン契約書に岸田さんの夫の印鑑が押されていることをもって、岸田さんの夫が融資契約をしたものと認められる」と認定するだけだった。
《客殺し・凶器の印鑑》
この岸田さんのケースが含む問題は、カネシロのペアライフシステムだけに留まらない。
なぜ、岸田さんは、印鑑が押されているというだけで裁判で負けてしまったのか?
それは、民事訴訟法第二二八条第四項に、「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印がある
ときは、真正に成立したものと推定する」という規定があるからである。裁判所は、よほどのことがないぎり、この推定規定を理由に、印鑑が押されているだけで、本人が承知して作成した文書であると認めてしまうのだ。本人の意思で作成された契約書でないことが明らかで、誰が「偽造」したかさえ明らかなばあいでさえ、印鑑一つでその契約書が有効であると見なす裁判の現状は、第四章で詳しく記す。
いずれにしても民訴法第二二八条四項のこの規定は、消費者を苦しめる最大の悪法の一つで、早急に廃止されるべきものだ。なぜなら、契約書に印鑑を押されていると、裁判で消費者が「このような契約書は知らない」と言っても通らないからだ。
銀行は、適正な融資であるかどうかという以前に、「印鑑を押してしまえばこっちのもの」
と言わんばかりの融資契約を募っているのである。
そして、この問題こそが、被害者が救済されない一つの大きな原因となっているのである。その驚くべき手口をいくつか紹介する。
家出同然に飛び出して、数年間、絶縁状態にあった原田明夫さん……(続きは、同書124ページ以下参照)