VOL. 18 医療を考える (概論)
付、「医療をめぐる近代史」

 中川米造先生は未だにファンが多く、その著作は当店もほとんど品切れとなっております。他店で手に入るとしたら高原書店(http://www.takahara.co.jp)ぐらいでしょうか(^_^;)?生命倫理関係の本はVOL.23「産婦人科&生殖医療」にもあります。
 読売新聞社「医療ルネッサンス」シリーズは末尾・年表の前にまとめました。
  表中の「価格」は当店の販売価格。郵送・手数料は冊数にかかわらず一回380円。古書につき売り切れの節は、ご容赦ください。ご注文は「Vol.18/書名」のように。

  書 名 著 者 出版社 刊年 価格
備  考
1a 医者と患者 P.L.
エントラルゴ
平凡社 1983 売り切れ 著者は1908年スペイン生まれ、マドリード大学医学部卒の精神分析医。医学史の世界的権威であるとともに、「人間学」「スペイン論」の分野でも数多くの著作があるという。表題どおり「医者と患者」の関係を古代ギリシアから追ったもの。詳細な「注」と「索引」完備。
1b 脱病院化社会 イヴァン
・イリッチ
晶文社 1998 1300円 医療に関する本を読み漁っていると、しばしば引用されているのがこの本。当店在庫は新装版。著者は1926年ウイーン生まれ、自然科学・神学・哲学・歴史学を修め、管理社会批判を続けた。注が全頁の3分の1を占める本!
1c 医者が患者を
だますとき
ロバート
・メンデルソン
草思社 1999 900円 シカゴ大学で医学博士号を取得した小児科医による、現代医学を痛烈に批判した本。表紙の袖の文句を引用すると「現在の医療の9割がそもそも不要だ。健康診断を受けると具合が悪くなる。医者が仕事をしないと病人が減る。病院に行くと病気になる…」と。思わず苦笑してしまうほど、強烈な皮肉に満ちた本。
1d 医者が患者を
だますとき
<女性篇>
ロバート
・メンデルソン
草思社 2001 800円 「産婦人科医療は男性側からの女性に対する報復」ではないかとか、「医原性乳がん」、「医療被曝の本当の怖さ」など、ギョッとする指摘が多い。
1e それでも医者に
お産をまかせますか?
ロバート
・メンデルソン
草思社 2000 700円 引き続き、そのメンデルソン医師による告発シリーズ(^_^;)。医学部のカリキュラムの欠陥など、指摘は鋭い。
1f 癒し人のわざ エリック・J・
キャッセル
新曜社 1991
(初版1981)
1000円 著者はニューヨーク大学卒の医師、内科医であるとともに公衆衛生学の教授という。精神分析に「甘え」の概念を導入した土居健郎氏とやはり精神科の医師大橋秀夫氏の訳。「健康の概念」「医師の決定には道徳的な要素が含まれること」などに言及。
1g 癒しの
女性史
ジーン
・アクターバーク
春秋社 1994 売りきれ 著者はテキサス大学健康科学センター準教授。これは医療史の中の女性の役割を「女性呪術師」から「看護婦」の誕生まで、史料を駆使して足跡を辿った本。「医療における女性の復権」との副題。
1h 医の神の
娘たち
コンスタンス
・ジョエル
メディカ出版 1992 売りきれ 著者は南仏で開業医を続け、後に医療ジャナーナリスとして通信社を主宰しているという。フェミニズムの立場から、ヨーロッパにおける女医の歴史を辿り、現代における立場をデータから分析している。
1i 魔女・産婆
・看護婦
B・エーレンライク
D・イングリシュ
法政大学
出版局
1996 1300円 フェミニズムの立場から書かれた“女性医療家の歴史”。医療の実践者としての女性が、補助的医療労働者の地位に下落させられた…という立場。フェミニズムをどう評価するは置くとしても、例えば日本の医療が“男社会”であることは確か。
1j 危ない医者たち ロバート
・ヤングソン、他
青土社 1997 1400円 医師であるヤングソンと、ジャーナリストであるイアン・ショットの共著。原題は「医療のしくじり」で、「狂った、悪い、危険な医者たちの驚くべき真実の物語」との副題。誤った考えから行なわれてしまった“医療行為”、そしてその由来、医療の問題点を探った本。
1k 医療倫理の
夜明け
デイヴィッド
・ロスマン
晶文社 2000 1800円 著者は病院、保護施設の歴史を研究する、コロンビア大学の教授。「臓器移植・延命治療・死ぬ権利をめぐって」と副題があり、1966年のハーヴァード大学医学部教授ヘンリー・ビーチャーによる人体実験告発のエピソードから始まる。
1m 医の倫理 ベルンハルト
・イルガング
昭和堂 2003 売りきれ 著者は1953年生まれ、ヴェルツブルク大学で哲学、インド学、カトリック神学などを学び、ドレスデン工科大学で技術哲学を講ずる教授。翻訳を立命館大学の哲学教授等が担当した、学術的な本(^_^;)。店主には歯が立たない?
1n 医の倫理を
問う
秋元寿恵夫 勁草書房 1983 1000円 血清学者として石井部隊に勤務した著者が、戦争と医学研究が結びついたときの恐ろしさを振り返る。ジャーナリスティックな“731部隊告発レポート”ではなく、医学の倫理に踏み込んだ本。
1o 日の丸は紅い泪に 越定男 教育史料出版会 1983 700円 元七三一部隊“運輸班員”による告白。ペスト菌を運ぶノミによって捕虜(マルタ)を感染させ、逃亡するマルタをトラックで轢き殺す。
1r 人間性なき医学 アレキサンダー
・ミッチャーリッヒ
ビイング・
ネット・
プレス
2001 1200円 ナチスの人体実験を裁いた、ニュルンベルク医師裁判の記録。強制収容所の囚人をもちいて、人為的にガス壊疽を起こしたり、両足の骨をハンマーで砕いたりしての研究が糾弾された。精神分析学者によって編集された原典は1949年初版。
1s 医学モデルを
超えて
エリオット・
G・ミシュラー
星和書店 1988 2000円 マサチューセッツ精神衛生センターのハーバート精神医学部、その社会精神医学研究室に属する研究者たちの論集。社会に影響を与え、社会から影響を受ける医学を“社会的文脈”の中で捉えようという試み。専門家向け(ーー;)。元の定価\3800。
1t 病床の心理学 ヴァン・デル・ベルク 現代社 1975 700円 オランダの精神病理学者による、患者の心へアプローチするための方法。看護学校のテキストとして使われたという。古い本なので表紙は変色気味(T_T)。
2a 平静の心 ウィリアム・オスラー 医学書院 1983 2200円 名門ジョンズ・ホプキンズ大学医学部の内科教授であったウィリアム・オスラー博士が1904年に出版した講演集の翻訳。訳はもちろん、オスラー博士の日本への紹介者の一人である日野原重明聖路加看護大学学長と、同大教授である仁木久恵さん。500ページを超える本。当店在庫は背文字部が日焼け(^_^;)。
2b 医の道を
求めて
日野原重明 医学書院 1993 売りきれ 副題に「ウィリアム・オスラー博士の生涯に学ぶ」とある、大部な博士の伝記。日野原医師がカナダ生まれのオスラー卿をはじめて日本に紹介したのは、終戦直後。それはドイツ医学一辺倒だった日本が、英米の医学に目を向ける転機での出来事であったという。なるほど。
2c 医学する
こころ
日野原重明 岩波書店 1991 800円 やはりウイリアム・オスラー博士の伝記。1984年に「アメリカ医学の開拓者−オスラー博士の生涯」として発行したものの第2版という。元の定価\2200。当店在庫はマーカーの跡あり。
2d 医療における
人間学の探究
山本和利 ゆみる出版 1999 売りきれ 著者は自治医科大学1期卒業生、京都大学医学部総合診療科講師。極端に専門分化してしまった現代医学に対し、“総合医学”の必要性を論ずる。医療人類学、EBMへの示唆、研修医時代の思い出も。
2f 医療と
人間行動学
田所作太郎 協同医書
出版
2000 1200円 著者は前橋医専(現 群馬大学医学部)卒、薬理学を学ぶが薬物乱用対策に取り組む。これは行動学の観点から不眠症、薬物乱用、アルコール依存、医療事故などの問題を分析した本。
2g 医療・社会・倫理 近藤喜代太郎
藤木典生
放送大学
教育振興会
1999 1200円 放送大学の教科書。“遺伝医学と倫理”、“障害児をもつ親”、“医学研究と社会”“薬をめぐる問題”などの章が目につく。
3a 新版 隠喩としての病い
エイズとその隠喩
スーザン・
ソンタグ
みすず書房 1992 売りきれ シカゴ大学やパリ大学などで哲学を学んだ文芸評論家による、“結核”や“癌”といった病の持つ“神話”の解体。自らの癌体験が出発点となり、多くの本に引用されている。
3b 卵から ペーター・バム 思索社 1976 900円 20年以上前の本。著者は“船医・保険医・外科医・中国学者”の経歴をもち、特異な評論活動を続けてきたドイツ人。川喜多愛郎氏が解説で、「医学を通じて人間の問題をあらためて考えさせる示唆に富んだ本」と評しておられる。「混沌の中の医学」が副題。
3c 医療と文化 リン・ペイヤー 世界思想社 1999 売りきれ 英国人の血を引く母と、フランス人の血を引く父との間に生まれた米国人医療ジャーナリストが、英・独・仏・米の医療文化(?)の違いを比較した本。たとえば「冷房が体に悪い」という研究は英国人の「寒気」にたいする過敏な反応によるとか、メチャ面白い本。元の定価\1900。
3d 病いと人 ヴィクトーア・
フォン・ヴァイツ
ゼッカー
新曜社 2000 2800円 著者は神経生理学から神経科・内科の臨床へと視野を広げ、フロイトを訪ねて精神分析を取り入れ、「医学的人間学」を樹立した人物。店主のミーハーな関心を引いたのは、東西ドイツ統一時の大統領・ヴァイツゼッカーが甥にあたり、ドイツ屈指の名門出身という点(^_^;)。もとの定価\4800。
3e からだの知恵
に聞く
アーサー
・W・フランク
日本教文社 1996 売り切れ 著者は医療社会学を専攻するが、38歳で心臓発作を、一年後に睾丸がんの宣告を受ける。これは自らの体験に基づいた、病についての考察。「人間尊重の医療を求めて」の副題。
3f 治療という幻想 石川憲彦 現代書館 1988 1000円 現代医学は人間の“自然治癒力”を凌駕し、“てんかん”“脳性マヒ”“先天異常”を直すものとされている。しかし、障害を通じて見るリハビリテーション、療育は“直す”という幻想にとらわれているのではないか。店主の理解力ではちょっと難しい本だが、価値は認める。(^_^;)。
3h 話せる医療者 佐伯晴子
日下隼人
医学書院 2000 売り切れ 医学教育の世界で、コミュニケーション教育の一助としてSP(シュミレイテッド・ペイシェント=模擬患者)の役割が注目されている。これはその実践例。
3i 患者中心の医療 モイラ・
スチュワート
診断と治療社 2002 2500円 札幌医科大学医学部地域医療総合講座スタッフの訳による、西オンタリオ大学家庭医療学科による臨床技法のテキスト。大判の専門書。
3j 新しい医療を
拓く
藤原研司編集
柳田邦男編集協力
医学書院 2003 1100円 どこに分類するか迷ったのだが(^_^;)、“第89回日本消化器学会総会特別企画・特別講演の全記録”。消化器疾患からICD-10(死因の統計分類)を考察し、新しい医療技術と生命倫理の問題を取り上げ、医療文化人類学の池田光穂先生に講演を依頼し。単なる学会報告とは言えない、大判の本。
4a 健康という幻想 ルネ・デュボス 紀伊国屋
書店
1977 売りきれ ルネ・デュボスは仏出身、ハーバード大学教授を経て、ロックフェラー医科大学教授。「環境と病気」についての一節では、テニソンの詩の次の一節を引用している。「私は、私が会ったすべてのものの一部である。」
4b 人間と適応 ルネ・デュボス みすず書房 1970 3000円 在庫は1985年刊の第2版、定価4000円ですから高めの(当店販売)価格設定です。内容については、店主の脳のメモリー(8メガ)では処理しきれません(^。^)。つまり難しくって、途中で投げた。
4c 地球への
求愛
ルネ・デュボス 思索社 1990 売りきれ ルネ・デュボスは1982年に亡くなられたのだが、この本の原著は1980年に書かれた最後の著作という。翻訳は1983年に出版され、これはその再版。
4d 人間で
あるために
ルネ・デュボス 紀伊国屋
書店
1970 1000円 デュボスが1969年度ピュリッツァー賞ノンフィクション部門を受賞した本。余談だが(^_^;)、デュボスが書いた「DNAの発見者エイブリーの伝記」が小学館“地球人ライブラリー”「遺伝子発見物語」として翻訳された。
5a ボディ
・サイレント
ロバート・F・
マーフィー
新宿書房 1992 1400円 脊髄腫瘍によって麻痺しはじめた自分の体と、それを取り巻く社会関係についての、人類学者の考察。オリヴァー・サックスやレヴィ・ストロースが賛辞を寄せている。「病と障害の人類学」が副題。
5d 病の語り アーサー
・クラインマン
誠信書房 1996 売りきれ 著者はハーヴァード大学医学部社会医学科主任で、医療人類学と精神医学の教授。1970年代に成長した医療人類学という分野の草分けという。「慢性の病をめぐる臨床人類学」と副題があり、精神科医三人が翻訳に携わった。難しい本だが「患者の病の経験や肉声で語る物語をケアに生かすべき」という主旨。
5e 医療人類学 G.M.フォスター
B.G.アンダーソン
リブロポート 1987 売りきれ フォスターはカリフォルニア州立大バークレイ校の名誉教授で、医療文化人類学が専門。アンダーソンはサザンメソジスト大教授。大部なテキストだが、監訳が中川米造先生。元の定価が\3914だが、二冊目の入手は困難が予想されるため高めの価格設定ですm(__)m。
6a パッチ・
アダムスと
夢の病院
パッチ・アダムス
モーリーン・マイランダー
主婦の友社 1999 900円 映画「パッチ・アダムス」のモデルともなった、ピエロの格好をする医師のドキュメンタリー。父や近親者の死をきっかけに医師をめざしたアダムスは、愛とユーモアを治療に取り入れた病院施設ゲズンハイト・インスティテュートを設立する。
6b 心からの
お見舞い
パッチ・アダムス 英潮社 2000 800円 「たった一度会うだけで落ち込んでいる人を癒してあげる方法」との副題。アメロンゲンという画家のイラストが強烈に個性的。膨大な参考文献(英文)リストつき。
6c パッチ・アダムス
いま、みんなに伝えたいこと
パッチ・アダムス&
高柳和江
主婦の友社 2002 700円 日本医科大学助教授の高柳和江さんが、パッチアダムスの元へ質問状を携えたインタビュアーを派遣して出来た本。この本、背文字部がたいてい色あせている。
6d ホスピタルクラウン 大棟耕介 サンクチュアリ出版 2007 700円 著者は1969年生まれ、道化師の会社“プレジャー企画”代表。遊園地や小中学校、老人ホームでショーを開く傍ら、無償で病院の小児病棟を訪れている。
7a インフォームド
・コンセント
ニール
・ラヴィン
学会出版
センター
1998 売り切れ 先ず訳者について説明すると(^_^)、京都大学医学部卒、ハーバード大学医学部助教授の李啓充氏。著者はイェール大学医学部で内分泌学の専門教育を受けた医師。これは遺伝性の多発内分泌腺腫を発症した患者と、主治医の葛藤を描く小説。
7b ドクター
同じ言葉で
話して
クリスチーナ
リリエンシャーナ
、他
ぎょうせい 1985 900円 原発巣不明の腫瘍で、下半身のマヒなどを経験しながら数ヶ月入院していた作家と、パリ市民病院の医師との対話。また、作家が入院中に描いていた絵。はしがきが、なだいなだ氏。
7c いかに“深刻な診断”を伝えるか チャールズ
RK ハインド
人間と歴史社 2000 1600円 副題「誠実なインフォームド・コンセントのために」。18名の執筆者が、先天性奇形や脳障害をもつ子供の親とのコミュニケーション、HIV患者、多発性硬化症患者、がん患者とのコミュニケーション・スキルを語る。
7d 医者と殺人者 ピエール
・ダルモン
新評論 1992 売りきれ これ、どこに分類しよう?(*_*)。19世紀末、伊の精神病学者ロンブローゾは「犯罪者は遺伝により、生まれながらにして犯罪者となる運命をもつ」と、“生来的犯罪者説”を唱えた。このとんでもない“犯罪人類学派”を歴史学者が追いかけた本。
8a 病気と治療の
文化人類学
波平恵美子 海鳴社 1984 売り切れ 九州大学卒の文化人類学者による、「医療人類学」の試み。著者は日本の民間信仰を研究してきたが、疾病観、病気に対する見方がその社会の世界観を反映するものとして新たな分野に踏み込む。現代の医療にも、後世には“信仰”として切り捨てられる要素があるかもしれませんね(^.^)。
8b いのちの
文化人類学
波平恵美子 新潮社 1996 500円 これは著者が西日本新聞に連載したコラムをまとめた本。「人の誕生と生育」「病いと癒し」「死と再生」の三部構成で、あらたな“生命観”の在り方を考える。
8c 医療人類学
入門
波平恵美子 朝日新聞社 1994 600円 これは「薬の知識」と「日本歯科医師会雑誌」に連載したコラムをまとめたもの。巻末に“医療人類学”を考えるための参考文献リストが載っていて便利。“朝日選書”の1冊。
8d 病と死の
文化
波平恵美子 朝日新聞社 1990 600円 “朝日選書”の1冊。“癌告知”の是非はそもそも患者自身の問題として論じられてきたのか?外国人から日本の火葬場での骨揚げがどう見えるか?…、当店在庫は若干の書きこみ(-_-;)。
8e 病むことの文化 波平恵美子編 海鳴社 1990 売り切れ “医療人類学のフロンティア”との副題があり、十一名の著者が“病いの概念”“<鏡>としての病い”“癒しの儀礼”“病いの変換”の四部構成で論じる。
8f 医療と神々 宗田一監修
池田光穂著
平凡社 1989 1100円 パラメディカのリンクにもある“バーチャル再春館”館長(^_^)池田先生の著。日本(神道)、中国(道教)、インドなどで“医療の神々”としての信仰の対象を分析することで、それぞれの民族の医療に対する考え方、文化の差異を捉える。元の定価\2000。
8g 野の医療 河合香吏 東大出版会 1998 売りきれ ケニアの牧畜民チャムスを研究する文化人類学者が克明に報告する、彼等の“身体認識”。近代医学の示す解剖図譜以上に詳細に身体の各部を名づけ、疾患に対し独特な、哲学的とも言える認識を示す。この牧畜民の認識する“医療体系”の整合性を見ると、西洋医学や東洋医学も、ひとつの“部族”の認識に過ぎないのではと…。元の\2900。
8h 呪医の末裔 松田素二 講談社 2003 売り切れ これもケニアの、ある呪医一族四世代のライフストーリーを20年にわたるフィールドワークで追った報告。著者は京都大学大学院教授で、社会人間学が専門。
8j 健康のためなら
死んでもいい
藤松忠夫 ゾティアック 2000 800円 現代アメリカの健康産業に関する“トレンド・ウオッチ”。著者はニューヨーク暮らし25年の会社社長で、コラムニスト。現象面を追っているだけだが、なかなか考えさせられる。
8k 健康の語られ方 柄本三代子 青弓社 2002 売り切れ 著者は若手の社会学者で、“身体の文化社会学”が専攻。、「おもいッきりテレビ」「あるある大事典」「ためしてガッテン」「はなまるマーケット」などの健康情報番組を素材に、ネオ公衆衛生時代ともいえる現代の健康観を分析する。
8m 「病い」の
存在論
得永幸子 地湧社 1984 900円 著者は高校生のときに乗っていたバスがダンプに追突され、左半身がマヒし、入退院を繰り返す。しかし、事故から8年後にキリスト教主義の四国学院大学に入学、社会福祉を学ぶ。これは彼女の修士論文だが、他の研究者の本にも引用されている。
8n 伝言
がんを生きた
友から
久保成子 医学書院 1994 1000円 著者は看護学校卒後、仏文科にも学び看護教育に携わっている。これは肺がんの夫と、その夫婦との交際を通して考えた「病」の社会的側面。スーザン・ソンタグの「隠喩としての病い」などが引用される。
9a 医のフィリア 井村裕夫 中山書店 1995 1200円 著者は京都大学医学部卒、神戸大学や京都大学教授を経て、1991年より京都大学総長。内分泌学、糖尿病学が専門で、一般向けに「生命のメッセンジャーに魅せられた人びと」(在庫アリ)の著もある。この本のタイトル、「フィリア」はギリシア語で「愛」または「友愛」を意味する。
9b 人はなぜ病気
になるのか
井村裕夫 岩波書店 2000 1500円 “自己啓発”か“精神世界”のコーナーに置かれそうなタイトルだが(^_^;)、これは進化医学という新しい分野の本。自己免疫疾患やアレルギー、高血圧、糖尿病などは生命進化の過程と深く関わる病という。
9c 病気はなぜ、
あるのか
ランドルフ・M・
ネシー他
新曜社 2001 売り切れ ミシガン大学医学部精神医学教授(ネシー)と、ニューヨーク州立大学名誉教授(ジョージ・C・ウイリアムズ)による「進化医学による新しい理解」の試み。
9d 医療が病をつくる 安保徹 岩波書店 2001 900円 “免疫からの警鐘”と副題があるように、著者は東北大学医学部卒の免疫学者。白血球や胸腺の働きについて研究(店主の理解力では解説不能(^_^;)を続ける。例えばアトピーにステロイド外用薬を用いる対症療法を批判する。ステロイドは皮膚組織に沈着し、起炎症作用を持つ酸化コレステロールに変化するのだという。
9e 患者と医者は
本当に

わかりあえるか
堀夏樹 晶文社 1997 800円 著者は三重大学医学部卒の泌尿器科医。「インフォームド・コンセントといっても、極端な人体実験を踏まえた法的概念で、自分とは無関係」と思っていた医師が、母をガンで亡くした体験などから、この問題を考え始める。
9f ヒッポクラテスの
乗った馬
野田茂徳 五月書房 1990 800円 著者は同志社大学神学部卒、筑波大学哲学・思想学系教授。いまいち、この本の性格が掴めなかったのだが、こりゃ筑波大学の哲学のテキストですな。“インフォームド・コンセント”が主要テーマ。
9h みんなの
医療総論
野村拓 あけび書房 1993 700円 著者は元阪大医学部助教授、“医療政策”関連の著書多数。店主の苦手な分野だが(^_^;)、たとえば欧州ではEC免許の医師がいる。日本の医療は(もしくは日本の医師免許は)、どこまで世界で通用するのだろう(…これは独り言デスm(__)m?
9i 患者対医師
関係論
足立忠夫 東洋書店 1994 売りきれ 著者は1942年生まれ、京大法学部卒、関西学院大学名誉教授、“行政学”の専門家。さぞ難解と警戒しながら読み始めたのだが、日本に「医学概論」が定着しない理由を考察し、中川米造氏への批評など、けっこう具体的で読みやすい(^_^;)。
9j 医者は患者の
味方です
箕輪良行 潮出版社 1997 600円 自治医大卒後、著者は総合医をめざして三宅島の診療所に赴任するが、2年後に雄山が噴火。住民避難所での診察を通して“医師と患者の関係”について考え始める。元は雑誌「SCOPE」に連載されたもの。
9k いばるな!医者
おごるな!!病院
平岩正樹 大和書房 1998 900円 著者は東大工学部を卒業し、冨士フィルムに勤務の後理V(医学部)に入学したという外科医。これは“医療の密室性”を糾弾する本。著者の勤務先が転々としているのはなぜ(^_^;)?
9l 生と死への
眼差し
村上陽一郎 青土社 1993 売り切れ 父が医師だったという、東大先端科学技術研究センター教授が“現代医療”について語った10年分の文章の集大成。
9m 医療と人権 唄孝一編 中央法規
出版
1985 売りきれ “明日の医療”シリーズ10巻の一冊だが、特にこの一冊は中川米造、唄孝一氏らが執筆、対談するなど豪華な(^.^)内容。
10a 元気が出る

インフォームド
・コンセント
柳田邦男編集 中央法規 1996 1200円 厚生省健康政策局総務課監修(!)の、「インフォームド・コンセントの在り方に関する検討会」の報告書、及び各委員の意見。硬い内容だが、委員の中に夫ヒデをガンで亡くしたロザンナ加藤さんの姿が見えたりする。柳田氏による“参考文献紹介”が圧巻!
10b 日本の
インフォームド
コンセント
秋山秀樹 講談社 1994 1000円 著者は1952年生まれ、東京医科歯科大医学部卒。同大第一内科、都立墨東病院などに勤務の後、渡米。現在は都立駒込病院血液内科勤務。これは8年間の在米体験から生まれた、日本のインフォームドコンセントへの提言。
10c むしばまれる
医療
秋山秀樹 日本評論社 2000 売りきれ 著者は東京医科歯科医学部卒、8年間米国で勤務医を務めた後に帰国、都立駒込病院内科医長(…だからどうなんだと言われると困るが(^_^;)。血液内科が専門で骨髄移植に深く関わる医師による、日本の医療への提言。特にEBMに詳しい。「根拠のない治療なんかして欲しくない」という単純な問題ではない。
10d インフォームド
・コンセントは
患者を救わない
名取春彦 洋泉社 1998 900円 刺激的なタイトルだが、インフォームド・コンセントが患者をだます道具にもなるとし、むしろセカンド・オピニオンに期待している。著者は東北大学医学部卒の放射線科医で、近藤誠氏の発言にも冷静に是非を述べ、西洋医学の限界、臨床試験の問題点に言及。傾聴に値する。
10e セカンド・
オピニオン
ジェローム・
グループマン
PHP 2001 800円 著者はハーバード大学医学部の教授。自らが腰椎を痛めた経緯、息子が腸重積で緊急手術をした体験からスタートし、セカンド・オピニオンの大切さを説く。貴重な8つの症例集としても読める。近藤誠、平岡諦氏の監訳。
10f 治療に同意する
能力を測定する
トマス・グリッソ
日本評論社 2000 売り切れ 米国のふたりの精神科医による、患者の治療同意判断能力の構成要素、評価。また、患者に判断能力のない場合の代行医師決定は誰がなすべきか。また判断ツールであるMacCAT-Tの実際。
10g 治療は大成功
でも患者さんは
早死にした
岡田正彦 講談社 2001 400円 “講談社+α新書”の一冊。著者は新潟大学医学部教授で医用工学が専門。バリバリで理詰めにものを考える医師から見た、現代の医療。どうも「健康診断は身体に毒」という結論に落ち着きそう(^_^;)
11a 医学概論とは 澤瀉久敬 誠信書房 1987 売り切れ 「日本医学哲学・倫理学会」や「日本病院学会」などで行なわれた講演をまとめたコンパクトな本。かつては、この出版社から澤瀉先生の本はずいぶん出版されたのですが、最近は見かけません。
11b 医学と生命 澤瀉久敬 東大出版会 1967 売り切れ これも病院学会、東洋医学会での講演、オリンピック記念講演などをまとめた本。フランス哲学、ベルグソン研究が専門だった。
11c 日本の医師
その考現学
中野進
山脇敬子
勁草書房 1994 売りきれ 中野進氏は大正12年生まれ、京都大学医学部卒の開業医(外科)。職業としての医師を、社会的地位、交際範囲、生活、世襲問題、開業の形態などをテーマに分析する。桑原武夫氏に捧げられた本。当店在庫は、表紙が日焼けっぽいが…、そもそも黄色でビニールコーティングもしてないんだから(・・;)。元の定価2800円。
11e 医者と患者 川上武 毎日新聞社 1977 500円 これも古〜い本。川上武氏は1925年生まれ、順天堂医専卒。“医療”について考えるためには、この方の著作もひととおり目を通す必要がありそう。
11g 日本医療の
根本問題
川上武 勁草書房 1979 800円 全体が「医療経済論」「医療制度論」「医療技術論」の三部構成になっている。後半に収録されている「治療と予後」が示唆に富んでいる。当店在庫本は少しカビ臭い(T_T)。
11h 現代の
医療問題
川上武 東京大学
出版会
1972 500円 “UP選書”の一冊。「朝日ジャーナル」「からだの科学」などに掲載した文章をまとめたもの。70年代の医療問題を概観できる。
11i 岐路に立つ
医療問題
川上武 勁草書房 1984 1000円 武見日医会長の引退など、前半は執筆時の情勢を論じた本なので、諸問題は既に解決されては…(^_^)、いない。後半は筆者自身が結核と誤診された体験など、母校や患者団体での講演を収録。
11j 戦後日本
医療史の証言
川上武 勁草書房 1998 2500円 「一研究者の歩み」と副題があり、前半はインタビューによる川上先生の個人史、後半は著作リストで、それぞれ目次と「はしがき・あとがき」が再録されている便利本。
11k 戦後医療史序説 川上武
小坂富美子
勁草書房 1992 1100円 “都市計画とメディコ・ポリス構想”の副題。「昭和の医療史」「都立病院を見て考える」など90年前後に書かれた論文、講演をまとめたもの。
11m 農村医学から
メディコ・ポリス構想へ
川上武
小坂富美子
勁草書房 1988 1100円 “若月俊一の精神史”の副題。長野の農村地帯に千床の佐久総合病院を設立した若月俊一の行動を、インタビューを交えて検証。参考資料、参考文献も。
12a 現代医学 高橋晄正 筑摩書房 1970 500円 著者は東大医学部卒の物療内科医。インターン問題を発端として勃発した、東大闘争の影響を色濃く残している本。診断の不確実性、教育と研究のありかた、情報科学による医療革命への期待など。“筑摩総合大学”の1冊。
12b 社会の中の
医学
高橋晄正 東大出版会 1969 400円 これも東大闘争の影響を受けた、医療制度への問題提起。例えば昭和28年ごろに、配給用に輸入された米15万d(当時の価格で100億円分)に毒性のあるカビが生えていた事件など、忘れていたことも思い出させてくれる。
12c 医療革命 高橋晄正 世界政治経済
研究所
1977 500円 サリドマイド禍、スモン、筋短縮症、サッカリン、リジン、フッ素、光化学スモッグなどの具体例から説き起こす医療改革論。
12d 日本の病院 一条勝夫 日本評論社 1982 売りきれ この出版社の“からだの科学選書”の一冊。著者は東北大学医学部や、自治医科大学で病院管理学を担当した、この分野の第一人者。
12e <病気>の誕生 児玉善仁 平凡社 1998 売りきれ 著者は広島大学卒、イタリア教育史・大学史が専門の帝京大学文学部助教授。西洋では医師と患者の「契約」関係が土台となって「インフォームド・コンセント」が問題にされてきたこと、日本では両者の関係が慣習的に形成された「黙約」が土台ゆえに、患者からの質問はなされないなど、興味深い指摘が多い。
12f 病人哀史
病人と人権
小坂富美子 勁草書房 1984 売りきれ “座敷牢の精神病者”、“犠牲となった結核女工”と、戦前の日本における、患者達の悲惨な実態を追及した本。川上武先生の医史研からうまれた本。
12g サナトリウム残影 高三啓輔 日本評論社 2004 売りきれ 「結核の百年と日本人」との副題。著者は1937年生まれ、元東京新聞、朝日新聞記者。かつて外科医は結核を通して“終末期医療”のあり方を考えた。そんな医師たちに取材し、多くの資料に当たり、まとめられた結核の庶民史。
12h 病と医療の社会学 井上俊、他
編集
岩波書店 1996 1200円 岩波講座「現代社会学」(26冊)の「14」。中川米造、若林一美、立岩真也、森岡正博先生といった執筆陣による論集。
12i 死と病と看護の社会学 新村拓 法政大学出版局 1989 1500円 社会史的な視点から、日本における「医師たちの職業倫理」「病の仏罰観」「救療政策の思想」「死と葬送」などを論じる。
13a 医療
高齢化社会へ
向かって
村上陽一郎 読売新聞社 1996 1000円 「20世紀の日本」シリーズの1冊。ICUの教授で科学史、科学哲学が専門の著者による医療の近現代史。巻末にある27ページほどの「関連年表」が労作。当店在庫は、やや埃っぽい本(^_^;)。
13b 保健医療の社会学 園田恭一
米林喜男
有斐閣 1983 売りきれ “健康生活の社会的条件”と副題のある論集で、資料や参考文献が充実。
13c 現代医療の
社会学
黒田浩一郎編 世界思想社 1995 売り切れ 大阪にある“社会学と医療”研究会の活動報告でもある論集。西洋医学が唯一絶対として君臨する日本の構造を分析する。現象面から迫っているので意外と(^_^;)、読みやすい。
13d 医療神話の
社会学
佐藤純一
黒田浩一郎編
世界思想社 1998 売りきれ これも上記に続く“社会学と医療”研究会の論集。医療の中の神話をひとつひとつ俎上に載せる刺激的な本。たとえばキュブラー・ロスの「死の瞬間」は、実は研究書というよりは宗教書であるとし、一部の医師がなぜ心酔するのかを分析する。
13e 医療社会学の
フロンティア
黒田浩一郎編 世界思想社 2001 売りきれ “社会学と医療”研究会の論集、第三集。“抗生物質”“NICU”“更年期”“沢内村”が俎上に。特に健康を自分たちで守った村としての沢内村を冷静に分析した論考は面白い!
13f 医療社会学を
学ぶ人のために
進藤雄三
黒田浩一郎
世界思想社 1999 1200円 医療社会学の“基礎”“射程”“誘い”の三部構成。“基礎”では「病者と患者」、“射程”では「ジェンダーと医療」などを取り上げる。“誘い”では「文献解題」が便利。
13g 100問100答
医療のふしぎ
佐藤純一 河出書房新社  2001 1100円 医療文化研究センターのメンバー(美馬達哉、村岡潔、黒田浩一郎、奥村和代氏ら)による医療の解題。医療に関心のある人は必携。新刊で入手可能。
14a 遺伝子医療と
生命倫理
貝谷久宣
日本筋ジス
協会編
日本評論社 2001 売りきれ ありがちなタイトルの本だが、これは2000年に筋ジストロフィー協会が開催したシンポジウムの記録。村上陽一郎、養老孟司さんらの発言に柳澤桂子さんの寄稿も。
14b 生命誕生をめぐる
バイオエシックス
金城清子 日本評論社 1998 売りきれ 著者は東大法学部卒、津田塾大学教授。これは雑誌「時の法令」に16回にわたって連載された記事をまとめたもの。“生命倫理と法”に関する問題点は網羅、索引つき。
14c バイオエシックス
の基礎
H.T.エンゲル
ハート、他
東海大学
出版会
1988 売り切れ 加藤尚武、飯田亘之両氏による、“バイオエシックス”に関する“精選論文集”。だいたい1978年から10年間に発表された米国の23編の論文を収録。元の定価\3200。
14d バイオエシックス
とは何か
加藤尚武 未来社 1986 800円 有斐閣のPR誌「書斎の窓」に一年間連載した記事に、中川米造氏との対談を加えた本。
14e いのちを
考える
木村利人 日本評論社 1987 1000円 副題に“バイオエシックスのすすめ”とあり、「法学セミナー」などに連載された記事をまとめたもの。著者は早稲田人間科学部教授。
14f 自分のいのちは
自分で決める
木村利人 集英社 2000 800円 “生病老死のバイオエシックス=生命倫理”と副題のある、書き下ろし。巻末に用語集や著作解題も。木村先生のサイトは http://www.bioethics.jp/
14g 生命倫理Q&A 生命倫理Q&A刊行委員会 太陽出版 1998 1000円 医師国家試験のための参考書(^_^;)。明海大学歯学部教授を座長とし、1991年に創設された「日本医学哲学・倫理学会」関東支部の会員のうち38名が執筆。巻末には関連法規、関連宣言、医師国家試験問題集を収録。
14h 「なぜ」から学ぶ
生命倫理
松川俊夫 医学芸術社 2000 1300円 著者は東北大学で倫理学と医学を学び、平安女学院短大で生命倫理を教える。看護婦さんたちの教科書として書かれ、ギャグてんこ盛りだが、参考文献も充実。加藤尚武先生のマジメな推薦の辞がほほえましい。
14i 生命倫理を
みつめて
レネー・C・
フォックス
みすず書房 2003 売り切れ 著者は米国における医療社会学者の草分け。大学時代にポリオにかかるがハーヴァードなどに学び、ペンシルヴァニア大学で生命倫理学を教え、国境なき医師団の活動にも参加。これはその自伝。
14j 生命学への招待 森岡正博 勁草書房 1988 1200円 「バイオエシックスを超えて」と副題のある論集。著者自身が1993年の“あとがき”で「本書のあちこちに散見される稚拙な議論が気にかかる」と独白されているが、これって著者20歳代の著作なんですね。
14k 医と生命の
いしずえ
日野原重明 同文書院 1991 900円 著者は京都大学医学部卒、聖路加国際病院勤務を経て、聖路加看護大学学長。著書は数多いが、この本は「医療をめざす、若き友へ」との副題があり、前半には貧しい牧師の子として生まれた著者の履歴が記されている。
14n 医師の善意と
患者の願い
日経メディカル 日経
マグロウヒル
1987 売り切れ 「医療の人間化」をテーマに各界の識者が語ったものだが、特に「医師が患者になったとき」の反応を米国と日本で比較している章が興味深い。またドクター・ショッピングをする患者の心理も分析。
15a 医療のグローバル
スタンダード
濃沼信夫 ミクス 2000 1400円 著者は東北大学大学院、医療管理学教授。世界各国の人数当たりの病床数、急性期・慢性期の病床区分、患者の平均在院日数、病院ごとの職員数、医療費などを図表で比較、考察する。
15c これからの医療 公募エッセイ
金沢医科大学
出版委員会
金沢医科
大学出版局
1999 売り切れ 同大学が「週刊読売」の誌上で公募した、「これからの医療」「医師に望むこと」についてのエッセイをまとめた本。741点の中から選ばれた85点。なかなかシビアな意見が続く。
15d 世界の医療
・最前線
濃沼信夫 勁草書房 1987 1100円 勁草書房“医療・福祉シリーズ”の一冊。古い本で少しも最前線ではないが国際的視野から日本の医療を考えた本として貴重。
15e アメリカ医療の
夢と現実
T.S.ボーデンハイマー
社会保険
研究所
2000 1900円 カリフォルニア大学の医師らがまとめた、米国の医療政策を分析した本。臨床にも関わっている立場から、臨床例を挙げて分析。亀田病院の理事長が、翻訳に加わっている。
15f 日本の医療は
そんなに悪いのか?
真野俊樹 薬事日報社 2002 1000円 著者は大和総研主任研究員、名大医療管理情報学客員研究員。「医者は余ってきた?」「手術成績が公表されればいい病院がわかる?」などトピックスごとに“日本の医療の誤解”を検証する。
15g 病のかげに

横たわるもの
小崎順子 農文協 1987 600円 農文協の「人間選書」シリーズの一冊。操体法を学び、自宅に“小崎整復院”を開業する著者が出会った、“坐骨神経痛”“拒食症”“エリテマトーデス”など、さまざまな病を抱えた患者たちとの出会い。
15h 実験台の
人間
リチャード・M・
レスタック
紀伊国屋
書店
1977 売りきれ 古〜い本(^_^;)。著者はジョージタウン大学医学部卒、精神科と神経科の医師。これは400人の黒人たちが25年間も梅毒の人体実験にされていた事件をはじめ、多くの人体実験を踏まえて、バイオエシックスの構築を図った本。
16a 知らなかった
あなたへ
谺雄二 ポプラ社 2001 600円 ハンセン病訴訟の原告として熊本地裁の判決を勝ち取った著者に、若いインタビュアーがその“長い旅”を聞く。
16b 「隔離」という
病い
武田徹 講談社 1997 700円 “講談社選書メチエ”の一冊。ハンセン病患者に代表されるように、日本社会はなぜ患者に対する“強制収容・隔離・差別”を繰り返したのか。ICU出身の評論家による、日本社会の病い。
16c 隔離される病 テッド・M・
グーゲリック、他
セパレーティングシックネス基金出版 2000 800円 ハワイ州モロカイ島カラウパパには1866年から1969年まで、ハンセン病患者の隔離施設があった。その元患者たちに社会学者がインタビューする。
16d しがまっこ
溶けた
金正美 NHK出版 2002 800円 ハンセン病の元患者である詩人・桜井哲夫が60年ぶりに故郷・津軽に帰るドキュメンタリーがNHKで放送された。彼に付き添っていた在日コリアン三世の女の子が著者。なぜ彼女と桜井さんとの交流が始まったのか…、店主も電車の中で読み進むうちに思わず涙ぐんでしまった。
16e 証言・日本人の過ち 藤田真一
編著
人間と歴史社 1996 売りきれ 「ハンセン病を生きて−森本美代治・美恵子は語る」の副題。国立多磨全生園に暮らす夫婦が実名で語った闘病記録をまとめた本。報道記者である藤田真一氏と、協力者である八重樫信之・絢子夫婦により聞き取りが行われ、丁寧に関連資料や年表が付されている。
16f ひいらぎの垣根をこえて 佐々木雅子 明石書店 2003 900円 「ハンセン病療養所の女たち」の副題。著者は日本基督教団事務局・出版局に37年間勤務。これは多磨全生園に、三人の女性入所者を訪ね、聞き取り調査をした記録。
16g されど我が人生は
ひとりならず
日下喬史 悠飛社 2004 800円 著者は1926年生まれ、岡山医科大学卒、カトリックのクリスチャン。生化学の研究者として国立ハンセン病研究所に勤務。一度はハンセン病から離れるが、実娘の自殺などがあり、再びハンセン病研究所に戻る。
16h とがなくてしす
草津重監房の記録
沢田五郎 皓星社 2002 1000円 ハンセン病患者の療養所には、国の強制収容という方針に従わないものを罰する「特別病室」という名の「重監房」があった。そこで起きた暴動、人権闘争の記録。著者も療養所で暮らした元患者。
17a 学問の生命 中川米造 佼成出版社 1991 売りきれ これは中川先生の学問の軌跡を振り返った自叙伝のような本。阪大医学部を退職し、さらに滋賀医科大学を退職する直前にまとめたもの。…京都大学医学部耳鼻科で助手をしていた頃の氏の写真が載っている。
17b 医療の原点 中川米造 岩波書店 1996 800円 「21世紀問題群ブックス」全24冊で唯一“医療”問題を取り上げた本。なにしろ岩波の双書というと教科書みたいで「面白くない(*_*)」という先入観があるが、…これも、その傾向はあるな。(無責任なコメントだ。)
17c サービスとしての医療 中川米造 農文協 1987 700円 “医療のパラダイム転換”との副題があり、講演や雑誌原稿を集めたもの。医療の商品化、ターミナル・ケアに当たる看護婦さんたちが実は自分の病院では死にたくないと考えていることなど。
17d 医学の
不確実性
中川米造 日本評論社 1996 売りきれ 「からだの科学」に連載されたものだが、「医学の失敗や過誤は、なぜおこるのか」を体系的にまとめた、書き下ろしに近い本。フーコーの『臨床医学の誕生』から、イリッチの『脱病院化社会』まで、医療を考えるための基本図書が多く引用されているので、これをチェックするだけでも便利。元の価格\1800。
17e 環境医学
への道
中川米造 日本評論社 1984 900円 これも「からだの科学」誌に連載されたものを、まとめた本。阪大での“医学概論”は、はじめ生理学講座に、次に衛生学講座に置かれたが、その衛生学がいきなり“環境医学”と改称、中川先生は環境医学講座所属になったという。ああ、講座制!(^.^)。元の価格\1600。
17f 笑い 泣く性 中川米造 玉川大学
出版部
1979 売りきれ そもそも生体の内部機構を究明しようという“生理学”を、文化と結びつけて考えてみようという試み。雑誌「からだの科学」に連載された記事がもとになっている。「文化生理学コーズリー」の副題。
17g 医療のタテマエ
とホンネ
中川米造 かもがわ
出版
1994 売りきれ 京都新聞に連載したコラムをまとめた本。医療にかかわる市民団体の集まりを京都で開いたところ、100団体以上の代表が参加したというエピソードも。
17h 医とからだの
文化誌
中川米造 法政大学
出版会
1983 売りきれ 定価1800円ですから当店価格としては高めです(^_^;)。「医学史随想」「医学史眼鏡」「技術と人間」「医学史の窓から」「病気と民族」「病気と医療」の章立て。“医学史こぼればなし”といった体裁で、読みやすい。
17i 医療の
クリニック
中川米造 新曜社 1994 1500円 70年代から80年代にかけて、新聞や医学雑誌に掲載されたエッセイをまとめたもの。「<癒し>の医療のために」との副題がつけられている。
17j 癒しの
まなざし
中川米造
福村出版 1989 800円 対談集。対談相手は村上陽一郎、波平恵美子、日高敏隆、河野博臣氏等。
17k 医学との
つきあい方
中川米造 人文書院 1983 900円 サンケイ新聞からジュリスト、看護学雑誌、社会保険旬報などなど、およそ(^.^)森羅万障の雑誌に書いた記事をまとめたもの。元の定価\1400。
17l 「医の知」の対話 中川米造
小林昌廣
人文書院 1995 1000円 中川先生との対談相手・小林氏は1959年生まれ、阪大医学部で医療人類学を研究した若手(^.^)。対談の合間に、中川先生の阪大での退官講義も収録されている。
17m 手当ての航跡 中川米造
星新一
朝日出版社 1980 売りきれ SF作家の星さんが生徒になり、中川先生に医学史の個人授業をうける形式で対談が進みます。元の価格\960(^_^;)。
17n 21世紀
医療への対話
中川米造編 教育広報社 1983 売り切れ ネパールで20年間医療活動を続けた岩村昇医師ら、6人の医師との対談。「蛍雪メディカル」という雑誌に連載されたもの。
17o 医の倫理 中川米造 玉川大学出版部 1977 売りきれ “玉川選書”の一冊。医療の倫理の論理的研究の今日的到達点を示すため、代表的理論を紹介し、考察を加えたもの。
17p 医師が意見を
異にするとき
L・ゴールドマン
中川米造訳
時事通信社 1975 売りきれ なにしろ古い本(^_^;)。著者は南アフリカに生まれ、現地の医学校を卒業後ロンドンに留学、勤務医・製薬会社の顧問医などを勤める。たとえば養護学校の子どもたちに、人為的に肝炎に感染させた実験などを取り上げる。
17q 病の文化史
(上)(下)
マルセル
・サンドライユ
リブロ
ポート
1984 売りきれ フランス人医学史家による“世界史的レベルで詳述された”病気の文化史。中川米造、村上陽一郎共監訳。もともとの定価は上下各\2800。
17r 文化現象としての
医療
医療人類学
研究会編
メディカ出版 1992 1000円 阪大医学部当時の中川米造研究室に“草鞋を脱いだ”研究者たちが結成したのが“医療人類学研究会”。そのニューズレターに掲載されたものがベースになってできた「用語集」。「『医と時代』を読み解くキーワード集」との副題。
17s 哲学と医療 中川米造編 弘文堂 1992 売りきれ 講座「人間と医療を考える」(全5巻)の第1巻目。ちなみに4巻目は「人類学と医療」だが、未入手。全巻揃いだと、神田で見つかっても高いかな…(ーー;)。
17t 社会学と医療 園田恭一編 弘文堂 1992 2000円 講座「人間と医療を考える」(全5巻)の第5巻目。医療社会学の専門家ら9名の共著。「権力としての医療」「医療制度の国際比較」などの論文。
17u 病の視座 中川米造編 メディカ出版 1989 売りきれ 阪大環境医学教室の“疾病論研究会”メンバーによる、論考。“境界科学から「病い」へ”、“「病い」のクリティーク”など、かなりハードな内容(^_^;)。
17v 「生」の
自己決定
古川俊治 三五館 2001 売りきれ “「がん告知」と人生の最終章を考える”との副題。内容よりも(^_^;)、著者は慶應の医学部と文学部と法学部を卒業。消化器外科専門医であると同時に弁護士!
18a 医と病い 責任編集
樺山紘一
新評論 1984 売りきれ “叢書歴史を拓く・アナール論文選”シリーズの「3」。歴史の構造分析を重視し、社会学的要素を取り入れたフランスの歴史学派の論文集(翻訳)。「黒死病をめぐって」「悪疫の流行と階級憎悪」など、日本人監修者のものを含め、八本の論文。
19a 見える死、
見えない死
立川昭二 筑摩書房 1988 売りきれ 著者は早稲田大学史学科出身、医学史専攻で「明治医事往来」などの著作がある。ここには各雑誌に掲載された小編を、一冊に集めたもの。テーマはまちまちだが、読みやすい。この著者の作品はVol.3「医学の歴史」も参照(^_^;)。
19b 生と死の
現在
立川昭二 岩波書店 1995 1100円 これは雑誌「世界」に、“病と医の現代民話”として連載した十話をまとめた本。さまざまな人々に聞く、医療現場における“民話”のようなエピソード集。たとえば胃癌で亡くなった夫の葬儀の最中に自殺を図り、奇跡的に蘇生した妻の体験。
19c 病気の社会史 立川昭二 NHK
ブックス
1971 売りきれ ライ病・ペスト・梅毒・結核・ガン・コレラといった病気に、それぞれ一章を割き、文明と病気との関わりを探る本。20年前の本なので、もとの定価は420円。
19d 病の人間学 立川昭二 筑摩書房 1999 1000円 最新刊。現代というか近代日本の文学作品から“人と病や死との関わり”を探ったもの。「闘病日記」の高見順や、“病のデパート?”と自称した吉行淳之介が登場する。
19e 神の手
人の手
立川昭二 人文書院 1995 売りきれ ヒポクラテス、パラケルススや、“瀉血”という“医療行為”、中世修道院における病院の原景など、医学史をめぐる断章。副題に「逆光の医学史」。
19f 生老病死
いのちの歌
立川昭二 新潮社 1998 売りきれ 生・老・病・死を歌った詩歌50編を取り上げ、解説する。もともとは産経新聞の生活面に一年にわたり、毎水曜日に掲載されたもの。
19g 明治医事
往来
立川昭二 新潮社  1986 800円 この本は明治時代の新聞・雑誌の記事や広告から医療にかかわるものを引用、明治の人々にとって“医”とは何だったかを浮き彫りにした労作。たとえば明治の開業医養成機関“済生学舎”のエピソードには驚く。済生学舎は明治36年に突如廃校を宣言、驚愕した教師と生徒が東京医学校・日本医学校を作り、後に東京医科大学・日本医科大学となる。
19h 病の人間史 立川昭三 新潮社
新潮文庫
1989
2002
800円
200円
「樋口一葉・中江兆民・正岡子規・乃木希典・夏目漱石・松井須磨子・野口英世・竹久夢ニ・宮沢賢治・斎藤茂吉」等の病と死を辿る。このうち五人は、実はスペイン風邪の洗礼を受けているという。同じ筆者の「明治医事往来」の人物編。
19i からだの文化誌 立川昭三 文藝春秋 1996 900円 「息・血・声・涙・汗・咳・眠り・夢・疲れ・痛み・病・老い」と、テーマ別に綴る文化誌。「痛み」では江戸時代の痔の患者が痛みの度合いを図示したメモを掲げている。
19j 病気を癒す
小さな神々
立川昭三 平凡社 1993 1200円 日本各地の病気平癒祈願の地蔵・観音など339箇所を訪ねる。「東洋薬事報」に三年間36回にわたり連載した記事がベースになっている。
20a 患者は客だ 山中恒
山中典子
風媒社 1997 800円 著者の山中恒は児童文学者。闘病記「おれは陽気ながん患者・心筋梗塞もやったぜ!」は傑作だが、「正しい医者の選び方教えます」と副題のあるこの本も内容充実。実は夫妻は息子を私立医学部に進学・卒業させ、医者にするまでに5000万円をつぎ込んだ。だから「専門医、見つけててみたらタダの医者」など、医師に幻想を抱いていない(^_^;)。ま、身内ですから。
20b 遠藤周作の
あたたかな医療を
考える
遠藤周作 読売新聞社 1986 売りきれ 遠藤家のお手伝いさんが二十数歳で亡くなった。それをきっかけに遠藤周作が医療への提言を読売新聞に掲載し、大きな反響があった。この本は、さらに遠藤周作と医療関係者との対談をまじえて再構成したもの。
20c あなたが
病に倒れたら
遠藤周作編 PHP研究所 1992 500円 「心あたたかな病院」キャンペーンを行なっていた著者の対談集。登場するのはフジテレビの黒岩祐治、在宅看護を推進する村松静子、作家の加賀乙彦、宗教学者のカール・ベッカー、御存知!山崎章郎、心理学者の河合隼雄など。
20e 病院からはなれて

自由になる
高橋ユリカ 新潮社 1998 900円 自らの大腸ガンとの闘病記「キャンサー・ギフト」上梓ののち、患者会や米国医療情報図書室、緩和ケア病棟等を取材し、取材先は次第に病院から離れ、熊本の大地をいつくしむ医師と会い、球磨川の上流を訪ね、川を下って水俣湾に出る。第五章の近藤誠医師に対する取材・評価も印象的。
20f 医療は
よみがえるか
高橋ユリカ 岩波書店 2001 900円 全国の緩和ケア病棟やホスピスを訪ね、ホスピスに関わる市民運動を知り、ケアの多様化を考え、ホスピスを超えたホスピスを望み、シュタイナー医療までも伝えるルポ。
21a ドクターのカルテ
六輔の診察券
永六輔
平田亮一
扶桑社 1991 700円 沖縄県那覇市にある泉崎病院の院長が、地元のタウン誌に書いたエッセイ、さらに永六輔が呼応して書いた文章を交互に編集した本。そういえばこの本で触れられている岩波映画社(佐久病院のドキュメンタリーなどを制作した)も倒産しましたね。
21b 患者の言い分 山内喜美子 時事通信社 1999 売りきれ 「告知せず」「海を渡るいのち」などの著書のある医療ジャーナリストの、地方紙に掲載されたコラム集。著者は1962年福岡県生まれ、早稲田の一文卒、…店主の後輩だ(^.^)。
22b 医療がやさしさを
とりもどすとき
鎌田實
今井澄編
医歯薬出版 1996 売りきれ 1970年代はまだ畳の病室があり、レントゲンが一台のみ、そもそも患者が来なかった“諏訪中央病院”が、どう地域との共生を図ってきたか、20年の試み。
22c インフォームド
チョイス
鎌田實
高橋卓志
医歯薬出版 1997 900円 上記の諏訪中央病院での緩和ケア病棟の試み、更に院長のボランティア仲間である住職との往復書簡による末期医療への試行錯誤。
22d 命があぶない
医療があぶない
鎌田實 医歯薬出版 2001 900円 若月俊一、早川一光、増田進という地域医療に献身した3氏との対談を軸に、日本の医療が直面する問題を考える。
22e ニッポンの病院 ジョン・C・
ウォーカー
日経BP社 2000 600円 千葉県鴨川市にある亀田総合病院は1998年、アジアの“ホスピタル・オブ・ザ・イヤー”に選ばれ、関係者の見学が絶えない。その特命副院長がまとめた、米国人から見た日本の病院。刺激的で示唆に富んだ好著。
23a 3分間治療で

なぜ悪い
無量一人 弘文堂 1991 800円 著者は城西歯科大学卒の歯科医。「国民医療費を抑制すべきというが、日本人のレジャー費は60兆円、それに対して医療費は20兆円。医療費はむしろ少なすぎる」という論。「薬漬けというが、市販の総合感冒薬のほうが多種の薬が含まれているから薬漬けである」など、笑える本。
23b 医療人の提言 無量一人 あるふぁ
出版
1992 900円 上記の本と内容的には重なるものも。「性懲りもなく(-.-)」と思いながら読んでいたのだが、次の記述には注目した。「レックリングハウゼン病は外見を除く肉体内部そのものは健康なため、難病の指定は受けられず」「医療報酬の保険点数が低いため手術を受けたくても引きうける医療機関が少ない」。
23c 生命がけの

医者選び
ふけたかし 講談社 1982 400円 「富家孝」の名前で、その後も医療に関する本を出している著者の、初期の本。医家16代目の突然変異という著者は、老人慰安に日活ポルノを上映して肩透かしをくらったり、日本医師会をチクリと揶揄ったり、とっても元気。
23d 日本の医療が
あぶない
木下ニ亮 日本政経
文化社
1987 800円 著者は1915年生まれ、九大医学部卒、東大産婦人科教室に学び、成城に開業。武見医師会会長のもとで“優性保護法”成立にかかわる。医師会や病院協会などの動きを詳述。年表つき(^.^)。
23e 賢明な患者の
通院・入院事典
徳田虎雄
監修
広美出版
事業部
1999 600円 まぁ、徳州会グループのPR本とも取れなくはないが、同グループ傘下の41病院60クリニックなど150施設の決意表明とも言える。
24b アメリカの
医療告発
C.B.インランダー、他 勁草書房 1997 2200円 1982年に誕生した米国最大の医療消費者組織の“医療改革案”。「Medicine On Trial」の翻訳。麻酔、院内感染、医学教育、代替医療等の問題を扱った本。読むのは大変(^_^;)。付、用語解説、参考文献。
25a アメリカが大変だ! 廣瀬輝夫 日本医療企画 1987 1200円 巻頭に“米国医療年表”を掲げ、自らも30年間を心臓外科医としてニューヨークで活躍してきた著者が、アメリカの医療を検証する。
25c 日本よ!
米国医療を見習うな
廣瀬輝夫 日本医療企画 1998 売りきれ 米国医療を反面教師とするレポート。“かかりつけ医がいないために、救急室に群がる患者たち”、“生活困窮者救済のための医療保険メディケイドが圧迫する財政”など、日本が追随しかねない悪夢も。
25d 生と死に
かかわる医療
廣瀬輝夫 日本アクセル
シュプリンガー
出版社
1998 1000円 自ら「私のこれまでに書いた著作の集大成」とおっしゃられる本。心臓外科医の立場から“死の医学”を中心に告知問題や、延命治療、安楽死を論ずる。
25e 近代医療における
クオリティ オブ
ライフ
廣瀬輝夫 日本アクセル
シュプリンガー
出版社
1998 900円 まるごと一冊、QOLの諸相を考察した本。“妊娠”“身体障害”“高齢”“癌”“精神障害”“末期患者”“老人性痴呆”など、状況毎のQOLを。
25f こんなにも違う
日米医療
廣瀬輝夫 秀明出版社 2000 1300円 米国の医学教育、開業医、医療従事者、社会福祉政策、医療費、医療機関の査定などを報告、日本のあり方を考える。
25g 大学病院が倒産する日 照屋純 はる出版 2004 900円 1954年生まれ、北大医学部卒の著者は米国の医師免許を取るが、一時在職していたアレゲーニ大学が1998年に倒産する。内部で目撃した日本人医師による、負債1500億円の倒産劇と、そこに学ぶべきもの。
26a 医療の周辺
その周辺
田辺功 ライフ企画 1996 900円 朝日新聞科学部・医療・医学担当編集委員による“日本の医療の実態”を分析するレポート。もとは朝日に連載された「医療の周辺」というレポートがベースになっており、記事に対する読者のクレームも載っていて刺激的。たとえば「4万人もいるMRは必要か」という記事に対し、「誰が、覚えの悪い医師に薬の情報を与えるのか」という怒りの投書が(^_^)。
26b ふしぎの国の医療 田辺功 ライフ企画 2001 800円 1999年から2000年まで、朝日新聞日曜版に連載されたコラム“ふしぎの国の医療”を中心にまとめた本。EBMという観点からすると、日本の医療現場には根拠のない“儀式”が数多くある。術後のかえって不潔なガーゼ交換、低栄養の“おかゆ食”などなど。
26c 医を語る 黒川清
田辺功
西村書店 1995 900円 滞米生活15年の東大教授(内科)と、朝日新聞編集委員による対談。黒田医師は米国で医師免許を取り、専門医の資格を取った経験から、日本の医療を分析し、若い医師に他流試合を勧める。
26d ここまで来た

遠隔医療と

遠隔ケア
日経メディカル
開発
日経BP 1998 800円 東京女子医大の救命救急センターは、同大出身者のいる各地の病院とをテレビ電話で結び、遠隔支援を行なっている。このように、医療の世界に導入されてきたマルチメディアの実例報告。特に遠隔画像診断は、もう実用段階のようだ。
26e 日本医療の
ゆくえ
水野肇 紀伊国屋
書店
1999 売りきれ 医事評論家である水野肇氏の著書は山ほど出版されていて、特に食指は動かなかったのだが、最近のエッセイには何か“言い残して置きたい”という気持ちが感じられる。これは「社会保険旬報」という専門誌に連載したもの。
26f 誰もかかなかった
日本医師会
水野肇 草思社 2003 900円 帯に「反官僚の気位高き頑固者と医療費増にしか関心のない“欲ばり村の村長”たち。」とある。武見太郎をはじめ、歴代の医師会長に取材してきた著者による、日本医師会50余年の内幕。
26g 実録 日本医師会 武見太郎 朝日出版社 1983 売りきれ “日本医師会長25年の記録”とある。著者は「武見太郎」とあるが聞き書きで、朝日新聞の記者三人がまとめた本。
26h 医学的人間学への
アプローチ
水野肇 中央公論社 1983 500円 1982年、雑誌「中央公論」に一年間連載された「人間の学としての医学」をまとめた本。
26i 農村医療の
現場から
松島松翠 勁草書房 1995 1000円 著者は東大医学部卒、1954年に東大分院の外科医局から二年間の契約で長野県の佐久病院に赴任、そのまま永住、1994年に院長就任。ちょっと“アカい”(^_^;)お医者さんの戦後史という感もあるが、実践派。
27a 北里大学病院24時 足立倫行 新潮社 1989 600円 「日本海のイカ」などの著作で知られるノンフィクション作家が、北里大学病院の内科病棟から救命救急病棟といった表舞台から薬剤部、栄養部、病歴センターまでも取材したルポ。
27b 病める医療 日本経済
新聞社編
日本経済
新聞社
1997 800円 日経が96年〜97年にかけて朝刊一面に連載した「病める医療」シリーズをまとめた本。
27c 提言 日本に

「家庭医」を
家庭医
促進協会
第一書林 1991 800円 “総合診療”、つまり内科でも外科でも婦人科でも泌尿器科でも、場合によっては歯科でも応急措置が出来、往診をいとわない医師がいれば…。医師の専門化が進めば進むほど、“家庭医”の必要性は増してくるのではないか。この本は日本に“家庭医”を定着させようというグループからの提言。在庫は背文字が日焼け…。
28a 文化現象としての
癒し
佐藤純一編 メディカ出版 2000 売りきれ 「民間医療の現在」との副題。医療思想史、医療社会学、医療人類学を専門とする五人が、「民間医療」を社会科学的に読み解く。参考文献バッチシ(^.^)の、アカデミックなオモシロ本。
28b わかりやすい
医療社会学
野村拓
藤崎和彦
看護の
科学社
1997 売りきれ 藤崎氏は、上記の著者のひとりでもある。教科書の体裁だが、参考文献も多く、読み通すと野村氏が言うように「自分も医療社会学を学んだ」という気になれる。
28c 健康法と
癒しの社会史
田中聡 青弓社 1996 売りきれ こちらは“正露丸”や“衛生博覧会”についての著書のあるライターによる、日本の“健康ブーム”の検証。あの“紅茶キノコ”も、もちろん登場。巻末に“日本「健康」願望年表”!
29a 病いの戦後史 向井承子 筑摩書房 1990 売り切れ 詳細な参考文献リストがついた、類書の少ない労作。昭和14年生まれのライターである著者が、戦後日本の医療の流れを検証した本。「小児病棟の子どもたち」など、綿密な調査に基づいた本を多く執筆された方だけに、これも“医療史”を考える基本文献となっている。
29d <清潔>の
近代
小野芳朗 講談社 1997 売りきれ 「講談社選書メチエ」の一冊。著者は京都大学工学部卒、岡山大学環境工学部助教授。抗菌グッズがあふれる現代日本の“潔癖ブーム”の源泉を、明治期の欧米に対抗する“衛生国家志向”に求め、その歴史を辿る本。よく例として出される「衛生博覧会」にも詳しい。これ、重要な本だと思う。
29e 清潔文化の誕生 スーエレン
・ホイ
紀伊国屋書店 1999 売り切れ シカゴ生まれの歴史学教授が、“清潔”をキーワードに19世紀から現代にいたるまでの米国社会と歴史を概観する専門書。特にマイノリティの移民がいかにして掃除、洗濯、シャワーにデオドラントと、清潔文化に取り込まれていったか。図版多数。
29f 戦後沖縄の
医療
照屋寛善 メヂカル
フレンド社
1986 売りきれ 著者は大正9年生まれ、沖縄出身、九州医専卒後は沖縄に戻る。沖縄衛生研究所の想い出から、蘇鉄中毒、ハブ咬症、結核対策の話題まで。
29g 岩手県沢内村の医療 前田信雄 日本評論社 1983 売りきれ 乳幼児の死亡率を下げ、“自分たちで生命を守った村”として知られる、豪雪地帯の旧沢内村の医療とはどのようなものであったか。
30a 語り合う医療 COML編 創元社 1995 800円 COMLはConsumer Organization for Medicine & Law (医療と法の消費者組織)の略。あくまで患者主体で、参加する医師や薬剤師、看護婦も「いつか自らも患者の立場になる」という視点を忘れず、医療を考えるグループ。この本は同会の趣旨に賛同して寄せられた、「医療」はどうあるべきかという論考集。
30b 患者白書 COML編 日本評論社 1999 売りきれ COMLに寄せられた一万件の電話相談から、代表的なものを選んだ“第一弾”という。冒頭にCOML電話相談担当者や、医師・看護婦による座談会が。登場する医師の上農哲朗さんって、ニフティーのシスオペだあ〜。「外来はキライ」と、正直な発言。
30c わかりあう
医療
丸原昌子 三樹書房 1996 800円 COMLが発足する少し前、東京に“市民と専門家のための健康・医療ガイドセンター”が立ち上げられようとしていた。これはメンバーである看護婦さんの目から見た同センターの動きと、創設者である松原医師の脳腫瘍との闘い、そして死。
33 開業医はなぜ
自殺したのか
矢吹紀人 あけび書房 1995 900円 1993年、富山県立山町の若い開業医・川腰肇医師が投身自殺した。自殺する二ヶ月前、川腰医師は富山県保険課のおこなう個別指導を受けていた。祝祭日も診療し、往診も旺盛にこなし、地元患者の信頼を集めていた医師を“投身自殺”に追いこんだ“指導”とは何かを追及したレポート。
34a 闇をてらす足おと 重兼芳子 春秋社 1986 売り切れ 明治20年、フランス人神父が日本ではじめてのハンセン病患者の施設として、御殿場に神山復生病院を開設した。この本は昭和5年から昭和15年までを、その6代目院長として尽力し、51歳で肋膜炎に倒れた神父岩下壮一の物語。
34b さよならを
言う前に
重兼芳子 春秋社 1994 900円 重兼さんは1993年に亡くなられ、翌年遺稿「さよならを言う前に」が発行された。なによりも末尾に収録された娘さん・重兼裕子さんの追想が貴重。これを読むと、芳子さんの本を読みなおしてみたくなる。
35c とがなくて死す 沢田五郎 ぶどうぱん通信 1998 1000円 かつて“らい療養所”入所患者には公民権もなく、刑務所に似た監督下にあった。さらに、所内には反抗的な患者を監禁する特別病室(懲罰房)があった。
35d ハンセン病 沖浦和光
徳永進
岩波書店 2001 売りきれ “排除・差別・隔離の歴史”との副題。歴史家、医師、評論家、弁護士、社会学者、キリスト教学者ら、12名による共著。明治初期、ハンセン病患者は家庭や村を追われ、浮浪者となっていた。政府は隔離収容施設として療養所を設置する。
36a 灰色のバスが
やってきた
フランツ
・ルツィウス
草思社 1991 1200円 取り敢えず、ここに置きます(^_^;)。大戦中、ナチが組織的に殺害したのはユダヤ人ばかりではなかった。ドイツ本国と占領地の障害者施設では“灰色のバス”が収容者を連れ去り、25万人ともいわれる障害者が安楽死させられたという。優生思想の恐怖。
36b ナチス
もう一つの大罪
小俣和一郎 人文書院 1995 売り切れ “「安楽死」とドイツ精神医学”と副題のある、ナチスドイツ下で行われた障害者の安楽死作戦(T4作戦)を追った本。著者は岩手医科大学卒、独留学経験のある精神科医。
36c ホロコーストの医学 ベンノ・ミュラー
=ヒル
岩波書店 1993 1400円 ケルン大学遺伝学研究所教授が、ナチスの大量虐殺に科学的根拠を与えた精神科医たちや人類遺伝学者たちに取材、科学者の倫理について考える。
36d 遺伝管理社会 米本昌平 弘文堂 1989 売りきれ “ナチスと近未来”との副題。19世紀の自然科学主義と“民族衛生学”の誕生、さらには独優生学と、ナチスの障害者抹殺計画への流れを追う。ナチス医学は単なる狂気の産物ではない。著者は三菱生命科学研究所の、主任研究員。
36e 優生学の
名のもとに
ダニエル
・J・ケヴルズ
朝日新聞社 1993 売りきれ 1883年英国の科学者フランシス・ゴールドウィンが唱えた“優生学”は、劣った血統を絶やすという抑圧的な学問となり、ナチスの蛮行を引き起こす。これは「人種改良」という悪夢に取りつかれた欧米の百年史。
36f 障害新生児の
生命倫理
ロバート
・F・ワイヤー
学苑社 1991 売り切れ 1982年4月に、ルイジアナ州に“インファント・ドゥ”としてのみ知られる赤ん坊が生まれた。ダウン症で、食道閉鎖と気管食道瘻を合併していたこの子に対し、積極的な治療を行なうべきか否かをめぐって論争が起こった。この本は歴史を遡って、障害をもって生まれた新生児への選択的治療停止の是非を論じた本。
36g 戦争と
医療
莇昭三 かもがわ
出版
2000 売りきれ 著者は金沢大学医学部・金沢医科大学卒、“全日本民主医療機関連合会名誉会長”で、苗字は“あざみ”とお読みする。たとえば戦前からの有名な精神病院である、都立松沢病院では1945年に入院患者の41%が死亡している。死因は飢餓という。

【読売新聞社 医療ルネッサンス・シリーズ】

T 変わる
医療現場
健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1993 600円 後に「いのちの聖域」(三五館)にまとめられるエピソードが、ここに初めて登場する。読売の記者(当時40歳)が取材のため“脳ドック”を体験したところ、未破裂動脈瘤が見つかる。万一それが破裂すれば死に至るという。危険もある開頭手術を受けるべきか否か?
U 現代病の
周辺
健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1993 600円 上記に次ぐ“医療ルネッサンス”シリーズのPARTU。「心臓病・肝臓病・胃ガン・大腸ガン・乳ガン・リウマチ・痛風」などを取り上げる。冒頭の“肝硬変”になった肝臓の写真がギョッとする。上記の脳動脈瘤手術の経過報告も。
V 病との
共生
健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1994 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPARTV。ケアの問題に重点がおかれているが、“血管内治療”についての記事が興味深い。例えば、ガンが増殖するためには“栄養”が必要だが、ガン細胞は周囲に血管を“増設”して巧みに血液から“栄養”を取る。これを遮断すればガンを縮小することも可能という。
W 健康への指標 健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1995 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPARTW。「あとがき」でデスクが新聞記者の「夜間、酒を飲んだあとの大盛りラーメン」という日常生活を反省している(^_^;)。この巻は健康作りが主なテーマ。
X 優しさのカルテ 健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1995 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPARTX。肝臓がんで亡くなられた乙羽信子さんのエピソードからはじまり、患者に“やさしい病院”探し、医師と患者を隔てる“壁”を低くする試みも紹介される。
Y 命のプリズム 健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1995 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPARTY。店主はこの本ではじめて、民族学者の梅棹忠夫氏の失明の原因が“球後視神経炎”という病気であることを知った。アトピーや不妊治療、抗がん剤など、さまざまなテーマを扱った一冊。
Z 生への
ハーモニー
健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1996 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPARTZ。前半は「インフォームド・コンセント」と「ガン告知」について、後半は呼吸器疾患・精神保健・肩こりなどなど。ところで「インフォームド・コンセント」を「説明と同意」と訳すのはやはり変では?「十分な情報に基づく同意」とすべきでは?日本語としてこなれてないが。
[ やすらぎのケア 健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1997 売り
きれ
“医療ルネッサンス”シリーズのPART[。第三章「病院の質を考える」と第四章「突然死」の取材が示唆に富む。後者では20歳の医学生だった息子を突然死で無くした医師の体験からはじまり、さまざまな症例が紹介される。
\ 健やかへの
デザイン
健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1997 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPART\。「C型肝炎」や「おしりの健康」「性の健康学」などの記事がまとめられている。
] 癒しのファイル 健康・医療問題
取材班
読売新聞社 1998 600円 “医療ルネッサンス”シリーズのPART]。「頭頚部ガン」「うつ病」「パーキンソン病」など。終章では腎臓ガンで亡くなられた中川米造教授が取り上げられている。このシリーズ最終巻。

付録【医療をめぐる近代史】

 日本における明治以降の医療の動きをまとめてみました。店主が予備校で進学指導をしていた時期に作成したもので、「獣医学部が6年制になったのはいつだっけ?」「慈恵のプライドの高さは歴史なんだよな」とか、仕事の上で必要に迫られて作ったものですから、内容に偏りがあります。主に“制度上の動き”が中心になっていますが、医療の流れを概観できるように徐々に項目を追加するつもりです。気長にお待ち下さい。('99 3/12)

明治〜大正(^_^;) ・旧七帝大医学部(東京大・京都大・東北大・九州大・北海道大・大阪大・名古屋大)設立。
明治2
/1986
・政府、ドイツ医学の採用を決定。
明治6
/1873
・慶應義塾に医学校併設。
明治10
/1877
・東京開成学校と東京医学校を合併、東京大学とする。
・博愛社(のちの日本赤十字社)設立。
明治15
/1882
・コッホが結核菌発見。
明治18
/1885
・わが国初の看護婦養成所誕生。・獣医師の免許制度成立。・荻野吟子、日本初の女医に。
明治19
/1886
・国際赤十字条約に加盟。
明治20〜
40(^_^;)
・高山歯科医学院(現在の東京歯科大)、共立歯科学院(日本歯科大)、
東京女子歯科学院(神奈川歯科大)、大阪歯科医学校(大阪歯科大)設立。
明治23
/1890
・日本薬剤師連合会設立。
明治25
/1892
・北里柴三郎、伝染病研究所設立。
明治30
/1897
・伝染病予防法公布。
明治32
/1899
・伝染病研究所、内務省に移管。
明治33
/1900
・東京女医学校創立。
明治39
/1906
・旧医師法公布(開業許可から身分許可へ)。
大正3
/1914
・伝染病研究所、文部省に移管。・北里研究所、発足。
大正10頃(^_^;) ・国立旧制六医大(千葉大・新潟大・金沢大・岡山大・長崎大・熊本大)、
私立医科大御三家(慶應大・東京慈恵会医科大・日本医科大)設立。
大正12
1923
・日本医師会発足。
昭和元
1926
・日本歯科医師会、日本薬剤師会発足。
昭和3
/1928
・東京高等歯科医学校(東京医科歯科大)設立、官立歯科大のはじめ。
昭和5
/1930
・浜口首相狙撃事件をきっかけに、輸血が普及。
昭和9
/1934
・癌研究所開設。
昭和11
/1936
・東京都、救急車の導入。
昭和17
/1942
・厚生省、妊産婦手帳(母子手帳)制度開始。
昭和21
/1946
・医師国家試験、インターン制度始まる。・国産ペニシリンの製造開始。
・第一回医師国家試験実施。
昭和22
/1947
・歯科医師国家試験、始まる。・国立予防衛生研究所発足。
昭和23
/1948
・現行医師法、歯科医師法公布。・医師の資格が国家試験免許制に。
・旧薬事法公布。・保健婦、助産婦、看護婦法公布。・日本看護協会発足。
・医療法公布。・優生保護法公布。・身体障害者福祉法制定。
・歯科衛生士制度、始まる。
昭和24
/1949
・現行の「獣医師法」公布。・国立遺伝研究所発足。・ヒロポン事件。
昭和25
/1950
・精神衛生法公布。・狂犬病予防法制定。
昭和26
/1951
・准看護婦制度発足。・診療エックス線技師法公布。・社会福祉事業法公布。
昭和27
/1952
・パラメディカ店主誕生(^.^)。・日本赤十字社に血液銀行開設。
昭和28
/1953
・らい予防法公布。
昭和30
/1955
・森永砒素ミルク事件。・スモン患者発生。
昭和31
/1956
・ペニシリンショック死事件。・水俣病の正式発見。
昭和35
/1960
・薬剤師法公布。・新薬事法公布。
昭和36
/1961
・「国民皆保険」制度の実施に伴い、病院を訪れる患者数増加。
・サリドマイド事件。・小児マヒ流行。
昭和37
/1962
・ワトソン&クリック、DNAの二重らせんモデルでノーベル医学・生理学賞受賞。
・国立がんセンター発足。
昭和38
/1963
・全国で救急搬送業務(救急車)開始。
昭和39
/1964
・わが国初の腎臓移植。
・ライシャワー傷害事件から、血清肝炎が問題に。
昭和40
/1965
・アンプルかぜ薬事件。・理学療法士、作業療法士制度発足。
・国立小児病院
昭和43
/1968
・インターン制度廃止。・「一県一医大」構想の動き。
・札幌医科大学で「和田移植」事件。
昭和45
/1970
・厚生省が文部省に医学部定員増を要求。・「臨床検査技師」制度が生まれる。
・北里大(医学部)、川崎医科大、杏林大(医学部)設立。秋田大医学部設立。
・脳卒中が死因のトップに。・キノホルム薬禍(スモン病)。・種痘ワクチン薬禍。
昭和46
/1971
・帝京大(医学部)、聖マリアンナ医科大設立。
・日本医師会、保険医総辞退騒動(7月)。・ストマイ薬禍。・クロロキン薬禍。
昭和47
/1972
・愛知医科大、金沢医科大、自治医科大(栃木)、防衛医科大(所沢)、埼玉医科大、
 藤田学園保健衛生大(医学部)、兵庫医科大、福岡大(医学部)設立。
・英国でCTスキャナー開発。
昭和48
/1973
・独協医科大設立。・防衛医科大学設立。
・老人医療費無料化政策始まる。・菊田医師事件。
昭和49
/1974
・東海大(医学部)、近畿大(医学部)設立。
・血糖降下剤事件。・大腿四頭筋拘縮症事件。
昭和50
/1975
・専修学校制度発足。・三種混合ワクチン禍。
昭和51
/1976
・排卵誘発剤の副作用に警告。
昭和52
/1977
・「救急医療対策事業要項」制定。
・「腎臓バンク」発足。・国立循環器病センター開設。
昭和53
/1978
・産業医科大(北九州)設立。・英国で世界初の体外受精児誕生。
昭和54
/1979
・共通一次試験開始。・「腎臓移植法」成立。
・ガンの疼痛対策に経口モルヒネ使用開始。
・国立身障者リハビリセンター開設。・ステロイドによる骨壊死が問題に。
昭和55
/1980
・富士見産婦人科病院事件。・英国でMRI画像撮影に成功。
・WHO天然痘の根絶を宣言。
昭和56
/1981
・琉球大(医学部)設立。これで国公立大学医学部50校、私立大学医学部29校になる。
・医師国家試験受験者数、過去最高を記録。・「診療放射線技師」制度成立。
・ガンが脳卒中を抜いて死因の第一位になる。・エイズの症例報告第一号。
・ヨード含有造影剤によるショック死多発。
昭和57
/1982
・クロロキン剤薬害訴訟に判決。・米国で世界初の埋め込み型人工心臓の手術。
・WHO、「エイズ」と命名。・エホバの証人「輸血拒否」事件。・ライ症候群問題。
昭和58
/1983
・獣医学部も六年制に。・東北大医学部でわが国初の体外受精児誕生。
・血友病患者のエイズ感染が問題に。
昭和59
/1984
・筑波大学でわが国初の膵臓・腎臓同時移植手術。
昭和60
/1985
・秋の医師国家試験、歯科医師国家試験が廃止、ともに春のみに。
・日本のエイズ患者第一号の報告。・厚生省の脳死研究班が新判定基準提出。
・このころから院内感染が問題に。
昭和61
/1986
・厚生省「エイズ対策専門家会議」発足。・同じく厚生省、痴呆老人対策本部設置。
・社会福祉士、介護福祉士制度発足。
昭和62
/1987
・「臨床工学技師」制度成立。・歯科臨床研修制度、発足。
・利根川進氏日本人初のノーベル医学・生理学賞受賞。
昭和63
/1988
・日本医師会の生命倫理懇談会が脳死に関する最終報告書。
・錠剤のモルヒネ製造認可。・臨床心理士制度発足。
平成元
/1989
・歯科衛生士法、改正。・聖路加看護短大、4年制大学へ。
・わが国初の骨髄バンク。・わが国初の生体部分肝移植(島根医科大学)。
平成2
/1990
・獣医学に大学院博士課程設置。・基準薬局制度発足。
・京大医学部附属病院で生体部分肝移植。
平成3
/1991
・4年制大学でも放射線技師の養成が可能に。・米国でガンの遺伝子治療開始。
・東海大学付属病院で、安楽死事件。・公的骨髄バンク発足。・「救命救急士」制度開始。
平成4
/1992
・医療法改正。・獣医師法改正。・わが国初の顕微受精による女児誕生。
・外用ステロイド剤の副作用が問題に。・陣痛促進剤による死産や子宮破裂が問題に。
・高カロリー輸液による死亡事故。
平成5
/1993
・臨床検査技師の業務に磁気は検査などが加わる。・ソリブジン薬害事件。
平成6
/1994
・「歯科技工士法」、改正。・国民医療費25兆7千億円。
平成7
/1995
・地下鉄サリン事件。・北大医学部附属病院でわが国初の遺伝子治療。
平成8
/1996
・クローン羊ドリー誕生。・環境ホルモン問題浮上。・英国で狂牛病問題。
平成9
/1997
・「臓器移植法案」可決。
平成11
/1999
・わが国初の脳死からの心臓・肝臓移植。

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