VOL.3 医学の歴史

少なくとも私立の医学部は「医学史」の講義に熱心でないと聞きます。学生は日進月歩の臨床技術を学ぶのに手一杯で、過去を散策しているゆとりはない、との考えと見ても的外れではないでしょう。それなら、門外漢がこの、一番おいしいところをつまみ食いしましょうか(^_^;)。
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  書 名 著 者 出版社 刊年 価格
概 要
1a 医学をきずいた
人びと
シャーウィン
・B・ヌーランド
河出書房新社 1991 4000円 (上)(下)ニ冊。副題に「名医の伝記と近代医学の歴史」とあり、著者はテンプル大学医学部卒、エール大学で外科と医学史を教えるという人物。血液の循環を発見したハーヴェイや、アメリカの名外科医ハルステッドなどに一章が設けられている。もとの定価は二冊で7200円。
1b 医学を変えた
発見の物語
Julius ・H・
Comroe ・Jr
中外医学社 1988 1500円 諏訪邦夫訳。1dの旧版。在庫は1988年の改訳3刷。
1c 新訳・医学を変えた
発見の物語
Julius ・H・
Comroe ・Jr
中外医学社 1998 売りきれ もともと1984年初版。訳者は東大卒の麻酔科医でパソコン大好きの(^_^;)諏訪邦夫教授。これはカリフォルニア大学心臓血管研究所所長Comroe(カムロー)教授による医学研究逸話集。推薦者がこの訳を「考えただけで寒気がするような労力」と評しておられる。ちょっと専門的だが読んで退屈しない本。
1d 続 医学を変えた
発見の物語
Julius ・H・
Comroe ・Jr
中外医学社 1998 1500円 タイトルには明記してないが、1987年に発行された本の新訳。
1e 心臓をめぐる
発見の物語
Julius ・H・
Comroe ・Jr
中外医学社 1987 1600円 上記の姉妹編。こちらではコムロウ教授と表記しているが、同教授が一般向けに書き下ろした本を、やはり諏訪邦夫教授が訳しておられる。人工心肺、開心術、血管外科の流れ、血圧の調節、高血圧と腎臓の関係など、エピソードごとにまとめている。当店在庫はカバーの背文字部が日焼け。
1f 医学の10大発見 マイヤー
・フリードマン、他
Newton
Press
2000 1500円 ベサリウス、ハーベイ、レーベンフック、ジェンナー、ロング、レントゲン、ハリソン、アニチコフ、フレミング、ウイルキンズと、16世紀以降の医学的発見を網羅。著者はカリフォルニア大学医学校研究所所長とスタンフォード大学医学部名誉教授。新刊で買っても(\2800)、損はない!
1h ザ・サイエンス
ヴィジュアル医学
スティーヴ
・パーカー
東京書籍 1995 売りきれ 全ページカラー、大判の“ザ・サイエンス・ヴィジュアル”シリーズ16巻の一冊。子供向けではあるのだが、英国・科学博物館が協力しているだけに、かつて日本でも用いられ、現在では滅びた1980年代のジェット注射器などの図版も載っている。
1i 物語 人間の医学史 R.コールダー 平凡社 1996 売り切れ 科学ジャーナリストがエピソードで綴った医学史。麻酔薬の発見、マラリア撲滅、パーキンソン病、アレルギー、X線の発見など、そこには多くの人々のドラマがあった。元の定価\2900。
1j 医学史への誘い 酒井シヅ 診療新社 2000 売り切れ 教科書(^_^;)。80ページほどの本だが、流れは分かる。著者は順天堂大学医学史教授。
1k 世界最初の
女性医師
Rachel
Baker
日本女医会 2002 800円 日本女医会創立100周年記念出版。18世紀に医師を志し、医学校の入学拒否、失明などの危機を乗り越えたエリザベス・ブラックウェルの伝記。
1m 野菊の如く 長谷川美智子 健友館 2001 700円 日本で医師国家試験が始まってからの女医第一号は、渡辺淳一の小説「花埋み」のモデルにもなった荻野吟子だが、こちらは“女医第二号”となった生沢久野の生涯を辿った小説。資料性が高いので、ここに置く。
1n 北の命を抱きしめて 北海道女性医師史
編纂刊行委員会
ドメス出版 2006 1400円 副題「北海道女性医師のあゆみ」。荻野吟子が開業した北海道で、女性医師の果たした役割を記録する本。大判、元の定価\2,600。
1o 歯科医学史の顔
第2版
中原泉 学建書院 1996 売り切れ 16世紀から現代まで、歯科医学の発展に寄与した20名の伝記。著者は日本歯科大学新潟歯科学部長。
1p リハビリテーション医学の父 ハワード・ラスク 筒井書房 2004 1100円 第二次大戦を契機に内科開業医から軍医となり、ニューヨーク大学にリハビリテーション医学研究所を作ったラスク医師の自伝。
1q 切手でみる医学のトピックス 古川明 メディカル
トリビューン
1995 800円 著者は慶応大学医学部卒の外科医、日本医学史学会名誉会員にして、日本医学切手友の会会長(^_^;)。
1r 切手と絵でみる医学の歴史 古川明 メディカル
トリビューン
1999 売りきれ 上記はMedical Tribuneに連載した記事をまとめたものだが、それに「科学医学資料研究」「STETHOSCOPE」などに掲載したものを加えた増補改訂版。
1s 名画と痛み 横田敏勝 南江堂 2002 売りきれ 著者は1931年生まれ、北大医学部卒、滋賀医科大学名誉教授、疼痛学の専門家。世界の名画を手掛かりに痛みについて学ぼうという、大判でフルカラーの本。「名画の医学」の続編という。
1t 切手にみる病と闘った偉人たち 堀田饒 ライフサイエンス出版 2006 1000円 著者は1964年名古屋大学医学部卒、中部労災病院院長。内分泌、特に糖尿病が専門。ケネディ大統領とアジソン病、インスリン発見のスクープを逃したヘミングウェイといった具合に、著名人の切手と医学上の発見をからめて語る。
1u 人体を戦場にして
医療小史
ロイ・ポーター 法政大学出版局 2003 1400円 英国の歴史家による医学史。病気、医者、体、研究所、治療法、外科手術、病院、現代社会における医療、の八章構成。
2a ヒポクラテスの
西洋医学序説
ヒポクラテス 小学館 1996 700円 2500年前の医師ヒポクラテスの像を、多くの日本の医学部や医科大学では正門や玄関に飾っている。「ヒポクラテスの誓い」を知らない医学生はいないだろう。しかし、「ヒポクラテスの教えを本当に理解しているのか、単なる飾りにしてはいないか?」と訳者(常石敬一氏)は言う。
2d 謎の解剖学者

ヴェサリウス
坂井建雄 筑摩書房 1999 売り切れ 「ちくまプリマーブックス」の一冊。著者は東大医学部卒、順天堂大学医学部教授で、専門は解剖学。これは16世紀ブリュッセルに生まれ、はじめて医師として自ら人体解剖を行ない、「ファブリカ」という解剖学図譜を著し、近代医学の礎を築いたアンドレアス・ヴェサリウスの伝記。
2e エーテル・デイ ジュリー・M・
フェンスター
文春文庫 2002 300円 1846年10月16日、アメリカはボストンのマサチューセッツ総合病院で世界で始めて、吸入麻酔法を用いた外科手術が行われた。患者にとっては福音となる麻酔法だが、この発明に関わった三人は悲劇的な運命を辿る。
2f 解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯 ウェンディ・ムーア 河出書房新社 2007 1200円 18世紀英国に活躍し、「ドリトル先生」のモデルともされる外科医ジョン・ハンターの伝記。性病の研究のため、自分自身を実験台にしたという人物。
3a 外科の
夜明け
J・
トールワルド
小学館 1995 900円 「地球人ライブラリー」というシリーズの一冊で、「若い読者」を想定しているというが、もちろん大人が読んでも食いたりなさは感じないはず。解説で養老孟司先生が「この本を読んで、感動しない人はほとんどいないと思う」と述べておられる。同感。
3b 近代手術の
開拓者
J・
トールワルド
小学館 1996 800円 上記の続編。「甲状腺摘出」「脳腫瘍の除去」「胆嚢摘出」など外科手術の進歩の過程で立ちふさがった難題が、どう克服されてきたかをドラマチックに描く。このシリーズは、末尾に詳細な「関連ブックガイド」がのっているのが親切。
3h 血液学の
源流T・U
マックスウェル
・M・ウィントロープ
西村書店 1981 売り切れ 大判ニ分冊の大著。血液学に関する発見と研究の足跡を、古代から辿るとともに、“脾臓”摘出の歴史、鎌状赤血球の発見、サラセミアなどの理解、輸血の歴史までフルコース(^.^)。元の定価二冊で9000円。
3i 切手で見る
輸血と献血
河瀬正晴 コロナ社 1992 700円 姫路赤十字血液センターに20年以上勤務する著者が、その間に医学史に関する切手を収集。そのうち輸血に関する切手を紹介しながら、輸血・献血の歴史を辿る。
3j 高血圧研究の偉人たち 荒川規矩男編 先端医学社 2005 売り切れ 月刊「血圧」に二年間、25回にわたって連載された「高血圧研究の偉人」シリーズをまとめた本。編者は福岡大学名誉教授だが、他の五人の執筆者もズラッと名誉教授が並ぶ(^_^)。循環器の専門書に属する。
3k 生理学の夜明け ポール・アストラップ
ジョン・セバリングハウス
東興交易医書出版部 1989 5000円 「血液ガスと酸塩基平衡の歴史」との副題。著者のアストラップはコペンハーゲン大学卒、臨床化学の教授で、この本の前半を担当。セバリングハウスはカリフォルニア大学の麻酔科研究部長。この本、元の定価\6700ですが絶版です。
3m 生殖内分泌学を築いた巨匠たちの群像 五十嵐正雄 メディカルレビュー社 2004 1700円 群馬大学産婦人科教授がホルモンの専門誌に連載した論文をまとめた本。専門家向け(^_^;)。
4a 精神医学
百年史
E・クレペリン 創造出版 1998 売り切れ 店主は“クレペリン分類法”ぐらいしか知らないが(^_^;)、20世紀初頭の精神科医エミール・クレペリンが1917年に執筆した本の訳。末尾にクレペリンの評伝、事項註解、人物略伝。
4c 西欧精神医学
背景史
中井久夫 みすず書房 1999 売り切れ 1979年発行の中山書店「世界精神医学体系」第一巻に収録されたものを、1999年における追記を加えて単行本に。店主の歯が立つような本ではないが(^_^;)、「宗教を視野に入れた精神医学(背景)史」という。
4d 精神医学を
築いた人びと
松下正明編 ワールド
プランニング
1991 売り切れ 雑誌「老年精神医学」に連載された14編の伝記をまとめたもの。近代精神医学は仏のP・ピネルに始まるとされるが、この本もピネルから始まり、日本人では呉秀三を含む。
4e 続・精神医学を
築いた人びと
松下正明編 ワールド
プランニング
1994 売り切れ 「続・精神…」との題で「下巻」ともあり、分かりづらいが上記の続編で全2冊。こちらは書き下ろしで16名を取り上げ、森田正馬が登場する。(店主は、このぐらいしか知らない(^_^;)
4f 精神医学の二十世紀 ピエール・
ピショー
新潮選書 1999 700円 ピショーはフランス精神医学会の重鎮というが、何しろ訳者のひとりが帚木蓬生さんですから(^_^;)。縦ニ段組、一部三段組という情報量!
4g アルツハイマー
その生涯とアルツハイマー病発見の軌跡
コンラート・マウラー
ウルリケ・マウラー
保健同人社 2004 1600円 1901年、フランクフルト市立精神病院で、アロイス・アルツハイマー医師はアウグステ・D夫人を診察し、詳細な記録を残した。これはアルツハイマー医師の“生涯とアルツハイマー病発見の軌跡”、そして開花期のドイツ精神医学史。
5b パストゥール ルネ・デュボス 学会出版
センター
1996 1300円 細菌やワクチンの研究で知られるパストゥールの評伝だが、著者が伝染病を研究し、環境医学の先駆者として知られるデュボスであることに注目。この本はパストゥール研究所百周年を記念して再刊された。
6 医学がヒーローであった頃 小野啓郎 大阪大学出版会 2008 900円 副題「ポリオとの闘いにみるアメリカと日本」。ポリオワクチン開発史と、日本がアメリカに後れをとった原因。
7a 検査を築いた
人びと
酒井シズ・
深瀬泰旦
時空出版 1988 売りきれ 「心臓カテーテル法の発見者オットー・フォルスマン」など、医療現場で用いられている検査法を生み出した人々100人の伝記をまとめた本。もとは医学書院の『検査と技術』に連載されたもの。
7b シーベルトの生涯
Hans Weinberger
山崎岐男訳
考古堂 1994 1200円 副題「放射線防護の父」。スウェーデン生まれのロルフ・シーベルトの伝記。原著者はストックホルム工科大学大学院生。
7c グレイの生涯
山崎岐男 考古堂 2000 1200円 副題「放射線生物学のパイオニア」。著者は北海道大学名誉教授で、専門は放射線診断学。
8a 消化管内視鏡
の歴史
丹羽寛文 日本メディカル
センター
1997 3000円 ギリシャ、ローマ時代のスペクラに始まり、硬い棒状の胃鏡、ファイバースコープ、電子スコープの登場までを辿る。著者は帝京大学客員教授。元の定価\7500の専門書。ちと、古い(^_^;)。
8b 消化管内視鏡を
育てた人々
長廻紘 金原出版 2001 1300円 著者は群馬県立がんセンター院長。これはエーザイの雑誌「CLINICIAN」に連載された、内視鏡を志す医師向けの記事をまとめたもの。関係者へのインタビューが多く収められている。
8c マイクロ
サージャリーの歴史
アドルフ・
ミールケ
CAP出版 2000 1200円 著者は、独ゲッチンゲン大学耳鼻咽喉科の教授。氏は医学史や中世史にも詳しく、この本では手術用顕微鏡が耳鼻咽喉科、脳神経外科、形成外科などで用いられるようになった経過を辿る。訳者の夫婦は、この著者の下で学んだことがある。
9a ペースメーカーの父・
田原淳
須磨幸蔵 梓書院 2005 800円 心臓ペースメーカーの基礎理論を提供した大分県出身の日本人、田原淳(たわらすなお、1873〜1952)の伝記。著者は東京女子医科大学名誉教授。
9b マンガ
ペースメーカーの父・
田原淳
須磨幸蔵 梓書院 2007 400円 上記のコミック版。マンガは木村壱成。
10 近代外科の
父・パレ
森岡恭彦 NHKブックス 1990 400円 編者は東大医学部教授で、昭和天皇の執刀医も務めたエリートだが、かつてフランス政府給費留学生としてパリ大学に学んだ。この本は「外科がまだその力を持たず、まだ身分の低い人々に任されていた時代のフランスの床屋外科医」アンブロアズ・パレの物語。
13a 鍋と
ランセット
イヴ=マリ
・ベルセ
新評論 1988 売りきれ 「民間信仰と予防医学(1798-1830)」との副題。著者はフランス、ランス大学の近代史の教授。これは18世紀末から19世紀初頭、天然痘とワクチン接種をめぐる、医師と民衆たちの意識の齟齬、移り変わりを追った社会史。天然痘ワクチン、つまり種痘が誕生して全てが解決したわけではなく、むしろその時点からドラマは始まった。ちなみに“ランセット”は小型メスのこと。
13b ドイツ「素人医師」団 服部伸 講談社 1997 売りきれ 明治以来、日本はドイツから近代医学を学んだ(とされる)が、実はそのドイツには18世紀に生まれた“西洋の漢方”ともいえる民間医療、“ホメオパティー”が広く行なわれていた。これは西洋民間療法と近代医学の相克を追った本。著者の専門は独近代史。
14a 精神病院の起源 小俣和一郎 太田出版 1998 売りきれ 奈良時代から江戸時代までの“狂気観”と仏寺などにおける患者の収容、治療のありかた。日本において“精神病院”はどのように変遷してきたかを探る。瀧に打たせるなど、“水治療”の箇所のみでも、読み応えあり。
14b 精神病院の起源
近代編
小俣和一郎 太田出版 2000 売りきれ 上記の続編。明治維新以降、日本の精神医学は“精神病院”という舞台に生まれ、発展してきた。その歴史、さらには大学病院精神科の誕生、諸外国の精神病院史を辿る。
14d ある英人医師の
幕末維新
ヒュー・
コータッツィ
中央公論社 1985 900円 「W・ウィリスの生涯」と副題がある。ウィリスは駐日英国公使館付医官で、東大医学部の前身である東京医学校や、のちに鹿児島大学医学部となる鹿児島医学校で教育や診察に当たったのだという。この本の著者、コータッツィ氏も駐日英国大使。1985年刊。
14g 江戸解剖始記 林太郎 なのはな出版 1997 売りきれ 「小説・山脇東洋」の副題。江戸中期の医師で、杉田玄白よりも先に刑死人の腑分けをした山脇東洋の伝記。
14h 「花・ベルツ」への旅 眞寿美・
シュミット=村木
講談社 1993 900円 明治9年に来日したドイツ人医師エルヴィン・ベルツ。その生涯の伴侶となった荒井はなの足跡を、やはりドイツ人の夫をもつ著者が追う。
15a 指紋を発見した男 コリン・ピーヴァン 主婦の友社 2005 売りきれ 1874年、宣教師として来日したスコットランド人医師ヘンリー・フォールズは、日本人が契約書に拇印を押したりする風習に関心を抱き、やがて指紋の研究をはじめる。それは犯罪捜査への指紋捜査の有効性を示す論文となる。
16a 長崎医科大学
壊滅の日
小路敏彦 丸ノ内出版 1995 900円 「救いがたい選択“原爆投下”」との副題。長崎大医学部の名誉教授が、多くの文献に当たり、関係者を訪ねてまとめた被爆直後の長崎医科大学。900名近くの学生・教員が即死した。
16b いのちの塔 「手記集」編纂委員会 中国新聞社 1992 800円 「広島赤十字・原爆病院への証言」との副題があるように、被曝当時の周辺住民・入院患者、医師・看護婦らの手記を集めた本。
17a 世界と日本の赤十字 枡居孝 タイムス 1999 売りきれ 著者は日本赤十字の看護学校で「赤十字概論」の講義を16年続ける。この本はその講義を受けて、アンリ・デュナンの伝記から日本赤十字の誕生、日赤病院、国際救援活動、血液事業などをまとめた。図版多数(^_^)。
17b 赤十字巡礼 岸井敏 日赤会館 2001 1300円 著者はスイス在住のルーテル教会牧師。ツアーガイドとしても活躍、赤十字の研修ツアーや聖地巡礼の講師もつとめたことから、この大判の写真集が生まれた。
17c 医の時代 木本至 マルジュ社 1980 700円 幕末〜明治期の医師で、函館戦争において函館病院を開き、その後民間救護団体の前身“同愛社”を創設、日本における赤十字運動の先駆者とされる高松凌雲の生涯。
18a 醫の散歩路 「醫の散歩路」編集委員会 日本大学医学部同窓会 2002 売り切れ 「日大医学部同窓新聞」に掲載された、同大所蔵“古医学”資料の紹介文をまとめた本。「蔵志」などのカラー写真を収録。
18b 日本の西洋医学の
生い立ち
吉良枝郎 築地書館 2000 売りきれ 「南蛮人渡来から明治維新まで」と副題のある、日本蘭学史。著者は1930年生まれ、東大医学部卒、呼吸器内科が専門で、自治医科大学教授、順天堂大学医学部長をつとめた方。これは年表、索引完備のコンパクトな本。もとの定価2000円。
18c 幕末から廃藩置県までの
西洋医学
吉良枝郎 築地書館 2005 1100円 上記の続編。明治維新とともに政府主導の医学教育路線を敷くが、多くの藩もそれに対抗して新しい医学教育を興そうとする。蘭方医からイギリス医学へ、そしてドイツ医学へと主役が動き、廃藩置県によって地方独自の医学教育は押しつぶされる。
18d 日本医学のバイオニア(1)(2) 伊藤眞次
佐野豊
監修
丸善出版
サービスセンター
2003 売りきれ (1)では軟部人類学の“足立文太郎”から、心臓刺激伝導系の発見者“田原淳”まで13人、(2)では日本住血吸虫の“藤浪鑑”から癌研究の“吉田富三”まで11人の評伝。監修者はそれぞれ北大名誉教授と京都府立大学名誉教授。元の定価二冊で\5000。
18e 病気を診ずして
病人を見よ

麦飯男爵
倉迫一朝 鉱脈社 1999 売りきれ 成医会講習所、即ち東京慈恵会医科大学の前身の創設者である“高木兼寛”の生涯。もともと宮崎放送で制作されたTV番組のために集められた資料をまとめた本。540ページを超える。
18f 横切った流星 松本明知 メディ
サイエンス社
1990 1300円 弘前大学医学部の麻酔科医が「SCOPE」に連載した、医学の先駆者たちの軌跡。麻酔の先駆者、種痘の普及者、女医、その他江戸・明治の先達の評伝。
18i 済生学舎と長谷川泰 唐沢信安 日本醫事新報社 1996 1200円 「野口英世や吉岡弥生の学んだ私立医学校」の副題。著者は昭和四年生まれ、日本医科大学卒の内科医、日本医史学会会員。
18j 北里柴三郎記念館 北里学園 北里学園 1987 売りきれ 熊本生まれの北里柴三郎を記念して、生家や文庫・貴賓館などを修復した記念館と展示品のカタログ。
18k 愛と至誠に生きる
女医吉岡彌生の手紙
酒井シヅ編 NTT出版 2005 1000円 東京女子医科大学の創設者・吉岡彌生が教え子らと交わした手紙。
19a 野口英世は眠らない 山本厚子 集英社 2004 900円 子供向けの伝記では聖人君子として描かれる野口英世だが、かえって“嘘”が感じられた。大変な浪費家で、初恋の相手にはストーカー行為を行い、いつ眠っているのかと思われるほど研究に熱中する、この本の中の野口英世のほうが“さもありなん”と思われる。
20a 生命への畏敬 高橋功 玉川出版 1975 500円 玉川選書の一冊。シュワイツァー(シュヴァイツァー)病院に勤務したことのある著者が、シュワイツァー博士の人間像を語る。
20b メイヨーの医師たち Helen Clapesattle 近代出版 1982 2000円 メイヨークリニックの創設者ウイリアム・W・メイヨーとその2人の息子の伝記。西部劇の時代から第二次世界大戦で終わるメイヨー100年の歴史は、アメリカにおける外科学の歴史、近代臨床医学の歴史でもある。本の定価\3600。
22a 世界病気博物誌 リチャード
・ゴードン
時空出版 1991 1000円 原題を直訳すると「医学界の大惨事」。近代医学発達の過程で起こった、笑うに笑えぬエピソードを綴ったもの。著者のゴードン博士はイギリス人で、ナイチンゲールの評伝で彼女を同性愛者だとして物議をかもしたというが、なにしろ博識。安易な本でない証拠は、出版社に着目。
22b 歴史は病気で
作られる
リチャード
・ゴードン
時空出版 1999 売り切れ 博識でちょっときわどい表現が好きなゴードン博士は、この本をこう書き出している。「医学の歴史は健康と生命の理想を探究した人々の証ではない。それは人類の歴史が、時たま起こる正気の発作を除けば、自己本位で残酷な理不尽のカタログに過ぎず、少しも誇るべきものはないのと同様である。医学の歴史は主として無知を虚構ですり替えたものである。」…、この先生、どこまで本気なんだか。
22c 歴史は患者で
つくられる
リチャード
・ゴードン
時空出版 1999 1200円 ヒトラー、スターリン、ヴィクトリア女王、ディケンズ、ホイットマン、ゴッホ、フロイト、ホームズ(!)といった著名人がかかった病気を分析した本。まじめに言えば“病跡学”的分析というが、「ひぇぇ!」と驚くエピソードの連発で読ませてくれる。なお、最後のホームズに対する分析は、シャーロッキアンが読んだら激怒するな…。
22d 医外な物語 青木國雄 名古屋大学出版会 1990 売り切れ 著者は名古屋大学名誉教授、愛知県がんセンター名誉総長。労働基準協会の機関誌に八年余り連載した“医学にまつわる人間模様99話”診断や治療法発見にかかわった人々から、疫病、成人病、著名人の病跡、伝染病予防にまつわるエピソード、などなど。
22f 面白医話 澤田祐介 荘道社 2000 1000円 イタリア大好きの東海大学医学部教授(救急医学)が案内する“社会医療文化誌案内”の副題。
22g 面白医話U 澤田祐介 荘道社 2001 1300円 上記の続編。今度は“イタリア社会医療文化誌紀行”の副題。
22h 医学史こぼれ話 大塚恭男 臨床情報センター 1995 1200円 著者は昭和5年生まれ、東大医学部卒、内科と薬理学を学び、北里研究所付属東洋医学総合研究所所長。これは雑誌「漢方医学」に連載したコラムをまとめた本。
23a 日本肝臓学会
30年の歩み
日本肝臓学会 同左 1998 500円 30年前には原因不明だった“肝疾患”の多くが、ウイルスによるものと判明し、急速に診断・治療法が進んだ。その30年と重なる日本肝臓学会の会史。
24a 開眼
田中恭一伝
城島明彦 メニコン 2002 1000円 コンタクトレンズ・メーカー“メニコン”の創業五十周記念に編まれた、創業者田中恭一の伝記。