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私は誰?


 何年か前、某出版社より「シェークスピアについて書いていただきたい」という原稿依頼が来た時、それが人違いの依頼であるということに気づくまで、数分もかかりました。その後は、「○○の世界」から、「先生の某翻訳につき、珍訳誤訳コーナーで取り上げるので、反論があればお寄せ下さい」と来た時も、某研究者から、「最新の研究成果をまとめましたので是非御高覧に供したく...」と分厚い翻訳書が送られて来た時も、驚きもせず、またかと処理したものでした。

 最近被害が甚大になってきました。かの同姓同名氏は、何の因果か、同じ伊東市に住所を持ち、研究分野もオーバーラップする部分があるようで、同僚が「先生の論文が参考文献としていくつかあがってました」と言い、訪ねて来た卒業生に「先生の本、買っちゃたの」と言われ、高校の恩師までが、「お名前をよく新聞で見かけます」と言うに至り、ほとほと訂正しながらも情けなくなります。

 まさか、岩研の皆様は誤解していらっしゃらないと思いますが、「冨岡」の「冨」に点のある無しで見分けて下さい。その上、もう一つの危惧。私の仕事があちらに行ってしまったということはないのだろうか...

―――岩崎研究会 『ニュースレター』 より抜粋



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