PM-meets-PCM

平成17年5月18日、国際協力総合研修所にて、プロジェクトマネジメント(PM)関係者にPCMを紹介するセミナーを開催しました。

PMのプロの方々、PMに関心のある方々にPCM手法を紹介し、その後、意見交換、情報交換を行ないました。

PCMの改善を模索しているJICA職員の方々も多数参加され、国際協力と一般企業のPMの接点を探る貴重な機会となりました。

ゲストにはPMのプロフェッショナル、好川哲人氏をお迎えしました。参加者のなかにも多くのPMのプロの方がおられ、非常に中身の濃い意見交換ができました。

PCM Tokyoからは、三好、大迫、福士の3人が参加しました。

 

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まずは、PCM Tokyo 恒例の、飴を交換しながらの自己紹介。

アイスブレーキングです。

これで雰囲気がぐっと柔らかくなります。

 

 

前半はPCM手法の紹介です。

まずは概要説明。

説明しているのは三好です。

 

熱心にノートをとる人。

身を乗りだして聞きいる人。

みなさん真剣です。

 

概要説明のあとは、演習です。

グループワークでは、JICAの若手職員の方にもモデレーター役をしていただきました。

見事なモデレーターぶりでした。

ありがとうございました!

 

問題分析。

現状の問題を、原因−結果の因果関係で分析し、系図の形にまとめます。

 

目的分析。

問題を裏返すかたちで、問題が解決された望ましい状態を描きだします。

PMのプロの方々も熱心に参加してくださいました。

 

PDMの作成。

目標、成果、リスクといったプロジェクトのスコープを1枚の表にまとめます。

演習を指導しているのは、PCM Tokyo 久々の登場、福士です。

 

みなさん真剣で、しかも楽しそう。

これが参加型ワークショップの醍醐味です。

 

後半は、他のPM手法をもちいている方々との意見交換です。

まずはPMBOK(ピンボック)の観点から。

「PMBOKが“何をやるか”なら、PCMは“どうやるか”ですね」

「・・・うーん、なるほど。」

感心しているのは大迫です。

 

 

JICAからは、国際協力の現場で使ってきた経験から、PCMの長所、短所を率直に語っていただきました。

 

JICAの管理職の方も、思わず立ち上がってのご発言。

「認識する人によって問題は異なって認識されるんです。かつてある灌漑プロジェクトでは・・・」

 

 

P2M(ピーツーエム)の観点からも一言。

「共通のより高次の目標を目指して、複数のプロジェクトを包括的に運営していくことをプログラムといいます」

 

TQM(総合的品質管理)のベテランの方からもご発言。

「プロジェクトには始まりと終わりがありますが、TQMは終わりのない継続的な営みなのです」

 

今回ゲストとしてお招きした好川氏も、熱心に聞き入り、民間企業のPMを指導されている立場から、鋭い質問やご意見をいただきました。

お忙しいなか、ありがとうございました。

 

夜9時。終わってほっと一息。

みなさんにアンケートに答えていただきます。

 

終了後も、遅くまで名刺交換、情報交換が続きました。

大変有意義な場となりました。

共催者のJICAのみなさん、本当にありがとうございました。

このつながりをさらに広げていきましょう!

 


 

こちらがアンケートの結果です。(有効回答22名)

Q1. 今回のセミナーは

 1. とても有意義だった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 名

 2. あまり有意義ではなかった。 ・・・・・・・・・・・・・   1 名

 3. どちらともいえない。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   3 名

 

コメント

・具体的な内容を知ることができてよかった。ワークショップが参考になった。

・一般企業でもカスタマイズすれば、十分に応用できると思います。

・モニタリング、評価、実施管理について触れていただけたら、もっと有意義だったでしょう。

・最後の1時間の議論だけ聴かせていただきました。

・非常に良い場。

・ためにならなかったということではなく、通常PCMによるプロジェクトマネジメントを志向する側としては、むしろ民間で用いているマネジメント手法を勉強しないといけないという自戒の印象を持ちました。

・PCMに対する別の視点からのコメントは興味深かった。

・TQM、P2M、PMBOK、OPM3、etc、少し特徴が分かった。我々も、色々なプロジェクトやプログラムがあるので、バリエーションが欲しいです。(JICA)

・JICAオンリーでないのが良かった。

・参加型のユニークさは理解できたが、他方、PCM手法の民間PMから見た限界について、あまり多くのヒントが得られなかった。しかしながら、当然こういう「場」が大変貴重であり、続けて参加したいと思います。

 

Q2. PCM手法は自分の仕事に

 1. 使える。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 名

 2. 使えない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  0 名

 3. どちらともいえない。・・・・・・・・・・・・  3 名

 

コメント

・もう少し研修が必要。

・会社ではプロジェクトがあらかじめ定義されているケースが多く、このような手法を使う機会があるかどうか怪しい。

・PDM が使えると思います。

・直接の運営は無理であるが、この考えを入れた手法を考えたい。

・中小企業での戦略の形成と展開に有用。

・しかし、限界も知る必要があり、プロセス管理など、リスク回避にももっと工夫をして、活かさないといけない。

・使わざるを得ない。

 

Q3. PCMの本格的な研修を

 1. 受けたい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 名

 2. 受けたくない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・   0 名

 3. どちらともいえない。・・・・・・・・・・・・・   4 名

 

コメント

・もっと時間をかけて本当の研修を受けたい。

・行政、企業で使える可能性があると思うのですが、1日研修ぐらいがあるともう少しイメージが湧く感じがします。

・時間的制約があるので、可能ならば。

・受講済み。

・PCM からRFPへのブレイクダウンに興味あり。

・関係者に受けさせたい。周知に協力します。

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その他のコメント

・評価方法も知りたいです。

・多くのプロジェクトに関わりました。具体的な研修を受けるとイメージがクリアになると思いました。

・民俗学博物館(大阪)でも、PCM やプロジェクト評価の研究を行なっています。その研究の一員となっていますので、そちら(民博)にもPM ブックを紹介させていただくかもしれません。

・ありがとうございました。興味深い考え方、他に応用できそうです。機会があれば、もう少し勉強したいと思います。

・PCM の弱みであるプロセス管理やプログラムの話などについて、民間の人から話を聞きたかったです。既存のPCMへのポジティブなコメントだけではなく、弱みに対する民間のPMからの対処の部分を聞きたかったです。

・P2M のWBS など、使えるツールを知り、PCMを補完する手段があると望ましい。ともかく、バリエーションを持ちたい。

・技術士の総合技術監理部門も、プロジェクトマネジメントに関する技術分野です。

・今後とも情報を。

・ありがとうございました。民・公での展開にご協力したいです。

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質 問

・質問1 : FASID と PCM Tokyo の関係は?

・回答1 : 直接的な関係はありません。FASIDは国際協力の分野でPCM手法の開発普及を図っている財団法人ですが、PCM Tokyo は広く分野を問わずPCM手法の開発普及を図っている有志のグループです。PCM Tokyo は法人格も有していませんが、その分、自由な活動ができると思っています。 PCM Tokyo のメンバーは、全員FASIDで PCMの訓練を受け、FASID の認定を受けたモデレーターで、現在も FASID のPCM 研修の講師をしています。「PCM-I」の作成にはFASIDの職員の方にも参加してもらいましたが、あくまでも個人の立場での参加です。一部で「PCM-I」がFASIDの事業と思われているようですが、それは間違いですので、念のため。

・質問2 : ステークホルダーに反対意見を持つグループがいる場合、このようなステークホルダーはこのようなワークショップに参加しないと思う。このグループが参加しないことで、活動(問題)がすべて洗い出せないといった問題があると思うが、このようなケースはどのようにフォローしますか?

・回答2 : それがどのようなグループで、どういう反対の立場を取っているかによって対応は変わってきますので、すべての場合に適用できる方法はないと思います。ただ、反対グループが存在するということは、プロジェクトにとっては大きなリスクですので、そのグループの主張をしっかりと把握することは必須です。ワークショップに参加して反対者として発言してもらうことも可能かもしれませんし、それが不可能であれば、ワークショップの前後に聞き取り調査に行くなどして、その結果をプロジェクト計画に反映することが必要です。ひとつ覚えておいていただきたいのは、ワークショップは合意形成の場ではありますが、ワークショップだけですべてが決められるわけではないということです。

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要 望

・要望1 : 現在のJICAでのPCM の使い方では、立案と評価の間の、実行マネジメントへの適用が弱いと感じる。PCM-I のセミナーを開いてほしい。

・回答1 : PCM-I のセミナーはいずれ実施したいと思っています。まだしばらく練る時間が必要ですので、もうしばらくお待ちください。

・要望2 : PDM の作成方法が具体的な場面で困ることがあるので、問い合わせさせてください。

・回答2 : 可能な範囲でご協力させていただきます。ご連絡ください。

要望3 : PCM とPMBOK とのミーティングは非常に有益だったと思います。今後ともこのような試みを、さらに長い時間を使ってやってみてほしい。特に、具体的な事例を異なる手法で展開し、比較するようなワークショップ。

・回答3 : 同一の事例を異なる手法で展開し比較するワークショップというのは非常に面白いアイデアだと思います。 難しそうですが・・・。 検討させてください。

 

 

貴重なご意見やアイデアを出してくださった参加者の皆様、本セミナーを共同企画してくださった

JICAの皆様、本当にありがとうございました。 心から感謝いたします。 また、コメンテーターと

して出席してくださった好川哲人様、率直かつ啓蒙的なコメント、ありがとうございました。

多くの貴重な種がまかれた機会になりました。この種をさらに育てていきたいと思いますので、

今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。

平成17年5月18日

三好崇弘 (有限会社エムエム・サービス)

大迫正弘 (有限会社ネフカ)

福士恵里香 (モエ・コンサルティング有限会社)


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