RO→NINN 4


浪人時代 16  〜光と闇への分かれ道〜

  <12月>
寒さも本格的になり、いよいよ受験の
緊張感も沸いてくる時期である。

週1で通い続けたプールも、この時期に
休業となってしまった。
オレの運動は、マラソンだけとなる。

3つの冬期講習を受講し、自習室
通いも ちゃんと続ける。 順調だ。

12月24日・・・・。 
この日は、図書館が休みだった・・・
家にいても勉強する気になれん。
テレビをつければ、イルミネーションが
どーやらこーやら・・・・

テレビのスイッチを切り、ふて寝。
適当な時間に起き、年賀状書きに
没頭する。
そして夜は、気合を入れなおすために
夜の街を走る。

オレは、走った後に家の前で30本の
素振りをすることにしていた。
素振りの最中に1組のカップルが通り過ぎた。
そして彼氏のほうが、オレのことを動物でも見るか
のような目で見ていた・・・

心の声が聞こえてくる・・・
「おいおい クリスマスに素振りかよ〜
よくやるぜ〜 かわいそうな奴だ・・・
オレはこれから みち子(仮名)と2人で
「聖」なる夜 ならぬ 「性」なる夜だぜ。
うらやましいだろ!! がはは!!!」

俺の前を通り過ぎてもなお、ちょこちょこと振り
返り、おれのことをニヤニヤしながら見ている。

くそったれ・・・・・・・・・
バットで頭をかっとばしてやろうかと思ったが、
みち子(仮名)ちゃんが悲しむかもしれない・・・。
女の涙は見たくないぜ。

オレはグッと怒りをこらえ、静かに素振りを続けた。 
その日の素振り回数は、何故か30本から50本に
増えていた。  星空がやけに眩しかった・・・


志望校の受験日を手帳に書き込む。 
今回はセンター出願もしたので、センター試験にも
気合いが入る。

いよいよ 最後の聖戦が始まろうとしている。
これ以上は、精神的、肉体的にも耐えられない。
今回が 本当にラストの受験である・・・・。

熱い闘志を胸に秘めながら 
第3次 受験戦争に 突入!!!!!!!!

浪人時代 17  〜3年目の冬〜

 <1月>  前半
受験生として3度目の正月を迎える。
正月に親戚が集い、「今年もよろしく会」
が毎年 開かれる。
今年も参加。 みんなから激励を受ける。

はとこの兄弟(小1、小6)からTVゲームの
挑戦状を叩きつけられる。
オレの得意な、銃を使ったゲーム。

オレは不器用な男だ。
子供とはいえ 勝負となったら手加減は
出来ない・・・。 
16種類のミニゲーム。 すべてに勝利。
っていうか 圧勝・・・・!!

大人気ない? ふ・・・ 冗談だろ・・・。
勝負の世界は、厳しいんだよ!!
2度の受験失敗で、痛いほど身にしみて
おります・・・。 
ゲームを通じてこの子たちに、そのことを伝えた
かったのである。 少年達よ・・・・
  悔しさをばねに這い上がれ!!!

この時期から朝6時起きで勉強を開始する。
冬の6時は 寒くて、暗い・・・
気合いでカバー!!! センター対策に
全力を注ぐ。

1月13日。 成人式。 センター4日前。
ちゃっかり参加。 会場に行ってみると
大量の晴れ着のかわい子ちゃん達。
最近は、字しか見てなかったので、かなりの
目の保養となった。 

しかし 冷静になってみると、彼女達は他人。
別になんの関係もないのである・・・。
何故かテンションが下がりだす。

式が終わった後に小学校時代の友達から
飲み会の誘いを受けたが、さすがにそれは
参加しなかった・・・。

家に帰って勉強しようとしたが、晴れ着ギャル
が頭から離れず、いまいち集中できなかった。

1月17日。 センター試験 前日。
テンション急上昇!! 部屋で一人で
「シャー!!やってやる!!」と叫びまくり!!
闘志が燃え上がっております。


そして いよいよ センター試験!!!!
「試験会場まで運転してけよ。 そうしたほうが
アドレナリンが出て、脳の回転が速くなるぞ」
という 親父の訳の分からん理論に賛成。
親父を助手席に乗せ、自らの運転で試験会場
に向かう。

初日。 科目→英語、日本史。

英語→かなりの読みやすさ。 でも
油断はしない!!!!
勝負はスキを見せたら負けだ・・・
丁寧に解き、時間ギリギリで解き終わる。

日本史→1問1答形式なら自信があるのだが、
センターはマーク方式・・・。 結構 微妙な
出来ぐあい。 去年の失敗が頭によぎる・・・
あんなに日本史 勉強したのに・・・ 畜生。 

絶望的な気持ちで帰宅。


2日目。 科目→国。今回も車で向かう。

国→オレの志望校は、古文を要求して
なかったので現代文ONLY。
現代文は、読み方をまちがえると致命的。
全問 間違えの可能性も否めない・・・。
自分の感触だけでは、何ともいえない科目
とりあえず 時間キッチリで解き終わる。


去年は、センターが終わった日はウキウキの
気持ちで帰っていたが、今年は180度
変わり、暗く沈んだ気持ちで帰宅。
なんかいまいち自信が持てなかったのである

翌日の新聞に、センター試験の答えがでてる。
見たいけど、見たくない・・・。
不安とわずかな期待を胸に眠りにつく。

浪人時代 18  〜Soul&Shout〜

 <1月> 後半  21日
朝 10時くらいに目覚め、朝刊を取りに行く。
しばらくテレビ欄、3面記事を眺める・・・
そして左手にお守りを握り締めつつ、
答えあわせを実行!!!!

英→並び替え、文法などは、予想以上に
間違える。 だが、得点数の高い文章題で
巻き返す!!!
「お、お、お〜 丸が止まらんぞ〜〜」
なんと、1問 間違え!!!

結果→160点 ジャスト8割!!!
小さくガッツポーズ。   

国→漢字、語句の問題を1問ずつ
間違えるものの、現代文では、
致命的なMISSもなく・・・

結果→85点 これまた8割!!!
1まず ここで休憩。

今までのデーターによると、オレの
センター志望校の合格ラインは7割。
今のところクリアー。
しかし 問題は、日本史・・・。
手ごたえ かなり微妙・・・
もしかしたら4割ぐらいかもしれない・・・
5割なら何とか他の教科でカバーできる。

覚悟を決めて、日本史の答えあわせ決行!

日→な、な、何じゃこりゃ・・・・
当たってる・・・ 予想以上に正解してる・・・

結果→78点  「・・・・・。」

「う、う、うわぁ〜〜〜!!」

とりあえず、叫んだ。 部屋で1人で叫んだ。

誰かに聞かれようが、お構いナシで叫んだ。

力の限り叫んだ。


そして、冷静になってもう一回答え合わせ。



10分後 


再び 叫ぶ。


間違いなく 78点!! 約8割!!!!

全教科 8割達成!!!!!

この夜 地元友達が集結して 居酒屋で
酒を交わし、飯を食う。 

うっすらと春の匂いがした。

浪人時代 19  〜敵は誰だ??〜

センター試験終了 3日後、代々木ゼミナール
主催のリサーチ チェックを実行。

これは、自分のセンター得点を打ち込んで
志望校の判定を予想するというものである。

早速 自分の点数と志望校を打ち込む。

出ました。 2校とも「A判定。」 

しかし所詮 リサーチ チェック・・・。
100%ではない。 
模試結果で「A判定」が出ても、実際は・・・
ということを何度 体験したことか!?!?

もしかしたら、2浪ともなると、合格ボーダー
ラインも上がるかもしれない・・・。

油断せず、気持ちを新たに頑張ろうと決意。


っが!!! 100%でないと分かりながらも、
心のどこかで「保険」ができたというスキが
生まれ、長きにわたる浪人生活の緊張の糸が
ゆるむ・・・・

勉強への集中力も、ほとんどないままで 
ダラダラと1週間を浪費し 一般入試開始まで
10日を切る。


その夜 ネットで自分の志望校の出願人数を
調べる。 ビックリです。
1つの大学抜かして、残り全部 受験者増加。
100〜250人 増えております・・・。

「何だよ これ・・・ 何が少子化だよ・・・
めっちゃ人数いるじゃん・・・ 今年の受験も
厳しそうだな〜 あ〜 」とか愚痴をこぼす。

ふてくさりながら、布団に潜り込む。
しかし なかなか寝付けない・・・

「・・・。 オレ 何やってんだろ・・・。 ここ1週間
まともな勉強したか? これでいいのか?」
ふと考え込む。

「何で2浪を決意したんだっけ・・・」


「・・・・・」


「・・・・。」 


「・・・!!」


そうだ!!! 勝ち星を上げるための
自分自身への挑戦だったんだ!!!

センター試験終了後 偽りの「春の匂い」
に酔わされ、本当の敵を見失っていた・・・。

敵は、周りの受験生なんかじゃない!!!
受験数が減ろうが、増えようが関係ない!!


敵は、オレ自身。 自分自身なんだ!!!
この1週間 己の甘さに負けっぱなしだった。

でも、受験終了まで あと2週間ちょいある。
ここからは、甘さなど消す!! 自分に勝つ!

むっくりと起き上がり、勉強を開始。

1時間やって 眠りにつく。

たかが1時間・・・。 されど1時間!!
やったと、やらないとでは大違い。

冷えきった魂が再び燃え上がる!!!!

残り少ない2浪生活を光のように駆け抜ける!!

 

浪人時代 20  〜星の軌跡〜

 <2月>  
今年は受験校 4校。 
 まさに4闘=死闘!!!

受験校までは、センター試験での
ジンクスにあやかり、自分の運転で
向かう。


  2月6日  (M大)
最初の一般入試。気合い満タン!!

 っが!!

電車が遅れたとの理由で試験時間が
30分遅れで開始。
テンションが少し低下・・。

日→またしても特殊な問題傾向に
泣かされる・・・。 でも抑えるところは
きちんと抑えた!!

英→上々!!苦手の文法もなんとかカバー

(英語は、どこの大学も題問が6個ぐらいで
形成されている。 

集中力を維持するために
題問1題ずつ解くごとに、深呼吸をして
気分転換を図ることにしていた。)

(後にこの行為が、ある事件を引き起こす・・・)

国→迷っていた問題を、最後に消して書き
直した。 冷静に考えてみたら 見事に、
初期の答えが正解。 完璧に裏目った・・・。
 

7〜9日まで自習室に通いつめる。
仲良くなった図書館の警備員さんから激励を
受ける。 
受験終了のゴールが近づいてきたこの時期に
なると、今まで平気だった自習室の空気が耐え
難いものとなる。  非常に息苦しい・・・。
あと少しの辛抱。


  2月10日  (M学院大)
ここは、女の子のレベルが半端じゃない!!
自然に心も弾む。

英→ここの文法は、難しい。
だが、文章題でなんとかカバー!!

日→書き込み中心。 マーク問題は
基礎的なものばかり!まさにオレ向け!
書き込みに微妙なものがあったが
何とかなりそう。

国→漢字の問題で「愚痴」という
書き取り問題が出題。

「痴」の字が分からず、しばらく悩む。

ん? 確か愚痴の「痴」は、痴漢の「痴」
だったはず!!!!
よく目にする「痴漢」で思い出そう!!

地漢、血漢、稚漢、恥漢・・・・
オレの国語の問題用紙が怪しい字で
埋め尽くされる・・・。
試行錯誤のすえに「痴漢」にたどり着く。

勢いで解答欄に「痴漢」と書いてしまい、
見直しのときに気がつきあわてて直す。

全体的に、手ごたえあり!!

試験終了後、学校を出ようとしたら
校門まで受験生のとてつもなく長い行列が
続いている。

ちょっとずつ前進していると、なにやら上の階
から会話が聞こえてくる。

「お〜 すげぇ〜人数。 これ全員 うちの
学校の受験生だろ? 」

どうやら彼らは、この大学の付属高校の生徒
らしい。  

「大変だよな〜 俺たちは適当に勉強してれば
ここの大学に入れちゃうのにさ。
みんな疲れきった顔して・・・ これで落ちたら
コイツら ど〜すんだろうな〜 浪人でも
するんだろーな〜 ご苦労なこった。」 


この人生をなめきった付属生達の会話を
聞きながら、

「ぶっ飛ばしてやろうか・・・・」

とか思っていたが、オレがこの大学に入ったら
彼らは、かわいい後輩となるのである。

「若気のいたり」という言葉もあるし、
ここは寛大な精神で見逃すことにした。

ポーカーフェイスとは裏腹に、行き場のない
怒りによって拳は硬く握り締められていた。

浪人時代 21  〜魅せられて 03年〜

 2月 11日 (S大)
ここは、自宅からかなり遠かったので
車ではなく電車で学校までむかった。

英→ここの英語の量は、かなりの多さ。
しかし赤本で、対策をねったので
抜かりはない!!! バッチ来い!!

試験開始!!!!

問題用紙を開いた瞬間・・・・。

「ガビーン!!!!」

傾向がガラリと変化。 オレの得意とする
問題がキレイさっぱり無くなっている。

しばしのとまどいのあと、やる気を無理やり
引き出し、解答開始。

むむむ・・・。 英文なかなかの難易度・・・
120%の力を引き出さなくては!!!

っと活き込んだ直後!!!
オレと向き合う形で座っていた試験監督の
お姉さん(ミニスカ+美脚=セクシー)が、
足を組み替えた・・・

「!?」 集中力が一気に乱れる。
この後もこのお姉さんは、頻繁に足を
組み替える・・・。
雑念が入り、集中どころではない!!

心の中で 
「くそ! 何なんだこの人は? S大が
仕込んだトラップなのか?? い、いかん!! 
しゅ、集中だ!!!  

おわぁぁ〜

また足を組み替えやがった・・・。
くそったれ・・・。 この女狐め! くの一め!
女スパイめ!! S大の峰フジ子め!!」

と激しく混乱。 そーこしてるうちにチャイムが
鳴る。 この学校はマーク解答なので空欄は
ナシ!! だが、ほとんどが第6感。

日→△   国→△

久しぶりの完敗。 
S大には、2度とこないであろう・・・。

試験監督の
    「美しすぎる」
         という罪に乾杯。

浪人時代 22  〜天使の吐息〜

 2月14日 (G大)
2浪生活での最後の受験校。
行きの車の中で今までの苦労が
よみがえる。
ここでの受験にオレのすべての力を
出し切ってやる!!!

いい緊張感を保ちながら教室に入る。

さすが受験数300人増員しただけあって
教室の人口密度が半端じゃない!!
暖房をつけなくても熱気が漂うぐらいである

そして 前の席と隣の席の感覚も
恐ろしく狭い。 

しかし 環境がどんなに悪くても、
関係ない。
これは、己との戦いなのである!!

自分に喝を入れなおし、いよいよ
ラスト受験開始!!!


国→文章が読みやすい。
しかも、問題もかなり解きやすい。
かなりの手ごたえ。 テンションがあがる。


ここで昼食休憩。 自宅から
持参のおにぎりをパクつく。


英→最初の10分は、かなり危険な状態。
「昼飯による満腹感+暖房の熱気=睡魔」
という最悪の方程式が完成してしまったのだ!

これは、危険だと思い いつものように
(M大参照)深呼吸をして気分転換を図った。

そして、これがハプニングを起こす・・・・。

教室の混雑具合は、さきほど説明したとおり。
前の机との感覚もかなり狭い・・・
オレの前には、女の子が座っていた。
服装は、私服。 かなり背中が開いている服を
着ていた。 ここがキーポイント。

オレが思いっきり吸って、吐いた息がその子の
背中に当たってしまった・・・

その瞬間 女の子の体が、かなり大きく
「ビクン」となる。 机も少し揺れるぐらい・・・。

どーやら背中は、この女の子の性感帯だった
らしく、オレの吐息に過剰な反応を示したのだ。

「あ〜 しまった!! この子の受験の邪魔に
ならなかっただろうか・・・ 

っというよりも・・・

オレが意図的に息を吹きかけたとか勘違いして
ないだろうか!?!? おい! 違うぞ!! 
コレは、事故だ!! オレは変態じゃないぞ!」

っと心の中で大きく動揺・・・。
そうこうしてるうちに、20分経過。

まだ一問も解いてない。 こ、これはまずい・・・
もう、自分のことだけに集中じゃ!!!

ここの大学の試験時間が長いことに救われる。
残り60分。 まだまだ イケル!!!

時間に追い込まれていることもあり、
今までにない集中力を発揮させる。
問題のレベルがかなり低くなってる。

100点 ありえるかもしれない・・・


興奮冷めやらぬまま、日本史へ突入。


日→マーク問題に難問は見当たらず、
無難にこなす。 しかし 書き込み問題
にオレの苦手な地図系の問題が出る。

かなり厳しめ・・・。 なんとか他の
部分でおぎなえてることを祈る。
時間キッチリに解き終わる。


試験終了を告げるチャイムが鳴り響く。


チャイムが鳴り終わるまで、じっと目を
閉じていた。 


そして鳴り終わると同時に、そっとペンを
置く・・・。


ラスト受験終了。

浪人時代 23  〜星に願いを〜

数日後・・・・・。


すべての結果が出揃う。


一般入試 4校。


「全勝」を狙っていったが、見事に
「全焼」となる・・・。

S大、M大は、しょうがないとしても
M学院大、G大は何故なんだ・・・・
かなりの手ごたえを感じたのに・・・。

しかしどんなに愚痴っても結果は変わらない
オレは、この戦いに全力を出し切った・・・。
この敗北に悔いは無し!!!!!


そして・・・。



センター試験志望校 2校



T大、D大。



2校とも 






合格。




2校の合格通知を手にしたとき初めて
受験が終了したという実感を得る。

そして、部屋に戻り 1人で歓喜の
雄たけびをあげる。


本当に長かった・・・。 2年間・・・。


自習室に引き篭もり、


精神的、肉体的限界との戦い、


時には寂しさをこらえきれず、枕を
抱きしめながら寝た夜もあった・・・・


いつ発狂してもおかしくない状態。


本当に長かった・・・。


この2年間の浪人生活を乗り切ったことは
オレの誇りである・・・。


この経験を 一生忘れないであろう・・・。


さらば・・・・


   さらば・・・・・


      さらば!!!


   浪人時代!!!!!!!!


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