―はじめに―
私が薬草と出会ったのは三十代の時でした。
以来、薬草の師・高橋貞夫先生のもとに
福岡から長崎まで毎月勉強に通い続けて二十数年。
植物の持つ力、その奥深さに飽きることなく惹かれ続けています。
「必要とするものはできるだけ身近に植えておく」、
「自分で試してみて納得できない物は人にはすすめない」と、
私なりの薬草信条を続けているうちに、見渡せばわが家の内も外も
一見雑草・雑木、じつはさまざまな薬効を秘めた草や木だらけの景色になりました。
病気を治す方法としては、西洋医学、東洋医学(漢方)、民間療法と三通りありますが、
自分のために自分で治療するのが民間療法です。
身近にある植物の中から、目的に合った薬効を求めて使うには、
できるだけ多くの植物についての知識を持つことが必要です。
そうすれば「それっ」というときにあわてずに利用できます。
ただし、あいまいな知識や自分流の使い方では事故につながります。
正しい知識で正しく利用したいものです。
紹介した薬草の薬効は、私や薬草会の会員が使って確かめたものばかりです。
本書はそのよきガイドブックになるはずです。
登場する植物はごく身近で採集できる薬草をはじめ、
薬効の高い野菜や果物、ハーブ類です。
また、書名のように薬草のなにからなにまでまるごと使い、
いろんな利用の仕方を紹介しています。
この本を寝ころんで読んでいる方が
「あっ、これならある、こんな使い方なら自分にもできる」と
起き上がり、即実行してくださることを願って、
専門用語はなるべく使わず、簡単にわかりやすく、利用しやすくを心がけました。
薬草を使う本来の目的は、治療よりも予防にあります。
病気になりにくい体、病気が寄りつきにくい体にするのが理想です。
この本を一人でも多くの方に親しんでいただき、
健康と元気のお手伝いができますように願っております。
●薬草干す笊(ざる)の繕(つくろ)い春日和 平田真知子
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