真珠(パール)
●コーディネートのヒント
カジュアルには、淡水パール。
フォーマルにしたいなら、和玉の養殖真珠。
ちょっぴり大胆にしたいなら、南洋パールの大粒なものを選んでみる。
女性らしい服にあわせるのは勿論のこと、ジーンズにあわせても女性らしさを
さりげなく、しかも上品にアピールしてくれます。
小粒のパールのネックレスをブラウスや薄手のタートルの襟元に着けると、
…お譲様風、通勤着、、、ってところ。
以前テレビで見たのですが、女優の加賀まりこさんがテレビ局に行く時のスタイルが
まさにこれでした。
バッグもちょっとお嬢様風に持ち、靴も黒のバレリーナっぽい紐が甲の所でクロスするタイプを
履いていて、彼女の持つ、清楚で可愛い一面が見事に表現されてました。
(いくつになっても彼女のように、いたずらっこのような小悪魔さと可愛さを、併せ持っていたい
ものです。)
安いパールを2連つなげてもらって、ダイアナ風“ドッグネックレス”に仕立ててもらうと、
シンプルなワンピースをちょっとしたパーティードレスに早変わりさせてくれます。
また、ロングのパールネックレスをルーズに着けるだけでも、サマになります。
パールは、セクシーなドレスからお譲様風スタイルまで、意外とどんな服にでも合ってしまう
ジュエリーで、しかもあまりテクニックなど必要なく、必ずエレガントさをプラスしてくれます。
パールは、わざとらしくない“エレガントな女性らしさ”を、本当にさりげなく表現してくれる
アイテムなので、是非、あなたのジュエリーの中にエントリーしておいてください。
●宝石ものがたり
真珠は比較的古い時代から、装飾品として愛されてきた宝石の一つです。
意外にも、クレオパトラがエメラルドと並び愛した宝石の一つで、彼女にまつわる真珠のエピソードが、数多く残っています。
一説によると、彼女は月曜日生まれで、月が守護星だったことから、月の支配する宝石である“真珠”を身に着けた…
とも言われています。
一番有名なエピソードに、ローマの将軍アントニウスのために豪華な宴会を開いた時、
彼女は大切にしていた世界で最高にして最大の真珠のイヤリングを片方、酢の入った杯に投げ入れて真珠を溶かし、
“ローマとエジプトのために”と乾杯し、一気に飲み干したといわれています。
さすがのアントニウスもこれには驚き、彼女がもう片方のイヤリングを杯に入れるのを阻止したといいます。
また、その時に残った片方のイヤリングは、後にローマに戦利品として持ち込まれ、パンティオン神殿のヴィーナス像の
イヤリングになった…と、プリニウスの“博物誌”に記されています。
クレオパトラの時代には、今、私達が“真珠”として思い出す、あの丸くてツルツルした“養殖真珠”ではなく、
天然の貝から偶然採取した、形のいびつな真珠しかなかったはずなので、
“世界で最高にして最大の真珠”といわれた、クレオパトラのイヤリングは一体どんなものだったのか、想像してしまいます。
また、“歪んだ真珠”のことを、ポルトガル語では“バロック”といい、
後に建築・音楽・美術の各分野の一様式をさす言葉となりました。
●癒しの効果
真珠のやさしくまるい形は、あなたの感情と知性をまるくし、柔らかくしてくれます。
忙しくて、ついイライラして気が立っている時などには、ちょっと手を休めて、真珠に触れ、
鉱物にはない有機物独特のあたたかさ、やわらかさを感じてみてください。
忙しさにかまけて、ついつい欠けてしまいがちな、女性本来の持つやさしさややわらかさを、
真珠は思い出させてくれます。
いつも聖母のように相手を包み込むようないたわりと慈悲と愛を、あなたに授けてくれます。
活用法
真珠のまるい形は、自分の思いやりや感情、気持ち、想念などを特定の領域に集中させてくれます。
マイナスの力を取り除き、プラスの力をとどめてくれます。
仕事や家事で忙しく、自分の女性性をついないがしろにしてしまいがちな人は、真珠のジュエリーを身に着けて、
真珠の持つやさしさとやわらかで優しい輝きを、そのままイメージとして利用してしまいましょう。
仕事も出来るけれど、女性としても魅力のある女性…、そんなイメージを周囲に与えてくれる宝石です。
また、マニキュアを塗ったり、キレイにネイルアートすると、自然と女性らしい仕草が何気に出るように、
デリケートな真珠を身に着けることで、あなた自身の仕草そのものも、自然とエレガントでソフトになってくることでしょう。
●お手入れ法
真珠は、硬度が2.5〜4と柔らかく、ちょっとした砂やほこりでも傷がつくことがあり、
また、酸性の汗などにも弱いので、身に着けたあとは必ず柔らかい布などで拭いてからしまってあげて下さい。
勿論、熱にも弱く、また宝石店などにある超音波洗浄器などにかけてもいけません。
身に着けるだけで、繊細でエレガントな女性のイメージを与えてくれる真珠は、
やはり、実際にもデリケートでナイーブな宝石、なのです。
●メッセージ
真珠は、貝の中に砂や寄生生物などの異物が中に紛れ込むと、それから身を守るために“外套膜(がいとうまく)”と
呼ばれる体液を分泌して、その中にまるめこみ、自分にとって害のないようにしたしまいます。
やがてそのうちに、その異物を自分の一部として、大事に育てていくようになります。
そうして出来たのが“真珠”なのです。
養殖真珠は、その貝の特性を利用し、丸い人工の“核”と呼ばれるものを貝の中に入れるのですが、
貝にとっては大手術で、傷口が癒えるのに二週間前後もかかり、しかもこの間に約一割もの貝が死んで
しまいます。
真珠の輝きと美しさは、そうした“痛み”を克服して出来たものなのです。
ダイヤモンドをはじめ、他の鉱石はすべて研磨されなければ美しく輝くことは出来ませんが、
真珠は、出来たときから、輝いている唯一の宝石、なのです。
そう、真珠は貝の流した涙のひとつぶ、なのです。
痛みを克服し、美しく輝く真珠は、
様々な困難を乗り越え、思いやりとやさしさを、身をもって得てきた女性の輝く笑顔にも似ています。
元英国プリンセスの故ダイアナさんは、真珠を愛し、
真珠のドッグネックレスを愛用していました。
先に紹介したクレオパトラにしても、その才気あふれる華々しい姿の裏には、
エジブトの女王としてあるべき自分と、一人の女性としての自分とのはさまで、
人知れず心を痛めていたのかも、しれません。
その時は辛くて苦しい出来事も、振り返ってみれば、
自分の成長のために必要な出来事だったんだ…、と、後になって思う事があります。
また、それを乗り越えるための苦労や、様々なプロセスは、充実感や達成感を生み、
“幸せ”を何倍にも実感するための、神様の“粋なはからい”であったりするのかも、しれません。。
何もしないで得れたものほど、なんだか味気なくて、つまらない。
…そんな気持ちになったりしませんか?
それに、当たり前に得られるものほど、そのありがたみもなかなか実感出来ないものです。
ためしに、三十秒間、息を止めてみてください。
当たり前にある空気(酸素)のありがたみが分かりますよね?
それと同時に、何も意識しなくても、呼吸し、心臓はあなたが眠る間も休むことなく動き、血液が酸素を運ぶ。
…そう、あなたが意識しなくても、あなたの体はあなたの生命を維持してくれているのです。
あなたが意識することなく“生きていること”自体、素晴らしいことではありませんか?
そう、あなたがこの世に生きていること自体、もうすでに“幸せなこと”なのです。(^-^)/
●おまけ
カメオとして利用される“コンク貝”からも、ピンク色をした本当に可愛らしい真珠、“コンクパール”という
真珠が採れるのですが、この真珠は養殖出来ず、今もなお、偶然を待つしか見つけられない宝石なのです。
かりに見つかっても、宝石として認められるのは、一万八千個の中の一つ。
可愛い姿のわりには、とても可愛くない値段をつけられています。
このコンクパールは、何故養殖できないのかというと、コンク貝は巻貝で、
貝の中でも活動的な貝なので、人工的な“核”を入れても、すぐにはきだしてしまうとか…。
貝の中にも、こんなおてんば娘がいるのですね。
…私、それを知ってちょっぴり安心しました。