ブラジルという国について その2
日本の23倍といわれる国土の広大さ、人種・文化の多様さ、政治の問題など様々な条件から、経済的にも均質とはなりません。一部の富裕層と多数の貧困層という状況が世紀を超えて続いています。ブラジルは非常に資源に恵まれた豊かな国で、個性的で豊かな文化を持つ国です。最先端の技術や、洗練された趣味を取り入れる精神も持っています。しかし多くの貧しい人々は、そういったものから取り残されて、日々の暮らしと向き合っています。その貧しさから犯罪に走るものも多く、不法に土地を占拠して出来た貧民街は麻薬を扱うマフィアや武器商人などの温床になることもあります。
そして、その貧しさのつけは、何の罪もない子供たちにまわってきます。
在日ブラジル大使館のHPにもこう書かれています。
「ブラジルでの大きな教育問題の一つは、多くの子供たちが授業を受けることができないことだ。14才までは義務教育期間として法律に定められているが、貧しい家庭の子供たちは、10才ごろから家計を助けるため働きにでる。」
十分な教育を受けないまま、権利や法律を知らないまま社会に出た子ども達は、様々な悪質な誘惑に負けてしまったり、大人になっても最低賃金すら受けとれなかったりします。
10才以下の子供たちも、低所得者層の家庭では両親が労働のために長時間家を空けるので十分なケアが受けられません。片親の家庭ならなおさらです。幼い兄弟の子守のために、小学校へ行けないこともあります。また、親が無職の場合は、食事すら満足に得られないばかりか、道端の物売りへと働きに行かされることもあるのです。
親自身も教育を受けていないことが多く、教育の重要さ、必要性を正しく理解していない場合もあります。そのため、子供たちに対するケアと教育の意味を啓蒙していく必要があります。モンチ・アズールも、かつては、どこにでもあるファベーラの一つでした。しかし、ウテ・クレーマーさんとウテさんの協力者、そしてモンチ・アズールの住民自らがより良い明日のために前進を続けた結果が、保育園の子どもたちの生き生きとした瞳です。
どんなに貧しくても、より良い生活を求める強い気持ちと良いアイデアさえあれば、とても明るく前向きに取り組み、ときにユーモラス、ときにしたたかなまでの力強さを持っているのがブラジル人の素晴らしいところだと感じます。日本から援助をするだけではなく、ブラジルから学べることも多いのではないでしょうか。
2003年からブラジル・サンパウロ市では、CRI代表の小貫大輔氏がJICAからの資金を得て「PiPaz」(平和のための初期子ども時代」というプロジェクトが行われています。これは、出産から6歳までの子どものケアに関する、親及び社会の意識改革ともいえる活動です。小貫大輔氏のサンパウロ発「子ども時代通信」購読ご希望の方はこちらまでメールください。添付ファイルにてお送りします。
*CRI - チルドレンズ・リソース・インターナショナル のHPへ
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