2005118

  「都会の農地・その2」

  市街地にある農地の評価額はほとんど宅地と変わらない。宅地にするとした場合の造成費分だけはディスカウントできるが、通常はたいしたマイナス要素にはならない。土を入れなくてもそのまま宅地に転用できる畑などであれば、ほとんど宅地と同額となる。そして、「一定の割合」は名古屋国税局管内の農地の場合、一律40%である。耕作権は土地の価額の40%で評価されて相続税の課税対象になるのだ。
 
路線価が1u当たり10万円の農地1(1反は約300坪、1,000uである)の耕作権の値段は、ナント4,000万円!となる。仮に耕作権イコール離作料とすれば、小作人は地主から農地の明け渡しを求められたとき、4,000万円もの離作料がもらえることになる …… 、はずなのだ。本当にそうなのだろうか? 離作料を授受した事例があったら教えていただきたいが、そんなに多額のお金が動いているとは思えないのだ。
 
「小作権」の本質について私は語る知識と言葉を持たないが、多分、都会のど真ん中にある、11億円で売買されるような田んぼや畑を予定して形成された権利ではないと思う。その趣旨は、土地を持たず、自分自身の労働力のみによって生業を立てている小作農民を保護するところにあるのではないか。
 
もしそうであれば、世の中が大きく変化したのにもかかわらず税金のルールだけが変わらずに昔のままになっているという弊害が、ここに現れていることになる。