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Familia Cepeda
ボ ン バ / BOMBA
Julia y Jose

プエルトリコの黒人系音楽の偉大な遺産

どんど・どんど・ん、どんど・どんど・ん、・・・。だんっぅつ・ぅどどどだんっぅつ・ぅどどど・・・。 いやー、かっこいい。低音の響くこのリズムはたまりませんねえ。プエルトリコの黒人系音楽、ボンバです。サルサの母親の一人であり、また最近は色々活発で面白いのですよ。

ちょっと、背景などを

15世紀のコロンブスの到来、その後のスペインの植民地政策により、ご多分にもれず都市建設、要塞建設、農業などの為に奴隷として当地へつれて来られたブラック・アフリカの人々がいました。砂糖きびを中心とする農場の多く広がる南部のポンセ近郊、グアイヤマ、アロージョ、グアヤニージャ、西に行ってマヤグエス、北に回ってサンファン(サントゥルセ)、 またサンファン近辺から逃亡し、リオ・グランデという大きな川向こうに逃げ込んだのが最初だと言われるロイサなどに受け継がれる音があります。 サンファンの音はサントウルセのバリオ・オブレーロにボンバとプレーナの伝統を守るセペーダ一家やアジャラ一家。サンファン近郊カロリーナのタジェール・ロダンテ、南のボンバを中心に音を守るパラクンベなどなど。

ボンバという言葉は西語の「爆弾」であり「ポンプ」ですが、名前の由来はよく分かりません。ハイチ、マルチニーク、グアダループなどフレンチ・カリビアンの黒人文化からの影響を見て取る研究家もいます。また、バルバドスなどの旧英領との共通点を指摘する人もいます。 これらの事より特に最近はプエルトリコ固有の音楽としてだけでなく、「アフロ・カリビアン」「アフロ・アンティジャーナ」の音楽としての認識も強まっています。

音楽だけでも面白いのですが、やはりボンバでは踊りと音楽は切り離せません。ルンバと比べてボンバの踊りはシックです。ここがたまらない。抑制の美学。それはさておき、バリルと踊り手の対話が見どころです。南部系のパラクンベはバリルを横にして演奏しますが、 セペーダ一家も対話に入ると同様に横に してまたがって叩く。特に女性との対話は女性のきりっとした態度と情熱に心が熱くなります。 これは当地のサルサのフィーリングにまで受け継がれていると感じます。

またボンバの男性の踊り での細かい足を中心とした動きとその表現はカンドンベなどにも通じるものがあり、かつ サルサ/マンボのダンスのシャインの動きの根底をなすフィーリングです。 踊るのはちょっとコツがいりますが(私もセペーダ学校の生徒)、少なくとも 見て聴いた方が楽しい。近頃のボンバは「民族音楽」として認識されるというより、ご先祖が 同じ今の北米黒人音楽側が共通点を見つけたと同時に、ボンバ側がそれを取り込むくらいの エネルギーを発しているようにすら思えます。また、キューバのフォルクロールとの 交流もいよいよ始まり、ますます注目すべき点が多い。 ブレアドールの音がずーんと来るとたまらない、このビートを感じてみて下さい。

ボンバの楽器

(A)バリール (Barril): 樽型をした太鼓です。低音のベーシックなリズムを刻む大きいブレアドール(Buleador)、そしてアクセントに重要なプリモ(Primo)、スビドール(Subidor)と3種類あります。(右)バリル三兄弟、右からBuleador,Primo,Subidor

Buleador

primo subidor

Cua

(B)クア(Cua):(左)小さな樽や木又は竹を切って横にした楽器。スティックで叩く。モデスト・セペーダの場合は小さな樽型のものを使用。 ヘスス・セペーダは竹を使用。

(C)マラカ(Maraca): マラカス1本。大きめのものを使う。



南部の音を聴かせてくれるパラクンベなどはその他に(D)パンデレータ(Pandeleta):プレーナにも使う
タンバリン状の打楽器 (E)グイロ(Guiro/Guicharo)、 (F)アコーデオン(G)マリンブラ(H)カホン、なども使います。

ボンバのCD

Don Rafael Cepeda

全然聴いたことがない方は故ラファエル・セペダ翁の"EL ROBEL MAYOR"はどうでしょうか?

また2001年のバンコ・ポプラールの企画盤"RAICES"はボンバとプレーナを取り上げたものですが、CD/VIDEO/DVDと揃っており、音から映像まで楽しめて、音楽と踊りもたっぷり楽しめてお奨めです。日本盤はなく、また現地盤も若干の解説がついているだけなので、一曲一曲、説明を作って見ました。参考にしてください。

"RAICES"の解説へ

ARTIST タイトル 製作年 CD # COMMENT
Rafael Cepeda El Roble Mayor 1997 HC010CD 素晴らしい。こんな音源がまだまだセペダ家にはあるそうです。故ラファエル翁と息子のヘスース、ロベルト、チチートなどが参加。
Modesto Cepeda Encuentro de Bomba y Plena al Acetato 1992 MCB9203CD ラファエル翁の息子の一人で今のセペーダ一家のの中心のモデストの作品。ボンバとプレーナ両方楽しめる。そして聴きやすいアレンジです。
Modesto Cepeda Meloso y Picante Raices de Bomba y Plena 1995 MCB 9504CD
Modesto Cepeda Legado de Bomba y Plena 1997 MCB 9705CD ラファエル翁への追悼作品です。
Paracumbe Bomba y Plena 1987 unknown 南部のボンバを保存、発展させる集団。リーダーのホセ・マヌエル・ドゥフラスネはプエルトリコ大学教授でもある。
Paracumbe Tambo 1997 CD2005 これまたお勧め。透明感高いボーカルが魅力
Anthony Carrillo Mis raices 1997 DRS DRMP2 この人は現在プエルトリコでもっとも面白いボンゴ、コンガ、ティンバレス奏者だ。ルンバやソンゴも素晴らしい。
William Cepeda & Afro Boriua Bombazo 1998 BJAC 5027-2 ロイサ出身でニューヨーク等で活躍のセペーダ一族の一人。マニー・オケンド、バタクンベレからマーク・アンソニーの作品、DLGの日本公演までと活動の超広いこの人。ボンバを見事に今のテイストで聴かせてくれています。Jazzの作品"Afro Rican Jazz/My roots & Beyond"もお勧め。
Cortijo y Kako y su Tombores Ritmos y Cantos callejeros
Ansonia 143 ボンバとプレーナがポピュラー音楽として出て来たのは何と行ってもラファエル・コルティーホの功績。なーんて、型式ばらず、このねばっこいのをお楽しみ下さい
Ismael Rivera Best vol.1, 2

SCCD9320
SCCD9353
コルティーホといえば、歌い手イスマエル・リベラ。色々作品はありますが、まずはベストはどうでしょうか ?
Fe Cortijo Plena Sen~ora 1997 Cromar Caribe1001 コルティーホの娘さん、フェのアルバム。コルティーホと共に活動し、今はセペーダ一家やプレーナ・グループ"PLENERIUM"で活動するサミー・アジャラのプロデュース
Tacuafan Conjunto Folklico Afroantillano
PCC1931CD 当地でボンバ、プレーナ、ルンバとアフロ・カリビアンの音を追及、発展をめざす、ビクトル・ロペスのユニット

ボンバを習得するには?(うーん、希望者はいるだろうか?)

当地ではセペーダ一家がボンバの教室を開いています。バリルの叩き方から踊りまで教えてくれます。バタクンベレ、デスカルガ・ボリクアのカチェーテ・マルドナドも個人レッスンをつけてくれることもあります。同じく、アンソニー・カリージョも教えてくれます。その他にも2ー3ヵ所ありますから、パーカッションお好きな方はどうでしょうか。一方、やはり各々くせ(?)があるようで、セペーダとカチェーテと若干違ったりしてなかなか面白い。セペーダでもモデストのグループとヘススのグループもアプローチが違う。
先日セペーダバタクンベレカチェーテ・マルドナードの両方にボンバを習った人がいましたが、明らかに叩き方が違ったらしい。

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