Mofongo's 100% PUERTO RICO - Borinquen te llama -
 

キューバ '99末



ハバナに行って来ました。'98.4オープンだと 言うホセ・マルティー空港の新ターミナルはなんだかキューバと言う感じがしない モダンなファシリティー。タクシーも'98モデルのシトロエンやカローラ、セントラが 並んでたりして。急激に変わってんですね、キューバは。辞めさせられた前の若い外相が 押し進めた観光振興は、当然どこかで大きな歪みをもたらしているはずですが( パブロ・ミラネスの最近の嘆きの通りでしょう)出来るだけモデレートに 変化して欲しい、というのは第三者の勝手な望みでしょう。なるようにしかならない。 まあ色々ですが、音楽関連の印象深い事を。

その1:ロス・バン・バンはやっはり素晴らしい

先月プエルトリコで聴いたばかりですが、やはり行ってしまう。 彼らを聴くのは4回目ですが、やはり最強のバンドですね。あれだけタイトであらゆるもの を貪欲に取り込んで、かつ落ち着いて聴ける、踊れるのはちょっといないのでは。 場所はハバナ・カフェ。キューバ版ハードロック・カフェ又はプラネット・ハリウッド。 やはりペドリート・カルボの歌はすばらしい。ウエイトレスのお姉さんがたも仕事に なりませんな。 どうでもいいけど、 ここのARROZ CON POLLOに付いていたのはFrijoles Negrosではなく、なんか変なソース。 大変よろしくないが、アメリカ人にはGoodだと思います。こんな所にも「観光振興」が 入り込んでいるのかいな。

その2:タクシー・ドライバーとのお話

空港から市内までかかっていたのはRADIO TAINOS (FM93.3)。夕方のこの番組の 選曲はまずグアコ。ほえー、こんなのプエルトリコじゃ聴けないぞ。3年前に 1度来島したけど、あまり話題に昇ぼらなかったしなあ。次いでジェニファー・ ロペスとマーク・アンソニーの"No me ames"。アラま。これはプエルトリコと同じ。 次はマノリンの声。おお、メディコ。ようやくキューバ。次いで多分トロ・バンドと思われるメレンゲ。 うーん。キューバも積極的にメレンゲな訳だ。

次はオスカル・デ・レオン、そしてパウリート・・・などと続いて行く。 「お兄さん、今誰が人気?」「そうだな、バンバンは皆好きだね。 後はNGとかパウリート」「皆ビッグ・ネームだねえ。他には?」 「クリマックスとか。俺はあんまり好きじゃないけど」「クーバ以外の 音は?」「そうね、マーク・アンソニーなんかいいんじゃない?」 「おお、実はプエルトリコからなんですわ・・」などと盛り上がっているうちに宿へ。

翌日、中年輩のドライバー「あの、どんな音楽が好きですか?」「そうね、バンバンだね」 「あらま。またも。お若い頃は何をお聴きになってたんですかい?」 「うーん、そうだな、パンチートは好きだな」 そういやホテルのハバナツール・ツアーデスクの姉さんも好きだっていってたな。

その3:トロピカーナの事

一度は見たいトロピカーナ。99年末現在、ワンドリンク付$60、夕食付$72でした。 ホテルのツアーデスク経由で送迎付きで同じ値段というOFERTAもあり。 さて席は舞台横のはり出しステージの前。

さて華やかなオープニング 。ステージはピンク色を中心に彩られる。 マタモロスの名曲「ソン・デ・ラ・ロマ」、そして「シボネイ」へ。 いいですねえ。1曲はさんでGuarareと好きな曲が続く。ムラータのダンサーの お尻が筋肉質で美しい。舞台は暗転して アカペラの4人のややジャージーな曲へ。立体的な舞台の大きさに気づいて ちょっとびっくり。色は今度は白に統一。30-40年代のジャズ・レビューの 匂い。コットン・クラブやキャブ・キャロウエイ、エリントンのナンバーを 思い起こす。30年代のキューバン・オルケスタIN NYCと言えばどうだったんですかね。ドン・ アスピアスの楽団とエリントンなんか交流はあったのだろうか??「キャラバン」や「パーディド」 (今気づいたけどこれペルディドだったのか!)の作曲者 のファン・ティソールはプエルトリコ人だったし、きっとルンバ・ブームで 沸くNYは面白かったのだろうなあ。きっと

そう言えばトロピカーナは60周年(1939-1999)らしい。40年来の伝統の 音と言うわけか?舞台は黄色中心に変わってダンソン。大変よろしい。 そしてミゲリート・クニとチャポティーンの超名曲「ミ・ソン・ミ・ソン・ミ・ソン」。 この曲は素晴らしい。そして「ババルー」

前の席は劇場関係者とおぼしきおっさんと2人の中学生くらいの女の子。 きっちりおしゃれして来て、じっとステージを見つめている。 リズムを取りながら見ていた彼女達、この「ミ・ソン〜」が始まると 思わず体が大きく反応。座って肩と手で動くだけなのだが、これがかっこよく 思わず泣く。この曲以降、ステージにあわせフリをつけて いたが、どうも一番端役(?)のパートと同じ動き。きっとここで踊るためのレッスンを 受けているのかもしれない。がんばれ。

ステージはクリーンに変わり、曲はブラコン・ラップ調へ。 スキンヘッド風の男女4人のエネルギッシュなダンスを中心に動く

そして、右手奥のオルケスタの最前列にバタ3名が出てくる。お、ルンバ。 目の前のはり出し舞台で踊るお嬢さんの動きが素晴らしい。メイン・ステージの 方の動きも目が話せない。アフロ・クーバ・デ・マタンサスの激しい踊りを 思い出す。ここでは、より洗練されているとは言え、やはりキューバは これが本領なのか。Folklorico Nacionalを見られなかったのが残念。

あと「ベサメ・ムーチョ」のねっとりしたステージを経て、フィナーレヘ。 楽しませてもらいました。

その4:テレビ番組から。
土曜の夜は何処の中南米も音楽バラエティー番組。 3チャンネルでやってたのは CUBAVISIONのFIN DE SEMANA(そのまんまの タイトルがまた泣かせる) 。AZUCAR NEGRAの次に出て来たコレオグラファー達が 使っていた曲が、エルビス・クレスポの「スアベメンテ〜」。これには またまた泣きましたわ。まさかのメレンゲ、それもプエルトリコ。ラジオでも何曲か メレンゲを聴いたけど、はたしてどれくらい一般に浸透しているのか?




その5:革命博物館
グランマ号の周りの展示品は感慨深い。デリバリー・バンの弾痕は一瞬 40年前に引き戻してくれました。反対側に回るとソビエト製戦車、そしてボート。 プラヤ・ヒロンで使われたとある。ああ、これなのか。本館の方の革命の軌跡の 説明とシルビオ・ロドリゲスの歌がぐるりと頭をめぐる。デビッド・バーンが コンパイルしたシルビオ・ロドリゲスのベストの日本盤にある八木啓代さんの 対訳解説では、この詞が単に革命時のピッグス湾事件を歌ったものではない、 二重のニュアンスが あることを示唆されている。この作品は1975年の"Dias y Flores"の時のもの。 革命から15年もの月日が経った時点で作られている。詞を読み直してみると 今のキューバにこの歌が別の意味で問い掛けているような気がした。


その6:音楽博物館

1階ではゴンサロ・ロイグの写真展をやってました。二階で印象深いのは 美しいがあまり愛想のない係員のお姉さんとともに自動ピアノのロール群。 ショパンの"Op.10 No.6 Ebm/Op.25, No.12 CM"、ワルツとバルスから フォックス・トロット、タンゴ、レクオーナの"Habana"、"Aqui Esta"、 ダンソン、ソン・ポプラール、カンシオン・メヒコ・・・・と言うような 布陣。おねーさんにレクオーナを所望したら聴かせてくれました。

そしてタンボールの展示の内のカラバリの太鼓群。カラバリって 今のカメルーン、ガボン、コンゴ、赤道ギニアあたりなんですが、 昔カメルーンで買って帰った太鼓と同型のものに遭遇・・・・。 うーん。こんな所で貴方に会うとは・・。

そして弦楽器。グアヒーラによく使うラウー。グアヒーラはプエルトリコの ヒバロと共通点がありますが、楽器は片やウード、片やクアトロとなったのですね。 ポンセの音楽博物館にもラウーがティプレやクアトロのおじいさんと並んで 座ってました。ご先祖は同じ頃2つの島にこられてたのでしょう。でも子孫は 似て異なる個性を持って、兄弟島の「サルサ」にも別の味を与えているのが 楽しい。

そしてギター。マリア・テレサ・ベラの楽器とあるではないですか。ははー。

その7:サルサ絵葉書

と、言うのがあるんですな。バンバンのカルボやフォルメル、メディコ、 クリマックスのヒラルド、パウリート、NGからコンパイ翁やエレーナ・ブルケの 尊顔も。雑誌の「サルサ」が作ってるようですが、プエルトリコにもないサルサの絵葉書。 プエルトリコもキューバの資本主義に学ぶべきかもしれません。少なくとも 私はフランキー・ルイスやグラン・コンボの絵葉書があれば喜んで買ってしまいます。 まあしかしサルサによる外貨獲得も 多様化してますね。質は良かったけど1枚1ドルした。
ヒラルド・ピロート。かわいい微笑み
チャランガ・アバネラのカルサド氏。

その8:旧市街

その他、旧市街のソンやワヒーラも良かったですなあ。観光客相手で あるのでしょうが、どこもうまい人たちが多い。マタモロスやベニー・モレを 所望した後、「ラファエル・エルナンデスは何か出来ますか?」と 頼んだら「クリスタル・デ・カンパニータス」をやってくれました。 また泣きましたわ。こういうメキシコまで含めたカリブ圏に流れる、「常識的スタンダード」と いうのはきっと相当あるんでしょうね。最近ちょっとボレロのコンサート(ジョニー・アルビーノ、 フリート・ロドリゲス、エンリケ・カセレスの再会チャリティー企画です) がよかったものですから。



その9: サロン・ロサーダ

渋いおじさん達のソンを聴けました。大変リラックスしてくつろげるムード。私は聴けませんでしたが ベニー・モレに捧げるという企画を夜やっていました。

その10: ホテル・イングラテーラ

ここのレストランでお昼したんですが、ピアノが入ってまして。最初はジャズ+ ボサノバみたいなのをやってたんですが、ぜひダンソンとチャチャチャをと所望。 うわー、うまい。あの美しい装飾の高い天井に響くダンソン。 「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で描かれた美しくはかないキューバの センティミエントに勝手にたっぷり浸らせていただきました。

そして別の日このホテルの前でクーバ交響楽団が演奏していたのです。クラシックから レクオーナまで。これがまた素晴らしい演奏で、もう涙が出るほど。観光客も 対象であるのでしょうが、もう普通の公園に来ていた渋いじいちゃんが 葉巻をくゆらせながら聴いている様子は、なんと別世界でありました。

 

ハバナのライブスポット情報 99.12現在
その他観光関係雑情報 99.12現在
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