■池田理代子

◇聖徳太子() (^o^)

「チョーノーマルな厩戸がチョーマットーに悩んでいます。」


■山岸涼子

日出づる処の天子(白泉社・角川書店) (*_*)

「異常な厩戸の苦悩」

これを読んだ時の衝撃!まさか、あの聖徳太子がホモだなんて・・・
その当時、1万円札といえば、聖徳太子でありあらゆる意味で尊い方だったのに。逆に言えば、その頃の私にとっては聖徳太子とは「お札の人」くらいだったので、この時から、苦悩や喜びを感じる実態を持った人間として認識しました。通り一遍の伝記では、ただの偉人で終ってしまうものを、読み手を引きづり込むのは山岸涼子ならではです。神仏戦争のくだりも見事に描ききっています。また、終盤の厩戸の救いがたい苦悩もその後の暗い終焉を象徴しています。
この作品は煩悩も教えてくれますが、聖徳太子時代を把握するにはこれしかないでしょう!!!
(R-call 1999.08.29)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
少女漫画で歴史ものといえば『ベルバラ』かコレです。
タイトルに"日出処の〜"とあるように(歴史の授業を聞いていればわかると思いますが)
聖徳太子の物語です。 内容は結構ディープ。
なにがディープかっていうと厩戸(聖徳太子)が自分の力(超能力?霊感?)を見破ってしまう
蘇我毛人を自分の半身と思い込み何がなんでも自分のものにしようとするからです。
しかし毛人はノーマルなのでそれを拒絶。
さらに敵方の姫とイチャ×2してるのを見た厩戸大激怒!!!
悲しみに暮れた厩戸はその後政治に身を投じるのである。
また厩戸は産みの母に対してもすさまじいコンプレックスを持ってる。
歴史上の事実を巧みに取り込んでいるすごい作品。
ちなみに厩戸がなにか考えているときに顔に入る斜線(影)を陰謀線と呼ぶ。
O-call高校時代にこれを読んで聖徳太子という人物にえらい興味を持ってしまい、
その後他の歴史小説を読みまくった覚えがある。
そこから聖徳太子はマザコンだったという結論が出た。
(O-call Comic Centoより)


馬屋古の女王(角川書店)  (*_*)
「天才と狂気は紙一重なのか・・・?」


■河村恵利

◇明日香の王女(秋田書店) (?_?)

「中大兄さま、ちょっと異常に若くないですか?鎌足と並ぶとまるで親子ほど・・・?」

これを最初に読んだ時、設定にビックリしました。
まず蘇我宗家の直系を主人公にしたこと&中大兄皇子に妹がいたことです。
中大兄の妹というと間人が有名ですが、ここでは明日香王女という人物が創作されてます。
話的には蘇我の生き残りが中大兄に復讐を謀るというものですが、
作者が古代史を好きなんだなぁ〜っていうのがよくわかります。
登場人物のほとんどが私の抱いてるイメージと違ってなかなか新鮮。
特に中大兄のグータラと精神的なもろさが話を面白くしたのではないでしょうか。
そして鎌足の存在が最後まで影響します。
終わりはある意味ハッピーとはいわないですが、最近読んだ古代ものでは一番好きです。
ちなみに最近は古代ものは描いてくれません(;_;)もっぱら戦国あたりかな?
私としては「カムバック〜」って感じです。
(O-call 1999.8.29)


■皇なつき

◇修善寺物語(角川書店?) (^o^)

私は皇なつきのマンガ版しか知りません。 原作は岡本綺堂。
母(北条政子)から疎まれ修善寺に隠遁している2代将軍源頼家の話。 頼家は希代の面打ち師に自分の面を作らせているのだが、 面打ち師はなかなか作品を持ってこない。 業を煮やして家まで行くとすでに面はできていたのだが・・・
面をつけたら顔がただれてしまったというなにやら不幸に見回れ、 挙げ句の果てに滅亡に追い込まれる。
この話の恐いところは最後です。 頼家の身代わりとして仮面をかぶってきた娘と面打ち師の最期の場面が狂気に満ちてます。 修善寺に行くと今でもそのお面が見れるそうなんですが、 恐くて見れないかも・・・・
(1999.9.7 O-call)


■さちみりほ

◇玉藻の前(原書房) (^o^)

原作はまたまた岡本綺堂ですが、これはマンガです。
九尾の白狐が絶世の美女に変化し、傾国を企みます。
この白狐、過去に封神演義で出てくる悪女「妲己」もこの白狐であり、太公望に追われています。
そして、時は平安末期、この白狐は藻(みくず)という少女になり、千枝ま(ちえま)という幼なじみを得ます。しかし、やがて藻(みくず)は、「玉藻の前」として関白藤原忠通の寵愛を受けます。また、千枝まは安倍晴明から6代目にあたる安倍泰親に弟子入りします。
この陰陽師、安倍泰親が結構情けなくて、玉藻の前にしてやられたりしてしまいますが、最後には千枝まの支援もあって、白狐を退けます。(保元の乱)これだけだと、ただの調伏物ですが、物語全編に「藻と千枝ま」の切ない恋が美しく描かれています。伝奇というおどろおどろしさよりも秀逸な恋愛小説として評価されてもいいと思います。
(1999.10.22 R-call)