落語家・三遊亭楽春の落語豆知識 「落語家の羽織」

落語家・三遊亭楽春の落語豆知識 「落語家の羽織」


落語は庶民に愛されて育った楽しく面白い日本の伝統芸能です。

落語は庶民の暮らしの中で起こる人間の喜怒哀楽を表現しています。

寄席太鼓・三味線の出囃子の音が鳴り、家号や亭号が書かれた芸名の寄席文字のメクリがめくられ、
落語家が前座・二つ目・真打と順番に代わる代わる高座に上がり登場します。

羽織には噺家それぞれの家紋があります。扇子や手拭が演技によって様々な形に変わっていきます。

落語の中では登場人物が生き生きと動き回り、暮らし、生活しています。

落語のストーリーには起承転結があり、物語の最後にはオチ(落ち)がつきます。

落語の基礎知識や落語の雑学を知れば落語がもっと楽しくなります。

落語とは?と感じたとき、落語家・三遊亭楽春の落語豆知識が落語の魅力への入り口になれば幸いです。


「落語家の羽織」

落語家の前座は羽織を着ることができません。二つ目昇進で初めて許されます。

まさに前座卒業の証ですね。

高座に羽織を着て出るのは、お客様に対して敬意を表しているからです。

「これは正装です。」という意味なのです。

落語家は噺の途中で羽織を脱ぎますが、
一般的にはマクラが終わり、これから本題に入るという時が多いのですが、
どこで脱ぐかというハッキリした決まりはありません。

噺によっては落語の演出として途中で脱ぐこともあります。
(たとえば、喧嘩のシーンで勢いよさを表すとか)

また、最後まで羽織を脱がない噺もあります。
(殿様が主人公であったりする落語など)

ちなみに楽屋の符丁で、羽織のことを「だるま」と呼びます。

次の演者がまだ到着していない場合、高座の演者は羽織を脱いで高座袖に投げます。
次の演者が到着すると前座がこっそりと羽織を引いて、高座の演者に合図を送ります。

これを「だるまを引く」と言います。羽織はこういう合図にも使われるのです。

以下は私の黒紋付の羽織です。

私の一門(三遊亭円楽一門)の紋、「三つ組み橘」(みつぐみたちばな)を染めています。

紋については、落語家・三遊亭楽春の落語豆知識 「落語家の家紋」を参考にしてください。

羽織




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