落語は楽しく面白い日本の伝統芸能です。落語の入り口の知識があればもっと落語が楽しくなります。
落語家・三遊亭楽春が落語の豆知識をお届けします。
落語は庶民に愛されて育った、楽しく面白い日本の伝統芸能です。
人間の喜怒哀楽を映し出した「はなし」なのです。
滑稽噺に人情噺。前座噺に真打の大ネタ。
すぐ終わる小噺もあれば、起承転結、骨格がしっかりした噺もあります。
落語の基礎的な知識があれば落語への興味も増すことでしょう。
落語とは?と感じたとき、この豆知識が落語の魅力への入り口になれば幸いです。
落語には江戸の時刻が関わる噺も多く出てきます。
在、私たちが使っている「時間」は、一日を二十四時間と決めて、
午前十二時間・午後十二時間に分けています。
江戸時代は、太陽が上がる日の出、沈む日の入りを基準にしていました。
つまり、日が昇るのが「明け六ツ」です。日が沈む時が「暮れ六ツ」です。
その「六ツ」から「六ツ」までを六等分して刻み、
「六ツ」「五ツ」「四ツ」「九ツ」「八ツ」「七ツ」と数えます。
そして、一刻(ひときざみ)みを、一刻(いっとき)。
その半分を半刻(はんとき)、更にその半分を四半刻(しはんとき)と呼びます。
一刻は、現在の二時間です。
十二支をそれぞれの刻限にあてはめて言い表すこともします。
子の刻は九ツ(午前零時)であり、亥の刻は四ツ(午後十時)です。
正午とは正しく午の刻ということで(昼の零時)です。
江戸幕府は、こうした時刻を市中に知らせるために「時の鐘」というのを設置し、
九ヶ所の鐘桜から鳴らされていました。
まず捨て鐘を三つ(注意を促すため)打ちます。
ですから、聞こえた鐘の音から三つ引いたものが、その時刻になります。
ですが、けっして正確ではありません。
暮れ六ツの鐘を日本橋で聞いたが、
しぱらく行った芝でもまた聞いたなどという話もありました。
江戸時代すでに人口百万を越える巨大都市を
、わずか九ヶ所の鐘でまかなっていたのですから、
当時の江戸が今のようにやかましい騒音が少ない街だとわかりますね。

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