落語家・三遊亭楽春の落語豆知識 「落語家の階級」


落語は庶民に愛されて育った楽しく面白い日本の伝統芸能です。

落語は庶民の暮らしの中で起こる人間の喜怒哀楽を表現しています。

寄席太鼓・三味線の出囃子の音が鳴り、家号や亭号が書かれた芸名の寄席文字のメクリがめくられ、
落語家が前座・二つ目・真打と順番に代わる代わる高座に登場します。

羽織には噺家それぞれの家紋があります。扇子や手拭が演技によって様々な形に変わっていきます。

落語の基礎知識や落語の雑学を知れば落語がもっと楽しくなります。

落語とは?と感じたとき、落語家・三遊亭楽春の落語豆知識が落語の魅力への入り口になれば幸いです。


「落語家の階級」

現在の東京の落語界には、前座、二つ目、真打の三階級があります。

ちなみに上方落語界でも昔は同様の階級制がありました。
のちにその区別がなくなりましたが、また最近は真打の階級の復活が検討されています。

■前座

前座は、師匠の身の回りの世話を一通りして、
師匠の仕事の準備等を整えてから寄席に向かい、寄席の仕事をします。

寄席の楽屋で師匠方にお茶を出す、師匠方の羽織をたたむ、
太鼓を叩くなど、一日中たいへん多忙です。

その間に噺の稽古をするのです。

更に、噺の稽古を中心に、太鼓などの鳴り物の稽古は必須で、
その上に、小唄・長唄、踊りの稽古などをする人もいます。

ですから前座に遊んでいる暇などはないのです。

おおよそ、この前座修行を3年〜5年ほどやります。(人によって期間は変わります)

■二つ目

前座修行を終えると二つ目に昇格です。
二つ目は真打に向かって、更に7年〜10年ほどの修行をします。(人によって期間は変わります)

目にみえる前座との大きな違いとしては、
紋付きの着物と羽織を着ることができるようになります。

いわゆる前座がやっていた雑用などは卒業ですが、
実際には、寄席の出番も仕事も真打ほどは多くはありません。
その分、一生懸命に落語を勉強する期間といえるでしょう。

二つ目にはとても重要な課題があります。

真打に向かっての、落語・芸の修行と、お客様(ご贔屓)作りの大切な時期なのです。

真剣に芸の修行打ち込む者もいれば、雑用をしなくて楽になったとサボる者もいます。

この間の芸の修業の熱心さが、真打への出世の早さの違いに反映するのです。

■真打

落語家として、一本立ちし、一人前として扱われるのが真打です。

二つ目で真剣に修業して、噺の実力もつき、ご贔屓もできると、
いよいよ真打に昇進ということになります。

「師匠」という言葉は真打ちの敬称です。

前座・ニツ目のことはまだ師匠とは呼びません。

また真打でなければ、自分の弟子を取ることも、
人に稽古をつけることも許されていません。

尚、「真打」については詳しく載せておりますので、
別項を参照ください→落語家・三遊亭楽春の落語豆知識 「真打」



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