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卒業生が書いた記事──翼・リレートーク60 |
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沖縄県の宮城優子さんから、ご紹介を受けました岐阜県可児(かに)市の松野です。 宮城さんには、今年1月に沖縄へ遊びに行った際、久し振りにお会いすることができました。沖縄の真青な空と海、そしてのんびりした空気の中で数日間を過ごしてみて、宮城さんの穏やかで温かい人柄が育まれた理由が、わかったように感じました。きっと今頃は、全国ろうあ者大会に向けて忙しい日々を送っていることと思います。沖縄大会の成功をお祈りしています(この原稿が掲載されるのは、すでに終了している頃かもしれませんね)。 さて、何を書こうかと悩んでいるうちに締め切りが迫ってきました。焦る私を見て「また僕の事を書いたら〜?」と、冗談めかして言う夫。ろう者の夫とは、結婚前からお互いの行動や考え方の違いに、驚いたり感心したりしてきました。結婚して2年以上が過ぎたので、最近ではかなり慣れっこになってきた感じですが、そんな中でもいろいろなエピソードがあります。時折、手話通訳関係の原稿や講義の依頼を受け、窮地に追い込まれると「夫ネタ」を使っているので、できれば今回は別の話題を・・と思っていたのですが、やはり少し書いてみたいと思います。 【待ち合わせ】・・「10時10分前に駅で会おう」と夫と約束。私は9時50分に待っていました。しかし夫はなかなか現れず、10時8分頃に到着。「遅い!」と責めると、「ちゃんと約束どおりだけど・・」という返事。夫には「10時10分の少し前(10時7〜9分)」という意味だったらしく、お互いの時間の概念が違っていた。
【声をかける】・・結婚当初の話。夜、そろそろ寝ようかというときに、夫がパソコンに夢中になっていた。邪魔をしては悪いと思い、先に寝ていた。しばらくして夫が気づき、「具合でも悪いの?」と驚いて起こしにきた。声をかけるのが悪いと思ったから、と言うと夫は唖然としていた。
【ちょっと】・・夫の職場での出来事。「ちょっと定規を貸して」と言われ、同僚に貸した夫。“ちょっと”なので、10分15分ぐらいで返ってくると思っていたが、結局1時間以上も返ってこなかった。しかも同僚はずっと使っていた訳ではなく、机の上に放置していたらしい。 【生粋の聴者の私】・・結婚前、夫とろう者のお芝居を見に行った。幕が上がり、会場が暗くなったところで夫が話しかけてきた。暗くて手話がよく見えなかった私は、「えっ、何?」と、思わず夫に耳を近づけた。そんな私の反応に、夫は暗闇で必死に笑いをこらえていた。 【どう思う?】・・テレビ番組に手話通訳がついていたので、夫に「この通訳、どう思う?」と技量について聞いたつもりなのに、「う〜ん。40歳くらいかなあ?」という返事が返ってきた。
【筆談】・・昨年の夏、夫が高熱を出し一緒に病院に行った。日曜の休日診療で、担当は研修医のような若い女の先生だった。点滴が始まったところで私はトイレに立ち、しばらくしてもどってみると、「ちょっと聞いてくれよ〜」と、夫は熱で赤い顔をますます真っ赤にしていた。 このようなエピソードは、まだいろいろあります。これからも、行動や反応の違いを責めたり、マイナスに受け止めるのではなく、お互いに認め合って楽しんでいけたら良いなあと思っています。 実は、あと10日ほどで出産予定です。しばらくの間、通訳の現場を離れることになり、少し焦りも感じますが、出産・育児という新しい体験を、楽しめたら良いなあと思っています。 次回は、昨年の通訳士研修会でご一緒させて頂いた、東京の山本麻衣子さんにお願いしたいと思います。お仕事がんばっていらっしゃるようですね。お忙しいことと思いますが、どうぞよろしくお願いします。 (日本手話通訳士協会機関紙『翼』125号・2002年6月1日発行より。日本手話通訳士協会の許可を得て転載) |
