この冬一番熱かった場所
さて、去年の話で恐縮だが、恒例となった(のか?)コミケレポを新年一発目の駄文に持って来たいと思う。 で、前回のコミケを語る為には、その前日にあった会社の納会の話から始めねばなるまい。
28日、その日はウチの会社の仕事納めの日であった。そこで、会社で納会が開かれていた。一年間お疲れ様、の意をこめて会社に酒や食い物を持ちこみ、飲み会をやるのである。が、その日私は体調が悪かったのか見事に悪酔いしてしまい、サイボーグゲロゲロナインと化し、酔い=6:自己嫌悪=4
の割合でぶっつぶれトイレで寝ていたのである。一年の総まとめの日にこれは痛い。その日はなんとか家まで帰れたものの、最後の最後で会社の人たちに迷惑をかけてしまった精神的打撃は相当なものである。よって、次の日のコミケも朝イチからいく予定であったのだが、流石にそれは自粛する事にした。
で、起きたら昼。 自粛しすぎたようだ。携帯をみると今回も一緒に行く予定であった関口先生(仮名)から鬼のような着信履歴が。悪い事したなあ、と思いつつ、今からでもとりあえず顔を出すために出発する。
しかし、あそこまで行く交通機関はどれも混んでるんだよなあ、気が重いなあ、などと思いながら、ゆりかもめに乗るために新橋へ。ん?切符売り場ガラガラ。こりゃ思ったよりすいてるかな?と思ったらゆりかもめもガラガラ。まさか行きで余裕で座れるとは思ってもみなかった。いつもは集団疎開でもしてるが如く混んでるのに・・・今日はまだみんな仕事があるのかな?もしかして日にち間違えたかしら。あるいはコミケ中止とか!?
などと悩んでいるとビッグサイトにつく。もちろん並ばずに入れる。心なしか会場内の人数もいつもより少ない様に思える。おお、こりゃ今回のコミケはラクかも知れぬ。とりあえず、特に欲しい本もないのでコスプレ広場へ。
・・・ここは混んでるな。まあ、それでもピークって程でもないが。以前知り合った人がいるはずなので探す。・・・見つけられるハズがないので電話して会う。特に話す事もないので挨拶だけ。コスプレ広場終了。
じゃ、いつものように東館にでも行って見るか・・・と思ったが今日は確か「女性向」の日であると聞いている。って事はやおいばっかにちげえねえ(ものすごい偏見)。関口先生(仮名)に電話して聞いてみよう。もしもし?
さっそく合流する。見ると、いつもと違いえらく軽装、なのにカメラだけ重装備である。「今日はなんか良い本ない?」と聞くと「今日はカメ子に来たので本は知らんす」などとほざく。この、カメ子に対する風当たりが強いご時世、俺も悩んでいたと言うのになに能天気な事を言っているのかこのガキ。と思ったが結局私も人の事を言えないので責めるのはよす。どうやらもう今日はお互いする事がないようなので、腹も減ったし帰る事にする。時計を見ると2時くらい。来たのが1時ごろだったので、1時間くらいしかいなかった計算になる。ホントに顔出しだけだ。
しかし、そろそろ電車は混み出す時間だ。混んでるゆりかもめに乗るのはタルいなあ、などと先生に話すと「じゃあ有明から乗りましょう」と言われる。ほほう、ひと駅歩くわけだな。でも、有明駅ってどこ?「あれっす」・・・何ィィィイ!!あの、臨海副都心線、国際展示場前駅の隣の建物、アレ!?あれがゆりかもめの有明駅なの!?スグそばじゃん!!なぜ俺は今までワザワザゆりかもめ国際展示場駅から乗っていたのだろう・・・有明駅は始発なので、余裕で座れるのである。
新橋につき、飯を食った後、本屋の写真集コーナーで先生とグラビアアイドルについて語ったりしてダメ人間っぷりを発揮し、その後マクドナルドでベスト・オブ・グラビアアイドルは眞鍋かをりか酒井若菜かについて激論を交わす。一緒にいたSくんは割と普通の人だったので、隣の席の女の子グループの冷たい視線を敏感に感じ辛そうだった。
さて、そんなこんなで一日目が終わる。そして二日目、12/30、この日は本番である。当然、朝イチで新橋駅で先生と待ち合わせ。ちょっと寝坊し、30分ほど遅れるが、先生は笑顔で待っていてくれた。そしてビッグサイト着。うおおおお、相変わらずいるわいるわ。もう三回目なので慣れたけどね。スタッフの指示に従い、列へと組み込まれる。しかしこれ、毎年思うのだが、まわりと隙間なくピッチリ詰められるので、周りの会話が聞えてきてしょーがない。しかもみんな話題が濃いのでなんとも言えない気分になったりする。同行者の関口先生(仮名)は「俺らが一番濃いッス」などとよく分らない喜び方をしているが、まあ、これもコミケの楽しみの一つであろう。しかし、どうせなら周りが女の子だったらこれ以上のナンパのチャンスはないのではないだろうか(どうせできないくせに、というツッコミ禁止)。
さて、待っている時間を有効に使うために、パンフで今日のルートをチェックせねば。地図に赤丸をつけたりしてると、なんか俺もコミケの常連のような気分になってきて良い感じである。ええと、今日行かなきゃならない(なぜか義務形)のはココとココと・・・ん?あのサークルの名前が目次にないな・・・もしかして・・・げえええええ!!昨日だったああああ!!どうせ一日目は女性向だろう、とノーチェックだったのは失敗であった!っていうかパンフ買ったのなら事前に読めよ俺!!(←最初のマンガしか読んでない) 見ると隣で関口先生(仮名)も同じような理由で悶えている。いつもの余裕のない生き様はこんなところでも失敗していた。
しかし、思ったより行きたいブースが多いな。初期の予定だと午前中のすいてるうちにコスプレ広場へ行き、昼からゆっくり東館を回るつもりだったのだが・・・それじゃ売り切れ続出かも知れぬ。先生曰く、「先輩の行こうとしているとこはどこも大手じゃないので午後からでも余裕っす」とのお話だったが、いやいや、コミケは奥が深い。欲しい物は最優先せねば何が起こるか分らない。冷静に考えるとそれほど欲しくないものかも知れんが、ここでそういう発想はタブーである。予定を変更し、真っ先に東館へ行く事にする。
そして、10時開場。我々が入れたのはさらに30分以上経ってからであったが、まずは予定通り東館だ!地図の赤丸を頼りにブースを回る。まあ、確かに先生の言うとおり大手じゃなさそうだからゆっくり行こう・・・げ!並んでる!?いや、並んではいないが人だかりが・・・そこは桜玉吉モノのブースだったのが、一番に来て正解だったかも知れぬ。サークル名は伏せておくが、よく考えたら玉吉同人出してるのってここだけっぽいから調べれば俺がどこに行ったか分るかも。その後も「玄人のひとりごと」本だの「小渕首相モノ」だの「森進一選手権」本だの、マニアックなブースを回る。(たぶんどれもそのブースオンリーのジャンルなので調べれば分ると思う。)しかし、政治パロ本は痛くていいなあ。なんで少ないんだろ。
あ、とっとと買い物を済ませてコスプレ広場へ行く予定が、もう昼じゃん。もう遅いかな、と思いつつ習慣なのでコスプレ広場へ。・・・遅かった。っていうか激混み!!!なんだこりゃ!!尋常じゃねえ!!初めて見るぞ、こんな混んでるの!!・・・せっかく来たので突入してみるか・・・って、歩けねえぞ、既に。人の波にもまれているとみかさんから電話があったので、なんとか会って話す事ができた。で、とっとと広場からは撤退する。他にも今日、ここに来てるハズの人がいたのだが・・・とてもじゃないけど発見不可能。東館へ帰還。
ふう、東館もまあすごい人ではあるが、広場より遥かにましである。では、恒例として一つずつブースをチェックして行くか・・・。ジャンルとしては「創作・評論」あたりで探すと、けっこう穴本があったりする。で、私の場合、キョロキョロしてると「是非見てってください!」などと声をかけられ、「へー、このジャンルの本は珍しいですねえ」などと感想を漏らすと「これが新刊で500円です!」などと商品の説明が始まり気がつくと一通り買ってたりするのである。結局この日は30冊近くも買ってしまった。家に帰ってみてみたら共産党宣言の本まで買っており、なんで買ったんだろと悩む本も何冊かあったが、まあお祭りなので、これもまた良し。
で、この日は結局終了の4時まで会場にいた。最後までいたのは初めてであるが、まだまだブースを回りたい気持ちだったので残念である。さて、帰るか・・・今日も有明駅から帰ろっと。などと思って駅に向かうと・・・ぎょえええええ!!ハンパじゃねえ!駅から人が溢れまくってる!そりゃ、終了直後なんだから当然と言えば当然であるが・・・ゆりかもめ、臨海副都心線、バス、水上バス、すべて満タンを通り越す人の群れ!!・・・こりゃ帰るのだけでもひと苦労だぞ・・・。とりあえず、ショッピングセンターでメシでも食ってから考える事にする。(ちなみに先生は先に帰っていた)
うーん、被災地の避難場所かここは?ロビーもかしこも人人人・・・。なるほど、考えることはみんな同じでさあね。何も知らずにここに来てしまったカップルがオロオロしており微笑ましい。君たちも寄りによって今日この場所へ来てしまうなんて、ツイてないね・・・。などとカップルを哀れんでいる場合ではない。私も腹ごしらえだ。ファーストフードを、当然席などないので廊下で食い(社会人でこれやったのは俺くらいじゃねえだろうか)、一人でジッとしててもつまらんのでとっとと出発する。
・・・駅は相変わらず人で溢れかえっている。・・・・仕方ない・・・歩くか。何せ私は高校時代は山岳部である。5キロや10キロならどうって事はない。背中の同人誌で重くなったザックも良い感じに当時を思い起こさせる。よっしゃ!いっちょ新橋まで歩いてやろうじゃねえか!・・・ん?なんか新橋方面までゾロゾロ人の列が。歩こうと思ったのは俺だけじゃなかったのか。まあ、とりあえず彼らについていけば道には迷わないで済みそうだ。
と、ちょっと歩くと、バス停が。え?なにこれ。そばには駅もある。臨海副都心線、東京テレポート駅。人はぜんぜんいない。なるほど、こんな穴場があったのね・・・。どうやらバスの方は門前仲町まで行くらしい。ガラガラだし、これに乗って帰ろうっと。いやあ、穴場ってあるもんなんだな・・・。ここはちょっと歩くだけで座って帰れるので、オススメ!みんなも利用しよう!
・・・・・。うーん、祭りの後・・・。一人でバスに揺られていると、なるほど、テンションが下がって一人考えこみモードになるな・・・・。良いのか俺?社会人でこんなんで。って、学生の頃来てなかったからしょうがないんだけどさ。この年になったら、売る側はともかく、買う側は卒業だよな、普通・・・・。しかし俺には売れるモノなんて作れないんだよなあ。友達と遊びに来るならともかく、俺なんて一人だしなあ。まあ、関口(仮名)と朝並んでるけど・・・ううむ。
バスが門前仲町につき、地下鉄に乗りかえる。電車の中でヒマだったので、なんか本を読む事にした。ザックには山ほど同人誌が詰まっているが、昨日新橋の本屋で買ったつげ義春の「無能の人」を読む。これも暗いマンガだ。なーんにもできない主人公が、失敗に失敗を重ねて、ついにはそこらへんの石を拾ってきて「石屋」を開くが、当然誰も買わない、そんな話である。「無能の人」・・・なんか今の自分にこれほどマッチするマンガもあるまい。祭りで疲労感に包まれた体に、やけに染みる。次のコミケの頃、俺はどーなんてんのかなあ。地下鉄に揺られながら、そんな事を考えながら家路につく、そんなコミケであった。
追記:ところで、コミケって日本で一番人が集まるイベントだろうと思っていつもタイトルを「この○一番熱かった〜」としているのであるが、アメ横に負けたかもしれない。コミケの総動員数は30万〜40万人と言われているが、晦日のアメ横は37万人が来たらしい。コミケは二日や三日開催されるのにアメ横は一日、しかもビッグサイトより狭いのである。・・・恐るべしアメ横!!