過ぎ去りし 少年の日々 〜TAKEX自伝その1〜

 人は、誰でも一冊は本が書けるという。自分の人生を本にすれば良いからだ。しかし、有名人ならともかく、無名の一般人の自伝なんて喜んで読むのは岸辺露伴くらいであろう。私の自伝もまた然りだと思うのだが、TAKEXという人間を知ってもらうテーマで始めたこのコーナー(よく考えたら普通は知りたくないよな)。ちょっと私がどんな人生を歩んできたのか振りかえるのも無駄では無いと思う。というわけで今回は中学生編。

 生まれた時から振りかえろうかとも思ったが、小学生以前の事なんて俺も覚えてない。まあ、とにかくわざわざ記すべき事もあるまい。はやり、人生は中学生あたりから本番なのではないだろうか。この頃から、「自分」と言う人間を認識して来るのだと思う。中学の頃の自分はどんな人間だったかと言うと・・・おとなしい人間だった。今から考えると想像もできないほどおとなしい子供だった。黙ってるのが普通で、落ちついた感じだった(今では喋ってるのが普通で、落ち着きが無い)。

 そーゆー子供と言うものは苛めにあいやすい。かくいう私もその一人だった。しかし、私はガンジーのような人格者ではないので、苛められっぱなしで堪えている事はできない。で、反撃に出た。しかし私は力が弱い。かといって当時はサバイバルナイフなんて一般に認知されてない時代である。じゃ、なにを使ったかと言うと、消火器である。・・・いやあ、すごかったね。学校中粉だらけになったね。昼休みの事件だったけど、午後の授業つぶして先生方総出で大掃除。もちろん、苛めはなくなりましたが、かなりこの事件は有名になりました。となりの中学でもウワサになってました。担任のS先生、あの節はご迷惑をおかけしました。でも、何も言わないでくれて感謝しております。

 さて、消火器事件から一年も過ぎると、周りも自分もそんな事があった事は忘れてくる。時は中学二年の頃。私はけっこう女子にモテてたようである。あ!モノを投げないでください!モテてたっつっても、別に女がたくさん言い寄ってきたとか、ラブレターをたくさんもらったとかそーゆーんじゃなくて、興味を持たれる対象であったようだ。当時は今より可愛かったし。おとなしくて周りの馬鹿丸出しの男子たちとはちょっと違っていたからであろう(ちなみに今では俺の方が馬鹿丸出しです)。とはいえ、当時は女子のほうから話しかけてきてくれたのは事実。ハッキリ言って、こんなシチュエーションは我が人生においてここが最初で最後である。だと言うのに、当時の私はぜんぜん女子に興味がなかった。いや、なかった訳ではないと思うのだが、女子と話すのはニガテであった。なんともったいない事をするガキであろう。何様のつもりであろうか。もしタイムマシンがあったなら、私は迷わず中学当時の自分に会いに行き、「貴様がしっかりしないから、おにーさん思い出迷子になっちゃったじゃないかーッ!」と256時間ほど今の現状と貴様がいかに恵まれているかを説教したあげくにアレックスのよーに蹴りまくりたいところである。と思ったけど、やっぱ土下座して入れ替わってもらうという方がお得かも。情けなくなってきたので妄想中断。

 まあ、当時の自分にも事情と言うものがなかったわけではない。ちょっとココロの病気でカウンセラーにかかっていた時期だったので、女の子どころではなかったっつーのもあった(っていうか、10年経った今でもココロはビョーキだと思うが)。しかし、それから復帰しつつありカウンセラーに通わずとも済むようになっても、相変わらずこの男は女子と仲良くしなかった(やっぱ蹴りまくろう)。で、そして高校進学の時。当時の私は、事もあろうか男子校を選んでしまうのである!!理由は、推薦で行けて受験をしなくて済むからとか、そんなんだったと思う。馬鹿である!!んな、目先の楽に目がくらんでその後の三年間を棒にふろうとはッ!(っていうか、まさに俺!!)その後、共学の高校生活に死ぬほど憧れる事になろうとは、当時の私は知るよしもなかったのである・・・。

 で、卒業式も済んで中学生活最後の春休みのある日。ある女子がうちに遊びに来た。こんな事は当時でもけっこう珍しいイベントであった。卒業式の後にわざわざ遊びに来るのだからなんか意味があるだろーと推して知るべしなのだが、当時の私がそんな事まで気を回すハズもない。あと、けっこー可愛いコだったので緊張してたのもあったかもしれない。とにかく、そん時は結局、人を呼んで男二人:女二人の状況にして適当に遊んで帰してしまった。帰り際、そのコが「これからも会えると良いね」みたいな事を言ったのだが、自分は「どうせもう会わないだろう」みたいに返した。「なんでそう言う事言うの!?」と怒られたが、結局はその通りとなった。しばらくして、そのコは自分の事をけっこう好きだったような事を人づてに聞いた。まあ、ウワサなんてアテにはならないと思うが、今にして思えばあのあたりから自分の人生は道を踏み外して行ったのだと思う。

中学編 完

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