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18 リムスキーの「第4番」

「本格的な」作曲家として名を残すためには、やはり交響曲で成功するというのが条件のようです。リムスキーはそうはなりませんでしたが、少なくとも彼も現在知られている3曲の交響曲以外にも手を染めようとしていました。


ロシア音楽に詳しい方でしたらリムスキー=コルサコフには交響曲が3曲あるということを御存じのことと思います。すでにCDでも何種類かの「全集」が発売されていますね。

このほかにも彼には未完成の交響曲(となるはずだった作品)が2つあるのです。

一つ目が「交響曲ロ短調」(1866〜1869)。順番的には本来「第2番」になるべきであった作品で、リムスキー=コルサコフによれば、このロ短調の交響曲の第1楽章はベートーヴェンの第9冒頭を思い起させるようなものであったといいます。しかしこの交響曲の構想については、バラキレフをはじめとする音楽サークルの仲間達には不評であったといい、失望した作曲家は結局この作品を未完のままにしてしまったということのようです。

バラキレフは「君にはソースやコショウがあってもローストビーフがない...」というような言い方でリムスキー=コルサコフの作品を評したとのことです。要は飾り立てる手段は持っているけれども肝心の中身がない、というようなことを言いたかったのでしょう。バラキレフの指導はいつもこんな風だったようです。

リムスキー=コルサコフはこうした「指導」に次第に不満が募っていったようです。よく知られているように、リムスキーはその後独学で猛勉強をして音楽理論の習得をしたわけですが、その原因として、当時バラキレフからどこがどのように悪いのか論理的な指摘が一切なかった(そのくせ強圧的)ことへの反動があったのかもしれません。

交響曲ロ短調は、アレグロの最初の部分がオーケストラの総譜の形で2つのヴァージョンが残されています。このほかアンダンテやフィナーレの部分的なスケッチが残されているようです。

二つ目は「交響曲第4番のためのロンド・スケルツァンド」(1884)です。これはピアノスケッチの形で一応完結した作品となっています。この作品については自伝などに言及がないようで詳細はよくわかりませんが、少なくともリムスキーが第3番を書き上げたあとにも、まだ「交響曲」を書く意図があったということは興味深いことですね。

 

 


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