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リムスキー=コルサコフ生家博物館
The State Memorial Rimsky-Korsakov House-Museum

リムスキー=コルサコフ生家博物館は、彼の生家が博物館として公開されているものです。リムスキー=コルサコフは、誕生してから海軍軍人となるために12歳でペテルブルクの海軍兵学校に入学するまで、このチフヴィンの家で両親らとともに過ごしました。

チフヴィンまで

リムスキー=コルサコフ生家博物館のあるチフヴィンは、ペテルブルクから東へ約210キロに位置する人口7万人ほど地方都市です。ペテルブルクからは車で片道3時間程度。ご覧のような風景を眺めながらひたすら爆走していくことになります。

ピンぼけ写真で恐縮ですが、このような平原が延々と続きます。山らしい山はなく、せいぜい丘陵地といった程度の起伏しかありません。ちなみに私たちが通った幹線道路は両側で3車線。真中が両方向の共通の追越し車線となるのですが、見通しがいい上に交通量も多くないので正面衝突の心配はありません。

ペテルブルクから北東へずっと幹線道路(M-18号線)をひた走り、イスサド(?読み方不明)から南東に向かう道路(A-114号線)に入ってチフヴィンへと向かいます。そのまま行くとチフヴィンへの分岐点に、ご覧のようなミグ戦闘機が屋外展示されています。昔からチフヴィンは戦争の祭の重要な拠点の一つとなっていたようですから、何かその関連での記念碑的なものなのかもしれませんね。

博物館建物全景

チフヴィンの市内に入っていくと、街の中心部は日本のニュータウンのような高層集合住宅が建ち並んでいます。そのはずれにチフヴィン修道院を中心にした古い町並みが残っており、チフヴィンカ川を挟んで修道院と向かい合う位置にリムスキー=コルサコフの生家があります。
この博物館は、第2次大戦中にナチスドイツ軍によってめちゃめちゃに荒らされてしまったそうですが、関係者の努力によって当時の状態に整備し直され、1944年に博物館として一般に公開されるようになりました。

この建物の正確な建築年は不明とのことですが、19世紀の初頭に、作曲家ニコライの祖父ピョートル・ヴォイノヴィチ・リムスキー=コルサコフによって建てられたものと推測されています。切妻屋根の簡素で比較的あっさりとした様式となっていますが、当時のロシアの地方都市における建築の貴重な遺構としても重要な建物です。上の写真の左側にあるポーチ状の部分がエントランスです。ここから中に入ってみましょう。

博物館内部

エントランスで入場料を払い、内部を順番に見学していきます。まずは1階から。

こちらは食堂です。白を貴重にした上品な感じになっています。壁に掛かっている円形のものは、リムスキー=コルサコフの祖先の肖像画です。

食堂の隣は赤を貴重にした客間です。

そのお隣は居間。壁に掛かっている絵は作曲家ニコライが幼少の頃の家族を描いたものです。

左から順に海軍の軍服をバシッと決めた兄ヴォイン、椅子に腰掛けている父アンドレイ、赤い服を着せられたニコライ、そのニコライを振り返っているのが母ソフィアです。ただし、これは残されている家族の肖像などから1枚の絵にしたもののようで、ニコライが子供の頃はこのような様子だっただろうという想像のものです。この家族はちょっと変わっていて、父、母、兄そしてニコライとだいたい20歳ずつ年が離れているのですね。ニコライが生まれた時、父アンドレイは実に60歳でした。

さらにその奥には、母ソフィアの部屋があります。少し小さな部屋ですが、彼女が存命中の時のまま保存されています。彼女が使用していたという瓶に入った香水もまだ保存されていました。

 

 

博物館内部は、このように居間などがそのままの状態で保存・公開されており、リムスキー=コルサコフ家や作曲家にゆかりの品などが展示されています。写真や手紙などの展示物は、壁などに直接貼って傷めてしまわないように、屏風状のつい立てなどを利用して展示するように工夫がされています。

2階にあがるとチフヴィン修道院のドーム屋根を川岸に生い茂る木々の上に見ることができます。リムスキー=コルサコフの幼少期には、これらの木は生い茂っていなかったため、ここから修道院の全景を見渡すことができたとのこと。残念ながら写真はありませんが、ここではリムスキー=コルサコフの兄ヴォインが日本を訪れた時に持ち帰ったという木箱も見せてもらいました。

博物館外部

内部の見学のあとは、博物館の周りを少し見てみましょう。これは裏庭です。リムスキー=コルサコフはよく知られているように海軍軍人の家系であったため、子供の時から「木登り」をして遊ぶように言われていたそうです。なぜだかわかりますか?当時の軍艦はまだ帆を必要としていたため、マストに登って作業をすることもあったからなのですね。その備えを子供のうちからしておこうということなのでしょう。
博物館を案内してくれた係員の方は「記念にどうぞ」と、この庭に咲いていたカモミールの花を手折って渡してくれました。

博物館に隣接する部分に設けられたポケットパークに建てられたリムスキー=コルサコフの銅像です。

これは博物館の前の道の奥の方にある小さな修道院。非常に愛らしい建物ですね。現在は小美術館として絵画などの展示に利用されています。

 

チフヴィンのリムスキー=コルサコフ生家博物館の見学はこれでおしまいです。
チフヴィンはこの博物館とチフヴィン修道院を見るだけでペテルブルクからは丸一日を要してしまいますので、気軽に旅行の行程に組み込むわけにはいかないのが難点ですが、夏場に機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。
博物館の受付に来訪者の方々が記したノートがありましたが、私たちよりも前にここを訪れた日本人の方もいらっしゃいましたよ。

なお、この博物館については次のページも御参照ください。

チフヴィンの生家博物館
(「
ロシアの大作曲家リムスキー=コルサコフ」内のページ)

 

 


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