|
|
言わずと知れたロシア最大の作曲家。チャイコフスキーはその才能もさることながら、金持ち未亡人からの援助交際(?)をはじめとして、偽装結婚説、ホモセクシャル疑惑、謎の死...と週刊誌記事的スキャンダルに事欠かないことでも有名ですね。それはともかく、「五人組が束になってもかなわない」と言われる人気を誇っていることも紛れもない事実。歌劇も多く作曲し、しかもそれらがすべて録音(後に《チェレヴィチキ》に改作された《鍛冶屋のヴァクーラ》を除く)されております。《オネーギン》や《スペードの女王》だけが突出して有名ですが、他にも面白い作品が結構ありますよ。
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《ヴォエヴォーダ》(地方長官)
チャイコフスキーのオペラ処女作。作曲者の手によって破棄されてしまった作品ですが、チャイコともなれば破棄されたはずの歌劇がこうして全曲になって復元...というか、そもそもこのボックスセット自体『チャイコフスキー全集』の第1巻と記されており、《ヴォエヴォーダ》4枚に未完の歌劇等の断片1枚という5枚構成。いやはや、リムスキー=コルサコフに『全集』でもリリースされれば狂喜乱舞するのですけど。それはそうと、物語は横暴な地方長官とその周りで起きる恋愛コメディー。個人的には序曲が好きで、これは単独でもしばしば録音されています。
VOEVODA
Vradimir Matorin(Voevoda) / Galina Kuznetsova(Maria
Vlacievna)
Anatoly Mischevsky(Stepan Bactryukov) / Yuriya
Abakumovckaya(Olyona)
Vladimir Kozhukhari(conductor) / USSR Ministry of
Culture
Rec.1962 / Stereo
Melodiya
[5LPs]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《ウンディーネ》[抜粋]
3幕ものの歌劇として完成しながら、一部が《白鳥の湖》などに転用されたほかは作曲者自身の手により破棄されてしまった作品。さすがに全体を復元するまでには至らず、現存する数曲を収録したものです。
UNDINE (Fragments)
Introduction:Alexander Gauk(conductor) / USSR Radio
Large Symphony Orchestra
Undine's Aria, Undine and Huldbrand's Duet, Finale
of Act 1:T.Milashkina(Undine) /
E.Raikov(Huldbrand)
Yevgeni Akulov(Conductor) / USSR TV and Radio
Symphonic Orchestra
VOX BOX
CDX5117(Tchaikovsky:
Sym. Nos.5&6 etc.)
[2CDs]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《マンドラゴラ》より「花と虫の合唱」
「マンドラゴラ」と言えば、私は澁澤龍彦や「マカロニほうれんそう」のきんどーさんを連想してしまいますが、いったいどんな台本だったのでしょうね?マンドラゴラとは引っこ抜くと大きな奇声を発するという伝説上の植物。オペラには向かない題材と友人達に指摘され、作曲を断念したというのもむべなるかなといったところでしょうか。
Chorus of Flowers and
Insects, for children's chorus, chorus &
orchestra (from the
projected opera "Mandragora")
VLADIMIR FEDOSEYEV (conductor)/ MOSCOW RADIO CHO.
& ORCH.
Victor(Tchaikovsky: Forbidden Works)
[1CD]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《オプリチニーク》(親衛隊員)
チャイコフスキーのオペラでは最初に成功した作品といわれているもの。題名の「オプリチニーク」とは、乱暴狼藉の限りを尽くして人々に恐れられたイヴァン雷帝の親衛隊のことです。メロディア原盤の録音もありますが、ここはロジェベン指揮の最新版を御紹介。イタリアはカリャーリ劇場の公演を収録したものです。ロシア民謡あり、聖歌あり、児童合唱ありと、まるでリムスキーやムソルグスキーの作品を聴いているような感じです。
OPRICHNIK
Vassily Savenko(Prince Zemchuznyj) / Vsevolod
Grivnov(Andrej Morozov)
Alexandra Durseneva(Basmanov) / Vladimir
Ognovenko(Prince Vjaz'minskij)
Cinzia De Mola(Zachar'evna) / Dimitri
Ulianov(Molchan Mit'kov)
Irina Doljenko(Bojarina Morozova) / Elena
Lassoskaya(Natal'ja)
Gennady
Rozhdestvensky(Conductor) / Cagliari Theater
Orchestra
Rec.2003 / Digital
DYNAMIC
CDS 430/1-3
[3CDs]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《エフゲニー=オネーギン》
《スペードの女王》と並ぶチャイコフスキーの歌劇の代表作といっていいでしょう。録音や関連文献も数多くあります。数多ある録音の中でご紹介するのは、日本の頭脳、東京大学による《オネーギン》の日本語歌唱(えー?)。さすがに日本語のレチタティーボの部分はちょっと苦しいけれど、合唱なんかは紛れもなくロシアの響きです。
EVGENY ONEGIN
加藤茜(ラーリナ夫人)/ 安藤絵理(タチヤーナ)
細入勇二(オネーギン)/ 内海京久(レンスキー)
森田賢治(グレーミン)
山島達夫指揮 東京大学歌劇団
1999年三鷹市公会堂(Live)
A3-lab.
AAA01023-25
[3CDs]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《オルレアンの少女》
リムスキー=コルサコフの《ムラダ》と同時期に、ボリス・ポクロフスキーの演出によりボリショイ劇場で公演されたものの映像化。場の雰囲気を表現する白衣の人物群、権力の象徴としての鞭、運命のつながりを示す縄等々、《ムラダ》と共通する演出が認められますが、このようなマイナーな作品におけるポクロフスキーのそれは冴えていますね。同劇場の来日公演でご覧になられた方もいらっしゃると思います。美少女戦士たるジャンヌ・ダルク(=オルレアンの少女)の容姿についてはあえて触れないでおきましょう。
MAID OF
ORLEAN
ニーナ・ラウチオ(ジャンヌ・ダルク)/
オレグ・クリコ(シャルル7世)
マリア・ガヴリーロワ(アグネサ)/
グレブ・ニコリスキー(枢機卿)
ウラジーミル・レジキン(リオネル)/
ミハイル・クルーチコフ(デュノア)
アレクサンドル・ラザレフ指揮ボリショイ交響楽団&合唱団
1993年モスクワ ボリショイ劇場
※DVD化されました
ワーナーミュージック・ジャパン
WPBS-90186
[1DVD]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《マゼッパ》
《オネーギン》や《スペードの女王》の次に知られている作品といえば、《イオランタ》か、この《マゼッパ》となりましょうか。国民楽派流のロシア的土臭さではもう一つといわれているチャイコフスキーですが、なかなかどうして。バンダ付き大管弦楽が咆哮する一方で、しっとりとした叙情性をたたえているチャイコフスキーらしい作品です。DVD化されたマリインスキー劇場の舞台も必見でしょう。
MAZEPPA
Sergei Leiferkus(Mazepa)
/ Galina Gorchakova(Maria)
Anatoly Kotsherga(Kotchubey) / Larissa
Dyadkova(Lyubov)
Neeme
Jarvi(conductor) /
Chorus of the Royal
Opera, Stockholm, Gothenburg Symphony
orchestra
Rec.1993 / Digital
Deutsche
Grammophon
POCG-1905/7
[3CDs]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《チェレヴィチキ》(小さな靴)
ゴーゴリのディカーニカ近郷夜話を題材にした作品で、チャイコフスキーが以前に作曲した《鍛冶屋のワクーラ》を改作したもの。リムスキー=コルサコフがチャイコフスキーの死後に作曲した《クリスマス・イヴ》と全く同じ話なので、両者を聴き比べてみるのも楽しいかもしれません。
THE SLIPPERS
Liudmila Simonova(Solokha) / Konstantin
Lissovsky(Vakula)
Nina Fomina(Oksana) / Oleg Klenov(Devil)
Vladimir
Fedseyev(conductor) /
Moscow Radio Chorus and
Symphony Orchestra
Rec.1974 / Stereo
RELIEF
CR 991054
[2CDs]
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《チャロデイカ》(魅惑の女)
《チャロデイカ》は、サモスード指揮モスクワ放送響の録音が
PREISER RECORDS
からCD化されていますが、ここではオトナのジャケ買い、メロディア原盤の米CBSのLP4枚組をご紹介します。
マイナーの大作ということでは《オプリチニーク》と好一対で、どちらかといえば登場人物の心理描写に重きを置いた感があり、流麗な台詞にも当初はやや取っ付きにくいかなと思いますが、《スペードの女王》へ繋がる作品と言えるかも知れません。
THE
ENCHANTRESS
Rimma Glushkova(Kuma) / LevKuznetov(Prince
Yury)
Oleg klenov(Prince Nikita)
Gennedy
Provatorov(conductor) /
Moscow Radio Chorus and
Symphony orchestra
Rec.1977 / Stereo
CBS /
MELODIYA
M4X 35182
[4LPs]
|
|
|
|
|
(推薦盤募集)
|
■
|
歌劇《スペードの女王》
《オネーギン》と並ぶチャイコフスキーの代表的な歌劇。録音も数多くありますが、「これは」というものが見当たらなかったので、みなさんの推薦盤をご紹介ください。ちなみにリムスキー=コルサコフはこの作品が一番好きだった様ですよ。
|
|
|
|
|
|
■
|
歌劇《イオランタ》
リムスキーに言わせれば、この作品での管弦楽配置は全く理解できない、ということのようですが、同時に作曲され、ペアの作品となっている《くるみ割り人形》と一体に考えなければわからない...らしいですが、こうした「仕掛け」はチャイコフスキーらしいところ。深みにかけるきらいはありますが、叙情的な美しさにあふれる作品です。
IOLANTA
Galina Gorchakova(Iolanta) /
Gegam Grigorian / Dmitri Hvorostovsky / Sergei
Alexashkin / Nikolai Putilin
VALERY
GERGIEV (cond.) /
KIROV CHORUS &
ORCHESTRA
Rec.1999 /
Digital
Philips
[2CDs]
|