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| UPDATE 2003.6.06 | ||||||||||||||||||||||||
| ヤフーオークション研究(速報) 「日本代表対パラグアイ戦2003」チケットの売買の解析 |
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| 第一報 | ||||||||||||||||||||||||
| 最後まで入札の集まらない超不人気の代表戦(先行発売から6月3日まで) | ||||||||||||||||||||||||
| 川越シマリス研究所 所長 | ||||||||||||||||||||||||
| はじめに ヤフオク研究「キリンカップサッカー2003・パラグアイ戦」(6月11日・埼玉)の第一報をお届けします。 今回のキリンカップは、当初「アルゼンチン戦(長居・大阪)」と「ナイジェリア(埼玉)」が組まれていました。しかしSARSの影響でナイジェリア戦が中止となり、代替として8月に予定されていた「パラグアイ戦」が前倒しされて急遽6月のキリンカップで行われることになりました。 「アルゼンチン戦」、そして予定されていた「旧・ナイジェリア戦」とも、先行発売が5月12日(月)の同一日に行われています。その後、「アルゼンチン戦」は当初の予定通り5月18日(日)に一般発売が始まりましたが、「パラグアイ戦」はナイジェリアがキャンセルしたための代替国であり、遅れて6月1日(日)に一般発売となりました。 今回の「パラグアイ戦」(旧・ナイジェリア戦)のチケット市場は、本研究が昨年からヤフーオークション(以下ヤフオク)のウオッチを開始して以来、初めての不人気相場となりました。ほんとに呆れるほど、全く人気が無いのです。 先行発売当日から多数の「業者」、「ほぼ業者」の方々が「予約番号」を売りに出しました。これはいつもと同じ状況です。 ヤフオクにはその先行発売の前々日頃から既に予定出品が準備され、先行発売日の5月12日には115件の「予約番号」の出品が、また翌13日には262件、そして2日後の14日にも252件の出品が見られました。 引き替え期限の21日までの「予約番号」の出品は総計874件。その「予約番号」の業者比率は「業者」が47%であり、「ほぼ業者」41%、そして「個人」が12%の割合で続きました。 いつもは7割を越える「業者」比率が5割を切ったのです。 そして、これら「予約番号」の出品はいつもならほぼ全てが落札されるのですが、今回の先行発売後のチケット市場は、「旧・ナイジェリア戦」(後のパラグアイ戦)には入札がほとんど入らず、「予約番号」の落札率が57%という驚くべき結果になったのです(57%は495件=チケット換算で約2.000枚に相当します)。 これは過去には見られなかった事です。未落札には出品をしながら実際には「予約番号」を得ることが出来なかった出品、いわゆる「カラ出品」も含んでいるのですが、この時の取引を観察すると、ヤフオクは「チケット」の取引を含めて入札そのものがほとんど無かったのです。 また落札された495件も、開始価格の1.000円から2.000円程度の落札値が多く、入札数1で落札された出品が圧倒的多数であり、全くオークションになっていませんでした。 リス研では、今回の「先行発売」では全ての出品者のIDを記録していました。これを解析していて感じたのですが、今回の「旧・ナイジェリア戦」(後のパラグアイ戦)は、「業者の中の業者」、つまり「プロの業者」の参加がほとんど無かったと思われるということです。 私どもが推測するに、この「先行販売」分の予約番号の出品においては、「専門の業者」は4名しかいらっしゃらなかったのではないかと思われます。 「業者」の方はIDを複数持ち、2,3ヶ月毎にIDを変更しています。特定は出来ないのですが、今回は「業者」の中でも有名?な業者さん達数名の参加は無かったようです。 もしそうなのであれば凄いと思いますが、これら何人かの専門の「業者」さん達は、最初から6月11日(水)の埼玉の「ナイジェリア戦」(後のパラグアイ戦)は商売にならないと予想していたのだと思われます。 その後のキリンカップ「パラグアイ戦」(埼玉)のヤフオク上の展開は、まさにこの時の業者の「予想通り」のものになるわけです。 それでは先行発売から一般発売を経て、6月3日分までのヤフオク「パラグアイ戦」の全取引を報告します。 対象と方法 現在出品中のヤフオク上の代表戦(対パラグアイ戦・旧ナイジェリア戦 6月11日・埼玉)のチケットオークションを全てウオッチリストに記録し、それぞれの出品のオークション終了後にその落札価格と終了時間を記録します。説明のあるものは商品の詳細、座席の位置、取引の方法、出品者についての情報などを記録します。 研究の期間は、先行販売の5月12日(月)から試合当日の6月11日(水)の朝までです。 本報告は速報の第一報です。本報では先行発売の5月12日(朝6時)から6月3日(6月4日朝6時)までの全落札データを集計しました。 今回の埼玉のパラグアイ戦はカテ1、2、3、4の販売で全て指定席です。カテ1がメインスタンド。カテ2がバックスタンド。カテ4が両サイドのゴール裏側、カテ3はカテ1、2とカテ4に挟まれるコーナーとなります。 チケットの定価はカテ1が9.000円、カテ2が7.500円、カテ3が6.000円、カテ4が4.000円です。 結果と考察 先行発売から現在までの「パラグアイ戦2003チケット」取引の集計(6月3日分まで) 1) カテゴリー1 |
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| Fig.1 | ||||||||||||||||||||||||
| 今回の速報では「予約番号」の取引が低調であったため、結果は「チケット」の取引のみを報告します。「予約番号」の細かな解析は後日の「総括」で行います。また今回は話をわかりやすくするために時間を追って経時的に報告します。 まず、先行発売以降の「チケット」の落札状況を報告します。グラフは「チケット落札価格の推移」です。 はじめにカテゴリー1(カテ1)のグラフから供覧します(Fig.1)。 グラフは縦軸が金額(全てペア=2枚の価格)で、1枚のみ等、2枚以外での取引のものは全て2枚に換算して計算しています。また横軸が日時(先行発売の5月12日から試合当日の6月11日)になっています。 グラフの通り、先行発売以降、5月22日頃まで取引がほとんど無いことが判ります。取引が多くなるのは22日以降です。これは出品が無かった訳ではありません。出品は多くはないのですがありました。つまり、入札が無く取引そのものが成立しなかったのです。 先行発売以降、SARSによる東アジア選手権の中止、また他のスポーツでも中止の大会が相次ぎ、この頃キリンカップも中止になるのではないかという噂が広まりました。 事実当初予定されていた試合はアルゼンチンとポルトガルであり、それがナイジェリアに変更となり、またそのナイジェリアも日本行きを中止するというニュースが流れた時期でした。 プレミアのチケットを買っても中止になれば定価ぶんの払い戻ししか無いわけですから、皆が模様眺めをしていた時期です。そして話が二転三転した後、やっと相手国が「パラグアイ」に正式に決まり、以後ヤフオクの取引も動きだしました。 5月27日頃から高額での落札も少しずつ相次ぐようになっています。 熱心なファンでしょうが、5月29日にはメインロゥアーの2列目の60番台(アゥエー側コーナー寄り)で、ペア51.000円と49.500円の2件の落札をみました。また一般発売前の31日にはメインロゥアーの4列目(アゥエー側コーナー寄り)で何とペアで73.500円という落札がありました。しかし高額での取引はこれだけです。 以後も実際に取引が行われたのはほとんどがピッチに近い良席での出品であり、後方のしかも上部の席では入札さえも付かないという状況は変わりませんでした。カテ1のペアで25.000円以上をつけているのはほぼ全てがロゥアー(一階席)の出品でした。 この傾向は6月になっても続きます。 2) カテゴリー2 |
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| Fig.2 | ||||||||||||||||||||||||
| 先行発売以降、カテ2もほぼ同じ状況が続きました。5月22日まではほとんど取引が成立していません。 通常、販売数が多くヤフオクへの出品数が最も多いのがこのカテ2です。取引数においてはカテ1よりも多いのですが、全体的に落ち着いた相場であり、カテ1と同様、良席でないとなかなか値がつかないという状況が続きました。 ヤフオクではカテ1に比べて前列での良席での出品はカテ2の方が多いようです。 一般発売前の先行発売分では、ホーム側は4列目の80番台でペア39.000円、5列目でペア35.600円、アゥエー側では2列目でペアで32.000円などの取引がありました。カテ2でもロゥアーの前列ではペアで25.000円以上の値がついています。 しかし悲惨なのがアッパーの席で、アッパーでも後方の席の出品には入札さえも無く終了していました。 5月27日の高額での取引は、1列目(最前列)の席でありペアで49.100円という取引でした。 6月1日にはいよいよ「パラグアイ戦」の一般発売がありました。先行発売前と同じく、2日前から既にヤフオクには多数の「予約番号」の予定出品が並んでいました。その数は凄まじく何百件もの数です。 一斉発売となる10時台から出品の終了があります。この日は、昼前の午前11時台から「予約番号」への入札がはじまりました。 そして最初の2件の「予約番号」だけは10.000円台の落札値が付きますが(14.500円と12.000円)、以後は6.250円、8.250円、7.500円、7.750円と10.000円に近い落札値で10件ほど続きます。しかし高値での入札は昼の12時までで、「ぴあ」やイープラスでもまだ席に残があることが判ると、とたんに1件2.000円台から1.000円台へと値を下げます。 午後1時以降は「予約番号」に全く値が付かなくなり、落札されても開始の値段の1件1.000円。安いものでは1件500円から中には100円台という落札も見られるようになりました。 また、夕方以降の終了分については、ほとんどが入札されずに終了してしまうというありさまでした。 イープラスでは午後2時をまわってもまだ残席があるという具合で、ネットにつなぎさえすれば誰でもこの「パラグアイ戦」のチケットが買えるような状況でした。 しかしこの誰でも買えるという最近無かった状況が、後に「悲劇」を生むことになるのです。 この日(6月1日)、夕方のニュースでは今度のキリンカップの代表メンバーの発表がありました。中田をはじめ欧州組も出るという内容であり、その後のヤフオクの展開にも影響ががあるかと思われましたが、チケット市場の状況はほとんど変わりませんでした。 チケットの取引数そのものはこの6月1日以降急増しています。極めて多数の出品を見るようになりました。 しかしロゥアーの一桁、二桁列目ではペアで30.000円以上の落札を見るものの、アッパーの席やロゥアーでも後方の席ではやはり入札を見ず、入札があっても定価、あるいは定価プラスアルファ程度の値しか付いていませんでした。 この状況はカテ1でも同様で、最も高値を付けたものでもカテ1の7列目のペアで40.000円程度です。ほとんどの席が定価前後での落札であり、メインのロゥアーでも辛うじて20.000円台をつける程度でした。 このカテ2では、発売日の夜にペア23.500円(7列目70番台)、ペア24.500円(3列目60番台)というこれまでの代表戦では考えられない安値での一桁列の落札が認められました。 3) カテゴリー3 |
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| Fig.3 | ||||||||||||||||||||||||
| 発売数そのものが少なく、取引数の少ないカテ3ですが、一般発売の6月1日以降、多数の出品を認めています(Fig.3)。 5月22日以降、良席での出品でペア10.000円台後半の値をつけるものもありましたが、6月に入ってからは、そんなに悪く無い席でも入札が入らないようになって来ました。高値での落札は6月2日のペアで27.000円の1件しかありません。ほとんどがほぼ定価(二枚で12.000円)か、定価に近い値段での落札になっています。 しかし落札されるのはまだいい方で、3日までの出品のうち約3割の出品が1件の入札も無く終わっていました。 4) カテゴリー4 |
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| Fig.4 | ||||||||||||||||||||||||
| 良サイドのゴール裏になるカテ4だけは他のカテと傾向を異にしました。先行発売以降、「パラグアイ戦」が決まってからは比較的多数の席が取引されています。やはりゴール裏を求めるファンは多いようです。ピッチに近い良席では定価(二枚で8.000円)の倍以上の値での落札が続きました。 一般発売のあった6月1日以降もこの傾向は変わらず、一桁列、十桁列目はペアが20.000円以上で取引されています。通常の席でもペアで10.000円前後、または若干上まわる値で取引されています。 最高値はホームの4列目のペアで28.500円の取引であり、次いで5列目のペアで25.500円での取引がありました。 最前列の出品は2件のみで、ホーム側1列目は比較的安いペアの21.000円で取引されていました。 6月3日になるとさすがに高額での取引は無くなっていますが、それでも他に比べると比較的多くの入札があり、他のカテがほとんど売れ残っているのに比べると、カテ4は比較的さばけている状況です。 まとめ 先に悲劇を生むと述べましたが、その悲劇は一般発売2日後の6月3日以降に始まりました。 実はこの6月1日の一般発売で、極めて多数の個人の方々が余分にチケットを買ってしまっていたのです。 別に利益が目的の方ばかりでは無かったと思うのですが、はからずも「買ってしまった」チケットを処分するために、その後、個人の方々がチケットを抱えて頭を抱えています。そしてヤフオクに多量の出品をして来ています。 そういえば私の身近にも「イープラスで初めて買えた!」と喜んでいる友人がいました。 現在のヤフオク「パラグアイ市場」は、そのために「悲惨」な状況になってしまっています。 欲しい人は既にチケットを手に入れてますから、ヤフオクでも「パラグアイ戦」のチケットは全く売れないのです。 「ぴあ」やCNでもまだチケットの売れ残りを売っているという状態です。引き替えされなかった「予約番号」の戻り分もあります。 ヤフオクでは、もはやよっぽど安いか、よっぽどの良い席で無いと売れません。普通の席では定価で出品しても誰も見向きもしないのです。定価より安い開始価格にしても落札されないのです。 6月4日以降はさらに深刻です。全体の半数どころか大半の出品が入札されずに終了しています。そして終了しない出品がほとんどそのまま再出品されるので、「パラグアイ戦」のチケットの出品数が雪だるま式に増えています。 行く当ての無い多量のチケットが難民化しています。 それでも出品は増え続け、6月6日(金)の深夜の時点でヤフオク上で「パラグアイ戦」のチケットを検索すると800件以上の出品があります。これからまだ増えるかも知れません。 欧州組も出るという代表戦なのに、中田も中村も、高原も出るというのにこれほどの不人気とは・・・。 去年の代表戦バブルの頃を考えると信じられないような状況です。 この原因は一にも二にも相手国である「パラグアイ」に魅力が無いからです。 平日の試合、しかも交通の不便な埼玉スタジアムという要因もあるでしょうが、昨年のアルゼンチン戦では同じ埼玉であれほどの人か集まりました。ワールドカップ後のバブルであった事を差し引いても、やはりこの不人気の原因は対戦相手にあると考えざるをえません。 確かに今度の「パラグアイ戦」には魅力を感じません。魅力があるとすれば欧州組が加わった代表が、どんな試合をしてくれるかです。今回のパラグアイチームは欧州遠征後の疲れた、しかも「二軍」なのですから。 今回の「ヤフオク研究」で私が思ったことは、言い方は悪いですが日本のサッカーファンは馬鹿じゃないということです。正直なのです。 海外のいろんな試合が手軽に見られるようになった現在、ファンの目は非常に肥えています。単に代表戦というだけで試合を見に来るミーハーはそんなに多くは無いのです。今のサッカーファンは、いい相手、いい試合であればどんな努力をしても見に行きますが、そうで無ければたとえ代表戦といえども魅力に欠けるということです。 会場が大阪であっても「アルゼンチン戦」はこれほどの人気であり、事実SARS禍にも負けずヤフオクのチケット相場は試合直前まで高騰しています。 また先日の「韓国戦」にしてもヤフオクがあれほど白熱化したのは、やはり試合自体に魅力があるからなのです。 先日の国立の韓国戦(5月31日)を思い出しました。 期待しながらもつまらない試合を見せられた後に、代表に向けられたスタンドからの大きなブーイングの嵐です。皆の怒りの声でした。ちょうど私の後ろにいた元気のいい女性が試合中から大きな声で叫んでいました。 「おい!お前らー!つまんねえ試合をしやがってー!」 「こっちはおめーらのチケット買うのに一晩中並んで、雨ん中を何時間も待っていたんだー!!」 確かにその通りです。皆、苦労してチケットを買って代表を応援に来ているのです。 会場でブーイングの嵐を聞きながら、「おめーらに期待してるんだよ!」「もっと気迫を出せよ!」というエールを感じました。代表選手には伝わっていたでしょうか。 「今の代表をヤフオクに出品したら、定価でも入札が無いかも知れないな。」 これは研究員が語ったジョークです。 ヤフオクのチケット市場とは関係無い話になってしまいましたが、いろんな意味で考えさせられた今回の「パラグアイ戦」のヤフオク研究でした。 |
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| 後 記 今回のヤフオク研究は、6月11日(水)に埼玉スタジアムで行われるパラグアイ戦の速報をお届けしました。 アルゼンチン戦、韓国戦、そしてパラグアイ戦と続き、また今回は出品数が膨大なため作業に時間がかかっております。出来るだけ早く次を出すべく頑張っております。御期待下さい。 最近になり8月に幾つかの面白い試合が実施されることが決まりましたね。今から楽しみです。 追 記 本検討はパラグアイ戦2003チケット売買の速報の第一報です。これまでの他の報告と併せてご覧頂けますと幸いです。このパラグアイ戦については、後日全体をまとめた「総括」を報告する予定です。「予約番号」の詳しい取引のデータは、その「総括」の中で報告します。(所長) |
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