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UPDATE 2003.12.04
ヤフーオークション研究(短報
「トヨタカップ2003」(12/14横浜)チケットの売買の解析
第四報

チケットの取引総額が早くも1億円を突破!!
 (一般発売分の1/3が既に転売済!?)
川越シマリス研究所 所長
はじめに

 ヤフオク研究「第24回 トヨタ ヨーロッパ/サウスアメリカカップ(略称:トヨタカップ)」の第四報をお届けします。今回は結果のみを中心とした報告(短報)です。


対象と方法

 現在出品中のヤフオク上の「トヨタカップ」の「チケット」と「予約番号」の取引を全てウオッチリストに記録し、それぞれの出品のオークション終了後にその落札価格と終了時間を記録します。また説明のあるものについては、出品の詳細、座席の位置、取引の方法、出品者についての情報などを記録します。
 研究の期間は、ヤフオクへの出品が始まった11月6日(木)から試合当日の12月14日(日)の朝6時までです。
 本報では前回報告した11月28日分より以降のデータと、11月30日までの出品で一般発売分の席位置を調査しましたのでそれを報告しています。手前味噌ですが非常に面白い結果です。

 今回の「トヨタカップ」はカテ1、2、3、4の販売です。いつもはカテ2であるバックスタンドもカテ1であり、メインスタンドとバックスタンドの全てのエリアがカテ1となるため、席数では全体の半分以上がカテ1となります。
 両サイドのゴール裏がカテ4であり、カテ2とカテ3はカテ1とカテ4に挟まれたスタンド四隅のわずかなエリアになります。カテ4を含めて全て指定席です。
 チケットの定価は今年かなり値上がりし、カテ1が15,000円、カテ2が12,000円、カテ3が10,000円、カテ4が7,000円(/枚)になっています


結 果

「トヨタカップ2003」(12月14日・横浜)取引の集計

1)一般発売分販売エリア(座席位置)の検討

 皆さん方もこのような大きなイベントの一般発売での販売エリア(座席位置)については非常に大きな興味を持っておられるのではないかと思います。
 これまでの報告でも述べましたが、今回のトヨタカップの一般向販売チケット枚数は1万数千枚です。2万枚も無いのです。まさか、あの大きな6万以上の観客収容能力のある横浜国際で、一般向けにチケットが2万枚も売られていないなんて不思議に思われるかもしれません。

 トヨタカップに限らず代表戦など大きな興行では、一般販売日での実売数が半分も無いということは別に珍しいことでは無いのです(コンサートなどでは一般向発売日に、チケットがほとんど無いという事さえもあるそうです)。
 特にトヨタカップのような冠大会では、様々な絡みがあってそのような事態になってしまいます。

 私が不思議に思っていたのが、今回のトヨタカップの11月16日の一般発売日に、カテ4が真っ先に売り切れてしまったことです。いくらチケットの値段が一番安いといってもカテ4が先に売り切れるのは早すぎると思いました。
 その理由は前回の第三報で報告しましたが、実はカテ4そのものがごく限られたブロックしか売られなかったのが原因でした。

 今回はこの件をふまえ、さらに詳細に検討することにしました。
 つまりヤフオク前半戦の出品のうち、記載のあった出品の席位置を全て「横浜国際」の座席図にプロットしてみたのです。そうすることで、ヤフオクに転売に出された席のエリア(イコールほぼ全てが一般発売分のエリア)が判明します。その結果、非常に面白い事実が判明しました。下がその座席表です。
Fig.1

がカテ1,がカテ2,がカテ3,オレンジがカテ4です。

 このデータは11月30日まで、一般発売後2週間のヤフオクへのチケットの出品で、席位置が明示されているものを元に作製しています。
 出品の中には席位置が不明確なものが多く、そのような出品は除外してます。ですから実際の取引数は、このポイントの数割増になります。
 この時期の出品はそのほとんどが転売を目的としたものであり、一般向発売で獲得されたものです。時期的な関係で主催者枠、縁故枠のものをほとんど含まないので、一般販売分を検討するのには好都合なのです。
 なお、ひとつのポイントが取引1件(チケット2枚相当)になっています。
これで一見して今回販売されたエリアが判るかと思います。メインスタンドのカテ1は一般販売でほとんど売られてませんし、バックスタンドも限られた区域に偏っています。
 カテ2とカテ3は比較的均等に分布していますが、カテ4は北側(ホーム)がN14とN24、南側(アウェイ)がS25の出品しか無く、一般発売ではこのブロックしか売られなかったことが判ります。

 それぞれのカテを詳しくみてみましょう。
 メインスタンドのカテ1は、ホーム側の1階がW12の北側と2階席のW22の一部、アウェイ側の1階がW15とW16、2階席がW25とW26の一部しかありません。
 一部というのは(カテ2やカテ3などの他のブロックは均等に出ているので)おそらく列か何かでエリアが区切られていているのでしょう。ブロックの中の限られた部分のみが売られているということです。
 メインスタンドの中央部分のW13、W14、W23で1件ずつプロットがありますが、これらは一般発売分からのヤフオクへの出品では無く、主催者枠のチケットのようです。

 バックスタンドのカテ1は、1階がE11の極一部とE12の両端、E13の北側、E15の両端と、ブロックの中の小さなエリアで売られているようです。また、同じブロック内でもE15の南側のようにかなり偏りがあり、真っ赤になっているところもあれば、全く無いエリアもあります。
 また前回も報告しましたが、バックスタンドの中では一番人気がある中央ホーム側のE14が1件も出ていません。隣のブロックは真っ赤なのに1件も無いのです。これは非常に象徴的です。
 2階席はE22からE25まで、ほぼ全ての区域で出ています。比較的前段の前列寄りに集中している(後方の列が少ない)のは、出品の多くがゲッターさんのチケットだからなのでしょう。発売後の早い時間に取られた席なので前列が多いのだと思います。

 カテ2とカテ3は、販売エリア区分図を見ると接しているはずなのですが、実際には一部を除いて間に縦の空白エリアがあります。カテ2とカテ3も、ブロックの中でエリアを限定して売られているようです。

 これも前回報告しましたが、本来座席数の多いカテ4が極めて限られたブロックしかありません。実質N14とS25の2ブロックだけです。一般発売分では、たったこれだけのブロックからしか売られなかったという訳です。
 全エリアのプロッティングを見ると、確かに今回は全体の3分の1も販売されなかったことが判ります。

 今回のトヨタカップで暴騰(バブル)が起きない訳もこれで理解出来ます。超良席の出品が無いのです。ただでさえメインスタンドの席が少ないのに、メインスタンドの中央になると皆無です。良席が無いために高額取引が出現しないのです。

 ヤフオクでは幾らでも出して超良席を欲しがる入札者が少なからずいます。世の中にはたかがサッカーチケットに、10万円でも20万円でも出す購買層があるのです。そういうバブリーな人たちが求める(入札する)出品が市場に無いことが、今回の「トヨタカップ」の相場の抑制になっているのだと思われます。
2)「チケット」取引数の推移(12月2日分まで)
Fig.2
グラフは一般発売後の「チケット」の取引数の推移を示しています。縦軸が各日の出品数であり、横軸が日付になります。各カテごとに色分けをしてあります。am/pmの先行発売分のデータは「〜11月17日分」としてまとめてあります。

 毎度ながら日曜日の夜に終了する出品が多いことがわかります。見事な3連峰になってます。このように出品が多過ぎると、逆に相場は値下がりするのですが、出品者はどうしてもウオッチ率の高い日曜日の夜に終了させたがります。逆にいうと落札者にとっては「狙いどころ」の日曜日ということになりましょうか。
 これまでは最初から転売を目的としたゲッターさんの出品が多かったのですが、今後はチケットを余らせた個人の出品が多くなります。また来週には主催者枠、あるいは縁故枠の出品も増えると思われますので、相場にも変化が出てくるかも知れません。



3)「チケット」落札価格の推移(12月2日分まで)

 以下、各カテごとの先行発売以後の「チケット落札価格の推移」です。縦軸が1件(ペア2枚)の落札価格であり、横軸が日付になっています。1枚などの2枚以外での出品は2枚あたりの価格に換算してグラフに示しています。実線が平均値になります。

カテゴリー1
Fig.3
 全てのカテの相場が横這いです。良席ではペア60,000円を付けますが、ペアで70,000円を超える取引は極めて少なくなっています。80,000円超はほとんど見なくなりました(Fig.3)。

 先週から今週にかけてのカテ1の平均落札値は、ペア(2枚)で57,010円(29日)、50,712円(30日)、52,592円(12月1日)、54,579円(2日)でした。
 11月29日の10万円超えは、W12の4列200番台で111,000円と110,000円の2件(4枚)という取引でした。


カテゴリー2
Fig.4
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Fig.5
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Fig.6
 カテ2、カテ3、カテ4も相場は安定し、平均落札価格は完全に固定化しています(Fig.4〜6)。相場が固定化し、平均値がここまで横這いになることは過去には無かったことです。
 この原因は、市場に数多くの出品の数があること、また試合までの時間があり余裕があることで、入札者がじっくりと構えてヤフオクをウオッチ出来ているのでしょう。

 以下、11月29日以降のカテごとの平均落札値です。ペア(二枚)での値段です。

 カテ2 42,136円(11月29日)、39,808円(30日)、41,861円(12月1日)、41,813円(2日)
 カテ3 44,304円(11月29日)、37,986円(30日)、40,786円(12月1日)、37,300円(2日)
 カテ4 38,833円(11月29日)、37,710円(30日)、41,300円(12月1日)、39,469円(2日)

 カテ1こそペア50,000円台に乗りますが、カテ2以下は見事にペア40,000円前後で横並びです。定価から考えるとカテ4が最も割高ということになります。カテ4が高い理由は、人気のゴール裏需要に対して出品数が極めて少ないためでしょう。


後 記

 トヨタカップのヤフオク前半戦、ついに取引総額1億円を超えました。チケットだけで1億円です。
 12月2日までの集計で、「実券(チケット)」の取引が2,040件、チケット4,511枚分で、合計102,415,820円です。

 「予約番号」の取引が339件でチケット1,338枚分でしたから、両者を合わせるとチケット5,849枚分が既に取引されたことになります。ということは、既に一般発売分のチケットの約3分の1がヤフオクで転売されたという計算になるのです。まだ前半戦が終わったところで、です。恐ろしい事です。


追 記

 今回は結果を中心とした「短報」でお届けしました。次の「第五報」もデータの収集中であり、作製に取りかかっています。
 さて、いよいよ試合まで一週間余。我が研究所の研究員達も、頑張って取ったチケットの発送、試合後のミーティングの準備。そして何故か応援用の横断幕、旗作りと慌ただしくなって来てます。会場できぐるみを着ようかという者(K)もいます。「何もそこまでしなくてもいいのでは!?」なんてことを誰も言わないんですね(笑)。私をはじめブレーキ役がいないのです。(所)