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UPDATE 2002.11.16
ヤフーオークション研究(短報)
「サッカー日本代表対アルゼンチン戦チケットの売買の解析」
第六報
最後のピークを迎えた11月13(水)、14日(木)の取引
川越シマリス研究所 所長
はじめに

 試合を来週の11月20日に控え、ヤフーオークション(以下ヤフオク)上のアルゼンチン戦チケット市場はいよいよ佳境を迎えました。10月20日の発売後、一時下落した相場も、翌週の10月30日以降は一旦上昇に転じ、以後は落ち着いた相場展開となりました。
 しかし11月に入ってからは出品数の減少もあり、相場は期待した下落の無いまま推移します。この時期出品数が少なかったのは、チケット相場が高騰しないため出品者が売りを控えたからだと思われます。代表メンバーの不参加表明も関係したようです。
 しかし試合前週である今週に入りいよいよ出品数は急増し、11月13日(水曜日)以降取引の最後のピークを迎えています。
 最後の週である今週の出品の特徴は、業者ではない個人の出品がかなりの数を占めるという点です。チケツトが余った、あるいは仕事で行けないなどの理由や、またはなかなか高騰をみないため、これまで売り控えていた個人が、試合までもう日が無いということで一気に出品して来たようです。それも銀行への入金確認が週末は出来ないという関係で、水(13日)、木(14日)からの出品終了が一気に増えてます。
 今回は12日以前の経過報告を後日にまわし、この2日間(11月13日と14日)の最新の情報を短報という形で報告します。


対象と方法

 現在出品中のヤフオク上の代表戦(対アルゼンチン戦)のチケットオークションを全てウオッチリストに記録し、それぞれの出品のオークション終了後にその落札価格と終了時間を記録する.また説明のあるものは商品の詳細、座席の位置、取引の方法などを記録する。
 研究の期間は、先行予約開始後の10月11日から試合当日の11月20日の朝までである.

 本報告は速報の第六報(短報)です。本報告(短報)では、11月13日から14日まで(11月13日の朝6時から11月15日の朝6時まで)の全ての落札データを集計しました.


結果と考察

11月13日、14日分の「日本代表vsアルゼンチン戦チケット」落札の集計(速報)
 11月13日、14日分のヤフオク上のアルゼンチン戦(11月20日:埼玉)のチケットの全取引を記録しました.グラフは縦軸が金額(全てペア=2枚の価格)、横軸が時間(午前6時から翌午前6時)になっています.
 13日分が中白のポイント、14日分が通常のポイントになっています。グレーのポイントは前回の10月11日から31日までのデータです.なお、1枚のみなど、2枚以外での取引のものは全て2枚に換算して計算しています.

 全てのカテゴリー(以下カテ)で13日、14日の2日間に多数の出品を見ました。個人の出品が増え、相対的に業者の出品が減ったことで、これまでは22時から24時までの出品の終了が占めていましたが、この集中がやや薄れ、少し早い時間に終了時間帯が広がっています。日中から21時台の出品を多く認めました。
 全てのカテで共通することですが、入札者はこれまで以上に座席位置を重視して、出品の内容を吟味して入札して来ています。このためカテの種類に関わらず、落札価格が2極化しています。

 Fig.1を見て頂きたいと思います。カテ1では、メインスタンド下段(一階:ロウアー)の席はペアで30.000円台後半から40.000円以上。出品の大半であるメインスタンド上段(二階:アッパー)はペアで30.000円台になっています。
 50.000円以上の落札価格を付けるのは、下段の前一桁列、前10列桁はペアで45.000円以上です。
 メインスタンド下段の最安値は、34列がペア29.000円(13日22時)、36列がペア30.500円(14日24時)です。
 落札価格の高い方では、13日が前7列目でペア55.000円(21時)、11列目でペア71.000円(22時)、8列目でペア53.000円(22時)であり、14日が3列目でペア69.000円(22時)、17列目でペア57.000円(23時)、3列目でペア47.000円(24時)でした。また一枚での出品が13日に4件、14日に2件ありましたが、これらは全て上段であったこともありカテ3程度の値段(1枚12.000円程度)で取引されていました。

 発売後2週目以降のカテ1の傾向として、良席の出品が少ないことが挙げられます。下段、前列の良席は、発売直後に確定しているのでしょう。このためグラフではカテ1の相場が下がっているように見えますが、実際には上段(アッパー)の席が大半(出品の約8割)を占めているのがその原因です。
 カテ2の出品もこの2日間多くみられました(Fig.2)。相場はペアで20.000円台から30.000円台に集中しています。
 今回カテ2は全てバックスタンドになっていますが、上段(アッパー:2階)と下段(ロウアー:1階)の出品割合はほぼ半々で、上段がペアで20.000円台、下段または上段の前列がペアで30.000円台という相場になっています。
 この2日間での最高値での落札は、バックスタンド下段最前列のペアで69.000円(13日24時)でした。その他、下段4列目でペア41.000円(13日20時)、3列目でペア40.000円(13日23時)、7列目で45.000円(13日23時)、16列目でペア60.000円(13日23時)、3列目でペア41.500円(14日11時)などの高値での取引があります。
 一方、安値での取引は、上段を中心にペアで20.000円台前半の取引が多くあります。なかにはペアで20.000円以下での落札が数件ありますが、これらは席位置を明示していない、1枚の値段なのか2枚の値段なのか明示していない、あるいは出品のタイトルが不適当などの出品です。
 今回はかなり出品数があり選択の余裕があったため、入札者側もこれらの不備がある出品は避ける傾向にあったようです。
 この時期、前回のジャマイカ戦では極端に出品が減ったカテ3ですが、今回は最後までかなりの出品が見られます(Fig.3)。
 他のカテと同様、あるいはそれ以上に、このカテ3は個人の(業者ではない)方の出品が多数を占めていたのが特徴的でした。なかには「これは業者か?」と思わせるような出品の説明文もあるのですが、業者の説明文を利用(コピペ)してあるのです。
 また、初めてのヤフオク利用と思われる新規の方(個人)の出品も多く見かけました。書いて無くとも判る、余ったチケットをどうにかしたいという雰囲気の内容です。

 カテ3の相場は前週までと同様で、良席でなければペアで20.000円台前半(1枚10.000円余)が相場でした。メインスタンド、バックスタンドの割合はほぼ半々、上段と下段の割合もほぼ半々から若干上段が多い程度です。メインスタンドとバックスタンドでは相場の差はほとんどありません。
 また、全体的に相場が高くないので(勿論定価よりはかなり高いですが)、下段と上段との価格差が他のカテより大きくないのが特徴です。ですからピッチに近い良席は、このカテ3が最もお割安ということになります。
 たとえば、バックスタンドの下段(ロウアー)前6列目でペア27.000円(13日23時)、17列目でペア21.000円(13日24時)、メインスタンド下段11列目でもペアで30.000円(14日12時)などです。
 さすがに最前列(メインスタンド)ではペアで38.800円(14日12時)ですが、これでも他のカテに比べると割安な相場です。
 前回のジャマイカ戦ほどではないですが、この13、14日の2日間、カテ4でも多くの出品を数えています。
 ホーム側(北)とアウェイ側(南)の出品の内訳はほぼ半々。ピッチに近い前段(18列より前)での出品が減っているのが前半戦との違いです。
 このため、グラフを見るとやや安くなっているような感じがしますが、内容(席位置との関係)を見るとむしろやや値上がりしています。ホーム側である北の相場がわずかに高いのですが、落札価格は、前段(18列目より前)でペア25.000円以上、上段(19列より後)でそれ以下になっています。
 高値での落札は、北の最前列がペアで51.000円(13日23時)、南の最前列がペアで46.000円(14日24時)でした。
 1桁列での取引では、北の3列目がペアで29.000円(13日24時)、北の5列目でペアで30.000円(14日15時)、北の7列目がペア35.000円(14日24時)などがあります。
 カテ4のもう一つの特徴は、座席位置のみでなく、落札時間でも相場にに差があるということです。深夜の相場が高く日中が安いことは全てのカテに共通なのですが、この傾向がカテ4では特に強いようです。
 昼間の時間帯では南の6列目でもペア21.000円(13日10時)という落札もありました。
 また他のカテでも同様ですが、カテ4では1枚での出品が極端に人気が無く、6.000円から8.000円/枚程度で取引されています。出来るだけ安価にチケットを求めたい方は、1枚出品を狙ってもいいのではと思います。
まとめ

 試合を来週に控え、いよいよヤフオク上のアルゼンチン戦チケット市場は白熱し、緊迫感を感じるようになりました。
 今週は業者ではない個人出品が増えているため、タイトル、出品の説明にも様々な個性が見られます。前半戦には見られなかった傾向です。
 発売開始からウオッチしてみて、序盤の業者出品の嵐、そして終盤の個人出品の多さを見ていると、サッカーチケットをめぐるヤフオク市場の多彩な面を感じます。

 また、前回のジャマイカ戦、そして同時に進行しているトヨタカップと比較すると、今回のアルゼンチン戦での幾つかの特徴を感じました。
 序盤の高騰、そして直後の一時的な相場の下落はいつものパターンのようなのですが、中盤に極端に出品が減るという現象を認めています。おそらくは代表メンバー(欧州組)の不参加も影響したのでしょうが、どうも会場の問題もあったのでは無いかと思われます。
 埼玉スタジアムの立地の影響から、仕事が終わってからでは試合に間に合わない、あるいは仕事を休んでまでは、あるいは早退してまでは見に行かないという方が多かっのでは無いかと思われます。また帰宅時間(電車の終電)の問題もあるでしょう。このあたりも微妙にヤフオク市場に影響していたのではないかと思われます。

 また、中盤に出品が減ったことで、というよりも値が思ったほど上がらないので出品者側が売り控えたのでしょうが、大した暴落が起きなかったことも印象的でした。入札を見ている限り相場の雰囲気は完全に買い手市場なのですが、出品が少ないため落札価格がさほど下がらず、2週目以降も比較的高値を維持したのです。これも市場のオートマチズム(懐かしい!?)なのでしょうか。しかし、それもいよいよ最終週となり、13日(水)以降の膨大な出品となります。この原稿を書いているのは15日夜ですが、現在もヤフオクのアルゼンチン戦チケット市場は数多くの出品数を維持しています。

 明日の16日(土)、そして17日(日)にも多くの出品があります。現在の状況を見るとやはり暴落は期待出来そうには無く、盛んなウオッチと入札が行われています。

 前回のジャマイカ戦でも最終局面での暴落はありませんでした。むしろ最後の4日間は良席での取引で高騰を見ています。支払と発送の関係で18日からの出品は激減すると思われます。その関係もありアルゼンチン戦のヤフオク相場は試合前日まで高値を維持することが予想されます。
後 記

 速報性が薄れてしまうため、今回は短報という形で最新の調査結果をアップしました。前回の続きである11月1日以降の結果は追って報告します。
 この「ヤフオク研究」を一般の方にご覧頂くようになってから早1ヶ月が経ちます。これまで50万を越えるアクセスを頂き、更新の度にも日に何万ものウオッチを頂いています。ありがとうございます。アルゼンチン戦の速報を後1回、トヨタカップの方を1,2回報告出来ればと思っております。今後ともよろしくお願いします。


追 記

 本検討はアルゼンチン戦チケット売買の第六報(短報)です.前回までの速報(第一報〜第五報)もあわせてご覧頂けると幸いです.(所長)