BACK

UPDATE 2002.10.14
ヤフーオークション研究(速報)
「サッカー日本代表対ジャマイカ戦チケットの売買の解析」
第二報

川越シマリス研究所 所長
はじめに

 第一報に続き10月11日分を解析した第二報をお届けします.第一報の反響が思いのほか大きく驚いています.やはりこのテーマには皆さんが興味を持っておられるとあらためて感じた次第です.
 この第二報では10月11日午前6時から12日午前6時までの24時間をウオッチした調査結果をまとめました.現在12日、13日の観察も行っていますが、いよいよ試合直前となり、ヤフーオークション上での展開はかなりドラマチックなものになって来ています.

対象と方法

 現在出品中のヤフオクの代表戦(対ジャマイカ戦)のチケットを全てウオッチリストに記録する.それぞれの出品のオークション終了後にその落札価格と終了時間を記録.説明のあるものは商品の詳細、座席の位置、取引の方法などを記録する.統計のための観察期間は試合前7日間.つまり試合が10月16日であることから10月9日からの一週間を観察(ウオッチ)期間とする.
 ただし「速報」の本報告(第二報)では、第一報(10月9、10日)に引き続き10月11日のみのデータを集計て検討しました.これは13、14日が連休であり、代金の支払いが銀行振り込みである場合、入金確認が15日(火曜日)の試合前日になってしまうこと、また試合までの時間が無く13日以降の取引が極端に少なくなることが予想されること、また今回のジャマイカ戦の取引のピークが10日と考えられ、ピーク翌日の取引の傾向をつかんでおきたいという理由です.

結果と考察

10月11日(11日午前6時〜12日午前6時)の「日本代表vsジャマイカ戦チケット」落札の集計(速報)
Fig.1
10月11日(10月11日午前6時から12日午前6時まで)の全ての取引を集計しました.出品総数、落札総数は、前日より少なくなっています.やはり前日の10日がピークであったと思われます.
 グラフは縦軸が金額(全てペア=2枚の価格)、横軸が時間(1時から24時)を示します.

 カテ1の出品はこれまで同様に少なく、11日分の集計はFig.1のようになりました.グレーのマークは前日、前々日の記録です.前2日との違いがよく判るかと思います.
 やはり取引が少ないことでサンプルが少なく、日中の出品・落札は昼前11時台の4件のみです.落札価格もやや下がっており、カテ1でもペアで40.000円以下の取引が多くを占めています.
 23時台で50.000円を超える高値の取引が2件ありますが、これは良席での取引であり、落札競争になった結果です.
 カテ1でも座席の位置にはメインスタンド中央寄り、サイド、前段、後段とさまざまあり、良席か否かでかなりの値段差が生まれます.またカテ1でもペアで20.000円台の取引がありますが、これらはピッチから遠い席、あるいは座席位置が明示されていない出品での取引です.この時期になると、さすがに無謀な取引は認められなくなって来ています.
 またカテ1とカテ4での取引の特徴なのが、1枚での出品は入札が少ないというか、ほとんど無いということです.1枚の出品は元々少ないのですが、このカテ1とカテ4では競争にならないために落札価格が上昇しないという傾向が特にあります.つまり、カテ1とカテ4を狙う人は一人では行きたく無い人、あるいは複数(ペア)で行きたい人であり、都合で一人で行かざるを得ない人、一人で行きたい人はカテ2,3を狙っているということになります.席の値頃感もあるのかも知れません.
Fig.2

前2日と同様、出品の多かったカテ2です.Fig.2に示す通り、明らかに落札価格は下がって来ています.
 本日の取引に特徴的なのは、23時から24時の取引の一部を除き、出品数に対して入札数が前日よりかなり減っているということです.このため落札価格も前2日より下がっています.またカテ1と同じく、座席位置により落札価格にかなり差が出ています.また前2日と同様に、本文の説明、タイトル、キーワードの明示の仕方でも入札件数が変化しています.
 またカテ2の観察で気付きましたが、本日の取引ではカテ4を除き、業者よりも個人出品のものの方に入札が多い傾向がありました.これは常に認められることなのですが、出品が少なくなって出品者を吟味出来るようになったからでしょうか.本日はこの傾向が特に強くなっています.
 また個人出品では時に相場よりやや高めの「即決有り」(希望落札価格を明示)のものがありますが、これにつられてやや高めの入札、即落の取引がこのカテ2とカテ3で数件みられました.

Fig.3

カテ3も前2日と同様、出品数がかなり少なくなっています.そして平均的な落札価格も下がっています(Fig.3).
 落札価格が高いものは前段などの良席であり、かなりの良席でなければ高値は付いていません.通常の席であればペアで20.000円余であり、もう無理に入札を競う人はいないようです.
 日中の取引は席位置に比してやや高めの価格帯での落札・終了であり、これと19時台で良席のためペアで30.000円の高値を付けた1件を除けば、全体的に落ち着いた取引となっています.裏を返せば落札する側にとっては12日は良い日だったのかも知れません.
 またこれはオークション全体でよくあることなのですが、このカテ3で面白い現象がをみました.
 同一の出品者が違う名前で同じカテ3のほぼ同じ席を、数分違いで出品しているのです.タイトルは同じです.一つの方は出品者の評価が100以上、もう一つは一桁です.評価の内容は全て「非常に良い」で問題は無いのですが、評価100以上の出品者の方の落札価格が、何とペアで5.000円以上も高いのです.落札者はかなり出品者の評価を気にしているという証拠です.ちょっと注意深くウオッチすればすぐ判ることなのですが.

Fig.4

 本日最も出品が多かったのがカテ4です.ほとんどが「業者」、あるいは「ほぼ業者」の駆け込み出品でした.中に同一業者の大量出品も見かけました.
 落札価格は前日までと同様1枚6.000円.ペアで12.000円でほぼ固定化しています.数百円の差は、送料込みなどの支払い方法の違いによるものが多いようです.
 ただし相変わらず22時台から24時台でヤフオクに慣れておられない方による競った高値落札が認められました.
 カテ4は自由席ですから全て同じ商品です.それを相場以上で競うのですから無謀という感じもします.もしくは価格が比較的安いので、ウオッチが面倒だという落札者だったのかも知れません.
 またカテ4の特徴ですが、落札者はどうも業者と個人出品の違いを気にしていないようです.両者に落札価格の差を認めませんでした.値段が他と比べて安価ということもあるのでしょう.この違いは関係無いようです.ただし、評価に「悪い」がある個人出品、商品説明に不備がある出品にはやはり入札が集まりませんでした.

まとめ

 取引のピークであった10日を過ぎ、そして試合を間近に控え、ヤフーオークション上での展開はまさに緊迫感を感じるものになって来ました.特に出品者の方にそれを感じます.
 支払いが銀行振り込みの場合、入金確認が出来るのが試合前日の15日ですから、直ちに発送してもチケットの到着は試合当日(16日)になります.このためチケットの受け渡しも「直接手渡し」がみられるようになりました.
 また協会の先行発売、あるいは11日にファミリーマートの先行予約が発表になったこともあり、12日から11月に行われるのアルゼンチン戦のチケットの出品が大量に出てくることになりました.このため予約番号のみの出品も現在大量に認められます.
 予約番号のみ(チケット代を含まない)の取引の場合、現在の相場がカテ1で5万、カテ2で4万、カテ3が3万強.カテ4が2万円後半(いずれも4枚の購入権利)です.
 実体(チケット)を伴わない取引が是か非かという大きな問題がありますが、予約番号の取引の場合チケットは自分で発券するので、「間違無く本物であるといった安心感がある」という意見もあります.
 現在11月のアルゼンチン戦のウオッチも開始していますが、これまでのウオッチに加えこの予約番号の取引にも注目して行きたいと思います.



追 記

 本検討は速報の第二報です.昨日アップしました第一報と合わせてご覧頂けると幸いです.
 また後日、全体をまとめた研究を報告する予定です.(所長)