ルーマニアで「ラセッタ」と呼ばれるこの技法は、母から娘に伝承されていました。世界的にも珍しいレース手芸で、太さ、形の異なる50種近いコードをかぎ針で編み、このコードを組み合わせて描く模様と、それらの空間をすべて、一本の針と糸によって施されるステッチで埋めていくものです。ステッチは100を超えるバリエーションがあり、出来上がったレースはメリハリの効いた立体的な表情が魅力的で、類例のない重量感と優雅さを持っています。



1976年に白鳥千鶴子が伝承をロジカに受けて以来、 【白鳥千鶴子のルーマニアンレース】 及び 【日本ルーマニアンレース協会】は正しい「心と技術」の伝承、研究、修練に努め、彼女独自の絵画・手芸の才覚やセンスによって産まれた作品の数々と共にその業績は高い評価を頂いております。そして
2008年にルーマニア国大統領令 文化勲章受勲の栄誉を頂きました。

白鳥千鶴子はルーマニアでも失われつつあったこのレースを本国での最盛期同様に昇華させ、更には新しいステッチの考案にまで入り込んだ研究成果を駆使して、新しい作品を次々と発表してまいりました。

しかし、白鳥千鶴子は「この受勲は私のみならず、その師であるロジカ、そしてロジカに伝承するまでに経た多くのルーマニアのご婦人達、そして今なお、伝承を担う白鳥千鶴子の教え子達、講師と生徒達とともに受勲します」と敢えて勲章式にて明確にしました。

その「心」を理解しないで修練も浅く、ルーマニアのレースを教える人、安易に販売する人の出現はとても残念です。

今後も白鳥千鶴子の貢献に積み重ねられた教えが、派生し伝承されていきます。類似作品も多く出ています。その中で世代を超えて伝えられるべき「心と技術」を持った方を見極めて是非教わって頂きたいと願っております。伝承は出会いや交流も含めて大切で、手作業であるルーマニアンレースが楽しく真摯に伝承されて行くことが、日本やルーマニア、今の世界にとって大切な「心」を守る伝承でもあると信じて、日本ルーマニアンレース協会は今後も修練を経た講師と共に 「心と技術」の伝承を守る活動を続けていきます。

ルーマニアンレースをこよなく愛し、人が好きな方が次世代の講師となるように講師育成にも力を注いでいます。是非皆様に正しい伝承の意義を改めてご理解頂き、お力添えをいただきたくお願い申し上げます。



秋の大展示会 「永遠の今」    
白鳥千鶴子永眠後一周忌及びルーマニア国交回復50周年にあたる今年、ルーマニア大使館のご厚意で招待を受け、大展示会を東京、在日ルーマニア大使館で行います!(入館無料)
日時 2009年11月15日(日)〜 22日(日)  11:00AM〜5:00PM 
会場 在日(東京)ルーマニア大使館 1F 大広間
東京都港区西麻布3−16−19
03−3479−0311
(広報担当 アンドレエア氏)
ルーマニアンレースは親から子へ、人から人へ心をこめて伝承されてきました。白鳥千鶴子の永眠により、伝承の在り方をもう一度考える機会として「永遠の今」と題する展示会を開催いたします。師であり、本協会の創設者である白鳥千鶴子のルーマニアンレース、及びその教え子達の魅力あふれる作品を一堂に堪能できる数少ない機会です。永遠にも近い、長い歴史を生き延びたこのレースを未来に伝承するには、今何を大切にすべきでしょうか。新たな挑戦を、作品を生み出すことと共に「心」と「技術」の修練を忘れずにいたいという思いを籠めて全体を構成しました。目前を優雅に開花するレースの連続。壁面いっぱいに展開される壮大な大タペストリー作品。そしてまたこれから先、未来の伝承を予期する作品。歴史あるルーマニア大使館の空間をどう活かしながらルーマニアンレースの世界を広げるのか是非皆様お誘いの上ご観覧願います。

★本協会会員がひとつひとつ手作りしたレース小品を販売致します。任意募金と共にルーマニアのエイズと闘う子ども達へ経費を除いた全額寄付されます。季節柄、クリスマス飾りも多くご用意いたします。

※うれしくも「毛糸玉 冬の特大号2009」にも掲載いただきました。そちらも是非ごらんください。



■ 白鳥千鶴子(1941−2008)
ルーマニア政府より【日本における正統な伝承者】として認められた唯一の手芸家。「ルーマニアンレース」という名称も日本全国で活動しながら広め,今は通称として確立。日本ルーマニアンレース協会創立者。
2008年に神奈川県茅ヶ崎市立美術館にてルーマニア国大統領令文化勲章を受勲。病と闘いながらも伝承活動を継続
教える時の口癖だった「そうです。そうですね。」と生徒一人ひとりを見つめる授業は病床の夢の中まで続けられていました。2008年6月26日家族が見守る中、静かに永眠しました。

利己的な考えの下、技法・作品デザイン等無許可で盗用される方がおり、とても残念です。
レースは
の作業です。曇った心は作品に表れます。
そのようなお気持ちは改めて頂けますようお願い申し上げます。
正しい伝承の為に私達は長年活動をして来ました。
高いモラルと清らかで真摯な姿勢を持って「レースの心」を守りましょう。

1994・06 横浜第1回展(ロイヤルパークホテルニッコー)
1994・11 神戸展(ポートピアホテル)
1995・06 札幌第1回展(京王プラザホテル)
1998・10 札幌第2回展(ロイトンホテル)
2000・09 旭川展(旭川グランドホテル)
2001・10 神戸第2回展(ポートピアホテル)
2001・11 横浜第2回展(ロイヤルパークホテル)
2002・11 仙台第1回展(JALシティホテル仙台)(修正中)
2004・05 名古屋第1回展(マリオットアソシアホテル)
2006.06 福岡第1回展(日航福岡) (修正中)
2007・06 札幌第3回展(ホテル日航札幌)
2008・06 ルーマニア国大統領令文化勲章 受章式典記念展示会
2009・03 第19回アートオブダイニング展 (協同展示)
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