Log (Oct 2004)

■2004年10月31日(日)  ─ 新札発行。 ─

 明日から、日本銀行券の新札が流通する。

 新札発行の主な目的は「偽造防止」だという。
 既に、誇らしげに偽造防止技術が発表されている。

 定番のすかし、識別マークは勿論のこと、
 すき入れバーパターン・潜像模様・パールインキ・マイクロ文字・特殊発光インキ。
 よく分からないが、無条件に凄いと思わせるラインナップである。

 そして、今回目玉の新技術のひとつに「ホログラム」がある。
 しかし、ホログラムって何か今さら感がないだろうか。

 ホログラムというと、思い出すのはやはりビックリマンシールである。

 ヘッドのシールのキラキラと同じ。
 偽造防止の新技術とビックリマンシールの意外な共通点。
 先ほど感じた無条件の凄みを、真っ逆さまに失墜させるに足る発見。

 ヘッドか?

 新千円札には使われていない、ホログラム。
 つまり、新千円札はビックリマン的に「お守り」(スカ)だ。


■2004年10月30日(土)  ─ カタパンはやっぱり堅かった。 ─

 大須の商店街で、カタパンを買った。

 カタパン。 カタパン。(6×6センチのカタパン10枚入り:\500)

 その名の通り、堅いパンである。

 ぱっと見は、オールドファッションなビスケットなのだが、
 表面を爪で叩くと、カチカチと硬質な音がする。
 その硬度と形状から、ホームセンターで売っているヒノキの板材のようでもある。

 袋から1枚取り出し、口に運ぶ。
 ・・・堅くて噛めない。
 文字通り、歯が立たない。

 ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家で言うなら、
 多分、家の基礎部分に使われているはずだ。
 もしくは、風呂場のタイル。

 暫くなめてふやかすと、やっと噛み砕けるようになる。
 砕けた断面から広がる、香ばしい風味。
 ほのかに甘くて、懐かしい味がする。
 瓦煎餅に似た、小麦の味。

 「イースト菌で発酵させる技術がなかった、古代エジプトのパンは堅かった」と聞いたことがあるが、
 もしかしたら、こんな感じなのかも知れない。

 などと思いつつ、しゃぶっては噛み砕き、噛み砕いてはしゃぶる。
 1枚食べるのに、やたらと時間がかかった。

 その代わりと言ってはなんだが、よく分からない達成感はあった。

 カタパンは、「強敵」と書いて「とも」と読ませるような、
 そんなパンだと思う。

 堅い。


■2004年10月29日(金)  ─ 宇宙食。 ─

 宇宙食というと、チューブ入りというイメージがある。

 ウィダーインゼリーのようなパッケージに、
 離乳食のようなドロドロの何かが詰まっており、
 アストロノーツがチューチュー吸っているようなイメージだ。

 当然食べたことはないわけだが、
 機能性重視で、味は二の次という感じがする。

 実際のところ、あれは美味いのだろうか。

 昔、「宇宙食のアイスクリーム」と称したラクガンみたいなお菓子を
 お土産でもらい、食べたことがある。

 結果として、図らずも来るべき宇宙世紀に生きることの難しさを知ったのであった。

 少し前、中国の有人宇宙船「神舟6号」の宇宙食メニューに、
 アワビや車エビ、豚肉のしょうゆ煮込みなどの本格中華料理が入ることになりそうだというニュースを
 何かで見た記憶がある。

 それもやっぱりチューブ入りなのだろうか、それともフリーズドライか。

 歯応えが命のアワビが、ペースト状、もしくはカラカラに。
 あまり考えたくない状況ではある。

 もし俺が宇宙飛行士ならば、
 「この店の主を呼べ!」と、海原雄山並みに一喝しているところである。

 宇宙ショック。

 話は変わるが、六花亭のストロベリーチョコは少し宇宙食っぽい。


■2004年10月28日(木)  ─ リニアモーターカー。 ─

 ひと昔前、夢の乗り物といえばリニアモーターカーだった。

 東京と大阪を1時間で結ぶ、時速500キロの超特急。

 線路から10センチ近く浮きながら、
 風のように、弾丸のように走り抜ける流線形のフォルム。

 俺が大人になる頃には、
 そういうのがビュンビュン走っているのだろうと思っていた。

 そして21世紀。

 愛知県では、「愛・地球博」に向けて、
 「リニモ」というリニアモーターカーが着工中である。

 最高速度は、時速100キロ。
 営業キロ数、8.9キロ。
 9つの駅を15分で結ぶ、夢の超特急。

 あの頃見た夢は、ずいぶんと貧相な形で実現しつつある。
 為替で言うなら、ペソ並みの暴落っぷり。

 メロンが食べたくてずっと待っていたら、
 キュウリにハチミツをかけたものが出てきたような感じ。

 こんなのメロンじゃない。

 メロンじゃない。

 ・・・近未来には夢がない。


■2004年10月26日(火)  ─ 何だかな。 ─

 ***
 ダイエーで「ドラゴンズ感動ありがとうセール」をしているのは、やっぱり違和感がある。

 ***
 朝晩冷え込むようになった。
 北海道では、初雪が降ったそうだ。

 気が早いと思っていたコンビニのおでんも、
 既に「あって当然。」という貫禄をつけ始めている。

 あわてんぼうのサンタクロースだって、そろそろ来てもおかしくないんじゃないか。

 ところで、童謡「あわてんぼうのサンタクロース」は小林亜星の作曲である。
 そう聞くと、何だか大切な思い出を汚されたような、
 裏切られたような気はしないか。

 複雑・・・。

 ***
 本番稼動直前だというのに、バグ報告と仕様変更依頼がどっさりとやってきた。

 「明るいニュースが足りてない」みたいな言い方だが、
 ちょっと最近、カルシウムが足りてない。

 ・・・あれ?


■2004年10月24日(日)  ─ もっと光を。 ─

 「カルシウムが足りてない」みたいな言い方だが、
 ちょっと最近、明るいニュースが足りてない。

 ***
 名古屋と金城埠頭を結ぶ、あおなみ線に乗った。

 下車駅は「ささしまライブ」駅。
 半年後に迫った「愛・地球博」ではサテライト会場となるらしいが、
 現在はほぼサラ地であり、とりたててライブ感は皆無だ。

 目の前に広がる、東京ドーム2個分くらいのサラ地。
 都会の真ん中にでかいサラ地があると、何だかシムシティみたいだと思う。

 あと、自分で書いておいて今さら何だが
 東京ドームを度量衡の目安にするのは、もうそろそろやめた方がよくないか。

 この広大なサラ地に、半年後にはパビリオンが建設されているのである。
 経済効果というのは、つまりそういうことなのだろうか。

 ちなみに、下車したのは俺一人。
 ちょうど日が暮れる時間帯であり、
 駅から伸びるのは、無機質なサラ地を縁取る暗い一本道のみ。

 いやがおうにも高まる不安と孤独。
 5歳くらいの頃、遊園地で迷子になったとき、俺は多分こんな心境だったはずだ。

 ・・・。

 ※ちなみに、オリジナルはこちら。(ひとりぼっちの君へ


■2004年10月23日(土)  ─ 錯覚。 ─

 母集団の人数を分母、該当人数を分子とした分数の約分で表す表現がある。

 たとえば、「日本人男性の3人に1人が肥満である」とか、
 「AB型でRh-の血液型の人は、2000人に1人の確率である」とか、
 そういうヤツだ。

 一見分かりやすいようにも思えるが、
 そうして一般化することにより、妙な先入観・錯覚に陥りやすい。

 「2000人に1人」と書くと、何だかえらく少ないように感じるが、
 「日本全国で約6万人」と実数に近づけるとそれほど少なく感じない。

 実数をぼかし、一般論に変換することで
 より強く印象付けることが可能なのではないだろうか。


 ところで、今月末にボーナスが振り込まれる。

 「賞与は平均2.2ヶ月支給」と聞くと何だか期待が持てそうでもあるが、
 実際に口座に振り込まれる金額はそれほど多くない。

 ない。


■2004年10月21日(木)  ─ 認識。 ─

 ***
 上を見てもきりがない。

 下を見てもきりがない。

 右を見ても果てしがなくて、
 左を見ても限りがない。

 上見ろ、下見ろ、右見ろ、左見ろ、ザマ見ろ。

 少なくとも、いつだって前だけは見ていたい。

 ***
 「エサ不足のクマにドングリを贈ろう」という呼びかけに対し、
 約500人の有志が賛同し、全国から合計4トンのドングリが集まったそうだ。

 4トンである。

 少なくとも、ドングリに対して使うべき重量の単位ではない。
 ドングリのやじろべえが、いったい何個できるんだ。

 単純計算で、一人当たり8キログラムのドングリを送った計算になる。
 単位がキログラムになったが、それでもかなりの違和感だ。

 既存の単位の概念では対応しきれない超越性。

 一歩間違えれば、「ドングリ」という度量衡の単位の必要性すら感じる。

 うぉっほん。


■2004年10月20日(水)  ─ 台風、直撃中。 ─

 台風、直撃中。

 よくねえよ。

 横殴りの雨が、激しい風とともに窓を叩いている。

 ポリバケツが横転して転がる音が聞こえた。
 強風で何かが転がる音を聞くと、いかにも台風が来たのだなと思う。

 街路樹の揺れ方からして、外ではかなり強い風が吹いているものと思われるが、
 部屋の中にいる分にはとりあえず快適だ。

 「三匹の子ブタ」のレンガの家の安心感というのは、
 きっとこんな感じだ。

 ***
 「アントクアリウム」というのがある。

 青い透明なジェルで満たされた透明な容器に数匹のアリを入れて、
 アリが穴を掘って巣を作る過程を楽しむ、
 ちょっとしたインテリアだ。

 最近の子供はどうか知らないが、
 幼稚園の頃に、ビンに土を詰めてアリを飼ったりしたことはないだろうか。
 あれを、NASAのテクノロジーを用いてやったらこうなる、という
 すごいんだかすごくないんだか判断に困る一品でもある。

 「何サボってんだ、働け働けー!」と労働者を駆り立てる
 ブルジョワ層の気分が味わえそうなアイテムだと思う。

 そして、どうしても「アリの巣コロリ」のCMを連想してしまう俺は、
 きっと劇的にアントクアリウムに向いていない。


■2004年10月19日(火)  ─ 何だ、夢かというオチ。 ─

 考えてみれば、ペ・ヨンジュンほど
 棚ボタという言葉が似合う人間も珍しいのではないか。

 たまたま出演したドラマが外国でウケ、
 CMやら何やらのオファーが矢継ぎ早に舞い込む。

 トントン拍子というか、順風満帆というか。
 少し出来すぎていて、怖いくらいだ。

 もし俺がペ・ヨンジュンなら、
 そろそろドッキリか夢オチを疑い始める頃だ。

 名古屋弁か。


■2004年10月17日(日)  ─ スパゲティミートソース。 ─

 久しぶりにスパゲティミートソースを食べた。

 一昔前なら、スパゲティといえば
 「ミートソース」と「ナポリタン」が二大巨頭であったものだ。

 そしてそれらは、竜虎相うつ定番の喫茶店軽食メニューであった。

 バブル期くらいに「イタメシ」とか言い出した頃からだろうか、
 「ペペロンチーノ」、「アラビアータ」、「カルボナーラ」といった
 イッタリアーノな響きのパスタに押されるようになり、
 凋落の一途を辿っているような気がする。

 まさに黒船来航である。

 しかし、ミートソースは既にカレーライス並みに
 日本人の心に根付いている感がある。
 白いシャツに飛んだトマトソースの跡のように、DNAに染み付いていると言ってもいい。

 初めて行くイタリアンレストランでも、「ミートソース」の文字を見ると安心する。
 そういう、気が置けない良好な関係を築いていると思う。

 現在進行形でノスタルジックな味とでも言おうか。

 中学卒業以来、ずっと会っていなかった友人に久しぶりに会ったら、
 昔と全く変わっていなかった。みたいな感じ。

 毎回、旧交を温めるように、何かを確認するかのように食べてしまう。

 ミートソース。


■2004年10月16日(土)  ─ 豚の毛。 ─

 歯ブラシの毛先が開いてきたので、
 新しい歯ブラシを買いに行った。

 歯ブラシの固さは「かため」というこだわり以外は
 特に歯ブラシに思い入れはない。
 山切りカットだの、コンパクトヘッドだの、二段植毛だの、
 歯医者さんが考えただのという要素は、割とどうでもいい。

 そして見つけた、高級豚毛ハブラシ。

 豚毛。

 その名も『豚毛ライオン』
 ネーミングに関しては、おそらく確信犯だ。
 間違いなく、つっこまれるのを待っている。

 身体を洗うボディブラシなんかでも、
 豚毛のブラシは高級品だと聞いたことがあるが、
 やはり「高級な豚の毛」という観念は非日常的だと思う。

 耳から入った音声情報が、
 脳の普段使わない部分で処理されている感じ。
 Javaプログラムの世界で言うところの、例外処理だ。

 高級な豚というと、「薩摩黒豚」くらいしか思いつかない。

 どこの毛?


■2004年10月15日(金)  ─ 多機能携帯電話。 ─

 携帯電話が、どんどん多機能になっていく。

 高性能なデジカメがついていたり、
 ゲームができたり、テレビ電話ができたり、
 財布代わりになったり、定期代わりになったり。

 最近では、テレビが見れる機種があったり、
 1曲まるごと音楽配信されるサービスがあったりするらしい。

 技術としては高いレベルであり評価もするが、
 何だかベクトルが真っ当なので、あまり面白みがない。

 もっとこう、十徳ナイフのようなムリヤリさと多様性が欲しい。

 懐中電灯機能とか、ストップウォッチ機能とか、
 ワイヤレスマウスになるとか、
 ストラップを引き抜いたら防犯ブザーみたいに音が鳴るとか。

 ダーウィン進化論でいうなら、
 まず間違いなく自然淘汰されるような、
 合目的性のない異端系の進化に魅力を感じる。

 そういう無意味な機能が続々と盛り込まれたら、
 半年単位で機種変更するかも知れない。

 爪切りと櫛は便利だと思う。


■2004年10月13日(水)  ─ 小ネタ。 ─

 幼児英語教材のCMで英語をペラペラ話している幼児は、
 きっと日本語がカタコトだと思う。

 いや、カタコトであって欲しい。

 あの系統のCMを見るたびに、
 中学の頃、クラスに必ず一人はいた、
 やたら流暢に教科書の英文を読むクラスメートを思い出す。

 ***
 夕方、何の気なしに占いをしてみたら、
 健康運の欄に、「低周波治療器」とだけコメントされていた。

 何なんだ、それ。ちょっと具体的すぎやしないか。

 普段は「軽い運動でリラックス。」とか「食べすぎに気をつけよう。」といった
 ヌル目のコメントでお茶を濁しているというのに、
 今日はいきなり、左脇えぐり込むように商品名である。

 運勢とは何の関係もないように思うのだが。

 占いというのは、もっとアバウトなものだと思っていたが、
 あれでなかなか侮れない。

 どうしろと。


■2004年10月12日(火)  ─ しゃかりきコロンブス。 ─

 1492年10月12日。この日、コロンブスは新大陸を発見した。

 西周りの航路でインドを目指したコロンブスが、
 到達した新大陸をインドだと考え、
 原住民を「インドの人」という意味のインディアンと呼んだ、という逸話は有名である。

 コロンブスは、自分が到達したのはインドだと、
 死ぬまで信じていたらしい。

 山手線でいうなら、
 上野から外回りで原宿に行くのは大変だからと内回りに乗って、
 間違えて途中で降りた巣鴨を、死ぬまで原宿だと信じ続けるようなものである。

 ・・・いきなりのスケールダウンだ。

 「コロンブスの卵」的発想というのは、
 多分、こういうことではないんだろうなあ。

 To tell the truth


■2004年10月11日(月)  ─ 叩けば直る。 ─

 毎年毎年、フェアが催される割に
 ハロウィーンはなかなか定着しない。

 ムキになってフェアをしているように見えなくもない。

 ***
 プログラマというと、
 当然のようにパソコンの内部にも詳しいと思われがちであるが、
 実際はそれほどでもない。

 正確にいうなら、
 「そういうのが趣味で詳しい人」と「興味がなくて詳しくない人」の二種類がいる。
 俺は、火を見るより明らかに後者だ。

 3年ほど前に自分でメモリの増設を行う前までは、
 「パソコンのメモリがね・・・」みたいな話に、
 「へー、どこに目盛りがあるんだろ」くらいの爆弾発言を投げかけるほどの
 ユナ・ボマーであった。

 ペンティアムがああだ、アスロンがどうだ、という話題は、
 今でもチンプンカンプンである。
 「インテル入ってる」方がペンティアムだっけか。

 プロファイリングをするまでもなく、
 テレビのリモコンの調子が悪かったら、
 とりあえず2〜3回叩いてみるタイプである。

 何度涙を飲んだか

 こんなアナログな人間がデジタルな仕事をしているのだから、
 世の中というのは分からない。


■2004年10月10日(日)  ─ シロノワールを食べてみた。 ─

 「コメダ珈琲店」という愛知県を中心に営業している喫茶店がある。

 名古屋市内の至るところに存在し、
 大通りを車で走れば、15分に一度はコメダ珈琲店(以下、コメダ)を見かけるくらいである。
 ドラクエでいうところの「旅の宿屋」くらいの出現頻度だと考えても、
 あながち間違ってはいないと思う。

 名古屋に住んでいながら、今までコメダに行ったことがない。

 すこし前、常駐先の社員の人が
 「コメダに行ったら必ず名物のシロノワールを食べる」と言っていたので、
 何だか気になっていた。

 そんなこんなで、とるものもとりあえず食べに行った。

 初めて入ったコメダは、古きよき喫茶店という風情。
 お昼時を避けたにも関わらず、かなりの混雑ぶり。

 とりあえず席に座り、ブレンドコーヒーとシロノワールを注文する。
 ほどなく、ブレンドコーヒーとシロノワール、おまけのナッツがやってきた。

 シロノワール

 シロノワール。
 白いのか黒いのか、ハッキリして欲しいネーミングではあるが、
 実体はアツアツの4つ切りデニッシュに、ソフトクリームを盛り付けた一品。
 サクランボのシロップ漬けの鮮やかな赤が蠱惑的ですらある。

 ソフトクリームが、次第にデニッシュの熱で溶けていくのだが、
 溶けて甘く絡み合った部分がうまい。

 かつて、ソフトクリームが溶けていく過程が
 これほどまでに礼讃されるべき状況があっただろうか。

 何だか「ミスター味っ子」っぽくなってきたのでテンションを戻すが、
 とりあえずコメダに行かずに過ごした年月を勿体無く思ったのは確かだ。

 ついでにいうなら、28歳にもなって喫茶店で甘味をパクつくのが
 少し恥ずかしかったというのも確かだ。


■2004年10月9日(土)  ─ 間違い探し。 ─

 朝晩肌寒くなってきたので、ハロゲンヒーターを買った。

 形が扇風機と同じなので、
 俺の部屋の季節感のなさに拍車をかける結果に。

 まるで間違い探しのようだ。

 その1 その2

 いっそ、扇風機とハロゲンヒーターを合体させてしまうというのはどうか。
 一台二役。

 いわばツインファミコン。

 シャープあたり、作ってはくれないものか。
 目の付けどころがシャープだし。


■2004年10月8日(金)  ─ テンション。 ─

 雨脚は一向に衰える気配がない。

 大通りを行き交う車が、路面の水と静寂を鋭く切り裂きながら、
 シャッと音を立てて走り去っていく。

 ***
 地上を歩くと濡れるので、
 地下街で軽く食事をとり、ちょっと買物をして帰った。

 繁華街の真下に地下空間を構築するという、
 名古屋のジオフロントな都市計画に感謝すべきか。

 さて、中日ドラゴンズのセ・リーグ優勝に伴い、
 名古屋の地下街やデパートでは連日「燃えよドラゴンズ!2004」の
 エンドレスリピートである。

 CDショップの店頭にも並んでいるのだが、
 正直、誰が買うのか分からない。

 ディズニーランドでミッキーマウスの帽子を買ってしまうのと同じ理屈で、
 相当テンションが上がっていないと買わないだろう。

 ただ、ディズニーランドにいるうちに自然とテンションが昂ぶってくるのにも似て、
 どの店に入っても「燃えよドラゴンズ!2004」がかかっていると、
 何だかテンションが上がってしまうから不思議だ。

 バース?

 ***
 静かな雨音を聴きながら、コーヒーをすする。
 そして、ゆっくりとテンションを冷ましていく。


■2004年10月7日(木)  ─ MONEY MONEY MONEY。 ─

 「芸能人1ヶ月1万円節約生活」が好きだ。
 今日はスペシャルだったので、残業を早めに切り上げて帰った。

 今回も、よゐこの濱口優が物凄い勢いで「節約」という
 当初のコンセプトから遠ざかっていく。

 思わず「本末転倒」という四文字熟語が頭に浮かぶ。
 あんな縄文人のような生活でも金がかかるのだから不思議だ。

 ついでに毎回不思議に思うのだが、
 海や磯で魚介類を獲るためには、漁業権を購入しなければならないはずだ。
 その代金は誰が払っているのか。

 本来なら濱口が払うべきで、そうすると企画の成立が危うくなる。

 テレビというのは都合よく編集されたフィクションの世界なのだなと思う。
 メディアを鵜呑みにしてはいけない。

 ***
 本日、ボーナスの明細を受け取る。
 何だか通知表を受け取る小学生のような気分だ。

 ボーナスは査定の結果を受けた金額でもあるので、
 リアルにサラリーマンの通知表ともとれるわけだが。

 ドキドキしながら、そ〜っと開いてみると、
 会社の業績を反映して前期より少し減っていた。

 減った。

 5段階評価で4だったのが、3に落ちてしまったような落胆。

 脚色のない、リアルな世界。


■2004年10月5日(火)  ─ マグネっ人。 ─

 磁石が鉄を引き寄せるように、
 仕事が俺に引き寄せられてくる。

 磁石にくっついた釘が磁力を帯びて、それ自体磁石となるように、
 俺にくっついた仕事も、磁石のように、派生する仕事を引き寄せる。

 文系なのでよく分からないのだが、
 「フラクタル」ってこういうことなのだろうか。

 もし俺が磁石だったら、
 1メートル先にあるフロッピーディスクのデータだって消去できるだろうに。

 仮定法過去。

 ***
 ピクトグラムさながらに滑った。

 ツルッ。

 雨で濡れた点字ブロックは危険だ。

 ある意味、超伝導。
 時代を先取りするリニアっぷり。


■2004年10月3日(日)  ─ あれは今どうなっているのやら。 ─

 毎回思うが、「FBI超能力捜査官」は胡散臭い。

 何だか当然のようにテレビ出演しているわけだが、
 あれを受け入れてしまうのは、
 自分の中で、ある種の敗北感を伴う。

 俺の分類では、昔テレビでやっていた、
 「徳川埋蔵金発掘」に近いカテゴリに属している。

 怪しい縦穴を発見しただけで色めき立ったりする感じが、
 透視結果を辿っていく過程に似ている気がする。

 結局、結果を出せずに終わる点も似ている。

 エンタテイメントとしてはよく出来ているとは思うが、
 あれは犯罪捜査ではないと思う。

 ところで、徳川埋蔵金は今どうなっているのやら。

 ***
 そっくりさんペットコンテストの有名人部門で、
 ペ・ヨンジュン似のトイ・プードルが優勝したらしい。

 ここまでくると、もうペ・ヨンジュンなら何でもアリのバーリ・トゥードである。

 コスプレさせられているトイ・プードルが何だか可哀想でもあり、
 自分そっくりな犬がいることになってしまったペ・ヨンジュンにも同情する。

 十年ほど前、サッカー選手のアルシンドの髪型を真似て、
 後ろ髪をやたら伸ばさせられていた子供がいたが、
 それを見るのに似た脱力感。

 あの子供は、今頃どうしているのやら。

 ***
 美容院に行った。

 「今日はどうされますか?」
 こんなとき、何て言ったらいいのか分からない。

 オーダー。

 間違ってはいないと思うが、正しくもないと思う。


■2004年10月2日(土)  ─ 色にまつわるエトセトラ。 ─

 最近は、絵の具でもクレヨンでも「はだいろ」という色はないらしい。

 肌の色に関する固定観念を与えないように、
 「ペールオレンジ」(薄いオレンジ)と呼ばれているそうだ。

 何だかビリジアンみたいだ。
 昔、絵の具セットの緑色が「ビリジアン」であることに
 一抹の疑問を禁じえなかったものだが、
 最近の子供は、さらに「ペールオレンジ」という
 よく分からない概念を前に、頭を抱えることだろう。

 「はだいろ」がNGなら、「ねずみいろ」もNGである気がする。
 ネズミはどちらかというと茶褐色で、「ねずみいろ」ではないと思う。
 何故あの濃い目の灰色を「ねずみいろ」と呼ぶのか。
 もしかしたら、「はだいろ」並みの政治的決着の結果なのかも知れない。

 色で思い出したのだが、クーピーという画材がある。
 小学生の頃、俺は60色セットを持っていた。

 確かクーピーには120色セットというのがあって、子供心に憧れたものだ。
 まさに「倍率ドン!さらに倍!!」である。
 色材の三原色がシアン、マゼンタ、イエローであることを考えるまでもなく、
 さすがに120色はバブリーだと思う。

 120個の色の名前を挙げろと言われて、果たして言えるだろうか。
 一度も使われずに終わる色だってあるはずだ。

 最近のクーピーが12色だの18色だので売られているのは、
 バブル崩壊と無縁ではあるまい。

 関係ないが、「ウルトラマリン」と「ウルトラマン」は似ていると思う。

 「ウルトラマリンバイオレット」なんて言われた日には、
 すわ今秋放送開始かと思わずにはいられない。

 パステル。



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