日本橋三越の来年の福袋の中には、
自分の主演映画を撮影する権利の入ったものも1億円で売りに出されるらしい。
まあ、試写会やパーティーも含めて1億円なら安いのかも知れないが、
それにしたって1億円である。
よっぽどの金と自己顕示欲がないと買えない福袋には違いない。
ヒルズ族あたりが喜んで飛びつきそうな感じはする。
そうやって、ポンと1億円を使ってしまう人間がいる一方で、
昼の定食を680円のAランチにするか、780円のBランチにするかで懐と相談する人間もいる。
冷たい木枯らしが胸にぽっかりと空いた穴を吹き抜ける昼下がりである。
しかし、素人が主演の映画ということは、程度の差はあれ大根なのは否めない。
谷亮子の結婚披露宴で放映された、本人出演の再現VTRのような映画か、
もしくは「シベリア超特急」みたいな映画か。
どちらにしろ見たくない。
そんな映画が試写会に耐えうるか、かなり疑問である。

そうやって考えてみると、
「5,000個以上の宝石と18金などの貴金属を使った豪華な照明スタンド」や、
「333万円のチワワの銀製置物」などといった品々には、
どれも何だか成金っぽい薄っぺらさがあるような気がする。
いかにも、地方の名物社長の家に置いてありそうである。
即物的な豊かさの象徴。
・・・何だろう。
努めて冷静に文章を書いているにも関わらず、卑屈な印象が滲む夕暮れ。


ゾーリンゲンの鼻毛カッター、3,990円。














