Log (Feb 2006)

■擬態。

 「演歌界の荒川静香」という触れ込みで売り出している演歌歌手が
 イナバウアーの真似事をしたり、Y字バランスをとったりしているのを見るにつけ、
 「擬態」という単語が頭に浮かぶ。

 ランの花に擬態するハナカマキリのように、
 芸能界での生存競争に勝ち抜くために荒川静香に擬態する演歌歌手。

 ダーウィンの進化論に従うなら、そのうち自然淘汰されそうな気がしてならない。

 蛇足であるが、
 村主章枝は逆に「フィギュア界の演歌歌手」を名乗る資格があるような気がしてならない。

 どっぱーん。


■大家族。

 中学公民の教科書の親族についての単元に
 核家族の例として「クレヨンしんちゃん」、大家族の例として「ちびまる子ちゃん」が
 掲載されるらしい。

 教科書にマンガやアニメのキャラクターが用いられるとは、
 年寄り臭い言い方だが、隔世の感がある。

 と同時に、教師のアドリブの介在する余地のない教科書だな、と思う。
 教科書がそこまで噛み砕かれている必要があるのかは疑問である。
 既に教材研究されてしまっているような感じ。

 うーむ。

 まあ、それはそれとして、
 気になったのはちびまる子一家が「大家族」の代表という位置づけである。

 大家族というと、
 少子化の波に果敢に挑み続けるドン・キホーテのような夫婦、
 狭小住宅に9男6女がひしめき合い何をするにも大騒動、
 というイメージがないか。

 そう思って何だか腑に落ちないでいたのであるが、調べてみたら
 どうやら法律的に「大家族」というのは多世代が同居する家族のことを指すようだ。

 つまり、おそ松くん一家は一般的には大家族だが、法律的には「大家族」ではないということか。
 ・・・一見尤もらしいことを書いてみたが、だからどうした、という感じである。


■カラス。

 ロンドンの観光名所、ロンドン塔で飼われているワタリガラスが
 鳥インフルエンザに感染したことがニュースになっている。

 ロンドン塔でカラスが飼われていたことも驚きだが、
 このカラスがいなくなるとイギリスが滅びるという言い伝えがあるというのだから
 より一層の驚きである。

 ニュースによると、カラスがいなくなるとロンドン塔が崩壊し英王室が滅びると
 約340年前に占い師が予言したとされているらしい。

 何だそれ、細木数子か。

 340年前というと17世紀中頃だが、ピューリタン革命後の王政復古の時代にあたるから、
 王室が滅ぶというのにもそれなりに現実味があったのかも知れない。

 しかし、カラスがいなくなると王室が滅びる、というのも唐突な話である。
 「カラスが鳴くから帰ろう」くらいの軽いノリ。

 歴史の面白さというのは、こういう下らないところにこそあると思う。

 受験生頑張れ。


■団体パシュート。

 トリノオリンピックから正式種目になった、団体パシュートという競技がある。

 スピードスケートの新種目で、
 3人でチームを組み、先頭を交代しながら滑るのだが、
 それって要するに「ジェットストリームアタック」である。

 「黒い三連星」。

 ジェットストリームアタック。

 何でもかんでもガンダムに例えるのは、自分でもそろそろどうかと思う。


■PR。

 裁判員制度のPRに、漫画「島耕作」が使用されているらしい。

 確か、クールビズのPRにも「島耕作」が使われていたような気がするが、
 この官公庁の「島耕作」採用率の高さは何なのか。

 官公庁御用達の漫画、「島耕作」。

 ところで、官公庁があるシステムを受注すると、その後
 当初の受注者が随意契約により改良等の調達を獲得することが多く有利だと
 一般的に認識されている。

 1円入札といった安値入札が行われるのも、
 そうした将来的なビジネスチャンスを獲得するためだと言われる。

 「島耕作」のあまりの官公庁御用達っぷりに、
 何となくそんな話を思い出した。

 最後は会長か。


■衛生的とは。

 韓国の消費者団体が行った調査によると、
 ショッピングカートの取っ手は公衆トイレのドアノブより不衛生であるらしい。

 ドメスト片手に「もう、ショッピングカートには触れないザマス」という
 マダムの悲鳴が聞こえてくるようである。

 小学生なら「えんがちょー」とか「めーんき」とか言い出すに違いない。

 この手の調査については懐疑的にしか見られないのであるが、
 この結果をもって何が言いたいのかがよく分からない。

 作業服・作業靴に着替え、何重にもエアシャワーを浴びてようやく入店できるような、
 完全無菌のスーパーマーケットでも作らせようというのだろうか。

 ドモホルンリンクルの工場か。

 単純なバクテリアの数で衛生・不衛生を判断できるとは思わないが、
 もし判断できるとしたら、この調査結果から導き出されるのはむしろ、
 不衛生なのはショッピングカートの取っ手やトイレのドアノブよりも
 人間の手なのではないかということである。

 「除菌もできる」が売りの商品の多さを見ると、
 単純なバクテリアの数で清潔度を判断する風潮は日本にもあるように感じられるが、
 行き過ぎた清潔志向には全面的には賛同しかねる。

 「衛生的」というのは、全くバクテリアがいない状態を指すのではなく、
 ある水準でバクテリアのバランスがとれた状態を指すのではないかと思う。

 しゃびしゃび。


■RPG。

 中津江村の鯛生金山にある「地底博物館」から
 純金製の鯛の置物が盗まれたらしい。

 純金製の置物と言うと、やはり「ふるさと創生1億円」を思い出さずにはいられないが、
 日本全国には一体どれだけの「純金製の○○」が存在するのだろうか。

 盗まれた置物が戻ることを祈るが、
 それとは別に、「村の宝」「純金の置物」「盗まれる」というキーワードが
 何だかいかにもドラクエ的だなと思うドラクエ世代である。

 地底博物館のサイトで、ダンジョンのマップ(坑内案内図)を見てしまったからかも知れない。

 村人全員に話しかけたら、直接犯人に繋がる情報が得られそうな感じである。
 「金の鯛を盗んだ犯人が北西の洞窟に逃げ込んだ」とか。

 俺の話を聞けぇぃぃ。

 取り戻して来たら、褒美に何かくれるのだろうか。

 ・・・コレか?


■特別住民票、その後。

 愛・地球博のマスコットであった
 モリゾー・キッコロの特別住民票の発行収入が1,350万円に上っているらしい。

 数ヶ月前、愛知県瀬戸市がモリゾーとキッコロを住民登録し住民票を発行した際には、
 「捕らぬ狸の皮算用」に終わるに違いないと思ったものだが、
 世の中というのは分からないものである。

 確か1通200円での交付だったはずなので、
 単純計算で67,500通交付されたことになる。

 決して看過できない数字である。
 認めたくはないが、短期的ではあるがビジネスとして成立している。

 瀬戸市の目論見どおりと言うより他あるまい。

 この特別住民票の発行、何かに似ていると思ったのだが、あれだ。
 「まるで紙幣を刷っているようなものだ。」とまで言われた、
 遊戯王のカードゲームに似ている気がする。

 恐らく、辿る運命も同じであるような気がする。
 中長期的なビジネスとしては成立しそうにない。

 夢のあと

 ・・・と、ここまで書いて読み返してみたら、
 何だかイソップ童話の「酸っぱいブドウ」の寓話を思い出した。


■高校講座。

 テレビのチャンネルをザッピングしていると、
 たまに「NHK高校講座」がやっていることがある。

 何故だか分からないが、つい見てしまう。
 特に、数学の硬派っぷりといったらどうだろう。

 同じ「NHK高校講座」であっても、生物、化学や世界史などが
 若い女性を聞き手に据え、割とバラエティっぽさを醸し出しているのに比べ、
 NHK高校講座・数学は、ただ黒板を映し出していることが多い。
 見切れた講師が、抑揚のない声でひたすらに問題を解き続ける。

 見切れる。

 予算が下りないのだろうか。
 カメラワークも何もなく、低予算な作り。

 天気予報だって、もう少しぱっとしている。

 ただ、そのシンプルさが逆に潔いとも言える。

 「三角関数ってのは、人生において何かの役に立つのかねえ・・・」と、
 15年前と同じ疑問を感じつつも、あの頃よりは素直に説明に耳を傾ける。


■性能7倍。

 大証のヘラクレス市場で新しく稼動が始まった新システムは
 注文処理能力が従来の7倍だといわれている。

 また、再増強により14倍にまで高める方針であるともいわれている。

 「倍率ドン。さらに倍。」である。
 クイズダービーか。

 しかし、曲がりなりにもIT業界に所属する身からすると、
 システムの能力が7倍やら14倍になるというのは、いかにも眉唾である。
 本当にそんなに向上するものなのか。
 果たして、何が7倍やら14倍になるのだろうか。

 7倍の注文件数に耐えられるということなのか、処理速度が7倍になるということなのか。
 まさか、メモリを7倍積んだから処理能力も7倍、と言いたいわけでもないだろう。

 ベンチマークの結果などといった根拠が分からない以上、
 何だか数字だけが一人歩きしているような気がするのは無理からぬことである。

 例えるならば、「シャアザクは3倍速い」みたいな胡散臭さ。

 シャア専用ザコ。

 逆に、もしかしたら元の性能が低すぎたのかも知れない。
 7倍で、やっと人並み。


■クローン。

 ど根性大根「大ちゃん」が、
 今度はクローン複製技術を使ってコピーされるらしい。

 しおれたときに入れられた“集中治療室”とやらが、
 あまりと言えばあまりにお粗末であったのが記憶に新しいが、
 クローン複製とは、いきなりの技術的飛躍である。

 映画「2001年宇宙の旅」で言うところの、
 類人猿が骨を投げたら、それが宇宙船になったくらいのジャンプカット。

 モノリスに接触したとしか思えない。

 しかし、味がいいわけでも病害虫に強いわけでもないであろう道端の大根を
 クローン複製するというのは、何とも不可解な話である。

 さて、気になるのは今後の展開であるが、
 “集中治療室”、クローン複製と来れば、次は恐らくゲノム解析しかあるまい。
 頑張って「ど根性」を司る遺伝子を見つけて欲しいものである。

 遺伝子。


■バレンタインういろ。

 バレンタインデーが近い。
 店先には色とりどりにラッピングされたチョコレートが並ぶ。

 チョコレート業界が始めたなどとも言われるが、
 バレンタインデーにチョコレートを贈るという風習は、かなり根付いていると言っていいだろう。

 そんな風潮に一石を投じようというのか、
 それともおもねろうというのかはよく分からないが、
 栄の地下街で「バレンタインういろ」というのを見かけた。

 大須ういろの開き直りっぷりがいい。

 いや、よく分からないというのは違うな。
 どう考えてもおもねっている。

 クリスマスの頃に、和菓子で作ったクリスマス菓子について書いた際、
 「次は、バレンタインデーに期待したいところである。」と冗談で書いたが、
 まさか外郎(ういろう)がバレンタイン業界に殴り込みをかけるとは。

 現実はいつも、予想の斜め上を行く。

 バレンタインういろを買うつもりはないが、
 実際にそれを作ってしまう、無謀と紙一重のバイタリティは買いたい。


■ベスト○○イスト。

 ・ベストジーニスト
 ・ベストレザーニスト
 ・ジュエリーベストドレッサー
 ・ベストジャージスト
 ・さわやかヘアスタイル大賞
 ・ミントな人

 「ベスト○○イスト」や、それに類する賞は枚挙に暇がない。
 こうまでベスト○○が乱立すると、やや食傷気味である。

 ジーンズ、レザーまでならまだ笑っていられたが、
 ジャージや、「ミントな人」などという抽象的な概念を持ち出されると、
 「笑う」というよりは「嗤(わら)う」より他なくなってくる。

 ・・・。

 単なる話題作りと言ってしまえばそれまでなのだが、
 受賞理由の曖昧さと、賞を受ける側のお利口で薄っぺらなコメントが毎回鼻について、
 面白みに欠ける。

 もうちょっとこう、ラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞)的なものが
 あってもいいのではないか。ワーストジーニストとか。

 ファッションチェックだと、ドン小西にしろピーコにしろ、視点はラジー賞的傾向に傾いているだろう。
 そう考えると、日本でもラジー賞的なものが受け入れられる素地は
 ないとは言い切れないのではないだろうか。

 ・・・ドン小西とピーコを挙げた時点で、
 俺のファッション業界への興味の薄さが図らずも露呈したような気もするが、
 それはまあいい。

 ラジー賞というと、毎年毎年、面白おかしく映画を揶揄しているというイメージがあるが、
 根拠を明確にして批評するというのは大事なことだろう。

 ところで、この「ベスト○○イスト」の乱立は、
 何だかTVチャンピオンの「○○王」のラインナップを彷彿とさせるな、とふと思った。



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