Log (May 2006)

■ホットヘアキャップ。

 手持ちのドライヤーをセットするだけで自宅でスカルプケアが出来る、
 という触れ込みの商品、「ホットヘアキャップ」。

 何度見ても「オオグチボヤに食べられている人」に見えて仕方がない。

 そんなフォトジェニックさに加えて、
 いかにもアイデア商品コーナーに売っていそうな胡散臭さにぐっと来る。

 それゆえ、定価5,800円という表示に思わず目を疑う。
 どんな強気の値段設定だ。580円の誤植なのではないか。

 多分、すぐに類似品が100円ショップに出回るような気がするし、
 すぐに面倒くさくなって三日坊主で終わるんじゃないかという気もする。

 原理は同じ。


■テディベア・ミュージアム。

 飛騨高山方面に旅行に行きたいと思い、
 関連の旅行雑誌を眺めてみたりしている。

 食メイン。

 パラパラとページを繰っていると、
 たまたま開いたページに「飛騨高山テディベアエコビレッジ」の広告があった。

 そこでふと気になったのだが、
 確か伊豆のシャボテン公園の近くにも似たような施設があっただろう。
 何故テディベア・ミュージアムは日本のあちらこちらにあるだろうか。

 Googleで検索をかけてみたところ、
 伊豆、山中湖、那須、飛騨高山、蓼科、富良野、箱根、神戸、吹田がヒットした。

 避暑地のような風光明媚な観光地には、
 まるでチェーン店のようにテディベア・ミュージアムが存在している。

 テディベアの蒐集家というのは少なくないようなイメージがあるが、
 テディベア・ミュージアムについてもそれなりに需要があるのだろうか。


■秘話。

 たまたま通りがかった喫茶店の看板に描かれていたキャラクター。

 ・・・。 <味のIT革命や〜!

 顔や体、スパゲティの輪郭線と、髪・眉・鼻のタッチが異なるのが気になる。
 最初は、髪・眉・鼻はなかったのではないだろうか。

 そのあまりに特徴のない出来栄えを見た店主が、
 業を煮やして修正を加えた結果がこれなのではないだろうか。

 確かに物足りないが。

 そんな、秘められたドラマを感じずにはいられない。

 しかし、キャラを立てるにしてももう少し方向性があるだろう。
 何だか、和田勉とピエロを足して2で割ったようである。

 出さなくてもよかったオリジナリティ。一歩踏み越えてしまった何か。

 その軽く眩暈を覚えかねない出来栄えを目の当たりにした店主が茫然と立ち尽くす。
 そんな、秘められたドラマを感じずにはいられない。


■デスモアプロ。

 ドラッグストアに行ったところ、
 最近CMでもよく見かける殺鼠剤、「デスモアプロ」が売られていた。

 40年ぶりの新成分ジフェチアロールの配合により、
 従来の成分であるワルファリンの300倍もの効き目があるらしい。

 目的が目的だけに、300倍というのは穏やかではない。
 致死量、という単語が頭に浮かぶ。

 毒。

 このネズミに対する強硬姿勢は、ある意味ネオコンである。
 医薬品業界のラムズフェルドか。

 そんなものを一般のドラッグストアで売ってもいいものなのか。
 まあ、逆説的に言うなら、問題ないから販売されているのであろうが。

 毒餌を食べたワイヤーフレームのネズミが雲散霧消するCMは何度か見たが、
 実際のネズミはその場で屍になるだけで消滅はしないだろう、と毎回思う。

 何かから目を背けようとしていないか、アース製薬。


■ポッタリアン。

 書店の店先に、「ハリー・ポッター」が山積みで並んでいた。

 そうか、ハリー・ポッターの最新刊が発売されたのか。

 ハリー・ポッターシリーズには興味がないので、
 ふーんという程度に一瞥をくれるだけなのだが、
 発売日の解禁時刻である午前5時に書店に殺到したり、
 魔法使いのコスプレをして行列に並んだりした熱心なファンもいたらしい。

 アユとか。

 そういえば、そういう熱狂的なハリー・ポッターファンを指す用語として
 一時期「ポッタリアン」という単語があったような気がするが、
 最近はめっきり聞かなくなった。

 やはり語感がよくなかったのだろうか。
 なにしろ「ぽったり」である。
 女性誌ならば、『夏までに何とかしたい!ぽったり下腹部』とか
 『もうぽったり瞼で悩まない!最新メイク術!』とか、そんな特集が組まれかねない。

 語感の悪さと定着度の低さに関しては「E電」を彷彿とさせるものがある。


■マグロ解体ショー。

 スーパーに行ったところ、鮮魚売り場に人だかりができていた。

 何事かと見に行ってみると、
 どうやらこれからマグロの解体が始まるらしい。

 マグロ解体ショー。
 一度この目で見てみたかったイベントの一つである。
 早速、群集に混じって解体を見守る。

 解体ショー。

 マグロの巨体に長い包丁がズッズズッと入れられ、包丁が中心部に達するや否や、
 まるでレゴブロックでも外すかのように無造作にパーツが取り出される。
 ・・・観客から自然に漏れる低いどよめき。

 切り出されたパーツはさらに長方形に切り分けられ、お馴染みのサクの状態になっていく。

 10万くらいか?

 解体ショーは、行為としては単に魚を下ろしているだけなのだが、
 対象のサイズが巨大なため、自然とダイナミズムやオーディエンスとの一体感が生まれていた。

 『はじめ人間ギャートルズ』でマンモスの肉を分配するシーンのようでもあり、
 脈々と受け継がれた縄文人のDNAが疼くのか知らないが
 実にダイナミックで小気味のよいものであった。


■kazzle?

 母の日が近い。

 最近、数独に凝っている母のために、
 「kazzle?」というSUDOKU専用携帯ゲーム機を買った。

 kazzle。

 ペンタッチ入力というユーザビリティが購入の決め手であるが、
 こんな3,000円程度の玩具にまでペンタッチ機能が搭載されていることに
 技術の進歩を感じずにはいられない。

 そんな技術の進歩に感嘆しつつ、
 手にとって見ていたところ、何だか面白そうな気がしてきた、「kazzle?」。

 面白そうだ。

 「ミイラとりがミイラになる」というのはこういうことを言うのであろうか。


■最上級。

 イギリスの金融会社が「最もセクシーな年金受給男性・女性」のアンケートを行った結果、
 男性の1位はショーン・コネリーだったらしい。

 逆に、「最もセクシーでない年金受給女性」の1位はマーガレット・サッチャー元首相だと言う。

 まあ、セクシーかセクシーでないかはこの際どちらでもいいのだが、
 「最もセクシーな年金受給男性」というフレーズが、
 どうにも中学英語の教科書にありがちな、最上級の例文の直訳のようである。

 最近の教科書は、昔に比べると随分と垢抜けてきているようなので、
 もしかしたら、最上級の単元ではケンとナンシーがこんな会話をしているのかも知れない。

 "Sean Connery is the sexiest pensioner in Britain."
 ─ショーン・コネリーはイギリスで最もセクシーな年金受給男性です。

 "Who is the sexiest pensioner in Japan?"
 ─日本で最もセクシーな年金受給男性は誰ですか?

 よく分からんが。


■ブルースコーヒー。

 五色園を散策中、喉が渇いたので自販機を探す。

 園内には何箇所か自販機が設置されていたのだが、
 全てチェリオの自販機であった。

 チェリオか、珍しいなあと思いつつも商品を見る。

 チェリオ。

 ああ、チェリオだな。
 などと、自分でもよく分からないが納得するチェリオっぷり。

 迷う。

 結局、コーヒーを購入した。

 ブルースコーヒー。

 ・・・ブルースコーヒー。
 思わず、しげしげと眺める。

 むしろコーヒーと接点がある音楽のジャンルはレゲエやルンバのような気がするが、
 敢えてブルースという渋いセレクトである。

 「柳ヶ瀬ブルース」とか「伊勢崎町ブルース」とかそういう方向性の、
 何やらインチキ臭いブルースを連想してしまう。

 蛇足だが、なぜああいう曲名には地名+「ブルース」が多いのだろうか。


■うららかな休日。

 世間はゴールデン・ウィーク真っ只中である。

 この時期はどこへ行っても混んでいるからおとなしくしていようと思ったのだが、
 流石にインドアも飽きてきたので、
 以前から気になっていた「五色園」へ出掛けてみることにした。

 「五色園」とは、愛知県日進市にある五色山大安寺の境内の、
 広大な敷地内に設けられた宗教公園である。

 ひとたび園内に足を踏み込めば、

 ダダッ。 無言の威圧。

 問答無用の石像群。
 宗教的な逸話の一場面なのであろうが、
 うららかな五月の木漏れ日すら霞んでしまう存在感である。

 ちなみに左上の写真の像は、急いで駆けるあまり左足の草履が脱げている。
 全体的には大雑把な作りだが、妙な部分で造形が細かい。

 平均身長高し。

 こんな感じでいくつもの逸話が再現されているのだが、
 敷地は広大だわ、散策道の一部は山道かつ獣道だわで、
 普段の運動不足を痛感させられることに。

 筍。 筍を見つけて和む。

 ナイッフィバ、ナイッフィバ〜♪ サタデー・ナイト・フィーバー。

 円楽っぽい。 「山田くん、座布団全部持ってっちゃいなさい。」


 ・・・何だかんだで楽しんでいる。
 上では適当なキャプションを付けているが、逸話も日本昔話のようで結構面白い。

 ゴールデン・ウィークにも関わらずガラガラな上、入園も無料なので、
 割と有意義な休日を過ごせたような気がする。



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