

美少女弾幕シューティング「東方プロジェクト」の第9弾。 今作は今までの普通の縦シューティングから一転して対戦型シューティングという形式になっている。 だが同じ対戦型シューティングの「ティンクルスタースプライツ」とは似ても似つかない代物で、 非常に人を選ぶ好き嫌いのハッキリするゲームである。
登場キャラは今までの東方シリーズのキャラが多数を占めている。もちろん新キャラも出るが、ちょっと個性が弱いかな。
ステージ背景も過去の使いまわしが多く、BGMも過去の曲のアレンジが多いので新鮮味に欠ける。
ストーリーは今の2005年という時期にぴったりなシナリオだった。こんなタイムリーなネタを出すとはおもわなかったのでおどろいた。 「東方文花帖」のネタも出てくるのでプレイ前に読んだほうがより楽しめるとおもう。
システムを複雑にしたせいで画面がゴチャゴチャして見づらい。弾幕シューティングで画面が見づらいのは致命的。
紅魔郷以降の東方STGはスペルカードシステムという弾幕に名前を付けることによって個性を付けたものが特徴であり、 それをじっくりと如何に攻略するのが醍醐味の1つであったが、「東方花映塚」は対戦型にしてしまったが故に、 単に目の前の弾を反射神経だけで消すか避けるかするだけのものに成り下がってしまった。
また、今までの作品はスペルカード攻撃の時はスペルカードの弾だけで完結していたが、 今作はスペルカード攻撃時にもスペルカード以外の弾(白弾やリリーの弾)が発射されるのでスペルカード弾幕だけを味わう余裕が足らない。 それだけでなく弾幕美というものを崩すことにもなってしまった。
花映塚は対戦型STGなので当たり前な話ではあるが、 今までの東方STGのようにステージの展開と華麗なBGMがシンクロして感動させるようなことがないのも残念だった。
花映塚は確かに独特の世界観、システムで個性は出ているのだが、 上記の点を受け入れることが出来ず楽しめなかった。 もちろんプレイしている時は過去の作品と比較しながら遊んでいるわけではないが、 頭をからっぽにして遊んでいても楽しめないので、 原因を自分なりに追求した結果として上記の点が自分にとって悪いのではないかと思ったのである。 そもそも花映塚は対戦型STGなので通常のSTGと比較することは無意味であるが、 それでも比較してしまうのは自分にとって「東方妖々夢」がシューティングゲームの一つの完成形だと思っているからであろうか。
飽きないようにパターン性を排除してランダム性を強めた結果、 人によっては余計に飽きるペースが早まったのはなんという皮肉か。 作者自身は「自分が楽しめるゲーム」のつもりで作ったそうだが、 作者が楽しめるゲームが必ずしもユーザーも楽しめるゲームにはならないということがよくわかった。
難易度・コンティニューの有無は関係なし。
東方project初の公式ファンブック。全168ページの内、半分はキャラ紹介を兼ねたショートストーリー、もう半分は漫画で構成されている。 ショートストーリーはゲーム作者のZUN氏が書いたものだが、漫画は他の人が描いているアンソロジー形式になっている。 ショートストーリーや漫画は今までの東方の作品をしっかり知っていないと理解できず、面白くないので注意が必要。 文花帖で初出の設定が出てきたりするので東方の二次創作をやろうと思っている人は読んでおいた方がいいかも。
個人的に興味深かったのはZUN氏による「“東方”ゲームデザイン概論」。 それを読んで東方の生みの親であるZUN氏が確固とした信念をもってゲームを作っていることがわかって安心した。
付録のCDには東方花映塚の風神少女(東方花映塚製品版とは違うバージョン)、おてんば恋娘の冒険、花映塚の3曲に加えて、ディスクをパソコンに入れると 東方花映塚 体験版Plus0.02aと壁紙をインストールすることも出来る。