室内での撮影
 室内で撮影をしようとした時、こんな経験をしたことありませんか?
 写真全体がブレてしまった。被写体がブレてしまった。背景が真っ黒。全体が暗くザラザラ。。。
 これらはそれぞれ次のような要因と解決策が考えられます。

失敗例 理由 解決策
写真がブレてしまう カメラを持つ手が手ブレしています。
シャッタースピードが遅く、撮影中にカメラを動かしてしまっています。
三脚などでカメラを固定すると良いです。カメラを持つ肘をテーブルなどに置いて固定するのも有効です。
後は、シャッターをそっと押しましょう。
毎回三脚なんて使ってられない〜、という人はシャッタースピードを上げることを考えましょう。
手ブレを防ぐシャッタースピードの目安は、レンズの画角分の1以上だそうです。
例えば、35mmのレンズだと1/30s以上。200mmのレンズだと1/200s以上って感じです。
シャッタースピードを上げる方法は後述します。
被写体がブレてしまった シャッタースピードが遅く、撮影中に被写体が動いてしまっています。 寝てる子供だったらシャッタースピードが1,2秒かかっても大丈夫だと思いますが、動いている子供を撮るなら結構なシャッタースピードが要ります。
子供が止まった瞬間を狙うにしても、1/30sくらいは欲しいですね。
シャッタースピードを上げる方法は後述します。
背景が真っ黒 ストロボが背景まで届いていない可能性があります。 ストロボってあまり遠くまで届かないんですよ。背景までストロボが届いていないことが考えられます。
レンズ付きフィルムの説明を読んでも2〜3メートルじゃなかったでしたっけ?
ストロボはそれぞれ発光量が決まっています。これはガイドナンバー(GN)という数字で表されています。
GN÷F値(絞り)=距離
という式で表されます。
普及機だとGN12(ISO100・m)くらいですので、
ISO100のフィルムで絞りをF4くらいで撮るとすると、
3メートルしか届きませんね。
解決策としては色々と難しいので、後述します。
全体が暗くザラザラ 光を適正露出まで集められず、露出アンダーな写真になっています。 全てをカメラ任せで撮った場合は、カメラが適正露出を勘違いしてしまったわけです。これに関しては今回説明しません。(今のカメラは優秀で滅多に無さそうだし)
あり得そうなのは、カメラでシャッタースピード優先モードで、シャッタースピードを固定にした場合。
とにかくシャッタースピードを上げようと、無理矢理1/200sなんかに設定しても、光を集めたらずにシャッターが閉じてしまい、露出アンダーな写真になってしまいます。
撮影時にカメラも警告やエラーを発生させていませんか?
これはレンズのF値(絞り)と密接な関係があります。
詳細は「シャッタースピードを上げるには?」を読んでもらえれば分かるかと思います。
後はストロボを使った撮影で、被写体までストロボ光が届いていない可能性があります。これも「ストロボ撮影は難しい〜」を読んでください。



 シャッタースピードを上げるには?
 露出ってご存じですか?写真に反映する光の量の事を言います。
 カメラは写真が適正な露出になるように絞りと、シャッタースピードを操作して撮影をしてくれます。
 絞りと、シャッタースピードの関係は水道の蛇口をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

 水道の蛇口を絞ると、出てくる水の量が減ります。逆に蛇口を開くと、水は勢いよく出てきます。
 1リットルの水を溜めようとする時、蛇口を目一杯開くと、早く水が溜められます。
 これと同じように、レンズの絞りを目一杯開くと、早く適正露出まで光を集めることが出来ます。
 つまりシャッタースピードが速くなるのです。

 じゃぁ絞りを目一杯開こうと思った時、重要になってくるのがそのレンズの持つ開放F値という値です。
 レンズはそれぞれ、絞りを開けられる大きさが決まっています。 (数字が小さい物ほど、大きく絞りを開けられる)
 もし一眼レフカメラを買ったばかりのパパさんだと、
 持っているレンズはカメラとセットになってきたズームレンズの方がほとんどだと思います。
 すると、F値は3.5〜5.6あたりと書いてません?
 どんなに良いレンズだとしても、今はまだズームレンズはF2.8までしかありません。
 でも、単焦点レンズだとF1.0なんてのもありますし、僕の場合はレンズをF1.4で揃えてあります。
 次にF1.4とF5.6がどれくらい違うのかを説明します。

1/8s 1/15s 1/30s 1/60s 1/125s
F1.4        
F2        
F2.8        
F4        
F5.6        

 絞りは√2倍毎に1段あがると計算します。シャッタースピードは1段毎に倍のスピードでシャッターが切れるようになります。
 上の表はF1.4の絞りで1/125sのシャッタースピードで適正露出になる条件で、
 F5.6の絞りで撮ると1/8sのシャッタースピードになることを表しています。

 手ブレを防ぐシャッタースピードの目安は、レンズの画角分の1以上だとすると、
 50mmのレンズで撮影する場合、F1.4の絞りなら十分手持ちで撮影できます。
 ところがF5.6の絞りだと、ほぼ確実に手ブレを引き起こしてしまいます。

 どうでしょうか?F値の小さいレンズ(明るいレンズ・大口径レンズ)が欲しくなってきませんか?
 室内で撮影する時はズームなんてほとんど要りません。自分が動けばいいのです。
 というわけで、単焦点レンズは室内撮りにお勧めです。

フィルムによるシャッタースピードの違い
 そんなこと言われたって、もうレンズも買っちゃったし、当分高い出費は出来ないよ〜という人もいるかと思います。
 その場合は高感度フィルムの使用を考えても良いかと思います。

 フィルムはISOという規格でそのフィルムの感度が表されています。ISOの数値が大きい物ほど感度が良く、
 高速シャッターが切れるようになります。ただし、写真の画質が悪くなるというデメリットもあります。
 普通の写真サイズ(L版)であれば、今はISO800まではそれほど遜色なく見られると思います。
 ちなみに僕の常用はISO400です。

 例えば、上の絞りとシャッタースピードの関係の表がISO100のフィルムの場合だったとします。
 これをISO800のフィルムで考えてみます。
 ISO値は100、200、400…と倍になる毎に絞りやシャッタースピードの1段分の差があります。
 ISO100とISO800の場合では3段分の違いがあります。
 F5.6の絞り値の場合はF2で撮っている時と同様のシャッタースピードになると考えて良いです。
 つまり1/60sでシャッターが切れます。
 これなら50mmのレンズで手ブレをせずに撮影が出来ますね。

感度(ISO) 25 50 64 100 200 400 800 1600
粒子 細かい(高画質) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 大きい(低画質)
シャッター
スピード
低速 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 高速


 いかがでしょうか?
 シャッタースピードを上げる為の方法は理解できたでしょうか?
 絞ると被写界深度が浅くなると言う別の問題もありますが、先ずはここら辺を理解しておくことは重要です。



 ストロボ撮影は難しい〜

 ストロボを使えば、大概、暗い部屋でも手ブレ無しに撮影が出来ます。
 ところが、ストロボを使って綺麗な写真を撮るのは以外と難しいのです。

 なぜならストロボは遠くまで光が届かないし、遠くになればなるほど光は拡散して暗くなってしまいます。
 近くにいる人物(被写体)は白く跳びすぎて、背景は薄暗く…なんて写真が一杯出来てしまいます。
 心当たりはありませんか?

 これらの解決策として一番良い方法は、ストロボを使わないことです(笑)
 最初のうちは部屋を明るくし、シャッタースピードをなるべく早くし、
 手ブレをしないよう慎重に撮影する方が良い結果が出ると思います。
 それが出来ない場合は、自分の場合は良く、天井バウンスという方法を取ります。
 これはカメラに標準で付いているストロボでは出来ない方法です。。。(^^;

 後は、被写体と背景の距離がほとんど無い状態で撮影するとか、明るい背景で撮影するとかでしょうか。
 なんか根本的な解決になってませんね(^^;
 でも、何でもかんでもストロボを使って撮影せず、ストロボ撮影は難しいと考えておくだけでもわりと有意義です。

 まぁこれだけだとちょっと物足りないかと思うので、ストロボのガイドナンバーについて説明しておきます。

ガイドナンバーとは
 ガイドナンバー(GN)とはストロボの光の強さを表す数値です。
 普及機だとGN12くらいが一般的でしょうか。
 GNは絞り値とフィルム感度(ISO)との関係により光の到達距離が決まってきます。

 距離 = GN ÷ F値

 単位は、良くISO100のフィルムの場合でメートルで表されます。
 カタログなどでは「GN12(ISO100・m)」の様に記載されてます。

 例えば、GN12のストロボでISO100のフィルムと絞りF2で撮影した場合、
 被写体までの距離は、6mまでが許容範囲となります。
 フィルム感度が1段分あがるとGNは√2倍の計算をします。
 例えばISO400のフィルムを使うとGNは2倍になるので、 上の例だと12mまで撮影可能となります。

 ちなみに、GN12のストロボを2個使った場合、GNは2倍になりません。
 √2倍の約GN17となります。


 いかがでしょう?理解できましたか?
 まぁここら辺を知っているから良い写真が撮れるというわけではないです。
 失敗しない為の予備知識ですね。
 先ずは、ストロボを多用しないで、その場にある光を出来る限り利用することから始めることをお勧めします。

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