5月31日(火)
作曲のレッスンの後、D・パドロス先生と共に2つのコンサートを聴きに行きました。
1つ目はサンタ・マリア・デル・マルにて行われた、この教会の専属オルガニストNeil Cowleyのリサイタル。
フレスコバルディ、パッヘルベル、シュメルツァー、ブーム、バッハなど、全てバロックの作曲家によるプログラム。
今まで教会でパイプオルガンを聴くという体験は何度もありましたが、こういったコンサートとしては初めてのこと。
僕はクリスティアンではないけれども、いつもながらとても厳かで敬虔な気持ちにさせられます。
ヨーロッパ音楽の伝統を肌で感じることができ、またバロック時代の作曲家達が
どのような心境で音楽に取り組んでいたかを、身をもって理解することができます。
コンサート会場としては若干残響が多すぎるような気もしましたが、
こういった音楽に対する視覚的な演出効果としては抜群。その後駆け足で移動した2つ目のコンサートは、
Agatha Podsialyのフルートと、Nadim Robert Majureのギターによるデュオで、
カタルーニャの現代作曲家中心のプログラム。モンサルバッジの「El Arca de Noe」は、
多少調性が取り入れられており、各楽章はそれぞれの動物を描写したもの。
シエラの2つの「Cronica del Descubrimiento」、またブロントスの「Tre Divertimenti」は、
フルート、ギター共に特殊奏法が追求された作品で聞き応え十分。
そして、D・パドロス先生の「Sunyata」という作品の初演も行われましたが、
フルートの斬新的な旋律が、この作曲家独特の和声感覚が発揮された
ギターパートのハーモニーに支えられて音楽が展開していきます。
僕個人的には、以前にスコアを貸して下さり、そのハーモニーを勉強していたので特に興味深く聴くことができました。
5月21日(土)
「Excellence」にて、即興とオリジナル曲を中心にしたソロコンサートを行いました。
プログラムは以下の通りでした。
インプロヴィゼーションNo,1
浜辺の歌、赤い靴、赤とんぼ (日本小学唱歌)
オリエンタルワルツ T、U、V
映画音楽集によるメドレー
京都の風景
インプロヴィゼーションNo,2
ご来場下さったみなさんに大変感謝します。
5月17日(火)
バルセロナギターフェスティバルのコンサートの1つ、マヌエル・バルエコのリサイタルを聴きました。
会場であるEl Petit Palauは先日エル・シガラのコンサートを聴いた、
Palau de la Musica
Catalanaの隣にある、600人程を収容するホール。
プログラムは、10年前に大阪で聴いた際のものとほぼ同じで、
2つのソナタ(スカルラッティ)、組曲第7番二短調(ヴァイス)、3つのスペイン舞曲(グラナドス)、
5つのバガテル(ウォルトン)、サムタイムアゴー(コレア)、ブエノスアイレスの冬、夏(ピアソラ)。
大変高い技巧の持ち主で、全曲をクリアーでほぼ傷のない演奏。
特にバロック作品では粒の揃ったスケールや、良くコントロールされた各声部の弾き分けなどが心地良いが、
全体にクールで、メトロノームのようなフレージングが目立つ。
しかしプログラム最後のピアソラ作品は曲の素晴らしさもあり、大変美しく胸に迫るような音楽を聴かせてくれました。
5月6日(金)
カンテ(歌)フラメンコのキングと称されるエル・シガラのコンサートを聴きました。
会場となったPalau de la Musica Catalana(カタルーニャ音楽堂)は、
世界遺産にも登録されている豪華絢爛なコンサートホール。
1908年に完成し、その時代様式をそのまま感じさせるような古風な佇まいは非日常的。
午後9時半から演奏が開始されましたが、シガラは口髭にパーマのロン毛でアラビア的な顔立ちの濃い風貌。
編成は彼を中心に2人のギターと2人のパーカッション、ウッドベースと曲目によりキーボードが使用されました。
一世代前のフラメンコ歌手、カマロン・デ・ラ・イスラを思わせるような力強いハスキーボイスに、
完璧なリズムとアンサンブルで、彼のオリジナルと思われるブレリアスやタンゴスなどを
情熱的で思い入れたっぷりに歌い上げました。
声量に幅があり表現が多彩で、聴衆を熱狂させる歌いまわしや身振り、音楽の持って行き方をよく知っている。
そして彼はしばしば聴衆の笑いを取ったり、どこの誰だか分からないおじさんを舞台に引き上げデュエットを始めたり、
アンコールのときに踊りを披露するなど、かなりのくだけたキャラク
ター。
音楽のみならずそういった点でも大変優れたエンターテイナーで、超満員の観客は最後まで拍手大喝采でした。
PHOTO欄Landscape13にカタルーニャ音楽堂の写真をアップしてみました。

