2009年6月3日(水)財政委員会(質疑概要)

1、平成21年度一般会計補正予算について

●西岡…平成21年度一般会計補正予算(第1号)に関して伺います。都は、国の経済危機対策に連動して、平成2年の使用料改定、平成7年の都市博に関する補正予算を除けば、昭和54年の肉付け補正以来、30年ぶりの、年度が始まった時期の補正予算になります。これはそれだけ緊急度が高いということで、国の対策に合わせて、都も独自に補正予算を編成しました。それでは、国の経済対策に関連するものを除く、当初予算編成後に生じた都の緊急課題とはどのようなものなのか、まずは伺いたいと思います。そして、緊急課題に対応する新たな施策とはどのようなものか、どのような考えから策定し、どのように対応しているのか伺います。

●真田主計部長…今回の補正予算における都自らの取組は、国の経済対策に関連して、これを一層有効なものとし、また、都の当初予算編成後に生じた緊急課題等に迅速に対応するため行うものである。このうち、当初予算編成後に生じた緊急課題の例としては、新型インフルエンザや老人ホームの火災事故への対応が挙げられる。新型インフルエンザについては、秋以降に懸念される鳥と豚の同時流行に備え2つの病院に新たに「感染症緊急対応病床」を整備するための対策を講ずることとした。また、老人ホームの火災事故への対応については、未届けの有料老人ホームのスプリンクラー等の防火対策などについて助成を行うこととした。これらについては今回、国から交付されることとなった「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」を充当するこが可能であるため、今回の補正予算ではこの交付金を財源として有効に活用することにより対応することとした。

●西岡…東京の緊急課題ということで、その内容について理解いたします。今回は、当初予算を発表してすぐの第2回定例会での補正予算という極めて異例な補正予算です。それでは、これまでの都独自の補正予算と今回の補正予算との考え方に変化はあるのか伺います。

●真田主計部長…都は、当初予算を年間総合予算としてこれまで編成し、1年間の歳入をすべて見積もるとともに、その時点で必要と判断した施策を確実に予算に計上しているが、編成後に新たな事由が生じ、その事由について緊急性や必要性などが高く、かつ必要となる財源の見通しが立つ場合には、これまでも補正予算の編成を行ってきた。今回の補正予算は、厳しい経済危機に対応し、国が補正予算を編成した中で、国の経済対策に関連してこれを一層有効なものとするとともに、当初予算編成後に生じた緊急課題等に迅速に対応するため、国からの交付金を最大限、財源に充て編成した。

●西岡…緊急性という意味では、昨年末に、東京都緊急対策パート?が新銀行東京関連の減債基金540億円を除いて395億円規模で10月に、そしてパート?が512億円規模で12月に補正予算として成立しています。言うまでもなく、経済危機に対応して緊急編成された予算は、その執行が着実になされなければ、効果は表れません。現在、決算整理中だと思いますが、その効果をきちんと検証していただきたいということを要望しておきたいと思います。今回の補正予算に計上された緊急雇用やインフルエンザ対策などは、国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用して行うことで、その財源を賄うこととなります。補正予算では、他にも都独自の財源として、都債や財政調整基金繰入金などが計上されています。特に都債は、将来負担が発生するものであり、しっかりと管理する必要があると考えますし、財政調整基金も今後の景気動向を考えると大事に確保しておく必要があります。それでは、国庫以外の都独自の財源である、都債390億円や、財政調整基金繰入金206億円、諸収入などは、どのような考えで計上されているのでしょうか。

●真田主計部長…今回の補正予算では、まずは通常の国庫支出金に加え国の「経済危機対策」に伴い創設された2つの交付金など国からの財源を積極的に活用することとした。その際、事業の性格や制度上の制約などから交付金を充てられないものについては、都債や財政調整基金などの活用を図ることとした。まず、都債については、発行余力の範囲内で活用し、公共事業の国庫支出金やハード交付金を除いた都負担部分や貸付金などに充当した。また、諸収入については国からの受託事業収入を計上している。さらに、平成20年度最終補正予算で積み立てた基金の事業化に伴う取崩では、6つの基金の繰り入れとして合計143億円を計上している。その結果、財政調整基金206億円を繰り入れることにしたが、財政調整基金の取崩し額は必要最小限にくいとめ、今後活用可能な基金残高は引き続き1.3兆円台を維持することができた。このように、今回の財源対策により、起債余力や基金残高の確保など今後とも都政に期待される役割を着実かつ継続していくにふさわしい、財政基盤を引き続き維持してきたものと考えている。

●西岡…都の財源として、最終的な部分は財政調整基金から206億円を捻出し、なお基金残高は1,3兆円を維持したということであります。都民生活を守るための緊急対応ということで、財務当局としては都財政への影響を考慮して対応していると理解いたします。また将来負担が発生する都債については、発行余力の範囲内であるとのことですが、今後とも、都債発行残高の減少傾向の流れは止めないように適切に対応していただきたいと思います。
 経済危機に端を発した景気後退は現在、都内中小企業の最悪の景況感や、完全失業率の上昇などにみる雇用情勢の更なる悪化、消費の落ち込みなど、都民生活に不安をもたらしています。それらへの対策となる補正予算には理解をするものです。都債発行額は合計で4132億円となり、平成15年度の発行額4371億円に迫ります。
 平成15年度における都財政を取り巻く環境は、都税収入が4兆円を下回る、極めて厳しい状況の中にあり、緊急・重点課題対応型の予算編成を行っていました。現在の国の税収動向を見ても、これまでの景気悪化に伴って都の収入は大きな減少が懸念されますが、都は、今後も、都民や中小企業が必要とする施策に対して、財政の健全性を考えながら、あらゆる財政力をもって対応していかねばなりません。そこで、都財政の現状認識について伺います。

●真田主計部長…昨年夏から始まった経済危機は、急速に深刻さと広がりを増し、都税収入は過去最大の減収となるなど都財政にも大きな影響を与えており、国の経済対策の効果が表れるまでには、一定の期間を要することから、当面は引き続き厳しい経済環境が見込まれる。このため、今回の補正予算編成において、財源活用の面では、将来の都財政を見据え、財政の対応力の維持にも配慮しながら、いかにして必要な事業費を確保するか、という点に配慮した。これには、国の「経済危機対策」における二つの交付金を有効に活用することにより、都債の発行余力の範囲内で財源を確保し、財政調整基金の取崩については最小限にとどめることが可能となった。このような時こそ、必要な施策を着実に実施することが求められており、継続的に都民サービスを提供するためには、歳入確保努力や経費の無駄の排除を行うとともに、効率的で実効性の高い施策の構築が重要と考えている。こうした取組によって、都民の不安に応え、都政の積極的な展開を支えうる財政を実現できうるよう、取り組んでいく。

●西岡…平成20年度の税収が最終的にどの程度まで落ち込むのか、そして今年度の税収がどの程度になっていくのか、その先行きは大変厳しく、険しい財政環境が続くと考えます。今回の緊急対策を含めて、都民生活の安定とともに、持続可能な都財政の確立に向けて一層取り組まれることを求めて、質問を終わります。


<<戻る

東京活性化宣言ブログ トピックス
Copy right(C) NISHIOKA SHINICHIRO All rights reserved.