二宮忠八翁のカラス型飛行機製作記(Part1)
 二宮忠八翁が仲南町樅の木峠で飛行原理を覚り、最初に作り上げたのがこの「カラス型飛行器」。そして、このゴム動力模型はその飛行原理を実証することとなります。今、私たちが当たり前のように目にし、また利用する空飛ぶ機械「飛行機」は100年あまりも前の先人たちの思いつきから始まったもの。そんな思いであらためてこの模型を見ると、またちがったものに見えてきます。
 この機体をラジコン化して現代に蘇えらせてみることにしました。この「カラス」が大空を飛び回る様を翁はどんな思いで見てくれるでしょうか。
 機体製作は当クラブの田辺会員です。

 カラス型飛行機
 
仲南町北小学校に保管されているカラス型飛行機のレプリカ。これをもとに製作の開始です。
以下、田辺会員の製作記です。


 製作記 (Part1)
■Prologue
 プロローグについては近藤会員が玉虫型製作記に書いてある様に仲南町の「二宮飛行神社例大祭」に「カラス型」「玉虫型」をラジコン化して飛ばそう。...というのが発端でした。 ただ《大いに盛り上がり、田辺会員が「それなら私がカラス型を作りましょう」なんて言い出したもんですから...》というのはちょっと違っておりまして、実際は「さて誰が製作するのか」という状態になった時、周りからいや〜な威圧感と共に刺すような視線(すみませんそう感じました)をハタと感じてしまいました。 「玉虫型があたったらこりゃ事だな!」と頭をよぎり「じゃあカラス型ならやってみようか?」とつい拍子で言ってしまったのが苦労?の始まりでした。

■設計?開始
 設計というか製作プランを立てるために資料集めから始めました。関西方面ではカラス型飛行器による競技会まで開かれているようですので、簡単に図面が手にはいるかと思いきや、そううまくはいかず、結局仲南北小学校に保管されてある本物の写真を光島氏に撮ってきてもらい、それを見ながらプランを立てることにしました。
 (写真1)


■すごいっ!
 カラス型について調べれば調べるほどびっくりです。翼断面は上方に反りが入って立派な高キャンバー翼型になっているし、自立安定性を保つため主翼には上半角がつき、水平尾翼および垂直安定板を持ち、3輪式降着装置、実用的な推進装置(プロペラ)、推力線を下げ(ダウンスラスト)ゴム動力による初期高出力高トルクをうまくかわすなど、項目にするときりがないほど。全く資料も何もない時代で、それもかの有名なライト兄弟より10年も前!...。


■ 材料取りがそのまま設計?製作?
 実のところ私は知る人ぞ知る無精者、ライトプレーンを改造して作れば楽かな..っと考え、写真2のようにいっぱい買い込み、これを使って作ることにしました。(写真3) 


(写真2)

(写真3)

 カラス型は竹ひごが主材料ですのでライトプレーンと同じ、したがって材料を流用しますので必然的に寸法が決まってきます。翼面積が一番多く取れるユニオン製B級ペガサスを使いました。カラス型の水平安定板は少し小さいので、フォルムを壊さないように少し後方へのばすことにします。逆に垂直安定板は前方にありモーメントアームが短いので少し大きくします。主翼はペガサスの材料をほぼそのまま流用し、余分は切らずに翼幅を稼ぎ、若干前縁側の竹ひごを長くして後方に反らせます。空力的にはよくありませんが強度を増すために、中央から翼端までリブの下にバルサ製のスパーを接着しておきます。気がつくと写真4のようにほぼ骨組みができあがっていました。忠八翁の時代にはない瞬間接着剤・促進剤の威力です。ただし竹ひごを曲げるのは苦労しました。ここまで約2日でできました。
尚、主翼の取付角及び取付位置、推力線の角度は写真を見て「えい!やー!」

(写真4)

主要諸元は
 全幅:720mm位だろうと思います
 全長:720mm位だったと思います
 重量:軽くできたらいいな〜♪  といういいかげんなものです。
 (ちゃんと飛んだら正確なものを公表します)

■ 搭載機器
 機体はユニオンのガーデンシリーズと同じ様な大きさですので、このシリーズの諸元を元にしてパワーユニットや搭載機器を決めました。 
 制御はモーター、エレベーター、エルロン(主翼ねじり方式)の3チャンネルとします。

パワーユニット :RCP-54 FK-130ギヤダウンモーターユニット
電池 :RCP-52 6V-110mAh 電池
アンプ :カバン製 5A
RC装置 :受信機 JR R500
:サーボ JR NES-371×2

ユニオンのモーターユニットとそのフェアリング(写真6)
搭載機器、主翼中央下部はエルロンサーボベッド(写真7)


(写真6)

(写真7)


■追記・・・ろうそくを使うのは難しい
  先に書いたようにろうそくで竹ひごを曲げるのには難儀しました。何度やっても写真8のように焦がしたうえに鋭角に曲がり折れてしまう..の繰り返し。これで十数本没。
 そこで見かねたうちのオヤジが「水をつけてから火に近づけ、ゆっくり曲げ、しろーに(白く)なってきたら火から離し、また水をつけてやったら、焦げんとうまいこといくんや。ほんまにおまえはどんくさいのー」.....。 
 一言多いけど...確かにうまくいきました。 17打数3安打でした。

 (写真8)


さて 骨組みの塗装〜被覆〜リンケージ〜初飛行? についてはPART2で....