邪眼の瞳

「ディア!ディディア・ラストルフォーネ!」
( うるさいな。人がせっかくやっともらった有給休暇を有効に使ってるって のに。)
 ベッドからやっと身を起こす。布団の上であぐらをかき、解除と呟く。
 カチャリ、と鍵が開く音。そして続けてばんっとドアは開き、さっき自分の 名を張り上げていた男が転がるように入ってきた。
「何なんだよう。ラガス。俺は今日休みなんだってば。」
「何言ってんだ。こんな時間まで寝てたなんてお前っ今に目ぇ解けるからな」
 このヴィリア城で二、三十ある騎士団の一つの将校をつとめるラガスがいき り立ってそういった。そういうディアも、別の騎士団の将校なのだが。
「目はもう解けてるからいいんだよっ!」
「あ、いや。そういう意味じゃないよ。すまん、ディア。」
 ディアの目はおとぎ話に出てくる妖精のように白目の部分がない。瞳の色は ブラウン。ディア自身、もうこの目のことはあまり気にしてはないが、親友ラガ スはうっかり口を滑らせた自分を恥じるようにうつむいた。
(こいつの真面目さ加減には、親友の俺もあきれるぜ。)
「で?一体今度は何が起きたんだ?近所のガキの凧が木に引っかかった?婆ぁ の洗濯物が風でとばされたのか?黒猫が馬車に轢かれたってか?いい加減にしろ よ。俺は便利屋じゃねえんだからな!」
「ちっ、ちがう!あの女が逃げたんだっ!あのお騒がせ娘、ラデュナ・エリー タだぞ!」
「なにッ?」

「私をなめんじゃないわよっ、と。」
 轟々と吹き荒れる真夜中の城壁にへばりつく豪快な影。言葉とは反して、そ の台詞を吐いたのは鮮やかに筋肉が盛り上がったマッチョメンだった。
「ったく、馬鹿だねっ。私の特異体質知ってっから捕まえてたんだろーに。ふ う、よし、ここから飛び降りられそうね。」
 そう決めた直後に、その体がぶれる。まるで、昔のカメラでとった失敗写真 のように。
「やっっん、ちょっと待って!」
 何もかもが太っとくうっとうしかったその体が、細くしなやかな肢体に変化 する!
「ああんっ!」
びゅっ、と髪が暴風とは関係なく真上に持ち上げられ、その変身は終わった。
「ラデュナ・エリータ、見参!って、こんなとこで細くしなやかで豊満な胸な んて役に立たないってのにぃー!」
 仕方なくラデュナは、ヒールブーツをそっと城壁の縁から足を降ろす。ここ から二、三メートル下に、窓の縁がある。そこに足を降ろそうとしているのだ。
「うっ、やっぱりとどかないっ!さっきの体だったら飛び降りて、直接窓に入 れただろうに」
 ぶつくさ言っても仕方ない。その体になるには再び、原型になっている人物 に両手で触れ、念じなければならないのだ。
「ちぇっ、もういいっ。飛び降りるもんっ!何とかなるわよっ!」
 とんっ、と縁を蹴って窓の縁へ!とうまくいったと思ったら、かかとに力が 入っていたのか、ずるっと足が滑った。
「えっ!うそっ!」
 しびれるような衝撃でお尻をしたたか打って、体が縁から出てしまった。
 やばっ!
 素早く手を縁に伸ばし、体を城の外側から内側へ引き戻す。振り子の原理で 、ぐんっと体が城内に滑り込んだ!
 再びお尻を打ち付けはしたが、何とか確かな床のあるところに入ったのは間 違いなかった。ほっとしたのもつかの間、その中は真っ暗だった。何処が出口で 、扉が何処にあるのか、今入ってきた窓以外は何も分からない。
「倉庫かな?でも、あんまり埃っぽくはないけど。」
 手探りで進みながら様子を見ることにした。手に触れるのは壁ごと覆われた 布一帯。壁に手を当てながら進むと、何かに足があたってしまい、かたんと音が した。
「ラデュナ、かえ?」
 まずいっ!
 ラデュナは慌ててどこかに隠れようとしたが、こう暗くては勝手が分からな い。おかげでさっき足にあたった物をさんざん蹴飛ばしてしまったようだ。
 いったー。
「案ずるでない。わしはそなたを捕まえようとも城の者に突き出そうとも思っ てはいない。わしのできるのは未来視だけ。」
「先見?ってことは、あなた魔法使いのおばーさんね!」
 ラデュナは途端にはしゃいだ声を上げた。捕まえられない、と言う安心感が そうさせる。
「はて、城下ではそういっているのかえ?」
「ちがうかも。あたしはここの人じゃないから。」
 ラデュナは一瞬寂しそうに答える。しかし、すぐに陽気になって声しか聞こ えない、その人に話しかける。
「先見して!私の未来を見せて。」
「それはかまわぬ。かまわぬが、そなたは楽にはならぬぞ。」
 今までとは違う、威圧感のある声がラデュナに届くと、ラデュナは不思議そ うに首を傾げた。
「? どういうこと?」
「未来視で道は分かる。しかし、道は険しくなる。よいか、未来視とは選択す る手間が省けるだけなのだ。」
ラデュナはそれを聞いても、少しも怯えはしなかった。彼女はふっと息を吐く と、
「かまわないわ。これ以上険しい道があるのなら。見せてもらおうじゃないの 。」
と、挑戦的にそう言った。

「おいっ!ジェダっ!おまっお前が逃がしたのかっ?」
 痩せぎすのラガスがむきむきの男ジェダに詰め寄る。まあ、詰め寄ったとこ ろで見た感じ象とありんこみたいなのでどうも威圧感がない。
「いなくなってたんだ、ラデュナ。俺、調べたくて鉄格子、触った。」
「そうしたら、鉄格子がお前に変わってた、んだろ?」
 ディアが茶化すように言うと、ジェダが泣きそうになる。ラガスがぎっとデ ィアを睨みつけた。ラガスは優しすぎるのだ。自分の隊員には。
「すいません。ラガス。」
「いや、俺も迂闊だった。そこまで頭が回る奴だとは、思わなかったんだ。物 に化けるとはなあ。」
「ラガス好みのいい女だったしねぇー!」
「お前、さっきからうるせぇぞっ!」
「ラガス隊長!」
 突然、別の兵士が牢屋に入ってきた。
「何だ、ラウル。」
「はっ。ラデュナ・エリータはラドゥーン魔婆様の部屋に入ったもよう!結界 が張っておりますゆえ、捕らえることができません!」
「げっ!何だってあんなところに入れたんだ?あの女!」
「馬鹿だなあ、ラガス。あんな女だから、入れたんだろ!」
 壁に退屈そうに寄りかかって、頭の後ろで手を組んだディアがそういうと、 ラガスがいきり立って怒鳴った。
「分かったようなことぬかすな!こうなったらお前の出番だろっ?」
「わあーってるよ!」
 二人は急ぎ足でラドゥーンの部屋に向かう。
「結界をどうやってくぐる?」
 ラガスが心配げにディアに訊ねる。ディアはめんどくさそうに、だが丁寧に 話す。
「目には目を!結界には結界を!ってな。同じ属性の結界を張れば、結界は役 に立たないんだ。」
「よーし、それで乗り込めるってわけだな!」
 ラガスが勢いづいてそういうと、ディアがちっちっちっ、と指を立てる。
「わりーけど、その結界が俺にしか張れねーんだ」
 二人はぴたりと足を止めた。ラドゥーンの部屋の前には二、三人の兵士が倒 れていた。
「あーあ、結界を素人が甘く見んじゃねーっての!おい、大丈夫かっ?」
「あ、う。」
 ディアが倒れていた兵士の頬をぺちぺちと打った。たたかれた兵士がうなり 声をあげながら目を覚ます。兵士に外傷はない。
「ドアを触ったとき、どんな感じがした?痛かったか、しびれたか。」
 兵士はうなり声と共に、力が抜けた、という。
「けっ。陰険な結界だぜ。」
「何だ。どうしたんだ。」
 ラガスが横からしゃしゃり出る。
「この結界だよ。ま、いいけどよ。同じやつ張ればいいんだからなっ!」
 ディアはそう言うと、ふんっと力を入れて自分に結界を張った。
「じゃな、ラガス。」
「気をつけろよ!」
「おう!」

「鍵、と見える。どんな鍵かは分からぬが。そなたは鍵だと。」
「鍵?って、ドアを開ける鍵?」
 ラデュナは予想外に抽象的な暗示が出てきたので、ちょっと意外そうな顔を した。
「ドアかどうかは分からぬ。とにかく、何かを開く物、と言った方が適切では あるかもしれんな。」
 ラドゥーン魔婆はぶつぶつとそう言った。ラデュナは、そう言えば、と口を 開いた。
「おばーさん。声だけするけど、実体はないわけ?あたし、あなたの力と体を 借りたいの。そうしたら、ここも出れるかもしれないしね。」
「そーはいかねえよっ♪ラデュナ」
 ドアが開いた音がしたわけではない。それなのに、この暗い部屋に自分以外 の人影が見えた。
「誰?あんた、まさか。」
 ラデュナはじりっと後ずさった。が、ディアの方は飄々と言った口振りで、
「そー。この城の兵士さん。いけないなあ、君はおとなしく牢屋にいなきゃい けないんだよ?」
「私が何したっての?やーよ。この街にはたまたま来ただけなんだからっ。」
 そう言うと、ラデュナは駆け出して再び窓枠にひょいと乗った。
「いい加減にしな。てめえみたいな奴はいるだけで罪なんだよ!」
「上等じゃない。その生まれ持った罪、犯せるとこまで犯してあげましょうか ?」
「のやろ!」
 ディンは思いっきりラデュナにつかみかかった。つかみかかられたラデュナ の顔は苦痛に歪めたものでなく、口の端でうすく笑ったしたり顔。
「!しまっ」
 ラデュナがディアのつかみかかった手に触れようとした瞬間!
カッッ!
 突然、窓の外から光が放出した!
「おーい!ディア!」
「ラガスっ!」
 ラガスが一斉にこの窓周辺の松明を灯させたのだった。全くの暗闇だったこ の部屋が、光に満ちる。簡易目眩まし作戦、と言うわけだ。
 ディアは急激な光にまいっているラデュナの両手をひねりあげると、観念し ろっとばかりにラデュナの顔をのぞき込んだ。
 弱々しく、ラデュナの長いまつげが瞬き、瞼が開いたその瞳は。
「同じ、目?」
 ディアと同じ瞳だけの眼球。そして、鮮やかなエメラルドの瞳。
 あふれ続ける光の中、二人は見とれあった。何しろ、この瞳を自分以外に見 たのは初めてだったので。
「ははっ。なんだ。オレはお前のお仲間かな?」
「さ、さあ。おばーさん、何か」
 分かる?と訊こうとしてラデュナは凍りついた。光りで照らされた割と大き な部屋に、二人以外に人はいなかった。
「なコレどういうことっ?」
「・・・。まっ、いいや。オレ、ここでする事もうねーし。お前につく。」
「はぁ?」
 訳が分からず、思わずラデュナは聞き返す。しかし、もうディアはそれには 答えず、拳を胸に、力を貯めている。
 向かい側の塔から、何やってるんだぁ!と、ラガスが叫んでいるがそれにも 答えない。
「んっ!」
 ばんっとディアの背中から、服を突き破り神々しく光る長い物が唐突に出現 した。
「銀の、羽?」
「そっ。よいしょっと。」
 ディアはラデュナを抱き上げると、窓枠に立ち上がった。
「私を、どうする気?」
 睨みながら、油断なくそう言うラデュナに、ディアはにっこり微笑んだ。
「逃がしてやる。」
「嘘」
 つんとラデュナは顔を外らす。
「そんなご大層な羽まで見せても、私の信頼度なんて少しも増えてないんだか らね。だいたい、よけい怪しいわよ?」
「そりゃそーだ。じゃ、何かに誓おうか?」
ディアが軽く腕に力を入れ、ラデュナの顔を向かせる。ラデュナがぎくっとし たように抵抗し始めたが、ディアの顔がラデュナのそれを覆うと、ラデュナの手 がしおらしく垂れた。
 唇を離すと、ディアは同じ目をした娘の瞳を見つめた。
「ラデュナ・エリータ、君の唇に誓って。」
「そその誓い、破ったら万死に値するからねっ!」
 また、ラデュナがつんと顔を外らした。が、今度は耳と頬を赤く火照らせ、 怒ったように頬を膨らませている。愛おしさに、ディアがきゅっとラデュナの体 を抱きしめ直すと。
「承知しましたっ♪じゃ、行くよ?」
 ディアは窓枠を蹴り、二人は空高く舞い上がった。
 後に、ラガスのディアあああぁっ!と言う叫び声が、ヴィリア城に響きわた っていた。
陽の光が、東の空を白く染めていく。ヴィリア城の騒々しい夜が、今、明ける 。

 白々と明けていく夜空を、二人は空中から眺めていた。羽は翼と違い、滑空 することができないので、ディアは常に羽を動かしている。
 逃げるアテがあるわけでもない。ディアは城の真上で、羽をホバリングして いた。
「疲れない?」
「ちょっとね。まあ、なにぶん初めてだし」
 それを聞いて、ラデュナは少し驚いた顔をした。
「羽、広げたの初めてなの?よく飛べたわねえ。」
 ディアはさっきからヴィリア城を眺めている。ラデュナが、後悔してるの? と訊いたが、ディアはうすく笑って首を横に振った。
「俺な、ここに来る前まで人里離れた森で育ったんだ。親は、他人の俺をそれ こそ本当の子供のように可愛がってくれて。」
 ぱたぱたという羽の連続音が少し弱々しい。
「俺、二人に楽して欲しくって兵になった。でも、将校になる前に二人は仲良 くこの世を去った。老衰。一番幸せな死に方だよ。でも」
「ディア」
「俺は何もしてやれなかった!何もしてないのに。」
「」
「何で、人里離れた森に住まなきゃならなかったのか!どうして二人の死に俺 が間に合わないような所に、いつまでも住まなきゃならなかったのか!全部俺の 所為だ。俺が普通じゃなかったから。こんな俺を育てた、から。」
 ラデュナがディアの涙に手をやる。ラデュナの手も、震えている。
「そんなことも、全部忘れさせてくれてたんだ。この城と、ラガスが。」
「良かったの?これで。この城と、ラガスさんと、別れてしまって。」
 ディアは少し黙った。しかし、きっぱりとこう言った。
「俺は自分がなんなのか知りたいかった。それに、俺はラデュナ、君を守りた い。」
「ディ、ア?」
 きょとんと、ラデュナがディアを見つめなおす。この上なく真剣な顔で、デ ィアはそう言うが、さっきの接吻も戯れだと思っていたラデュナには一向に真実 味がない。
「ね?ディア。本気?私、このテの冗談って苦手なの。」
 じっとラデュナが返事を待っていると、ディアはにっこり微笑んで言った。
「冗談だよっ♪」
 その一言でラデュナはすっかり憤慨してしまった。ディアの腕の中でもがき まくる。
「危ないって!ラデュナ!俺が君を落としたらここからじゃ即死だよっ!」
「もおおおおっっ!離してっ!悔しいっ!こんな人好きになりかけたなんて、 死んだ方があっ!」
 ラデュナが思わず口を閉じる。うっかり秘密を喋ってしまった子供のように 。
 ディアがラデュナの体を元に戻し、抱きかかえる。ラデュナは頬を赤く染め 、口を手で押さえたまま硬直状態に入っているので、ディアとしてはやり易いこ とこの上ない。
「今の、信じないでよ?」
 憮然とした、ラデュナの声で彼女が我に返ったことをディアは知る。ディア はにっこり笑うと。
「ラデュナ、正直だな。お前。」
「っ!」
 顔を真っ赤にしてラデュナは目で抗議するが、ディアはあやすようにはいは い、と言うと。
「じゃあね、俺もっかい誓うからおとなしくしてよ?」
 ラデュナはやはり憮然としたまま、ディアを見上げる。ディアはすうっと深 呼吸する。目を閉じる。
「俺は、ラデュナ・エリータを愛すること誓います。はい、君は?」
 恥ずかしさにむくれて、しばらく黙っていたラデュナだったが、
「私も、ディアを愛することを誓います。」
と言うと、照れたように笑った。
 ディアはラデュナの両頬と唇に接吻し、ここに不思議な目を持つ恋人同士が 誕生した。

「うまく、やったようだねえ。」
 一人の老女が微笑む。顔に刻まれたしわがその所為で、いっそう深くなる。
 傍らで、黒鳥がげえ、と啼いた。
「ラデュナがここに捕まったのは幸いだったねえ。もうこの世に三人しか残っ てない邪眼族と全部居合わせる事ができたなんて。」
 その声はラドゥーン魔婆と呼ばれていた、あの未来視したお婆さんの声だっ た。
 しかし、ここはあのヴィリア城の暗い一室ではなく、暗いがろうそく一本が 炎を揺らめかせている、掘っ建て小屋のようだ。粗末なテーブルには、大きな水 晶玉が置いてあり、彼女はそれを見ているようだった。
 魔婆はゆっくり重い瞼を開いた。その奥には、やはり瞳だけの目がある。色 は、ラデュナと全く同じエメラルド色。
 魔婆は虚空を眺め、ぼそぼそと独り言を始めた。
「瞳の色が人でいう指紋のように一人一人が微妙に違う邪眼族。男は、銀色の 羽を持ち、女は、手に触れ念じた物に、体を同化させる体質を持つ。
しかし、その変身能力が邪眼族の子孫繁栄の道を狂わし、邪眼族は滅びたも同 然だったのだ。」
 ふう、と魔婆は息をつく。彼女が椅子の背もたれに身をまかせると、古びた ロッキング・チェアがきしBみ、小さな悲鳴を上げた。
「ラデュナがこの世界に来なかったら、な。」
 老女は口の端でうすく笑う。昨夜、ラデュナがした仕草、そのままに。
「のう、カルドーラ。お前があの娘が選んだとき、私は正直吃驚したよ?」
 魔婆は黒鳥の方を眺めてそう言うと、黒鳥は莫迦にしてもらっちゃ困る、と でも言うようにげえっげえっ、と得意げに啼いた。
「抜け目のない黒鳥め。よりによって、あの世界での私を選ぶなんて、ね。」
 すきま風がろうそくの炎を揺らした。が、消えはしない。普通の炎ならば消 えていたに違いないのだが。
「ラデュナは鍵、ディアはその鍵穴。しかし、扉は別の所にある。その扉を開 くことができたら、邪眼族は一からやり直せるだろうが。扉を見つけられるか? ラデュナ?」
 そう言うと、魔婆はろうそくを吹き消す。程なく、炎は力尽き光を失う。小 屋には、夜が明けたというのに一筋の光も入っては来ない。
 あとには、真の暗闇が残るばかり。

Fin.


Copyright 1998 BY SAE